ホリエモンの社交術:「嫌われるかもしれない」という恐れを乗り越えること
初対面の人と出会い、コミュニケーションを経て、継続的な関係を築く──。ただそれだけのことが、こんなに難しいのはなぜでしょうか。
近年さまざまな形で登場しているソーシャルマッチングサービスは、見知らぬ人との単なる「出会い」だけでなくその後の「コミュニケーション」まで円滑に進むよう工夫されたものが多く見受けられます。例えば堀江貴文氏プロデュースとして話題になった『焼肉部』は、「ひとつの網の上で一緒に肉を焼いて食べる」という焼肉独特の親密性に着目したソーシャルマッチングアプリでした。
その『焼肉部』の第2弾としてローンチされたのが『ゴルフ部』。なぜゴルフが社交に向いているのか? その理由について堀江氏に伺いました。
「ゴルフと飲み会の大きな違いは、ゴルフが皆一緒に1つのルールに従ってプレイするものだということ。また、"紳士のスポーツ"と呼ばれるだけあって、スコアを自己申告する制度でも嘘をつかないマナーの良さがあります。そういった一体感の中で出会った人とは、自然と仲良くなりやすいんですよね」(堀江氏)
ゴルフを初めて5~6年経つという堀江氏。グリーンの上で出会った人とビジネスや友人関係に発展したことも少なくないそうです。
「コンペに参加すると丸1日を一緒に過ごすことになるわけですが、(最初にゴルフという共通の趣味の上で出会うので)ゴルフの話題だけでも、話が尽きないんです。だから年上の人でも若い人でも、意外とコミュニケーションがとりやすい」(堀江氏)
株式会社 部活動からリリースされる『ゴルフ部』は、Facebook連動型のアプリ。2人1組になって登録すると、アプリが毎日1組、別のグループを紹介してくれます。気に入った部員にオファーを送ることも可能。両者が承諾すればマッチングが完了し、いざ共にグリーンへ。
日程調整やゴルフ場の予約までアプリ上で行えることが特長です。さらにプロフィールの欄には「車を持っている」「おごりOK」などの項目があり、予算やスコアも表示できます。これについて同社代表取締役の七尾エレナ氏は「ゴルフに興味があるけれど、なかなか始めるきっかけがないという初心者にも、すそ野を広げられれば」と説明。今後はゴルフに必要なアイテムの購入ができるECサイト的なシステムの導入も視野に入っているそうです。
とはいえ、ゴルフに限らず、初対面の人との出会いは誰しも多かれ少なかれ緊張するもの。そこでホリエモン流の"社交術"について聞いてみました。
「大切なのは自分の殻を取り払うこと。話しかけたら嫌われるんじゃないかとか、こんな話題で気を悪くしないだろうかとか、頭に浮かんだとしても、あえて恐れずに積極的に話しかけたほうがいいと思います。なぜかというと、たぶん相手も同じように怯えているから」(堀江氏)
緊張するのは誰でも同じ。相手もまた同じ恐れを抱いているのだと思えば、一歩踏み出す勇気が出るかもしれません。
最後に、七尾氏は『焼肉部』の経験から、ソーシャルマッチングサービスを介した出会いの心構えをこんな風に教えてくれました。
「(ソーシャルマッチングサービスを介して会う人は)ネット上でのイメージと実物が全然違う! ということがよくあると思います。でもそのイメージのギャップを怖がらないことが大切。そのギャップに驚くこともまた、楽しみの1つなんです」(七尾氏)
ゴルフ部|株式会社 部活動
(吉川晶子)
- ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる! (一般書)
- 堀江 貴文|徳間書店