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プラチナに代わる新素材で新たな電極開発
6月5日 5時54分

プラチナに代わる新素材で新たな電極開発
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九州大学などの研究グループが、燃料電池の電極として使われる希少金属のプラチナの代わりに微生物が作る物質を使ってより効率的な電極を世界で初めて開発したと発表しました。
プラチナに頼らない新しい燃料電池につながる可能性があると注目されます。

燃料電池では、水素から電子を取り出して酸素と反応させるために希少金属のプラチナが電極に使われていますが、価格が高く資源量が限られるためこれに代わる素材の研究が各国で行われています。
九州大学の小江誠司教授の研究グループは、名古屋大学と共同で、プラチナ以上の効率で発電できる電極を世界で初めて開発したと発表しました。
新しい電極は、大分県で採取したバクテリアが作り出す水素を分解する酵素の一種を炭素繊維の表面に塗ったものです。
これを試験的に燃料電池に使ったところ、プラチナの電極の1.8倍の電力を発電できたということです。
また研究グループでは、電極の製作費用はプラチナの半分以下で、経済的にも優れているとしています。
小江教授は「少なくとも半日は、白金(プラチナ)を上回る発電力を示すことを確認している」と話しています。
これについて再生可能エネルギーに詳しい大阪大学の福住俊一特別教授は「実用化に向けて耐久性などの課題はあるが、プラチナの代替物への突破口になる発見で、世界が注目する発見といえる」と評価しています。

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