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デバイスメーカーや通信事業者の参入が相次ぐ

2014/06/03
中村邦明=情報通信総合研究所 (筆者執筆記事一覧

 前回、クラウドゲームがユーザー側、企業側にとって様々なメリットをもたらす点について解説した。今回は、クラウドゲームをとりまくプレーヤーと、そのエコシステムについて、具体的に考えていきたい。

単独でクラウドゲームを提供できる事業者は不在

 ゲーム機メーカー(ゲームコンソールメーカー)の雄であるソニー、マイクロソフトは、2013年の世界最大のゲーム関連カンファレンス「E3(Electronic Entertainment Expo)」で、こぞってクラウドゲーム戦略を発表した。

 ゲームコンソールメーカーがクラウドゲームに参入した背景の一つとして、ゲーム機の販売が低下していることが挙げられる。ゲーム機の販売が低下したのには、手軽にゲームが遊べるスマートフォンの普及、少子化など複合的な要因があるだろう。ゲームコンソールメーカーは、クラウドゲームを提供することで、ゲーム機販売のリスクを低減させ、スマートフォンでゲームを利用している幅広いユーザー層を引き込む狙いがあると推察される。

 クラウドゲームを取り巻くプレーヤーを整理すると、「クラウドゲームプロバイダー」「チップメーカー」「ゲームメーカー」「ゲームコンソールメーカー」「通信事業者(キャリア)」などに分けられる(図2-1)。

図2-1●クラウドゲームを取り巻くプレーヤー
現時点で、「エンド・ツー・エンド」でクラウドゲームを提供できるプレーヤーはおらず、様々な業種のプレーヤーが相互にパートナーシップを組むことが多い。
[画像のクリックで拡大表示]

 現段階では、クラウドゲームはまだまだ「黎明期」。エコシステムも確立したものであるとは言い難い。従って、圧倒的な地位を占めるプレーヤーもいない。クラウドゲームソリューションを、自力で、「エンド・ツー・エンド」で提供できるプレーヤーは、現時点ではいないのである。

 様々な業種のプレーヤーが、各々の強みを生かして相互にパートナーシップを組み、プラットフォーマーの立ち位置を狙ってきているのが現状だ。

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