阿波おどりの熱気をフランスの人々に感じてもらおうと、パリで来年5月、本場の徳島と東京の愛好者約100人が踊りを披露する。阿波おどりにほれ込んだフランス人男性が発案、愛好者グループや日仏の企業の支援を得て開催が決まった。
男性は滞日16年のジャーナリスト、レジス・アルノーさん(42)。3年前に東京都杉並区高円寺で阿波おどりを初めて見て、踊り手と観客を包み込む一体感に感動した。
世界的に有名なブラジル・リオデジャネイロのカーニバルにも引けを取らない盛り上がりだと感じ、徳島にも足を運ぶ中で踊り手をパリに招きたいと思ったという。
日仏の企業やパリの行政当局者を回って支援を取り付け、来年5月の2日間、パリ中心部の観光名所ボージュ広場での開催にこぎ着けた。
既に経費の大半を賄う約6千万円の協賛金が集まった。渡仏するメンバーは徳島と高円寺の愛好者グループから選ぶ。当日は日本の屋台も設け、「本場の雰囲気を忠実に再現したい」(アルノーさん)考えだ。
先月30日には都内のフランス大使公邸で高円寺の約20人が阿波おどりを披露。踊り手の会社員、島田真由美さん(44)=埼玉県上尾市=は「阿波おどりは何百年も受け継がれてきた大切な文化。海外に正しい形で伝えられたらうれしい」と話した。〔共同〕
阿波おどり、パリ