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秋葉原心療内科・ゆうメンタルクリニック秘密コラム

「HUNTER×HUNTERは、あと4巻で終わる!
その対策をどうするか?」

 

◆ ハンターハンターの恐怖。

あなたは「HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)」というマンガをご存じでしょうか?

 

 

以前にコラムを書いたこともありますが、週刊少年ジャンプで連載されている…

もとい、ほとんど連載されていないマンガです。

1年や2年休載することもザラにある作品ですが、つい本日、「再開」しました。
いつまで続くか分かりませんが、再開しました。

それを心から「うれしい!」と思う気持ちもありつつ、同時にふと、恐るべき事実に気づいてしまったので、ここに書き記そうと思います。

◆ 残りの、連載数。

ふと思ったことは、こうです。

「このマンガ、あと何回、連載されるんだろう」。

実際、今回掲載された少年ジャンプの巻末に、
「ガタが来ていますが、何とか頑張ります」
とありました。

これを見て「あぁ、頑張るんだ! 良かった!」と思う人はいないと思います。

大半の冨樫先生ファンの方は、

「あぁ、再開の一回目から、弱音はき出した」

と思うと思います。

実際、冨樫先生は、現在48才です。

ガタが来ている…というのがどの程度か分かりませんが、そう言うからには、体の不調があるのかもしれません。

人間ドックなどで、何かの異常を指摘されている可能性もあります。

◆ 作家の寿命って…?

ちょっと重い話になりますが、ここで考えてみましょう。

日本人男性の平均寿命が約80才です。

しかしながら、亡くなるギリギリ前まで、作品を描き続けられるというのは、あまり想像できません。

かの画家ピカソは、91才で亡くなる直前、80代になっても、精力的に作品を生み出し続けていました。

ただ、これは例外中の例外。
現状で「ガタが来ている」という、冨樫先生がどうかは分かりません。

特にピカソは常に大量の作品を生み出し続けており、「1年以上にわたる休載」などはしませんでしたので、そういう意味でも別と考えた方がいいかもしれません。

また絵画と違い、マンガは「絵」だけでなく、「テキスト」としての「ストーリー」があります。

では「ストーリー」を考える、作家の寿命はどうでしょうか。

トルストイは比較的長寿で82才、アレクサンドル・デュマは68才。
しかしドストエフスキーは59才、夏目漱石においては49才です。

何かの話を考え続けるというのは、意外に神経を使うものなのかもしれません。

さらに近い職業として、「日本のマンガ家」さんと比較してみましょう。

手塚治虫先生は、60才で亡くなりました。
藤子・F・不二雄先生は、62才です。

両者ともに、死の直前まで作品を生み出し続けていたのは有名な話です。
ただそれでも、日本人の平均寿命に比べれば短命です。

やはり、「ストーリー」を生み出し続け、それを「絵」に込めるというのは、大変な作業なのかもしれません。
…いえ! すみません!

不吉な話をするつもりはありません。

何にせよ寿命の話はおいておいて、とりあえず
「どこまで現役で、マンガを描いていられるか」
だけを考えますと、「だいたい60才くらい」と考えた方がいいかもしれません。

冨樫先生の「ガタが来ている」というお話も一応考慮に入れた上で、甘めに見積もってそれくらいです。

さて現在、冨樫先生は48才です。

…あと12年です。

◆ 作品を切り替える可能性。

でも、それだけではありません。
先生が一生、ハンターハンターを描き続けるのか、ということも考えなくてはなりません。

先生は「ハンターハンター」より前に、「幽遊白書」「レベルE」という作品を描きました。

今後も、「別作品に切り替え」をしてしまう可能性も、十分にありえます。

参考までに、「幽遊白書」は4年で連載が終了しています。
想像よりずっと短いですね。

現状、ハンターハンターは15年くらい(一応は)連載が続いていますが、今後、一生描き続けられるのかは分かりません。

それこそ「休載」は「作品の行き詰まりのせいだ」と考えて「他のタイトルにすれば作れるかも!」と考える可能性もあります。

実際、自分の診察上の経験ですが。

仕事ストレスで行き詰まった方が、「職場を変えれば何とかなるのでは?」と望んで、職種を変えてしまうことも、多いものです。

まぁ、変えても同じことがあるので、個人的にはあまりススメないんですが。

何にせよ、12年のうち、全部ハンターハンターを描くとはあまり考えられず、ザッと希望的に2/3として、8年です。

◆ 休載はどれくらい…?

