財務省が2日発表した2014年1~3月期の法人企業統計によると、金融機関を除く全産業の設備投資は12兆2307億円と前年同期に比べて7.4%増えた。増加は4四半期連続で13年10~12月期の4.0%増から伸び率が高まった。非製造業の設備投資が鉄道会社の投資拡大などで7.7%増と大きく伸びた。経常利益は前年同期比20.2%増の17兆4552億円となり、過去最高となった。業績の大幅改善で企業の投資への意欲が高まったようだ。
非製造業の設備投資は8兆1181億円だった。運輸・郵便業が28.5%増と大きく伸びた。鉄道会社が新型車両の投入や駅ビルの開発、IC乗車券用のシステム更新などで投資を増やした。
製造業の設備投資は4兆1125億円で前年同期比6.8%増と13年10~12月期の同0.7%増から伸び率が高まった。自動車メーカーが新型車の生産のために投資を増やし、輸送用機械業が12.7%増えた。食料品メーカーも研究施設を新設したり工場の生産ラインを増設したりした。
季節要因をならした設備投資(ソフトウエア除く)は前期比3.1%増と4四半期連続で増えた。
企業の経常利益は大きく伸び、これまで過去最高だった2007年1~3月期の16兆6672億円を上回った。非製造業が大幅な増益となった。特に建設業は公共事業や住宅の戸建て・賃貸物件、太陽光発電所向けの工事の受注が増え、利益が急増した。自動車の部材や建材を扱う卸売業も好調だった。
全産業の売上高は前年同期比5.6%増の345兆3293億円だった。消費増税前で自動車の国内販売が増えたほか、北米向けの輸出が好調だった。
経常利益、自動車メーカー、金融機関