あの…ほらアメリカから帰ってきた時に挨拶代わりにブチュ〜ッとキスしたけどそれもいけないわけ?鶴丸さん。
もうありえない!嘘…。
絶対にありえない!
(小坂留美)私帰るから検視官に言っておいて。
(一ノ瀬和之)デートですか?…なわけないでしょう。
友達と会うの。
といっても昔の…。
久しぶりに会おうって事になって。
なんで約束しちゃったんだろう…。
じゃあ!なんだ?あれ…。
(町井春枝)何年ぶり?15年かな。
(春枝)もうそんなになるんだぁ…。
(春枝)あの頃いくつだった?22…23?早いわよねぇ…。
もうオバサンだわねお互いに。
春枝少し太った?えぇ!?もう〜主婦だから楽してるって言いたいんでしょう。
これでもねぇ結構大変なのよ〜。
(春枝)子供たちは生意気になるし旦那はいつリストラされるかわからない世の中じゃない?家計やりくりしてたまに家族で外食するぐらいしか楽しみないんだから…。
しかも回転寿司よ!いいじゃない家族で外食。
私なんかいつも一人よ。
(春枝)恋人は?結婚しないの?仕事続けたいから…。
けどどうしたの?急に会おうだなんて。
だってほら私が仕事辞めてから一度も会ってないし年に1回か2回電話で話すぐらいだし…。
迷惑だった?そうじゃないけど…。
だったらいいじゃない!こういう事でもないとね主婦なんて外に出られないんだから…!ジャーン!ねぇ…久乃どうしてる?会ってる?会ってるわけない。
警察学校の同期であんなに仲の良かった3人なのにね。
久乃と留美と私。
あの時はほんとに神様を恨んだわ。
なんで3人揃って同じ人なんか好きになっちゃったんだろうって。
(春枝)なんで私じゃなくて彼は久乃を選んだのかって…。
今でも思うのよ。
もしあの時彼が久乃じゃなくて私を選んだら今頃どうなってたのかな?って。
留美!あなたもそんなふうに…。
ない!あるわけないでしょう…!
(足音)
(春枝)「行ったり来たりすれ違いあなたと私の恋」「いつかどこかで結ばれるってことは永遠の夢…」『待つわ』「オバサンね」か…あんなふうに言えるのは幸せな主婦やってるからよ。
(早坂真里子)なんか…あった?昔の友達に会ったの。
(真里子)へぇ〜。
やな女。
(真里子)その人?私が…!つい言わなくてもいいような事を言っちゃった。
(真里子)なんて?もう一杯!よし!いい女になるためのお酒作ってあげる。
(携帯電話)
(携帯電話の音声)「ただいま電話に出る事が出来ません」「ご用の方はメッセージをどうぞ」
(春枝の声)「もしもし私…」春枝。
今日…会えて嬉しかった。
またどこかで会ったりして…。
留美…。
ほんとに嬉しかったよ。
(倉石義男)お前たちはいつも仲良しだな〜。
ケンカすんな〜。
誰が玉の輿にのれるっかな〜。
お前か?お前か…?
(電話)はい検視官室。
臨場要請ですね。
(ブザー)杉並区東台二丁目3の5。
「メゾン双葉」で女性の不審死。
名前は…。
(一ノ瀬)どうかしたんですか?小坂。
ま…町井春枝は…昔の同僚です。
昨日15年ぶりに会ったばかり…。
(一ノ瀬)小坂さん…!行くぞ!
