日中韓の大学生が互いの国を巡り、共同生活をしながら文化や歴史を学び合う立命館大学の「キャンパスアジア」の取り組みが注目されている。外交レベルでは緊張関係にあるが、若者たちの等身大の交流は毎年深まっていく。現在、中韓の学生が京都に滞在中だ。

 立命館大学衣笠キャンパス(京都市北区)で5月23日、日本文化について学生が議論するキャンパスアジアの授業が開かれた。

 「初期の浮世絵作品のなかの美人は、中国明代版画の女性像に通じるものがあります」。流暢(りゅうちょう)な日本語で発表するのは中国人学生。教室正面のスクリーンに次々と葛飾北斎などの浮世絵が映され、集まった日中韓の学生が見入った。