せっかくマリオカート買ったんだったらオンライン対戦やってみようって!

好きこそものの上手なれっていうのは真理の一つであって全部じゃないから

 朝から晩までゲームセンターでプリクラに群がる女子高生やカップルの嘲笑をも退けるほどの屈強な魂で都心にささやかな一戸建てを構えられるほどの100円玉をゲーム筐体に吸い込ませてきた廃ゲーマーと異なり、わたしのごときヌルゲーマーは日々の仕事や家事等の合間のわずかな細切れ時間をゲームを充て、奉公に出たおしんもかくやという謙虚さで地道に研鑽している。一般のユーザと異なる点と言えば、仕事に行くときに3DSPSVitaの両方を鞄に忍ばせていることと、自宅でゲームを嗜む際には充電ケーブルを決して抜かずにプレイをしていることくらいだ。
 
 かかる結果として当然のごとくわたしの身に起こった悲劇を、わたしは恥を忍んでここに告白をしなければならぬ。

 実はマリオカートマリオカート言っておいて*1恐縮ではあるが、これまで他人と対戦したことが無い。ここで言う「他人」というのは、家族以外という意味だ。
 なぜか。友だちがいないからだ*2

 家族となら何度も対戦をした。しかしわたしは家族でなぜか一番弱い。マリオカートは好きだが、大変下手なのだ。いっそコントローラを傾けた方がプレイ動画との整合がとれる程と言っても過言ではない。

 だがしかし。考えてもみてほしい。好きなものはうまくなければならぬと誰が決めたのだ。好きならば当然上達しているはずだとなぜ思い込んでいるのだ。好きなのに下手だからといって、一体誰に迷惑をかけると言うのだ。いや泣いてなどいない。

 好きでも下手でよいではないか。下手でも好きでよいではないか。あんまりマスオさんdisるんじゃないデスよ*3

わたしたちは、コンピュータさまに負けていただいている

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 とはいえ歴代のマリオカートシリーズを漏れなくプレイしていれば、100CC程度ならグランプリ1位をとることは当然できる。

 しかしそんなのは大して嬉しいことでも、ましてや心躍ることでもない。せいぜいトロフィやキャラ解放のコンプリートで達成感を得られる程度のことだ。
 あらゆる対戦ゲームについておそらく言えることだが、CPUとの対戦は面白くない。なぜか。理由はたった一つだ。

「わたしたちは、コンピュータさまに負けていただいている」

 コンピュータは本気を出しさえすればいつでもわたしたちのごとき一般のヌルゲーマーに勝利することができる。マリオカートならば最短距離で走行すれば済むだけだ。わたしたちの豆腐のようなプライドなど赤子の手をひねるよりも容易く完膚なきまでに握り潰され、そして二度と元には戻らない、豆腐だから。おからにもなれない、つぶれた豆腐だから。しかしそれでもわたしたちはCPUに勝つことができる。コンピュータが手を抜いてくださっているからだ。わたしたちに達成感を与えるために、あえて本気を出さないでくださっているからだ。

 なんたる屈辱。
 せっかく大好きなマリオカートをプレイしているというのに、なぜそのような屈辱感をレースの度に味わわなければならないというのか。この世の苦行と言う苦行をすべて詰め合わせてもなかなか得られぬ屈辱感。いやそれは言いすぎだが、まあとにかくそういうことだ。

だからオンライン対戦やってみようって

 くりかえすが、わたしには友だちがいない。友だちがいないから対戦ができない。だから誰とも対戦をしたことがない。
 そんな時代は終わったのだ。いや前から終わっていたのだが、気付いていない人も多いようなのであえて大声で言う。そんな時代は終わったのだ。何度でも言う。そんな時代は終わったのだ。

 友だちがいなくても、「人」、それはつまり血の通った心を持つ生身の人間と、プレイをすることができる。そう、インターネッツならね*4

まずはインターネットを選択して進んでいく

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 「インターネット ひとりで」
 「 ひ と り で 」
 (大事なことなので2回……)


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 フレンドがいないっつんでんだろ!
 →「こくないのだれかと」


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 「レース」
 (バトルは、スーファミからのルールで風船3つを12人で割り合いっこするルール)

キャラ選択をしたら空いてるグループに放り込まれる

 マリオカート8のオンライン対戦は、最大12人のグループでレースをする仕組みである。
 キャラとマシンを選択すると、とりあえず空きの出たグループ、12人に達していないグループに放り込まれる。


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 1レース終わるごとに、各々がコースを選択し、その中からどれか一つが選ばれる。


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 このとき、Aボタンを押下することで選択式の簡易チャットを行うことができる。


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 これは人とうまく接せれはしないくせにまったく挨拶しないのも不適切で居心地が悪いと感じてしまうくそボッチにとっては大変助かる機能だ。ルイージマンションのマルチプレイにもこの機能は実装されていた。この辺が任天堂がぼっちをよく分かっているところだ。おそらくぼっちの集団なのだろう。なぜわたしを採用してくれない*5

勝ったり負けたり、一戦一戦が真剣で面白い

 マリオカートのオンラインプレイのレーティングは1000から始まる。成績がよければ上がり、悪ければ下がる。そのため、似たようなレーティングのグループに入れた場合には接戦となり、コースやアイテム、少しの運不運に左右されて、勝つこともあれば負けることもある。12人で対戦をするので、何位を及第点とするかによってもその難易度は変わる。

 必ず勝つことも、必ず負けることも無い。
 まだあどけない男女の差が無い年端の頃に、哲っちゃんの家で夢中でプレイしたくにおくんを思い出す。殴る蹴る。そんなプレイを、またできるのだ。ぼっちなのに!文明!なんてこと!!


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 3位で見栄をきったかと思えば(ヘイホーが)、


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 8位で頭を抱える(ヘイホーが)。

 どうしたことだろう。次の試合でわたしは上位にほくそえむのか、下位でくたばるのか。分からぬ、誰にも。それゆえに飽きぬ、永遠に。つまるところ寝れぬ、しばらくは。

うまい人は大会もよろしいのではないでしょうか

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 大会は毎日あるので、これまた寝れぬ日々を歴戦の猛者達が過ごしているかと思うと想像しただけで鼻血の海で泳げそう。


マリオカート8 パーフェクトガイド∞ (ファミ通の攻略本)

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