さてここで、ネットにあった、「ハンターハンター休載率」というものを見てみましょう。

—————-
2013年 【休載率95.8%】
2012年 【休載率70.8%】 ←暗黒大陸編(仮称)、クラピカ追憶編(読切)
2011年 【休載率66.0%】 ←会長選挙・アルカ編
2010年 【休載率58.3%】
2009年 【休載率95.9%】
2008年 【休載率58.3%】
2007年 【休載率83.3%】
2006年 【休載率91.7%】
2005年 【休載率35.4%】
2004年 【休載率53.1%】
2003年 【休載率20.8%】 ←キメラ=アント編
2002年 【休載率37.5%】
2001年 【休載率33.3%】 ←グリードアイランド編
2000年 【休載率27.1%】 ←ヨークシン編(幻影旅団編)
1999年 【休載率31.3%】 ←天空闘技場編
1998年 【休載率8.1%】  ←連載開始、ハンター試験編
—————-
…1年目、2年目から、そもそも休載しすぎだったということが分かります。

当時、そこまで休載していた認識はなかったのですが、それでもスゴイです。

すべて平均化すると、50~60%くらいでしょうか。

とはいえ、最近になって休載率が「上がっている」のは事実です。

今後、年齢と共に、さらに休載率が上がる予想はあっても、下がることはないでしょう。いえ本当に。現実を見て。

そのため今後の予想休載率は、すごく甘く見積もって80%、悪くて95%以上となるはずです。

平均を考えて、90%としましょう。
いえ、これでも甘く見てるんですが。

すなわち年間掲載率は10%です。

◆ あと何回、掲載される…?

ここで週刊少年ジャンプの年間発行号数ですが、これは合併号などもありますので、年間だいたい50号です。

50号の10%は5回。

すなわち今後、年間に5回掲載されます。

これがあと8年で…。

5×8=40回。

計算シンプルですね。九九ですからね。
2ケタ以上のかけ算、とかじゃないですからね。

…しかし…。

40回、かー…。

単行本が1巻で10回くらい掲載されますので、あと4巻です。

あと4巻で、ハンターハンターが完結するんですよ!?

ここで読まれたことのない方にも説明しますと、ハンターハンターには、まだ回収していない「伏線」などが、本当にいっぱいあります。

自分の部族を「幻影旅団」というグループに皆殺しにされた「クラピカ」という人物の復讐とか。
その「幻影旅団」のトップと戦う、奇術師「ヒソカ」とか。
虐待を受けて社会に復讐しようとする男、「ジャイロ」とか。

その前フリは!?
あの展開の結末は!?
………。

描かれないんだよ!(自分に言い聞かせるように)
さらに先生、直近の展開で、

「新大陸」という新たなステージを広げ、

「そこには五大災厄が!」

という流れまで見せています。
………いやいやいやいや!

大急ぎで一つの災厄を1巻で終えても、1巻足りない!

◆ 先生の作品の流れについて。

くわえて、回数だけの問題ではありません。

先生のマンガの特徴として、

「風呂敷を広げて、ちょっと飽きた段階で適宜シメて、次のシナリオにうつってる」

という雰囲気が、結構あります。

たとえば「グリード・アイランド」編というのがありまして。
ザッと説明しますと…。

グリード・アイランドという高額なゲームを、ある大富豪が買い占めていた。

その大富豪には、病気の恋人がいた。

そしてそのゲームをクリアすると「景品」がもらえて、その中に「どんな病気も治す」というアイテムがあった。

そのため大富豪は、そのゲームを購入し、同時にプレイヤーも雇って、そのゲームをクリアさせようとしていた…

というものです。

しかしながら、その結末が切ない。

結局、ゲーム途中で恋人が亡くなってしまい、大富豪が

「もう、いいんだ…」

とつぶやいて、ゲームを放棄してしまう…という悲しすぎる展開です。

これ、本当に悲しい。
結局、主人公たちはそれでもゲームをクリアし、
「珍しい宝石ゲット」「父親に会うためにアイテムを使う」
という目的にクリア報酬を使ってしまうのですが…。

何か、その富豪に救いのある展開にしてほしかった、と思うのはゼイタクでしょうか。

思い出の世界に生きられるアイテムとか、恋人の死を受け入れていけるようなアイテムとか…。

まぁそれであっても、「結末」がついただけ、その話はいい方です。

何にせよ、現状広げられている大半の「風呂敷」が、まったくたたまれないままに、次、次と向かう可能性は大です。

残り4巻で、我々の気になっている「この展開のこのあとは!?」が描かれる可能性は、さらに極小と考えられます。
………。

結論を言います。

「今、我々が気になっているハンターハンターの『伏線』の結末を読むことは、今後できない」

これが現状の計算から導き出した結論です。

◆ 今後の対策。

ここで、今後予想される「40回」という連載回数を「増やす」ために。

少しでも先生に作品を描いていただくために…。

強いて「対策」を考えるとするなら、こんな方法を提案したいです。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎ 対策1 原因究明
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

「休載」の原因をまず判明させる必要があります。

それこそ「身体不調」なら、内科受診をし、ガッチリ治療をするのがベストだと思います。

また、「心の不調」という可能性もありえます。

かの文豪ゲーテは、精力的に作品を生み出す時期と、何もできない時期が、数年単位で周期的にあり、「躁うつ病だったのでは」と考えられています。

冨樫先生にその傾向があるとはもちろん言いませんが、たとえばメンタルの問題だとするなら、改善の方法はありえるかもしれません。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎ 対策2 プレッシャー
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

