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焦点:中国・天安門事件から25年、民主化運動の衰退鮮明に

2014年 06月 4日 17:22 JST
 
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[北京 4日 ロイター] - 王楠さん(当時19)は25年前の1989年6月3日遅く、数万人の群衆が民主改革を求めて集まる中国・北京の天安門広場にカメラを持って向かった。友人には歴史を記録したいのだと話していた。

「軍隊は発砲するかな」──。出がけの問いに母親の張先玲さん(77)はそれはないだろうと答えた。それから約3時間後、王さんは兵士に射殺された。

息子の死から25年を迎える張さんは現在、8人の警察・公安関係者によって24時間監視されている。

今年に入って監視態勢はこれまでにないほど厳しくなっている。4月の段階で、ロイター記者を含め、外国人ジャーナリストの張さん宅訪問は警察が妨害。張さんはロイターの電話取材に対し「ばかげている。私は年寄りだというのに」と語る。「(記者に)何を語ることができるというのか。国家機密を知っているというわけでもないし、私が語ることができるのは息子に関することだけ。何を恐れているのか」。

中国共産党が民主化運動を武力弾圧した天安門事件から4日で25年を迎えた。現場では多くの武装した警察官が警戒の目を光らせている。

数百人から数千人の武器を持たない人々が殺されたとされる事件。中国の主要インターネットサイトでは関連語句が検閲されており、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では、事件が起きた6月4日を意味する「5月35日」といった隠語が削除されている。また、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、天安門事件25周年に関連して少なくとも66人が身柄を拘束された。

<締め付け強化>

張さんの場合は、どこへ行こうと警察車両に乗せられ、市場へ行けば2人の警察官にぴったりと張り付かれるといった状態。これは張さんが天安門事件の犠牲者のために活動する遺族団体「天安門の母」の共同創設者であるためだ。   続く...

 
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 6月4日、中国共産党が民主化運動を武力弾圧した天安門事件から25年を迎えた。写真は天安門広場で3月撮影(2014年 ロイター/Petar Kujundzic)
*統計に基づく世論調査ではありません。

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