(パトカーのサイレン)
(一ノ瀬)遅くなりました。
(坂東治久)なんでお前が運転してんだ?いえちょっと事情が…。
なんだよ事情ってのは…。
余計な事はいい!現場案内してくれ。
あぁ杉並北署の武田です…。
部屋は203号室になりますので。
どうぞ。
行くぞ。
何があった?春枝…!泣くのはあとにしろ〜。
始めるか。
はい。
えー浴槽内には頭部を西方に…。
(一ノ瀬)頭西方。
体を折り曲げ着衣を身に付けたままの横臥状態の死体を認めると。
外見上の創傷と着衣の乱れはなく死斑は一酸化炭素中毒死に典型的な所見である…鮮紅色ときた!さらに直近には完全に消費した練炭と薬物状のもの在中の瓶がある。
薬はおそらく睡眠剤だろうこれ。
化粧が映えてるきれいな死に顔だ。
『警活』か…15年前だ。
(坂東)ホトケは女性警官だったそうですからその時のものでしょう。
検視終了!死亡推定時刻は?…イチ。
顎から足先まで硬直。
直腸温度は27度です。
…と昨夜の午後9時から11時!昨夜の午後9時過ぎに隣の住人がここから出ていったらしい人物を目撃している。
男女どちらかは不明。
発見したのはパートで働いているスーパーの上司。
(坂東)午前中連絡がつかないので訪ねたらこの有り様だったらしい。
ホトケのか?昨日…彼女がしてたものです。
これをか?若者向けでしょう?これ。
ピカピカだ。
元同僚だったそうだな町井春枝とは。
あの…春枝は…ここで一人で?
(坂東)大家の話では2年前に家族と別居して子供は旦那の親が育ててるんだと!そんな…!?こんな暮らししてるなんてひと言も…!
(春枝の声)たまに家族で外食するぐらいしか楽しみないんだから…。
あぁ…!私のせいだ…!!私のせいで彼女自殺したんです!あぁ…私があんな事言ったから…!そうなんです…!あぁー…!!
(泣き声)
(泣き声)
(春枝の声)「もしもし?私春枝」「今日…会えて嬉しかった」「またどこかで会ったりして…」「またどこかで」…。
町井春枝は君が検視補助官だと知ってたのか?はい。
15年前です。
お互いに失恋してその事が署内でも噂になって…。
でも春枝は私にひと言も言わずに勝手に職場を辞めて別の男性と結婚したんです。
私は一人残されて…。
私彼女を恨みました。
年に数回電話があるたびにいつも幸せそうな事ばかり言って…。
自分が描いた絵はがきをこれ見よがしに送ってきたり…。
絵はがき…。
私疎ましく思っていました彼女の事。
でも…彼女は全然幸せじゃなかった…!何を言った?え?昨日彼女に何を言った?もしあの時彼が久乃じゃなくて私を選んだら今頃どうなってたのかな?って。
留美!あなたもそんなふうに…。
ない!あるわけないでしょう…!幸せの押し売りはやめて。
あなたは私にはもう関係ない人なの。
それがわからない?…さよなら!留美!ちょっと留美…!春枝の事なんにも知らずにあんな事を言って…。
だから…傷ついた春枝は…!まだ自殺と決まったわけじゃねえ。
…え?一つ聞かせてくれ。
こいつが室内にあった。
彼女は警察に未練でもあったのか?あるわけないと思いますが…。
でも…。
そうか…。
(ノック)なんだ?見立て自殺でいいですか?殺しだ!殺し…?状況があまりに揃い過ぎてる。
それに不審者がいたんだろう?玄関のドアの鍵も開いてた。
帳場をたてる。
マルガイの身辺を徹底的に聞き込め。
殺しだ。
はい。
なんだ?別に〜。
(町井泰江)知りませんよ!あんな嫁の事なんか。
子供を任せっきりにして薄情なんだから!春枝さんとお子さんは会ったりしてたんですか?なんで会わせなきゃならないんですか!?
(泰江)息子だって同じ気持ちですよ。
あんな嫁死のうがどうしようがこっちの知った事じゃありません。
(町井一樹)バアバお菓子!
(泰江)はいはい。
とにかくもう関係ないんですから。
(江川康平)誰かともめごとを起こしてるとか。
地味だったけど真面目な人でしたからねぇ。
そういう事なかったと思うけど…。
あぁ!今年に入ってから少し身なりが明るくなったっていうか…よく笑うようになって…。
(矢野間文)このペンダント小坂さんと同い年の人がつけてたんだ…。
いや少しでもさ…少しでも若かったら別よ?でも今さらこれつけるのは無理でしょあの年で…!あぁー…!文さんありがとう。
はい!はい…これいつもの朝採り!ミニトマト入りで。
大好き。
ありがとうございます。
失礼しまーす!これは半年前に春枝がよこした絵はがきです。
(春枝の声)「冬の日のむらさきのギヤマンに…」もう一枚は妹さんにあてたものです。
「葉をとりしクリスマスホーリーの赤い実が愛らしい」。
検視官他にも絵はがきがあるかどうか調べても構いませんか?なぜだ?私は…春枝を見捨てました。
この絵はがきには春枝の気持ちが託されてるのかもしれません。
だったら私が春枝の気持ちを拾ってあげなきゃ。
いいだろ。
好きにしろ。
俺も出かけてくる。
銀細工は放っておくと酸化する。
そうだな?
