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 3日に愛知県の大村秀章知事の定例記者会見がありました。主なやりとりは次の通りです。

 (冒頭)名古屋競馬の愛称を「金シャチけいばNAGOYA」に決定しました。愛知県競馬組合が愛称を募集し、47都道府県、海外からも総数2342件の応募がありました。マスコットキャラクターも作りました。全国のファンから愛される競馬場を目指して参ります。このキャラクター名とプロモーションビデオを募集します。

 愛知県競馬組合の平成25年度の決算見込みがまとまりました。JRAとの相互発売が順調に推移したことなどで、5億円を超える黒字となりました。一部を経営再建事業推進基金に積み立てたほか、累積赤字を2億7千万円減らしました。今年も黒字を継続し着実に経営改善に努めます。

 ――桶狭間の戦いの場所をめぐり、名古屋市緑区と豊明市が互いに譲りません。秋に全国の武将隊が愛知に集まる合戦ワールドを控え、ご所感を。

 かねて愛知県はこれだけの歴史、文化、遺産があるにもかかわらず、十分に発信できていないのではという思いを持っておりました。多くの有識者に聞いても、そうだ、もっと発信して注目してもらってもいいと。特に愛知は信長さん、秀吉さん、家康さんの三英傑の出身、足跡もたくさんあるにもかかわらず、十分発信されていない。

 一例として、何と言っても1560年の桶狭間の戦いは日本の歴史を変えた、信長さんが天下統一の足場を作ったということで、小学校の社会の教科書にも出てくる。桶狭間の戦いと、長久手の戦いと、関ケ原の戦いと、大阪の陣ぐらい覚えておけば大体いいんでしょう。なかでも一番劇的なのが桶狭間の合戦です。

 当時のことだから、名古屋市だ、豊明市だ、と行政の区域があるわけでなく、あの辺一体がわーっと、何万の軍勢が入り乱れて戦ったということなんでしょう。今はほとんど宅地化しちゃった。当時の再現は難しいでしょう。

 (年に)1回か2回ぐらい、そういうことに思いをはせながら、ここが日本の歴史を動かした桶狭間の古戦場、合戦場なんだと、もっとアピールしたらどうかと思い、合戦大会というか、合戦ワールドみたいなものをできたらと申し上げました。

 現在、豊明市さんと(名古屋市)緑区の方でね、桶狭間古戦場保存会が二つあって、私は両方とも正しいと思うんですね。それぞれ歴史、史実に基づいたアピール、活動をやって頂いている。両方ともぜひ頑張ってもらってね、大いに発信していただきたい。

 年に1回ぐらいはみんな一堂に会して、みなで勝ちどきを揚げる、という極めてシンプルな発想で申し上げているんですが、まあ、なかなか双方にこだわりがあってですね、一本化しようとかいうつもりはなくて、それぞれ活動してくれればいいんですが。

 大いにシンポジウムとか講演会とかやってもらえばいい。理屈抜きで一度集まって、みんなで勝ちどきをあげる、ここがやっぱり日本を変えた所だとやっていただきたい。俺が俺がと言っていてもいけない。

 ――明日、リニア中央新幹線沿線の知事が集まる促進期成同盟会の総会があります。知事は会長ですが、何を訴えますか。また、東京名古屋間と同時に開業するよう、名古屋―大阪間の開業を前倒しする考えをどう思いますか。

 かれこれ40年近い歴史がある同盟会ですが、当初から東京から大阪に至る9都府県の会長は愛知県が務めておりました。

 (政府への)要請事項のポイントは何と言っても、まずはJR東海さんが作った環境影響評価に各県が意見書を申し上げているので、リニアの推進と環境の保全との調和、調整をしっかりやって頂いて、我々の意見を盛り込んだ事業計画をまずつくって頂きたい。そのうえで着実な推進にサポートをお願いしたい。

 そして、やはり東京名古屋はまず着実にやって、それから名古屋以西、大阪まではできるだけ早くルートを決めて進めてもらいたいということを前から要請をしていましたから、そういったことも要請の中に入ってくるのではないか。

 ただ、ルートが決まっている東京名古屋の手続きも、これからやらなければいけないことがまだ山のようにある。環境影響評価、それから我々が意見を申し上げたことをふまえての事業計画をどうしていくか。

 それから、名古屋駅周辺は地下に駅を作らなきゃいけませんから、用地の確保も含め大変な事業になる。品川名古屋間の286キロは、ほとんど地下を掘り進めるので大変な残土が出てくる。どう処理していくのか。超えなければならない課題は山のようにある。

 そういうことがあるなかで、これから西へということですから、もちろん我々同盟会としては最大公約数として要請していきますが、これはまず着実にステップを踏んでいってということだろうと思います。

 ――いま大阪までの開通予定は2045年。2027年に開通する名古屋にはアドバンテージがある。大阪開通があまり前倒しになると、それが少なくなるという声もありますが。

 あまりそうは思っていませんでね、自然体だと思いますね。東京大阪ができるだけ早く開業することが、事業としても採算性を含めよいと思いますし、日本全体としてもやはり、東京、名古屋、大阪の三つが結ばれる方が事業効果は高い。着実に進めていただくことが必要ではないか。

 ただ、東京名古屋を13年間でやりきるだけでも、正直言って、相当な超えなければならない山がたくさんある。同時に名古屋より西をやっていくのは、物理的にはそう簡単ではないと思いますよ。ちょっと考えりゃね、また次のステップだということだ。

 ですから我々としてはできるだけ早く、そういった手順も含めやっていきましょうということを明日申し上げるということです。

 ――先週に日本維新の会が分党し、維新の愛知県総支部は橋下さんについていくことになりました。今後の維新との連携について、どうお考えですか。

 愛知県の支部代表の重徳さんは、元々大阪維新の会の勉強会などに参加していくなかで、国政選挙、衆院選に出られたという経過があるので、自然な形で大阪維新の会、橋下さんの方に所属するんだろう。

 今後と言いましても、維新の会の皆さんがどういう政策を目指していくのかということだろうが、結いの党とか、みんなの党とか、民主党さんとどうなるか知りませんが、野党再編を目指すならどういう政策を作って目指していくのか、よくよく注視したい。

 この時点で方向性が見えておりませんので、これ以上のコメントを申し上げる材料がない。あと、河村さん(名古屋市長)が相変わらず連携、合流と言っておられるので、河村さんとどうなるのか、どうされるのかも、よくよく見守っていきたい。