さしこ、ファンとの写真撮影中止！事件後初イベントも“のこぎり余波”

笑顔で主演映画をアピールした指原莉乃

　ＨＫＴ４８の指原莉乃（２１）が２９日、東京・ＴＯＨＯシネマズ六本木ヒルズで主演映画「薔薇色のブー子」（福田雄一監督、３０日公開）の前夜祭イベントを行った。２５日に岩手県滝沢市の握手会で起きた事件以降、ＡＫＢ４８グループの主要メンバーが劇場公演以外の一般公開されたイベントに登場するのは初めて。安全面を考慮して、客席での写真撮影が中止となり、入場時に手荷物チェックが行われた。

　川栄李奈（１９）と入山杏奈（１８）が襲われた握手会での事件から４日。選抜総選挙で史上初の連覇を目指すエース・指原が事件後、ファンの前に初めて登場した。

　指原はこの日、仕事先のテレビ朝日から会場入り。観客は６１４人と規模の大きなイベントとなったが、同劇場はファンと別の経路で舞台まで行けるため、案内係を兼ねる警備員は通常通りの９人。最前列がマスコミ用に確保されたため、警備員が出演者を厳重にガードすることもなかった。

　ただ、指原ら出演者が客席に下り、中央通路でファンと一緒に行う予定だった写真撮影は、警備上の都合から中止。写真撮影はステージ上に変更された。入場時にはスタッフ４人による手荷物検査が行われ、大きな混乱はなかった。

　イベント冒頭、指原は事件に触れ、「ＡＫＢとして悲しい出来事があったんですけど、（けがをした）３人は徐々に快方に向かっているので、その分、私も元気を出して頑張っていきたい」とあいさつ。温かい拍手に包まれた。

　川栄と入山は指原の２枚目のシングル曲「意気地なしマスカレード」でユニットを組んだ「アンリレ」のメンバー。事件後、沈黙を守るメンバーが多いなか、指原は２７日に口火を切ってツイッターで「犯人を許すことはできません」とコメントしていた。

　幼い頃からアイドルに憧れ、アイドルという仕事に誇りと愛着を持っている指原。心に傷を負っているのも事実だが、ステージでは常に笑顔を振りまき「私が今まで見た中で一番、面白い映画。というか長めのコントだと思って、気軽に見てください」と笑わせた。

　悲しくても、苦しくても、ファンを楽しませるのがＡＫＢ魂。さしこが笑顔でグループを引っ張る。

　◆ＡＫＢ切りつけ事件経過

　▼５月２５日　岩手・滝沢市内の握手会会場でメンバーの川栄李奈、入山杏奈と２０歳の男性スタッフが切りつけられ負傷。殺人未遂容疑で無職・梅田悟容疑者を現行犯逮捕。

　▼２６日　川栄と入山は岩手県内の病院を退院し帰京。ＡＫＢ関連の握手会イベントが当面中止に。

　▼２７日　川栄と入山はともに交流サイトでコメントを発表。指原もツイッターで「交流の場失いたくない」と明かす。

　▼２８日　川栄がフジ系「バイキング」、入山がラジオ「ＡＫＢ４８のオールナイトニッポン」にそれぞれ電話出演し、仕事復帰。