『ドラッグ オン ドラグーン3』海外レビュー
欧米でこの5月に発売された『ドラッグ オン ドラグーン3』の海外レビューです。
- ジャンル: アクションRPG
- 機種: PS3
- 開発: Access Games
- 販売: スクエアエニックス
・楽しい戦闘
・素晴らしいローカライズ
・見事なまでに醜い世界とキャラクター
・極めて破壊的な多面的な物語と構造
悪い点:
・酷い出来の古臭いビジュアル
・爆笑物のグラフィック・バグ
・積極的に邪魔をしに来るカメラ
『ドラッグ オン ドラグーン3』は、ある意味破壊的なゲームだ。暴力について、そして酷いキャラクターにすら同情させるやり方について考えさせられるところが大好きだ。女性キャラクターを、プレーヤーのパフォーマンスに応じた「ご褒美」としての性対象ではなく、キャラクター自らの欲望でセックスを欲するように描いているところも大好きだ。唯一正気を保っているのが人間ではないところも大好きだ。異なるエンディングが持ち込むコンセプトが、ゲーミングの比喩になっていると考えさせられたりするところも大好きだ。欠点も何もかも含めて、私は『ドラッグ オン ドラグーン3』を大いに気に入った。事実、その欠点こそが魅力なのだと思う。卑劣な人間だらけの醜い世界が舞台の、欠点だらけのゲームだ。にもかかわらず、美しいのである。
・充実の物語とキャラクター
・多様性に富む高品質なサウンドトラック
悪い点:
・単調な戦闘
・退屈なレベル・デザイン
・貧弱なグラフィック
・恐ろしいフレームレートとカメラ
・酷いサウンド・ミックス
腹立たしい数々の欠点にもかかわらず、是非ともプレーすべき極めて奇妙なゲームだ。
グラフィック: 平凡なキャラクター・モデルなど、ビジュアルは今一つ。カットシーンは綺麗だが、スリリングさはない
サウンド: 手堅い声優陣の演技と一部の突出した楽曲はゲームに適しているが、一部の楽曲は単調
プレー性: 基本は掴み易いが、凝った操作性がストレスが溜まる
エンターテイメント性: 一部の面白い場面や戦闘を除くと、あまりにありきたりで欠点が多い
リプレー性: 控えめ
過去作同様、本作にも複数のエンディングが収録されている。しかし、1周ですらこれほど苦痛なのだから、喜んで何周もする人がいるなんて想像できない。序盤は光る部分もあるものの、それらはあっという間に消えてしまう。無数の欠点を補うだけのものがないのである。
・テンポが速く、凶暴で楽しい戦闘
・風変わりなキャラクターと粋な台詞
・キャラクターに個性を吹き込む声優陣の演技
悪い点:
・物足りないグラフィックのクオリティと環境デザイン
・ストレスの溜まる技術的問題点
・頻繁で長いロード
非常に楽しいテンポの早い戦闘を備えた、ブラック・ユーモア満載のアクションRPG『ドラッグ オン ドラグーン3』は、長いロード時間と細かな技術的問題点、そして物足りない世界デザインに足を引っ張られているユニークな体験だ。
・テンポの速いゲームプレー
・優れた武器アップグレード・システム
・全編を通して素晴らしい音楽
悪い点:
・一本調子なレベル・デザイン
・単調な戦闘
・酷いAI
『ドラッグ オン ドラグーン3』は、大きなポテンシャルと極めて低い出来の破滅的なミックスだ。全てのステージで、一本調子のアクションと味気ない肌触りが足を引っ張っている。ゲームプレーには楽しい部分もあるが、殆どのゲーマーは途中で飽きてしまうだろう。しかしながら、カットシーンと音楽はどちらも良く出来ている。これほど面白い物語の発想と、ウタウタイモードのような楽しいゲームプレー機能の多くが、物足りないゲームの中に埋もれてしまっているのはとても残念。一本調子の戦闘と一本道マップが融合することで、すぐに飽きてしまう極めてありふれた体験となっている。欠点を許容できる人にとって、『ドラッグ オン ドラグーン3』はプレーする価値があるだろう。居残りPS3ユーザーや、薄着の女性が死の決闘に挑む昔気質のゲームが好きな人には最高のゲームである。
・ウタウタイモード
・最高のサウンドトラック
悪い点:
・酷いフレームレート
・貧弱なビジュアル
・単調なゲームプレー
張りぼてのグラフィック、単調なゲームプレー、貧弱な操作性、浅薄なキャラクターを許容しようと、私は一生懸命努力した。悲しいかな、このRPGは自分自身が最悪の敵だ。全てが未完成の継ぎ接ぎに感じられる。もし次回作があるなら、開発陣にはより完成された技術と優れた脚本に投資してもらいたい。
・悪くない地上戦
・個性的な多種多様な武器
・最高のサウンドトラック
悪い点:
・酷いカメラのせいでドラゴン上での空中戦の出来が酷い
・膨大な技術的問題点
・酷い脚本と好感の持てない主人公
明らかに低予算ではあるが、だからといって、この不快なアクション・ゲームが抱える無数の技術的問題点や赤面するほど荒削りの脚本は弁解不可能だろう。