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SKE木下有希子インタビュー完結編 「勝って、あの子に会いに行きたい」

SKE48を熱心に応援するファンの間では「最もランクインが待望されるメンバー」との呼び声も高い木下有希子。6月3日に公開したインタビュー前編では、彼女はなぜランクインしたいのか自身に問いかけ続けた。この後編で、その理由はより具体的なものへとなっていく。木下有希子はまだ、終われない。

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木下有希子(きのしたゆきこ)
1993年12月20日生まれ、愛知県出身。チームKⅡ所属。
SKE48トップクラスのダンススキルを誇り「踊りの名古屋」をけん引するダンシングマタドール。将来の夢はモデル。

※インタビュー前篇はこちら から

あの二人と一緒にステージに

──「ランクインしたい!」という木下さんの気持ちの輪郭が、ようやく見えてきました。

木下 はい、ランクインしたいです! やっぱり自分でちゃんと考えて、表に出していかなきゃいけないことですもんね。でも最終的には私のファンの方だけが私の順位を決められるわけじゃないじゃないですか。

──色々な要素が絡み合っての最終順位ですから。いわゆる「濃いファン」だけが投票しているイベントではないし、ここまでの規模になってくると、正直もうよくわからないですよ(笑)。

木下 だから、あんまり無理はしてほしくないし、もしランクインできなかったとしても、それは誰のせいとかじゃなくて「私がまだ足りなかった」ってことですから。

──総選挙というシステム的にはそうですけど、あんまり自分なりの納得の仕方は考えないでいいかなと。気持ちの逃げ道を用意するのは、もう少し先でいいんじゃないですか?

木下 ……そうですね。うん、そうだ! 総選挙当日までにもっと自分なりにできることはありますもんね。ランクインしたい気持ちはもちろん本気ですし、諦めたわけでもないので! 

──そういう気持ちは、この土壇場だと大事だと思います。あとこの1年でいえば、盟友の須田(亜香里)さんと(木﨑)ゆりあさんの環境も大きく変わりましたよね。

木下 本当、すごいですよね。ゆりあなんて、東京に行ってチーム4のセンターですよ! あかりんもAKB48の選抜にも入ってチームEではリーダーにもなって。

──そのことを、木下さんはどう見ていたんですか?

木下 素直に嬉しいです。二人とは最初のチームSからずっと一緒にやってきて、二人の弱いところも強いところも、本当に近くで見てきているし。特にあかりんは、あの子の努力も、辛く悩んでいたところも見てきているから。もちろんゆりあもだけど。だから二人には、本当に頑張って欲しいなって思ってます。

──木下さんも含めた3人のセット感というか、絆みたいなもの感じる場面ってSKE48ファンにとってはすごい嬉しい瞬間の一つだと思うんですよね。

木下 だから3人とも名前、呼ばれたいなって思います。

──総選挙当日、同じステージに立ちたい。

木下 はい。正直な気持ちです。でも本当、二人に対しては悔しいとか、そういう気持ちは全然ないんですよ。最初の頃は二人と小木曽(汐莉=卒業生)と私で「四天王」とか呼ばれることもあって、でもその中で私は総選挙で入らないままここまできたけど、3人はずっと選抜にも入っていて。本当、すごいなって。

──みんな闘ってますよね。

木下 本当に。松村香織もそうですよね(笑)。もう何やってんだかよくわかんないけど、彼女の努力はやっぱりすごいし。ぐぐたす(Google+)使って動画も撮ってアップして、ついにはナゴヤドームでソロで歌っちゃいましたからね! ゆりあも『それでも好きだよ』でソロで、あかりんもパフォーマーの方とコーナーに出て。

──やっぱり、それは這い上がったからこそだと思います。

木下 悔しい……のかな、私は。でも、ナゴヤドームで一番悔しかったのは『Escape』のアンダーにも選ばれなかったことですね。あれは本当に悔しかったです。マジで!

