小沢一郎
明日、いよいよ民主党の小沢一郎幹事長が検察の事情聴取に応じます。
最近は連日小沢裏献金問題として報道されていますから、また政治家と金の問題か~とうんざりして、民主党も自民党と変わらないと考えている人も多いでしょう。
今までも似たような事例はありましたが、記載内容の修正と本人の謝罪で終わっていたことがほとんどでした。
それが今回は、はっきりした証拠も無しに現職の石川議員まで逮捕されてしまいました。
それはなぜか?
検察は明らかに小沢一郎という政治家を恐れているのです。
彼は取り調べの可視化や、押収した証拠の全提出、警察や検察の組織改革や監督組織の見直しなどを政策に掲げています。
これらが実現すれば冤罪は激減し、警察・検察の裏金作りなどの隠されていた組織的な犯罪も明るみに出るでしょう。
国民にとっては喜ばしいことですが、警察や検察にとっては避けたい事態なのです。
だからこそ、検察の捜査状況や見解をマスコミにリークしてこの問題を「政治家と金」の問題にしようとしているのです。
強面の風貌や余計な事は話さない姿勢から独裁的だとか、影で政権を牛耳っているとか言われていますが、本当にそうなのでしょうか?
小沢一郎は自民党の幹事長をしていました。彼がまだ40代の時です。
属していた派閥は当時の自民党最大派閥の田中派で、彼は若き番頭と言われていました。
そのまま自民党に残って、利権政治を行えば絶大な権力と金を手中にしていたのは間違いありません。しかし、彼は離党したのです。
理由は自らの政策を実現するため。
彼は田中、竹下、金丸という自民党の重鎮と極めて密接でしたが、彼等の政治には違和感を持っていたのです。
その後、小沢一郎は自民党から政権を奪取することに奔走します。
彼の行動は自民党に残った政治家からはドンキホーテのように映ったでしょう。
しかし、平成5年に細川連立政権を実現させ、昨年は民主党で308議席を獲得して政権を奪取したのです。
つまり小沢一郎は常に政界再編の中心にあり、挫折を体験しながらも民主党の衆議院安定多数というところへたどり着いたのです。
彼に残された課題は参議院で過半数の議席を確保すること・・・それが実現できれば、膠着した官僚組織に大ナタが振るえるのです。
だからこそ、検察は今動いたのです。
たとえ、立件できなくても世論を誘導して小沢一郎を辞任に追い込み、参議院選挙で民主党が過半数に達しなければ、自分達は暫く安泰なのですから・・・
警察や検察は正しい組織であるとは残念ながら言えません。
足利事件のような冤罪や、裏金問題を見れば明らかなように組織防衛のためには誤りを認めない腐敗と硬直化がすすんでいます。
一般市民には無関係と思っているかもしれません。
しかし、冤罪事件を見れば分かるように捜査上に浮かんでしまったら、犯人に仕立てられてしまう可能性はあるのです。
私自身も実は近い経験をしています。
解決するために会社を辞め、2年という時間と多額のお金がかかりました。
些細なことで人生を狂わされてしまう可能性は誰にでもあるのです。
だからこそ、司法をつかさどる組織には厳正さが求められるのです。
安心できる社会を実現するためには、ただ報道を鵜呑みにするのではなく自ら考えて行動することが必要ではないかと思います。
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コメント
黒猫さんと全く同じ事を言っている人の話を、つい最近聞きました
一般市民は、気付かない(見ようとしない?!)で、小沢さんに不信感を抱いている人が多いと思いますが~、チョッと目や耳がある人は、今回の逮捕他が如何におかしなことかって事を思っているようですね
小沢さんも、もっと解ってもらえるように説明をしっかりして(国民とコミュニケーションをはかって)、(鳩山さんじゃないけど)戦ってもらいたいですね
投稿: | 2010年1月24日 (日) 16時46分
官僚は自分達に都合の好い情報しか流しません。
それを分かっていなければ、いつまでも官僚国家が続いてしまいます。
現在の日本の状況は官僚天国が招いたと言えますが、
それを許してきたのは国民自身の責任です。
自分の子供達に明日の希望を語れる国になるように、
一人一人がキチンと考えてほしいと思います。
物事を表面だけ見るのではなく、その中身をしっかり見つめることが
日本という国を本当に住みやすい国にしていくのではないかと思います。
小沢さんには、しっかりと戦ってほしいですね。
投稿: 黒猫 | 2010年1月24日 (日) 21時33分