(真山)ええ。
銀は化学物質との反応が高くて硫黄分などと反応して変色します。
変色させないためには「空気に触れさせないいつも磨く」これしかありません。
磨けばこいつ同様新品みたいになる。
はい。
町井春枝は結婚当初から家庭内で孤立してた。
(坂東)ええ子供の育て方から近所付き合いの仕方までああでもないこうでもないとじいさんばあさんに口出しされて追い出されたという近所の評判です。
(武田)あのアパートに越してからも生活は地味で男の噂すらありません。
そんな彼女が今年になって急に明るくなった。
パート先ではそんな話も。
なぜなんだ?忘れたわけじゃないだろうな…。
彼女のアパートで不審な人物が目撃されてるんだ。
ですが管理官…。
彼女の身辺は隅から隅まで徹底的に調べろ。
わかりました…。
行くぞ!
(国広輝久)ご苦労さん。
(一同)お疲れさまです!どう?捜査のめどは。
現場にあった睡眠薬と練炭コンロ被害者が購入した事がわかったそうだがこの一件自殺じゃないのかなぁ?だとしたらいつまでも帳場をおくというのは…。
捜査の指揮は私が執ってます。
あなたが口を挟む事ではないと思いますが。
(扉が開く音)
(国広久乃)お久しぶり。
久乃…!春枝の事うちの人から聞いたもんだから。
えっ?しばらくぶり。
えぇほんとに。
とんだ事になったね。
実は今杉並北署で副署長をしてて偶然とはいえ驚いた。
そうなんですか…。
じゃあまだ仕事があるから先に行くよ。
いってらっしゃい。
そっか…。
所轄の副署長さんになったんだ国広さん。
機動隊だったもんねあの頃は。
うん…。
元気そうね久乃。
副署長夫人って貫禄ある。
何言ってるの…。
15年ぶりに3人が揃った…。
(久乃)苦労してたみたいね。
私春枝が死ぬ前日に15年ぶりに会ったの。
でもそんな事おくびにも出さずに幸せな家庭の主婦を演じてた彼女…。
(久乃)見え張ったって仕方ないのにねぇ。
もっとも女なんて見えの張り合いばっかり。
春枝が無理して国広をベッドに誘い込んだりしたのも今思えば女の見えね。
…え?何それ。
私と国広の間を本気で裂こうとして女の武器を使ったのよ春枝。
私たちの結婚が決まったあとに警察を辞めたのはそのせい。
知らなかった…。
もう昔の話よ。
そうだ…。
春枝から絵はがきもらった事ない?こういうのなんだけど…。
(久乃)あぁこれ…。
今年に入ってもらったわ。
今さらなんで?って思ったけど。
まだ残ってたら私に送ってくれない?いいけど…。
こんなの集めてどうするの?彼女がどんな気持ちでいたのか知りたいの。
死ぬ前に会った私のせめてもの罪滅ぼし。
(一ノ瀬)出かけるんですか?春枝の高校時代の同級生から絵はがき持ってるって連絡があったから…。
捜査本部じゃ自殺説が流れてるらしいですよ。
睡眠薬の瓶やコンロからも彼女の指紋しか出てないし。
周りを洗い出しても男の影すらないって…。
もし見立て違いなら…倉石さんの初黒星って事になりますよ。
こういう女がさぁこのウサちゃん磨きに来なかった?
