シリーズ世界遺産100「フマユーン廟(びょう)〜インド〜」 2014.05.20

(テーマ音楽)
(江守徹)インドの首都デリーの真ん中に静かで美しい空間があります。
ムガル帝国の第2代皇帝フマユーンの霊廟です。
完成は1565年北インドを支配したムガル帝国の皇帝にふさわしい建築です。
霊廟は皇帝を愛する后によって造られました。
后は悲運のうちに急死した夫を悼んで帝国で最も壮麗な霊廟を建てさせたのです。
フマユーンは詩を読みワインを愛する心優しい皇帝でしたが政治や軍事の素質を欠いていました。
フマユーンの城の跡です。
フマユーンは自ら大軍を率いた戦いで敗れ父が築いたムガル帝国の領土を失ってしまいます。
そして15年に及ぶ流浪ののちようやく帰還しムガル帝国を再建します。
今は公園となっている城跡の角に教養人であった皇帝の図書館が残っています。
皇帝の突然の死はここで起きました。
モスクからの呼びかけで神に祈ろうとした皇帝は着物のすそを引っかけて階段から転落。
頭を打ってあっけなく亡くなったのです。
帝国再建からわずか半年後のことでした。
その死を悲しんだ后のハージベルムは皇帝をしのぶ霊廟の建設に残りの人生をささげます。
霊廟は9年かかって完成しました。
アーチが連なる正方形の基壇。
その基壇の中央に高さ38mの霊廟がそびえます。
四方のどこから見ても同じ形です。
ペルシャの影響を大きく受けた建物には赤砂岩と白大理石が巧みに組み合わされそれまでの建築にない優美さを見せています。
霊廟からの眺め。
四方を庭で囲まれています。
庭園は正方形に区切られ水路が通っています。
砂漠地帯で生まれたイスラム教にとって川が流れる緑の庭園は天国を表しています。
霊廟の周囲を取り囲む水と緑には悲運の皇帝を悼む后の強い思いが込められているのです。
フマユーンの霊廟と庭園はその後のムガル帝国の霊廟に大きな影響を与えます。
インドにムガル建築という華麗な様式が生まれていくのです。
90年後5代目の皇帝が亡き后のために建てたタージ・マハル。
ムガル建築はこの霊廟で美しさの絶頂を極めます。
皇帝フマユーンは在位も短く業績はほとんど残していません。
しかし后が建てた霊廟によってムガル帝国の意向を表しその名を歴史に残すことになったのです。
2014/05/20(火) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「フマユーン廟(びょう)〜インド〜」[字]

最愛の皇帝のために ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
最愛の皇帝のために ▽文化遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【テーマ音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

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