岩崎生之助
2014年5月31日19時18分
2004年に長崎県佐世保市で起きた小6同級生殺害事件で、被害者の父親と一緒に働いていた新聞記者が事件への思いをつづった本を出版した。遺族に寄りそいたい気持ちと、時に彼らを傷つけてしまう自分のペンと。その葛藤に「僕は芯から砕けてしまう気がした」と心情を記している。
毎日新聞東京本社社会部の川名壮志(そうじ)記者(38)は当時、佐世保支局に勤務。局舎の2階が仕事場で、3階には支局長の御手洗恭二さん(55)と中学生の次男、小学6年の長女怜美(さとみ)さんが暮らしていた。
川名さんはよく一家の夕食に呼ばれた。食卓には怜美さんの好物の肉じゃが。御手洗さんは焼酎グラスを手に、「肉ばっかり食べるなよ」と怜美さんをたしなめた。どこにでもある親子のだんらんだった。
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朝日新聞社会部
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