オウム菊地被告、「冤罪」を撤回…罪の意識認める

2014年6月4日6時0分  スポーツ報知

 東京都庁小包爆弾事件の爆弾原料の運搬役として殺人未遂ほう助罪などに問われた元オウム真理教信者・菊地直子被告(42)の裁判員裁判が3日、東京地裁で行われた。被告は罪の意識を認め、前日の公判で「完全にえん罪だと思ったから」としていた逃走の動機を「正確にはえん罪ではない」と撤回するような証言をした。

 被告人質問の最終日は、6人の裁判員と3人の裁判官からの問い掛けに答える形式で行われた。杉山慎治裁判長から「逃走はえん罪だと思ったから、ということですが…」と尋ねられると「正確にはえん罪ではなく、取り調べや裁判の過程で自分の言い分が認められないまま進むと思ったから」と証言。続いて「ならば、悪いことをしたという気持ちはあったのか」と問われると「ハイ…」と認めた。公判の争点は、爆弾の原料を運んだという認識の有無。被告は「認識はなかった」と無罪を主張している。

 また、前日の公判で現在の信仰心を否定した松本智津夫(教祖名・麻原彰晃)死刑囚(59)に「(一連の事件について裁判で)本人の口から聞きたかった。肯定することは言いたくないが、仏教の教えに精通していた。彼はいったいなんだったんだろう、という疑問はあります」と述べた。一方で、信者時代に「神秘体験」をしたとも述べ「5大エレメントのイニシエーション」「バルドーの悟り」なる教団用語も聞かれた。

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