焦点:周永康氏問題めぐる激しい権力闘争、四中全会前後に決着か
劉漢氏に対する攻撃は習主席にとってほとんど危険はないが、周永康氏のような大物に手を出そうとすれば強固な意志が必要だ。
上海とトロントに拠点を構えるコンサルティング会社ゲートウェイ・インターナショナル・グループのマネジングディレクター、ジャオ・グアンビン氏は「もしも指導者らが政敵を追い落とすためだけに汚職取り締まりを利用しているのならば、厳しい結末が待っている。中国では多くの当局者が腐敗問題を抱えているとみられているためだ」と話す。
中国政府や国営メディアは、これまでのところ周永康氏の問題に関して何ら声明を発表していない。関係筋2人によると、年内に開かれる第18期中央委員会第四回全体会議(四中全会)の前後に発表される見込みだ。
指導部に近い関係筋によると、習近平指導部は周氏について公判を開くかどうかまだ決定していないという。
関係筋の1人によると、公判にするなら当局は「鉄壁の裁判」にする考えだという。周氏が起訴されれば、党のイメージ悪化を最小限に抑えるため、当局は罪状の詳細の公表を見送る可能性があるという。
周氏が最後に公の場に姿を見せたのは昨年10月1日に開かれた北京の大学でのイベントだ。同年に汚職調査が始まって以来、同氏は自宅軟禁に置かれている。
(Benjamin Kang Lim記者、David Lague記者、Charlie Zhu記者 翻訳:川上健一 編集:山川薫)
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