イエレン氏が話せば株価は上がる-「金の卵産むガチョウ」か
6月3日(ブルームバーグ):2月に米連邦準備制度理事会(FRB)議長に就任して以降、イエレン氏が公の場で経済見通しと金融政策について詳しく話したのは計7回だ。同議長は18日には米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に記者会見するが、それが株式購入の好機となるかもしれない。
7回の発言のうちS&P500種株価指数 は5回上昇している。イエレン議長の発言と株高が一致したケースが多いことから、金融当局に関する比喩に新たな鳥が登場した。「ハト」と「タカ」に加え、「ガチョウ(goose)」だ。同議長は株式投資家にとって金の卵を産むガチョウといった存在と受け止められつつあるようだ。
きっかけをつくったのはFRB史研究で知られるカーネギー・メロン大学テッパー経営大学院のアラン・メルツァー教授と考えられる。同教授は、イエレン氏率いるFRBが緩和的な資金供給を通じて株価に「活力を与えている(goosing)」と指摘した。
これに対しイエレン議長は5月7日の議会証言で「われわれに株価目標はない」と述べるとともに、FRBの低金利政策や資産購入がインフレ高進を煽るとの指摘に関し、「到底、是認できない」と強く否定した。
「強気市場の妖精」調査会社ヤルデニ・リサーチの社長兼チーフ投資ストラテジスト、エドワード・ヤルデニ氏は、イエレン氏がFRB副議長だった2011年後半当時でもこの種の傾向が見られたとし、自身の目には「強気市場の妖精」と映ると話す。
イエレン議長の発言を受けて株安となったケースももちろんある。3月19日には、連邦準備制度による債券購入が終了して「6カ月前後」で最初の利上げに踏み切る可能性があるとの見方を示し、S&P500種指数は0.61%安となった。
一方で、イエレン議長が「慎重」なペースで刺激策を縮小すると表明した2月11日、S&P500種指数は1.11%上昇し、ニューヨークでの講演でFRBが完全雇用と物価安定の実現の2つの目標を達成できずにいるとした4月16日には1.05%高となった。
ドイツ銀行は、景気重視のハト派からインフレ重視のタカ派までの5段階評価で、イエレン議長を最もハト派を意味する「1」としている。株式投資家は喜びいっぱいといったところだろうか。
原題:Dove Yellen Turns Goose for U.S. Stocks Rising on SpeechDays(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Hertling jhertling@bloomberg.netAlan Crawford
更新日時: 2014/06/04 13:11 JST