彼氏が欲しいという話を友人とした。
だから、少なからず言い寄ってくる人はいるのに、どうしてだかそういう人を好きにはならない。
「FBのメッセージに気が付かなくてごめんね、すぐに返せなくてごめんね、気分を悪くさせてたらごめんね。」
過剰な「ごめんね」が、真綿みたいに締め付けてくるらしい。
「例えばさ、一緒にどこかに行って、帰りに『そういえばここの近くに良いお店があるらしいんだけど寄らない?』って何でもない風に言う。
でも『そういえば』じゃないじゃない。目が泳いでるし、前もって調べたんだなってわかる。そういうときに、引くよね。」
「わかるww せめて、『今日のこと本当に楽しみにしてたから、調べておいたんだ』くらい言ってくれたらまだいいのにね。」
「それはどうかな?w私は違うかも。」
「そういえば」じゃない「そういえば」から私たちは下心を読み取る。
でもその下心を無下にすることが申し訳ないくらい「優しい、いい人」だと分かっているから、一応誘いには乗る。
今度は私の話だ。
「この間同窓会があってさ、一緒に飲みに行ったんだよ。彼がすごくよく気が付く人で。
オーダーとかサラダのとりわけとか酔いつぶれた人との介抱とか、
そういう私達に割り振られるような仕事を全部私より先にしちゃうの。
それで、これだけ優しくてよく気が付く子だったら付き合ってもいいなって思ったの。
私すごい上から目線だし、何様だよって感じなんだけどwww
だけどその後の話から彼には彼女がいることがわかったんだよね。それで無意味に落ち込んじゃって。
別に私から好きになって付き合う気もなかったのに、なんなんだろうねあれ。」
「あー、誰かに好かれるだろうっていう自信が裏切られる感じ?」
「あ、そんな感じかも。傲慢だよね私」
「いやでもその気持ちなんとなくわかるよww」
「ありがとwで、その時に思ったんだけど、優しくてよく気がつく子には大体彼女がいるよね。まあそれが当然なんだけどさ。」
「いや、どうかな。私の周りの優しくてよく気がつく子には彼女いないかもww さっき言った彼だってそう。」
「あ、確かにwしかも思い返してみれば私の周りにも彼女いないやさしい男子いたわ」
そういう男子は、優しくてよく気がつくからこそ相手の気持ちを丁寧に読んでしまう。
「FBのメッセージに気が付かなくてごめんね、すぐに返せなくてごめんね、気分を悪くさせてたらごめんね。」
冒頭の彼が過剰に謝ってしまうのも、たぶん相手に嫌われるのを恐れてのことなんだと思う。
でもその過剰な気遣いはまだ彼を好きになっていない女子には重い。だから引いてしまう。
そんな彼にも救いの手は時たま差し伸べられる。
彼に狙いを定めて、思わせぶりな仕草ができるような女子がいる。
そんな子たちは自分がそこまで好きではなくても、相手に好きにならせることができる。
彼女たちが仕掛ける巧妙な罠に、優しくてよく気がつく男子は気がつかない。
微に入り細に入り気がついて気配りができるのに、そういうことに関しては不思議と気がつかない。
そして順当に手順を踏んだ2人は付き合う。
けれども、小悪魔だとかビッチだとか言われるだけあってそういう子たちはたまにこっぴどく男の子たちを痛めつける。
ネット上でよく目にする修羅場だとかNTRだとか、相手を大切にしている男子に限ってひどい目にあっている気がする。
ちなみに私が同窓会で出会った彼も、彼女が男友達と二人でよく飲みに行くと言って愚痴をこぼしていた。
ラッキーな少数の優しくてよく気がつく男子だけが気立てがよくかわいい女子と付き合い、
多くの優しくてよく気がつく男子は、気立てがよくかわいく「装っている」女子と付き合っているみたいだ。
「優しくてよく気がつく男子」が本物のかわいくて気立てがいい女子と付き合うためには、そんな女子にアプローチする前に
かわいくて気立てがいい女子が「いいな」と思っていないと上手くいかないんだろう。
冒頭の彼が彼女とうまくいくためにはたぶん、彼女が先に「いいな」と思わないといけなかったんだろう。
自分が好きになっても好意をまったく表に出さず、向こうから嫌われてないという確信があってからアプローチするのがいいのかな。
相手からの好意を感じてから好きになるのは火傷するよね、とかぐだぐだ話しながら、日曜の午後を過ごしていた。
ちなみに、本当に気立てがよくてかわいい女子を判別するには、彼女の友人関係を見ればよくわかる気がする。類友。
(まるで素敵な友人を持つ私も素敵なんだよってアピールしてるみたいな終わり方だけど、まあいいやw)
これはすごい
なんだろうこのないものねだりの上から目線で見ている感 マジきもい そうやって一生オブラートで包んだ負け惜しみを無自覚に撒き散らして生きていろ
"よく気が付く"と"不器用さ"って逆に思うんだけど… あとそういえばってただの切り出しで、別に偶然を装うという意図はないんじゃない?