航空ファンの前で県内最後のフライトを見せるYS−11M=坂井市の福井空港で
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海上自衛隊の輸送機YS−11Mの体験搭乗が三十一日、坂井市春江町江留中の福井空港で開かれた。県内では最後のフライト。一目見ようと、大勢のファンが訪れ、雄姿を見守った。
YS−11は戦後初の国産機。県内では一九六六(昭和四十一)年六月から一日一往復、六八年四月からは一日二往復、首都圏を結ぶ旅客定期便として七六年四月まで就航していた。この日の機体は全長二十六メートル、全幅三十二メートル、高さ九メートル。
体験搭乗は自衛隊福井地方協力本部が主催した。八十人が参加し、高度約六百メートルを東尋坊から越前海岸沖へ南下し、福井港から福井市上空を巡る約百キロ約二十五分の搭乗を楽しんだ。飛行機をバックにした記念撮影や、コックピットなど機内見学もあった。
めったに見ることのできないコックピットを見学する子どもたち=坂井市の福井空港で
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パイロットに興味がある福井市の中学一年生、吉村文利君(12)は「九頭竜川が大きく見えて楽しかった」と話した。越前市の大学生、坂口知穂さん(19)は「離陸時に少し揺れたが、安心して楽しめた」と笑顔だった。
(中田誠司)
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