iOS 8 や OS X Yosemite など最新ソフトウェアが発表された WWDC 2014 キーノート(中継)より。アップルは iOS 8 と同時に、指紋認証機能 Touch ID をサードパーティー開発者に開放します。
Touch IDは iPhone 5sで導入された指紋認識/認証機能。指紋センサつきの携帯電話は以前からありますが、Touch ID では指をスライドする必要がなく向きも問わないセンサをホームボタンと一体化したり、使うたびに認識率を向上させてゆくソフトウェアなど、使いやすい仕組みを売りとしています。
現在の Touch ID はパスコードロックの解除や、App Store での購入など、アップル純正ソフトウェアやシステムの一部のみで利用可能でした。 iOS 8 では Touch ID API を用意して、サードパーティーも Touch IDを使ったログインなどを利用できるようになります。
ただしモノがバイオメトリクスとあってプライバシーへの配慮を強調しており、サードパーティーのアプリはAPIを通じて認証の可否と対応するキーチェーンアイテムを得ることはできても、指紋データそのものや、Touch IDセンサのローレベルの読みとりなどは不可能になっています。
(Touch ID では、もともと指紋認証データをA7プロセッサのなかの特別な領域に一時的に保存して外部へ書きだしも不可能にするなど、外部からのハック対策に注力しています)。
Touch ID API が利用可能なのは iOS 8 から。iOS 8 は本日より開発者プレビューを公開したのち、この秋に正式リリースの予定。