Updated: Tokyo  2014/06/03 13:28  |  New York  2014/06/03 00:28  |  London  2014/06/03 05:28
 

ストーン&マッカーシーが誤り発見-米ISM指数の訂正問題

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  6月2日(ブルームバーグ):米供給管理協会(ISM)が2日発表の5月製造業総合景況指数 で2回訂正を出した問題で、ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツのエコノミストは最初の訂正前に誤りを見つけ、その原因を突き止めていた。

ISMは米東部時間午前10時(日本時間午後11時)に同指数を発表したが、その2時間余り後に季節調整のミスがあったとして訂正した。ストーン・アンド・マッカーシーのエコノミスト、ケネス・キム氏は訂正前に数値を検証していて、原数値から導き出した数値と公表値が合わないことを発見した。

キム氏はインタビューで、「何かがおかしいことを示す不突合に気づいた」と振り返った。たまたま思いついて、5月の原数値に4月の季節調整を適用したところ、ISMの最初の公表値と一致したという。

同指数の最初の公表値は53.2と予想外に前月(54.9)を下回ったため、株価は下落。約2時間後の訂正値は56で、株価は反発した。さらに2回目の訂正で55.4とされた。これはキム氏が最初に算出した値と一致した。

ISM製造業調査の責任者ブラッドリー・ホルコム氏は発表資料で、「われわれの調査チームは今回のようなミスの再発防止に向け、内部プロセスを検証している」と述べた。同氏はインタビューで、最初のミスはソフトウエアの不具合で今回の原数値に前月4月の季節調整を適用してしまったためだと説明。さらに項目別指数の平均値を出す際に誤りが生じ、2回目の訂正になったと述べ、「訂正数値を急いで発表しようとして、正確性を欠いてしまった」と釈明した。

数字に関しては二重のチェックを怠らないというキム氏は「記憶にある限り、これまでISMがこのようなミスを犯したことはなかった」と発言。「われわれはISMに電話したが、返事の電話がなかった」ため、季節調整を調べ始め、誤りを発見したと説明した。

原題:Stone & McCarthy Economist Finds Market-Roiling ISM Error(2)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Lorraine Woellert lwoellert@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Carlos Torres ctorres59@bloomberg.net;Vince Golle vgolle@bloomberg.netVince Golle

更新日時: 2014/06/03 08:26 JST

 
 
 
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