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モンゴル・ウルス(思吉成汗 義経説 状況証拠考) 9
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ある日、船で見慣れぬ武装集団がやってきて、収奪に怯えて震えている彼らの集落に強引に居ついた。
女子供と家畜は草原に逃がし、老人だけ残って、おそるおそる羊の肉を差し出す彼らに対し、見慣れぬ武装集団は、彼らが食っていると同じ、貧民の食い物である魚や野草の方を要求した。 集団はまた漁労用の小船や巨大な網を多数携えており、口の周りに刺青した兵士自らが彼らをせきたてて漁場を教えるよう強要し、漁に出た。 やがて漁法は変わり、彼らも豊富な魚にありつけるようになる。 収奪のための騎馬軍がやってきたとき、草原の彼等が過去に見たことの無い戦争が起こった。 騎馬軍どうしの小競り合いや、弓矢の応酬ではなく、陣地へ誘い込んでの、職業軍人による徹底した殲滅戦である。7人の侍のシーンを連想していただいていい。但しずっと大規模に、である。 武装集団のうち騎馬に乗る者は単騎でも敵に戦いを挑み、臆するそぶりも見せなかった。 しかも彼らの刀は容易に敵の鉄カブトを裁断し、鎖帷子を破壊して敵に刺さった。 噂を聞いて、女子供たちだけでなく、山賊や盗賊となっていた気概ある連中も帰ってきた。 近隣の川筋の種族は、武装集団を中心に団結を始めていた。 世界史においても稀なほどの、戦術の大天才である陰険な性格の頭目もまた、ここでは判官として振舞うだけでなく、その本領を発揮する。 やがて武器が作られ、兵士が訓練され、もともと温和な種族も、戦勝の血の匂いを好むようになっていった。 *** ヒヨドリバナ?らしい。 |
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