バンダイのインターンシップにやってきました
インターンシップとはその会社の一部を実際に体験することが出来る職業体験のことです
さすが超一流の会社だけあって、インターンシップの予約は受付開始とともに規定数に達し、即終了というまるで人気アーティストのライブチケットのような人気ぶり
その当時私は家族旅行で旅先にいましたが、旅館に備え付けてある30分100円でインターネットが出来るパソコンの前に張り付いて、
F5を連打して受付開始と同時に申し込むことに成功し、見事にバンダイのインターンシップ権を獲得することが出来ました

そして今私はあの憧れの会社バンダイにきています
ビルに入ると受付の左手にはショウケースのSDガンダムがお出迎え
BB戦士シリーズでしょうか?いきなりワクワクが止まりません
係り員のお姉さんに案内され、エレベーターで階上します
「ドアが開くぞ」
何やらエレベーターから聞き覚えのある声がします
「ドアが閉まるぞ」「上へ上がるぞ」
シャアだ!
エレベーターのアナウンスの声がシャアの声なのです!
こんなところにも遊び心を忘れないとは!なんて素敵な会社なんだバンダイ!!
おさえきれないときめきを胸に、いよいよ会場へ
会場にはすでに多くの人が集まっていて、ひとつの机に6人ずつくらいの人間が座っていました
私もその中のひとつの席へ案内され、となりの席の人にどうやって声をかけたらいいか考えていると、いよいよインターンシップの開始の時間になりました

まずは人事の人から挨拶があり、続いて今日のスケジュールが発表されました
この人事の人がまた面白い人で、バトルフィーバーJについて語ったりしていました
そして挨拶が終わると、いよいよインターンシップの内容の説明になりました
一体バンダイではどのような仕事をするのでしょう
まずは座ってる位置ごとに3つの大きなグループにわけられました
そして次に座ってる机ごとに班に分けられました
そして班ごとに一枚の大きな用紙と何本かのカラーマジックペンが渡されました
今回のインターンシップの内容は、グループごとに出された課題について班ごとに企画を考えて、最後にみんなの前で発表してもらうというもの
あれ?なんだか中学・・・いや小学校でやったような・・・
私たちのグループに出された課題は、大人の女性向けのおもちゃ(性的な意味ではない意味で)に新しい機能を付けるとしたら、というものでした
みんなで意見を出し合って新しい機能を考えます
私の考えた時計機能は当然のように却下され、結局私の班は防水機能ということに決まりました
意見の出し合いでかなり時間をかけてしまったため、急いで発表のための準備をしなければなりません
とりあえずみんなの前でプレゼンをする役は私以外の男子2人に決まりました
女子は用紙にまとめた内容を書いたり、「私は絵を描くのが得意」といって商品の絵を描いたり、色を塗って華やかにしたりしていました
私は、「俺も絵を描くの得意」と心の中で思いながら、みんなの邪魔にならないように隅でみんなを見守ってあげました
いよいよ発表の段階になって、他の班の斬新なアイデアが続々と紹介されます

時計機能

私の考えたのとかぶりまくりですね
私の意見が採用されなくてよかったです

防水機能

まさかのドンかぶり

この後も続々とありきたりの新機能が紹介され、いよいよ私たちの班の番になりました
ここでなんと私は、用紙を持って後ろで立ってろという大役を賜りました
私の半身がすっぽり入ってしまいそうな程大きな用紙を両手でかかげて、男子2人のプレゼンが終わるのを待ちました
やがてしばらくすると、やる気のない拍手とともに私の班のプレゼンは終わりました
見事に壁の代わりを務めた私は一度もみんなの前に姿を現さないまま自分の席へと戻りました
他のグループの、新しいガチャポンや新しい戦隊おもちゃを考えるという課題に比べ、
誰も一度も見たことがないような商品に新機能とつけろという課題でかぶりまくりのプレゼンをした私たちのグループは、
特に盛り上がることもないままヒステリー気味なグループ担当の社員のお姉さんに駄目出しをされ、私の楽しい楽しい職業体験は終わりました

全てのプログラムが終了すると最後にみんなガチャポンを一回ずつやらせてもらって(もちろん無料)解散になりました
そのガチャポンは、なんかよくわからないレゴみたいなキャラクターの胴体に「仕事」や「恋愛」などといった文字が書いてある、就活生のためのガチャポンのようです
私もそのガチャポンを1つもらうと、入り口のところでメールアドレスや電話番号を交換しているさっそく友達がたくさん出来た就活生の輪を横切ってひとりでまっすぐ帰りました




私がもらったガチャポンには「宴会部長」と書かれていました