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» 2014年06月03日 08時25分 UPDATE

「3社囲い込み、2年縛り、高額」から脱却――“自由な”SIMフリー端末「freetel」開発ベンチャーの挑戦 (1/3)

大手キャリアのスマートフォンは「契約プランの自由度が低い」「端末代や通信料が高過ぎる」などの不満があるとし、都内のベンチャーが“自由で安い”スマホを「freetel」を投入した。

[産経新聞]
産経新聞

 子供からシニアまで幅広く普及したスマートフォン(高機能携帯電話)だが、「契約プランの自由度が低い」「端末代や通信料が高過ぎる」などの不満もある。そんな中、自由で安いスマホを提案するのが、プラスワン・マーケティング(東京都港区)のSIMフリースマホ「freetel(フリーテル)」だ。

画像 フリーテルは4色展開。子供からお年寄りまで幅広く使えるデザインだ

 携帯電話には、通信方式や電話番号などの基本情報を記録した「SIMカード」が搭載されている。国内で使われている携帯電話の多くは、端末側に特定のSIMカードしか使えないよう“鍵”が掛けられている「SIMロック端末」。これに対して、自由にSIMカードを差し替えて使用できるのが「SIMフリー端末」だ。

 フリーテルは、同時に2枚のSIMカードが差せる「デュアルSIM方式」を採用。海外に渡航した際、現地の安価なSIMカードを利用して通信費を抑えられる。基本ソフト(OS)には米グーグルの「アンドロイド」を採用し、端末の両面にカメラレンズを備えた。

画像 プラスワンの大仲泰弘取締役

 フリーテル開発のきっかけは、プラスワンの増田薫社長と大仲泰弘取締役が外資系大手電機メーカーに所属していたころまで遡(さかのぼ)る。

 2人はこの会社で、日本でのスマホ事業立ち上げを担当した。中国の工場や国内外の見本市に視察に行くなかで、SIMフリー端末の存在を知るとともに、日本の通信業界がかなり異質なものであることが分かった。「多くの人が2年しばりの契約を結び、1億人超が大手通信事業者3社に囲われている。そして通信料が高い。通信技術で日本と同等か少し進んでいる韓国と比べても3倍の水準だ」(大仲氏)。そこで、日本市場にはSIMフリー端末を売る大きなチャンスがあると考えた。

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