(店員)いや見てないですねぇ…。
あぁそう。
はい。
ここじゃねぇってさ。
次行くか。
「うん」。
春枝クラスでも頑張りやさんでしたよ。
そうですか…。
(春枝の声)「鑞梅はまだ一花も開いていない」「立ち姿やぶ椿は蕾がやっと一つ色づいて葉はつややかな息遣いをしている」お待たせしました。
これなんですが…。
ありがとうございます。
「瑠璃色のガラスの壺に淡い色をしたブルースターが映える」「雲龍柳を床になびかせその名のように星型をした小さい花びらの集まりブルースターをゆったりと添わせる控えめな優雅さに器も花も生を得て」小坂何してるんだ?こんなとこで。
いえ…。
聞き込みですか?ああ。
お前の友達だかなんだか知らんがわびしいなぁ〜一人暮らしの女ってのは。
(武田)スーパーの売れ残りの惣菜で寂しい食事。
行きつけの店は100円ショップ。
(坂東)浮いた噂の一つもない。
こんな女のために足を棒にして靴底減らして歩いてるのかと思うとまったく涙が出るぜ。
(真里子)何よそれ。
たった1人で死んでった女が持ってた。
その人いくつ?38。
え…似合わなすぎ。
そいつにだって若え頃があった。
お前さんとおんなじだ。
感じ悪い…。
フフ…。
ああいらっしゃい。
何枚か集まりました絵はがき。
ようやく彼女の気持ちがわかったような気がします。
言ってみろ。
全て冬なんです。
花も詩に盛り込まれている季節も。
消印は季節がバラバラなのに町井春枝は冬の事しか伝えてないんです。
別居する前からです。
結婚してからもずっとそうなんです。
だから?春枝の心が冬だったんです。
ずっと長い間かじかんでいたんだと思います。
この絵はがきは春枝のSOSだったんです。
でも誰も気付いてくれなかった。
私を含めて誰も…。
これが全てです。
全て…。
春枝は孤独に耐えかねて自殺したんです。
町井の家に嫌われ追い出されてあげくに私にまでひどい言葉を浴びせられて本当に1人ぼっちになってしまった。
だから…自殺した。
こいつはどうする?彼女には似合わねえ銀のペンダント。
そんなの知りません。
春枝は自殺したんです。
私の言葉のせいで自殺したんです。
それでもういいじゃありませんか。
俺のと違うなぁ。
どう違うっていうんですか?ごちそうさん。
これ以上の捜査を続けても無駄です。
これ以上…これ以上春枝を裸にするのはやめさせてください!どけ。
これは私の黒星なんです。
今なんと言った?これ以上の捜査は無駄だと言ったんです。
無駄とはどういう事だ?この一件はどう見ても自殺だって事です。
いくら調べても町井春枝には殺される理由が見当たらない。
遺留品からは彼女の指紋しか出てこない。
睡眠薬を飲み練炭コンロを使用しての自殺。
決まりです。
現場から立ち去った不審者はどうなる?不審者が立ち去った後検視補助官の小坂に町井春枝が電話をしている事がわかっています。
その後現場に戻った可能性もある。
いえそんな人物は誰も目撃していません!だったら目撃者が出るまで聞き込め!何度でも聞き込んでこい!そんな理屈がありますか!足を棒にして地べた這いずり回ってんのはこっちなんですよ。
冗談じゃない。
いい加減にしてください!もう一度言う!町井春枝が丸裸になるまで聞き込め。
必ず…何か出る。
捜査本部で一悶着あったらしいじゃないか。
大した事じゃありません。
所轄からもクレームが来てる。
殺しの証拠は挙がっていない。
向こうの言い分は理にかなっている。
あの倉石も殺しだと言っています。
お前が殺しだと思う根拠を聞いてるんだ。
現場から不審者が逃走してます。
その不審者がある特定の職業に就く人物でもし彼女の死に絡んでいるとしたら大問題に発展する恐れがあります。
(春枝の声)「凍てつく土に忍び堪えていっせいに花咲きほころび春来る!」「春来る!」…。
これいい出来だろ?
(店主)いける。
丹精込めて作ってんだこれ。
水やりから肥料からお前。
来た…。
え?来た。
来た!?古くなったんで磨いてくれってそれを持っていらしたんだよ。
え?磨いたんだこれピッカピカに。
(店主)お安いご用だからな。
話というのはなんだ?
