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第2回 いまさら人に聞けないマーケティング戦略の基本の「き」

フィリップ・コトラーのマーケティング論

2014/06/03
中野 明=プランニング・ファクトリー サイコ (筆者執筆記事一覧

ビジネスと慈善事業、そして詐欺の違い

榊田「ビジネス理論の世界でドラッカーと同じくらい有名な人物といえば、フィリップ・コトラーもその1人でしょうね」

所長「ふむ、キミの言うとおりかもしれんな。そういうと、日本経済新聞の名物コラム「私の履歴書」の2013年12月はコトラーでしたね。そのコラムの中でコトラーは、ドラッカーと親しく交流し、また、ドラッカーから強い感化を受けたと述べていました」

榊田「あらま、お2人はお知り合いなんですか」

所長「厳密には、お知り合いだった、ですね。ドラッカーは故人ですから」

榊田「あっ、そうか」

所長「ドラッカーは顧客創造の機能はマーケティングとイノベーションだと述べました(第1回の「『おたくの会社のミッションって何?』に答えられますか」を参照)。ですから、組織を適切にマネジメントするには、マーケティングの知識が欠かせません」

榊田「そこでコトラーのマーケティング論が登場、ってなわけですね」

所長「そのとおり」

 それではコトラーのマーケティング論について解説を試みよう。まずはコトラーによるマーケティングの定義からだ。実はこの点については、本特集の第1回でも触れている。

 マーケティングとは、

「ニーズに応えて利益を上げること」

であった。コトラーによるたった15文字のこの定義はマーケティングの本質を射抜いたものだ。「マーケティングとは何か?」と問われたら、この15文字が自然に口に上るようにしたい。

 さらに、このマーケティングの定義と同時に次のフレーズも覚えておくとよい。

「ニーズに応えて利益を上げないのは慈善事業である」
「ニーズに応えずに利益を上げるのは詐欺である」

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