韓国の緊急通報用電話番号、「119」に統一へ

 旅客船「セウォル号」沈没事故で明らかになった緊急通報システムの問題点を改善するため、現在の112番(犯罪)、122番(海難)、130番(薬物)など13種類に分かれている緊急通報用電話番号を全て「119」に一本化する方針が打ち出された。セウォル号の事故発生当時、檀園高校(京畿道安山市)2年生のチェ・ドクハ君(18)=死亡=をはじめとする約20人の乗客が119番にセウォル号の沈没を知らせたが、海洋警察が運営する緊急通報用電話の122番に通報した人はいなかった。このため、事故発生当初の救助作業に遅れが生じた。これを受け安全行政部(省に相当)は、緊急通報用電話番号を119番や112番など、多くの国民が知っている番号に統一する方策を進めていく、と1日発表した。

 安全行政部による通報用電話番号の統一の方針は、緊急通報用電話だけに限らない。同部は約1万8000種類ある電子政府のシステムを分析し、さまざまな分野の通報システムが重複している事実を確認した後、国民の意見の取りまとめを経て、国民に親しみやすい通報用電話番号を決定する方針だ。このため、類型や利用者が重なっている25種類のシステムを選び、同部のウェブサイトや政府ポータルサイトなどで評価を行うことにした。25種類のシステムの中には、緊急通報用電話のほか、食品安全、就業、不動産取引、育児・保育などの情報、放課後の学童保育サービス、家計向け金融支援情報、国民からの苦情に対応するコールセンターなどがある。緊急通報用電話の場合、国民による親しみやすさの評価では119番が1位となったことから、今後全ての分野の緊急通報用電話番号が119番に統一される見通しだ。安全行政部は国民の親しみやすさや補完事項などを反映した上で、推進する課題について決定し、予算の支援を求める方針だ。

ヤン・ジヘ記者
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