(一ノ瀬)例の現場の不審な人物の手がかりまるでないそうですね。
そのせいで自殺だって説が大勢を占めてるって聞きましたけど。
だから?俺以前付き合っていた彼女を検視しました。
彼女は俺に迷惑がかからないように気遣ってくれました。
俺が警察官だからです。
ですから不審者の手がかりが出ないのはもしかしたら…。
相手は警察官だと言いたいのか?そこまでは…。
(花園愛)捜査員のほとんどが自殺説を支持しているのに立原さんと倉石さんが揃って殺しだと言っている。
立原さん犯人の目星はついているんですか?さあね。
もし殺しじゃなければ倉石さん初黒星ですよね。
立原さん。
何かネタ掴ませてくださいよ。
(携帯電話)あぁっ。
俺だ。
スーパーの客が新宿で町井春枝を見かけてました。
その時男と一緒だったと言ってます。
どこだ?新宿のどこで見かけた?お疲れ様です!
(坂東)出ました防犯カメラです。
よし。
「いっせいに花咲きほころび春来る!」。
今まで見つかったのが全て冬を題材にしているのにこの一枚だけが春なんです。
なんか心境の変化でもあったんですかね。
心浮き立つような何かがあったんだと思う。
ひと月前…。
こいつを彼女はある店に磨きに出していた。
古くなって酸化して真っ黒になってたこいつをな。
(春枝)大事なペンダントなんです。
15年前に好きな人からもらったものなの。
あの頃と同じになるようにピカピカに磨いてほしいの。
15年前…。
今の彼女に似合わねえのは当然だ。
つまり町井春枝は今年になって15年前の男と再会した。
それでこの絵はがきを描いた。
そんな…。
なんかわかったって顔だな。
1か月前町井春枝はある男と新宿のホテルで会ってる。
ホテルの防犯カメラに映っていた。
そいつがこれだ。
ほう…こいつが15年前の男だ。
国広輝久…杉並北署の副署長をしてます。
お前の勘が当たってたってとこだ一ノ瀬。
女は用心に用心を重ねて国広の管轄外の新宿で会ってたんだ。
だけどそんな…。
信じられない…。
しばらくぶり。
ええほんとに。
事情を説明してもらえますか?町井春枝とは今年の初めにばったり会った。
本当にばったりと…。
昔関係した事があった女だ。
つい誘われるままに関係をもってしまった。
だがあの銀のペンダントを見せられた時は…ぞっとしたよ。
これか…。
(春枝)これ覚えてる?覚えてないの?15年前プレゼントしてくれたじゃない。
ずっと大事に取っておいたんだけど古くなっちゃって真っ黒になってたから磨いてもらったの。
そうしたら見て。
昔どおりになった。
今の私たちみたいに。
(国広)正直怖くなった。
やばいと思った。
であいつが死ぬ3日前にもう会わないと伝えた。
最初は泣いていたが納得させた。
これが全てだ。
町井春枝が死んだとわかった時なぜその事を言わなかったんです?言えるわけないだろう。
こんな事が公になったらまた警察はマスコミに袋叩きにされる。
組織を守るために貝になるしかないと思ったんだ。
ハハハハ…。
正義の味方なんだ。
あんた。
何!?倉石。
組織を守るなんて言葉吐かない方がいい。
今回の事件を自殺で処理したがったのも自分の名前が聞き込みで出てくる前に幕を引きたかったからだ。
だったらなんだっていうんだ!今日まで必死にやってきたんだ。
あんな女に引っかかって終わりにしたくないと思うのは当然だろ!それだけの話だ。
現場から去った不審な人物が彼女の死に関係している可能性はまだ残っている。
(国広)待て!私は春枝のアパートなんか一度も行った事はない。
私の指紋が出たか?出ないだろ?あの夜私は本署で書類の決裁をしてたんだ。
とにかく!今度はあんたが丸裸になる。
覚悟していただく。
(一ノ瀬)小坂さん…。
春枝は受け入れられなかったんじゃなくて町井家の人間になろうとしなかったんですね。
この15年間ずっと落合春枝のままだった。
国広の事も忘れられなかった。
(一ノ瀬)だからもらったペンダントも大事にしてた。
例の不審者も国広なんですかね?どうかな?違うと思う。
春枝のアパートから国広の指紋も出なかったし指紋を拭き取った痕跡もなかった。
じゃあ一体誰なんですか?ペンダントはどうなってた?「どう」って引きちぎられてました。
誰が引きちぎった?彼女本人じゃないんですか?国広に2度も捨てられた事がわかって…。
