はてな村定点観測所

サザンクロスシティ はてな村の考察

プロブロガー時代の終焉と表のエンジニアと裏のエンジニア

はてなブックマーク・ユーザー会を結成しようぜ!という記事を4月30日に書いた時、自分はまだ無名のブックマーカーだった。

 

一部のコアなブックマーカーには、実写アイコンの人、はてなスターをよく獲得する人で知られていたが、2003年からはてなを使っていた古参のはてなユーザーの割にはほとんど無名だった。

 

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私はまずはてなブックマーク・ユーザー会を結成するには、自分が何者であるのかをみんなに知ってもらう必要があると思った。だから、5月中は、はてなユーザーの間で話題になりそうな記事を1日1本書くことを目標に頑張ってきた。そしてその努力は一定の成功を収めた。私の記事は何度かはてブトップで1位になった。はてなユーザーが言及しそうな話題を私はある程度把握している。それが奏功した感じだろう。

 

Google Analyticsで5月のPVは50万PVあった。はてなのアクセス解析だと70万PVあった。どちらが正しいか分からないけど、4月まで1日平均20PVしかない私のはてなブログが一気に活性化したのは確かだろう。

 

事象をモデル化するために、敢えて単純化して書いた記事もあった。「物事はそんなに単純ではない」「視野が狭い」というネガコメも多数頂いた。「物事はそんなに単純ではない」という人には事象が永遠に「複雑なもの」として見えているのだろうな。それでは永遠に複雑系科学の世界になってしまうので、私は事象の特徴を抽出し、重要ではない部分は敢えて取捨しでモデルを作った。そのモデル化の議論に、新たなモデルを立てて反証可能性を攻撃してくるなら分かるが、書き手の視野の問題に矮小化された言及は私は相手にしなかった。

 

私はブログが基本は業務時間外に書いた。別にうちの会社のスタッフが業務時間内にブログを書くことを禁止していない(むしろガンガン自由に発信してほしい)が、いわゆるプロブロガーと呼ばれる人々へのアンチテーゼを示したいというのはあった。私はプロブロガーの大部分は中身が薄いと思っている。実体験が乏しいので、業界の黒歴史などは書けない。暴露記事も書けない。ひたすら煽りとセルフブランディングだ。私はそんなブロゴスフィアに一石を投じたかった。

 

プロブロガーがブログの広告収入やアフィリエイトに依存しているのも自分はあまり好きではない。広告が悪だとは思わないが、一見すると記事に見えて実は企業広告になっている記事は、やはり読んでも中身がない。ブログを書くにあたってソウルが感じられないのだ。プロブロガーの時代はじきに終焉するのではないかと思っている。

 

また、私はテクノロジーカテゴリを賑わす「表のエンジニア」にも疑問を思っている。「献本御礼」と出版社から技術書をタダでもらってステマ記事を書いたり、ChefやSwiftやGitHubや機械学習の話題を書くエンジニアは輝いている。記事は勉強になるし、彼らのキャリアはすごい。

 

しかし、世の中にはそんなエンジニアばかりではない。スクレイピングやスパムサイト作らされているエンジニアもいるし、ベタベタなハードコーディングでもとりあえず動くものを書いているエンジニアも多数いる。犯罪すれすれのことをやらされているエンジニアもいる。表のエンジニアには献本が届くが、彼らは表舞台に出ることは無い。でも、ITの一角でご飯を食べているのだ。私はそういう「裏のエンジニア」にも平等にフォーカスを当てるべきではないかと思っている。だから、あえて黒歴史を沢山書いた。

 

ということで、はてなブックマーク・オフ会、やろうぜ!