11月6日
京都南署鑑識ファイル 狙われた映画女優〜連続殺人の罠!!

脚 本
福島治子
監 督
伊藤寿浩
プロデューサー
佐藤凉一(テレビ朝日)
指田貫行(アズバーズ)
松野千鶴子(アズバーズ)
制 作
テレビ朝日
アズバーズ

出演
円城寺りつ子   田中美里
志賀隆造      小林稔侍
大山刑事      東 幹久
玉木課長      黒田福美
常盤康介      長谷川朝晴
竜子         茅島成美
曽我部元春    池内万作
長瀬しのぶ     高橋かおり
叶 美鈴      筒井真理子
本城冴子      川上麻衣子
            ほか

 円城寺りつ子(田中美里)は、京都南署の鑑識官。彼女の亡父もかつては鑑識官で、“鑑識の神様”と呼ばれていた人物だけに、何かと父親と比較されて風当たりも強い。そんなりつ子を、上司の志賀主任(小林稔侍)が時には厳しく時には優しく指導していた。

 ある朝、出勤前のりつ子のもとに、保津峡の橋のたもとで女性の変死体が発見されたという連絡が入った。そのまま現場に駆けつけたりつ子は、志賀主任、同僚の常盤康介(長谷川朝晴)と共にさっそく“臨場”する。
 死んでいたのは、あでやかな浴衣を身に着けた若い女性。一見、橋から身投げしたかのように思える転落死だったが、志賀とりつ子はこの女性が自殺に見せかけて何者かに突き落とされ、殺害されたものと断定する。
 というのも、橋の上には彼女のものらしき下駄とバッグが揃えられていたのだが、その下駄には転落した衝撃でできたと思われるヒビが入っていたのだ。さらに、下駄を脱いで飛び降りたにしては足裏が汚れておらず、自殺だとすると不自然な点が多いのだ。
 りつ子は、他殺という見解を大山刑事(東幹久)に伝えるが、逆に「物証も出ないのに断定するな」と強く諌められてしまう。相変わらず嫌味な大山の態度に、りつ子は「絶対に犯人に関する物証を見つけ出してやる!」と鼻息を荒くする。

 まもなく、死んだ女性は映画女優・叶美鈴(筒井真理子)のメイク兼付き人だった女優志望の篠原江里(小島可奈子)と判明。だが、遺体確認のために警察署にやって来た美鈴によると、江里は3日前に解雇を言い渡されていた。それまでの仕事の態度に問題があった、というのが美鈴の言い分だが、本当の理由は新しくメイク担当となった長瀬しのぶ(高橋かおり)を気に入ったかららしい。
 しのぶは、メイクアップアーティストを多く抱える“本城トータルビューティー”の所属で、社長の本城冴子(川上麻衣子)自身も、かつて美鈴のメイクを手がけたことで有名になった人物だった。
 美鈴に付き添って署を訪れたしのぶを見て、りつ子は驚いた。しのぶは、りつ子が学生時代に参加していたボランティアグループの先輩だったのだ。しのぶはその後メイクの勉強のために渡米したため、それが10年ぶりの再会だった…。
 
 そんな中、死の直前まで江里がプロデューサーの井上(美木良介)と食事をしていたことがわかる。さらに浴衣の肩口から掌紋らしきものが検出され、照合の結果、その手形が井上のものと合致! 井上が容疑者として急浮上する。
 ところが、その後、事件の夜に江里を保津峡まで乗せたタクシー運転手・野村直和(長江健次)が撮影所近くの駐車場で謎の死体となって発見される。野村はかつて撮影所の照明助手だったが、16年前、映画撮影中のスタジオで起きた“ある事故”を機に仕事を辞めた過去を持っていた…。