ありえない。
15年も大事にしてたペンダントなんだから…。
まさか…。
あなた国広さんと春枝の事知ってたのね?雰囲気でね。
なんとなくわかるのよ。
あなんかあったなって…。
そんな時あの絵はがきもらったの。
「いっせいに花咲きほころび春来る!」って。
ぴんときたわ。
できちゃったんだって。
でもね男なんて必ず帰ってくるのよ。
泥棒猫とじゃれた後でも必ず。
そうなんだ…。
そうよ。
私は彼についてく。
今別れたって損だもん。
フフフ…。
春枝になんて言ったの?え?あなたね。
春枝が自殺する直前アパートに行ったのは。
(春枝の声)ごめんなさい。
もう会わない。
彼にもそう言われたから。
みじめなもんね。
え?あなたこの15年間何やって生きてきたの?家族に捨てられてこんな古ぼけたアパートに暮らして。
人の亭主寝取って。
あなたの人生って何?なんとでも言えばいいわ。
いいの私はこれで。
このペンダントがある限り。
私は生きていける。
あなた…15年間もこんなものにすがって生きてきたの?これからもそうやって生きていくの?へぇ〜大したもんね。
だからあなたには何もないのよ。
あなたなんかこの寂しい部屋で虫けらみたいに死んでいくに決まってる。
死になさいあなたなんか。
私も春枝に言ったわ。
「あなたとはもう関係ない。
さようなら」って。
お互いってわけね。
春枝は絶望したんだと思う。
私たち2人にそんな言葉投げかけられて。
絶望して死を選んだのよきっと。
自業自得じゃない?変わったわね久乃。
15年たてば誰だって変わるわ。
そうね。
私は悪くなんかない。
悪くなんかない。
悪くなんかない。
部長町井春枝の件他殺の所見は撤回します。
自殺です。
国広は異動だ。
左遷だな。
不倫は許されない。
組織は己を律して守るものだと相場は決まってます。
お前の初黒星だな倉石。
たまにはいいでしょう。
ふざけるな!こいつには何を言っても無駄ですよ。
お前も同罪だ。
お前が倉石に加担しなければこうはならなかった。
不審者は警察官でもし彼女の死に絡んでいたら大事だと思ったんです。
なぜ警察官だと思ったんだ?彼女の部屋には不釣り合いな雑誌がありました。
よくよく見てみると若かった頃の国広と町井春枝の写真が載ってました。
これです。
切ない女心ってやつか。
(小松崎)この際だから言っておこう。
俺がここにいるのも残りわずかだ。
俺がいなくなったらお前たち2人とも今までのようにやれると思うな。
倉石。
お前最初っから自殺だと見抜いていたな。
彼女は化粧をしてた。
自殺決めた女は身ぎれいにするもんだと相場は決まってる。
だったらなんで殺しだと言った?部下だからな。
部下?どうやら君のためらしいな。
町井春枝が自殺してショックを受けた君に自殺の本当の理由を全てすくわせたかったんだろうよあいつは。
そんな…。
部下のためなら黒星もいとわずか。
検視官!
(泣き声)また勝った。
188…189…。
小坂さん復活。
191…。
私は…春枝みたいに男にしがみつかない。
久乃みたいな結婚生活もうらやましいと思わない。
私は…私は15年間を絶対に無駄にしない。
私は…倉石さんみたいな一流の検視官になる。
そのためにまず体力。
それなんだか間違ってますよ。
…200。
(春枝)「行ったり来たりすれ違いあなたと私の恋」「いつかどこかで結ばれるってことは永遠の夢…」2014/05/20(火) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
臨場[再][字]
「黒星〜再会した女と15年の嘘」
詳細情報
◇番組内容
臨場とは、事件現場に臨み、初動捜査に当たること。遺体や現場に残された物証から、事件の筋立てを読む検視官・倉石義男は、優秀だが死者の声をすべて拾えれば周囲との軋轢など気にしない組織の厄介者。「拾えるものは、根こそぎ拾ってやれ」彼の死者に対する悼み方、優しさが死因を追究し事件解決へ導く。
◇出演者
内野聖陽 松下由樹 渡辺大 伊藤裕子 京野ことみ 金子さやか 橋爪淳 伊武雅刀 高嶋政伸 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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