──あれ、選ばれてませんでしたっけ? 『Escape』ってSKE48の曲の中でもダンス難易度最高って言われてるんですよね。完全に歌ってるイメージでしたけど……。


もう、負けてられませんよね

木下 先日のZepp札幌のチームEイベントで初めて歌うことができたんですけど、ナゴヤドームは……。(菅)なな子(=卒業生)が卒業してそのポジションが空いてしまったんですけど、そこに入ったのはマッキー(斉藤真木子)で。当時の私、『(ROAD OF THE)DANCE IDOL』(※テレビ東京系で放送されていた『AKB48子兎道場』内の企画)でダンス番付1位だったんですよ。それなのに、『Escape』に出られないってことは、もう私には何があるんだろうって思いました。本当に悔しかった!

──その悔しいって気持ちは、どこかで発言しました?

木下 いや、今日初めて言いました。……あーっ! もう! そういうことを出していくってことなんですよね! 

──アハハハ(笑)。単純にファンの人はその気持ちを知りたいと思いますし、言えることは言っていった方が広がるというか。ひっそりと負けたまま終わっていくのって悲しいですし、それに悔しかったことをオープンにすることで、がんばらざるを得なくなるじゃないですか。

木下 本当、そう思います。なんかもう、負けてられませんよね。やれることはしっかりやらないと。

──「このプライド女がプライド捨てて立候補」とか言い放ったぐらいですから。

木下 もうそんなこと言ってられないですよね。総選挙って、みんな座って名前を呼ばれるのを待ってるじゃないですか。私これまで毎年、両隣のメンバーが呼ばれて、一人になっちゃってたんです。あの感じは、ちょっと言葉では言い表せないです。それで発表が終わるまでずっと、何を考えていればいいのかもわからなくて。

──なるほど……。

木下 あれは一番心にきますね。だから今年もし、名前が呼ばれたら多分泣きます。いや、絶対泣きます! 最初から最後まで泣いてるでしょうね(笑)。でも、どういう結果になろうと悔しい顔はあんまり見せたくないし、それがもう、木下有希子なんで! だから最終的には笑顔でいれればいいなって思います。

──木下さんは「勝つ」姿が似合う人だと思いますんで。無理やり自分で納得して、「負け馴れ」しないで立ち向かってください。

木下 ありがとうございます! 本当、こんな総選挙の直前に申し訳ないです……私のインタビューで大丈夫ですか?

──大丈夫も何も、このインタビューだけはやらなきゃいけないと思っていたので。あとは読んだ人に判断してもらいましょう(笑)。そういえば、最近この前卒業した金子(=栞)さんと小木曽さんと会ったって書いてましたけど、どうでしたか?

木下 二人ともめっちゃ元気で励まされました。金子はなんか痩せてキレイになってたし(笑)。小木曽は相変わらず真面目で! あ、小木曽の運転する車の隣に乗せてもらったことがあるんですけど、すごい小木曽らしい運転なんですよ! めっちゃ慎重で(笑)。

──法定速度をきっちり守りそうなイメージですけど(笑)。

木下 その通りです!(笑)。「ゆっこらしくがんばって」って言われたので。次会う時は、良い報告ができればいいなと思います。

──久々に、小木曽さんのくしゃくしゃの泣き顔が見れるといいですね(笑)。では6月7日まで、後悔がないように過ごしてください。

木下 はい! 

(6月2日、名古屋にて収録)

<取材・文・撮影/編集部N>

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今回のインタビューを終えた木下有希子が松村香織とともに総選挙への思いを語った「1コメダ」はこちらから視聴できます。是非御覧ください。

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SKE48(えーすけーいーふぉーてぃーえいと)

日本の女性アイドルグループ。AKB48の全国進出プロジェクトの第一弾として2008年7月に愛知県名古屋市に誕生した。グループ名のSKEは、本拠地の同市栄区(SaKaE)から。AKB48同様、秋元康がプロデューサーを務める。コンセプトは、AKB同様「会いにいけるアイドル」に加えて「地域密着・地域貢献」。中京圏を中心に活動しているが、近年は知名度も高まり全国規模を行なっている。2012年のNHK紅白歌合戦に『パレオはエメラルド』で単独出場した。

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