またネットでは「ゲームに夢中だからマンガを描かない」と言われています。

真偽は定かではありませんが、もしそれが一つの要因なら、ゲームを遠ざけるなどの対処や、とにかく現場でプレッシャーをかけ続けるなどの対策を、担当の編集者さんは講じるべきだと思います。
アルコール依存症やネット依存症の場合、それらを「物理的に遠ざける」のが一番の方法です。

またどんなマンガ家さんも、シメキリや編集者さんの存在で、作品を生み出し続けられるもの。
本当にありきたりですが、怒られるのを覚悟で、プレッシャーをかけていくしかないように思います。

とはいえこれ「誰がネコの首に鈴をつけるか」みたいなところがあって、結局誰もが責任を取りたくないから「できるまで放置」になっているとは思うのですが。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎ 対策3 代理
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

そして最後の対策です。

これはマンガ特有の問題なのですが、マンガは「ストーリーを考える」「作画する」という、二つの作業を、一人のマンガ家さんが行っています。

これって、「俳優さんが脚本まで書く」ようなものだと思っています。

ハードすぎると思うんです。

これができるのは、ごくごく一部の超天才だけだと思うんです。
たとえるのもおこがましいですが、自分はマンガ原作だけさせていただいております。
自分は絵を描くのが壊滅的にヘタだということが大学時代に分かったのでこの道を選ばせていただいたのですが、本当にこの道で良かったと思っています。

一生現役でマンガを描き続けられる方が少ないのは、この「天才的ダブルワーク」が最大の要因なんじゃないかと考えています。

ここまで言えばお分かりだと思いますが、冨樫先生におかれましては、「作画」の方をつけられるのが、一番の方法ではないかと思います。

実際、先生は下書きで掲載されていることも多々ありますし、作画(ペン入れ)だけでも人に任せるのはアリではないでしょうか。
シナリオを字で書くだけでもいいと思います。

それに、ハンターハンターの作画となれば、断る方は少ないと思うんですよ。

候補は多いわけで、冨樫先生も「この人なら任せられる」という人は、一人・二人くらいはいるんではないでしょうか。

もちろん先生にも「こだわり」はあると思います。
自分が加筆修正しないとダメ、みたいな。

ただ以前に、

「ジャンプで掲載されていたときに下書きであいまいだった、すぐやられる敵キャラが、単行本では加筆修正されて美少女になっていた」

という事例がありました。
色々な意見があると思うんですが、少なくとも自分としては「うん、このこだわり、どっちでもいい」と思いました。

先生のそのあたりのこだわりは、ちょっと棚上げしておいても、ストーリーそのものにはあまり影響ないのでは、と思います。

さらに究極、「作画」だけでなく、「脚本」も代理の方を使うのも、方法の一つだと思うのです。

たとえば冨樫先生に、

「このキャラが、こんな能力を使って、それでこのキャラが負傷するんだけど、でも彼の能力がこんな風に使われて逆転するの」

みたいな「流れ」だけ話していただき、それを元に、脚本の方が、セリフをハッキリさせてシナリオにする。
そしてそれに沿って作画する。

これはこれで、一つの方法だと思います。

………

いやいやいや、もちろんベストではないですよ!?

でも!
そんなのでも、「この世にまったく生まれず、先生の脳内だけで、誰もが目にすることもなく終わる」よりは、ずっとずっとずっとマシだと思うんです! 自分は!

…それに、たとえ「代理」の方であっても、作ってさえしまえば、冨樫先生もそれを見て、
「ここはこう直して! ここはこう!」
みたいに、変更は可能だと思うんです。

それは「たたき台」になるわけで、ゼロから一人で生み出すより、ずっと早く・良く作品ができていくと思うんです。

◆ おわりに。

以上です。
対策は「if」の話なので、あの、あまり本気にされないでください。

ある人の人生、特に天才の人生を、他人が動かすことはできません。
このマンガを描くという課題は、先生一人のことなので、他人が何かを言うことは余計なお世話です。

しかしながら、それだけ「言いたい!」と思うほどパワーがある作品であることは事実です。
幽遊白書、レベルE、ハンターハンターから、たくさんの勇気をもらいました。

冨樫先生のマンガを、心から楽しみ、そして楽しみにしております、一読者からの意見とご理解いただければ幸いです。

 

 

ちなみに自分はこのマンガにあまりにハマりすぎて、「自分の念能力」を妄想したことがあります。
自分のオーラを、ヌルヌルしたゲル状のローションに変えて操作するという、変化・操作系の能力。
どんな女性も、そのローションを操作することで思うままに快楽を与えてメロメロにできるという。
念能力名は「完全変態(パーフェクト・ラブ)」です。

…こんなことばかり妄想してるから不完全ライフを送っていることを重々承知しつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)

 


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