３月、米シカゴで開かれた道化師の世界大会で部門優勝した栗本琢也さん
白塗りの顔に赤い鼻、奇抜な衣装―。世界各国の「クラウン（道化師）」が演技の完成度を競う大会が米国・シカゴであり、グループ・スキット部門で名古屋市の道化師集団「プレジャーＢ」に所属する栗本琢也さん（３４）が優勝した。本場・米国での快挙に「日頃の練習の成果が実り、海外で通用したことがうれしい」と声を弾ませる。
クラウンはサーカスなどで活躍する道化師の総称で、目の下に涙が描かれた「ピエロ」はよく知られた存在。栗本さんが演じるのは「オーグスト」というキャラクターで、ほとんど言葉を発しないが、とぼけた性格が特徴だ。
大会は米国にあるクラウンの国際団体が３月２７日に開いた。グループ・スキット部門では、欧米やアジアなどから参加した１８組が５分間の演目を披露。５人の審査員の前で、化粧や衣装の完成度、道具や音の効果、演目中の役割分担など８項目を競い合った。
同僚の女性とペアを組んだ栗本さんは、手品やコメディーを交えてトランプの絵柄を当てる〝ドタバタ劇〟を披露し「自信はなかったが、観客から大きな拍手をもらえた」。千点満点中８７６点で１位に輝いた。
３月、米国・シカゴで開かれた道化師の世界大会で部門優勝し、メダルを手にする栗本琢也さん。「いつかは地元の東京に戻り、クラウンの文化を広めたい」という