ストロベリーナイト【真相に迫る孤高の女刑事悲しい過去と驚愕の結末!!竹内結子】 2014.05.21

老朽化によって棒が折れたとみられ、JRは今後、看板を撤去し付け変え作業を行うということです。

(殴打音)
(殴打音)
(殴打音)
(殴打音)
(玲子)どろどろに溶けてた?
(玲子)脳が?
(國奥)わおー!見てみる?に決まってるじゃないですか。
そのために高いイチゴお土産に持ってきてるんですから。
しかし夏場にイチゴが食えるなんて季節もへったくれもあったもんじゃねえな。
はい。
おい。
これ。
うん?うめえなぁー。
アハハハ。
あっこれもこれも。
うわっホントだ。
溶けてる。
監察医務院で先生が解剖したってことは事件性は?ない!病死だ。
ネグレリアフォーレリによる感染症だ。
ネグ…ネグレリア?フォーレリ!時間大丈夫なのか?お見合いの。
大丈夫です。
また強引にセッティングされたな。
それよりこのネグレリ…。
ネグレリアフォーレリ。
まあ夏場の淡水湖なんかで増殖する寄生アメーバでな何かの拍子に鼻の粘膜から脳に侵入すると瞬く間に増殖して脳組織を溶かし死に至らしめる。
どうだい?お見合いなんかやめて俺と結婚するってのは?しません。
はい。
姫川。
事件ですか?
(北見)ちょっと。
あ…あの。
(警察官)お嬢さん!駄目だよ。
捜査一課第十係姫川です。
あ…失礼しました。
あっどうぞ。
ありがとう。
(菊田)主任。
お疲れさまです。
何よ。
菊田。
(菊田)いえ。
あっ現場あちらです。
(大塚)お疲れさまです。
しゅ…主任。
どうしちゃったんすか?おしゃれなんかしちゃって!もしかしてお見合いだったんすか?うるさい!
(大塚)痛い…。
(石倉)お疲れさまです。
保さん奥さんの風邪どう?
(石倉)はい。
おかげさまでもうすっかり。
そうよかった。
(菊田)小峰さーん。
入っていいですか?・
(小峰)おう。
失礼します。
(小峰)何だお嬢さんか。
何だよ。
その格好。
マル害?
(菊田)はい。
何でブルーシートに包んでるんです?
(小峰)知るか!ホシに聞け。
じゃあ発見はこの状態で?
(菊田)ひもで6カ所がっちり結んであったそうです。
見せてもらっていいですか?
(小峰)吐くなよ。
そんなにひどいの?わりと。
うわっ…。
ありがとうございました。
(菊田)ありがとうございました。
別場所で殺害して運んできたことに間違いなさそうね。
ええ。

(井岡)玲子ちゃーん!井岡。
(井岡)これ奇跡やでぇ。
ヘヘッ。
(井岡)おう!姫川班の皆さんもお久しぶりです。
世田谷の帳場以来やね。
ヘヘヘ。
玲子ちゃんはまた相変わらず奇麗。
世田谷西署のあんたが何でいるのよ。
北見君来て…。
こちら姫川玲子警部補。
警視庁捜査一課第十係姫川班班長殿。
(北見)亀有西署の北見です。
先ほどは失礼しました。
(井岡)で7月にこっちに異動になりました亀有西署の井岡です。
まさか?はい。
また玲子ちゃんとコンビ組むように言われました。
(平田)最初に見たのがけさここを開けたときでした。
ゆうべカーテンを閉められたのは何時ごろですか?
(平田)12時くらいかしら?そのときには何もなかったんでしょうか?ええ。
真っ暗で見えなかっただけかもしれないけど。
しっかしこれ大胆やな。
見つけてくれ言うてるみたいなもんやもんな。
(橋爪)では第1回捜査会議を始める。
今泉。
(今泉)はい。
マル害の死亡推定時刻は一昨日の午後7時から10時。
切創は左下顎骨下から甲状…。
(物音)
(橋爪)うるせえぞ!菊田!!すいません。
(今泉)切創は…左下顎骨下から甲状軟骨にかけて一直線。
凶器はかみそりまたはカッターナイフのような刃の薄い物。
胸に食い込むように刺さっていた多数のガラスの破片については死亡前あおむけになった着衣のない上半身に板状のガラスを載せられ拳大の鈍器によって突くように殴られたものと考えられる。
えぐっ。
(今泉)次。
みぞおちから股関節に達する切創。
これは死後に付けられたもの。
創底9cm5mm。
長さ36cm。
ある程度厚みのある刃物ジャックナイフとか出刃包丁によるもの。
(今泉)創洞内の傷の複雑さからみて両手で何十回となく力を入れ腹を断ち割ったと考えられる。
ここまでで何か質問は?はい。
姫川。
その腹部の切開はただ切っただけなのでしょうか?
(橋爪)はあ?何が言いたいんだお嬢ちゃん。
例えばマル害が腹部に何かを隠し持っていたとは考えられないでしょうか?ホシの目的はその何かでリンチにかけて白状させ殺害後に腹部を切開して目的の物を手に入れた。
だとしたらただ切開したのではなく創洞内部をかき回したのではないかと思いまして。

(北見)うっ…。
大丈夫か?
(北見)すいません。
(橋爪)そういう所見はどこにもない!お嬢ちゃんの妄想は外れだ。
そうですか。
分かりました。
(今泉)ほかには?どうして菊田がデスクなんです?ああそれ。
彼はうちの大事な戦力…。
いいよ。
すいません。
大事な戦力をデスクに持っていかれるのは困ります。
わたしだってあいつには期待してるよ。
だけどまあまあまあまあまあ。
色々な。
それより悪かったなデートだったか?違いますよ。
順番でいくと日下班だもんな。
何かいつもこんなとき盲腸なんかなるんだよ。
まあしばらく顔見ないで済むのはありがたいですけどねー。
盲腸万歳。
(くしゃみ)
(日下)痛え。
くっそー。
(部下)大丈夫ですか?主任。
くそっ姫川だ。
絶対俺の悪口言ってやがる。
(くしゃみ)
(日下)痛え。
だから!!同じ十係として少しはうまくやろうと思えないかね。
生理的に駄目なんですよね。
今ごろきっと切った盲腸相手にいつもみたいにねちねち裏取りしてますよ。
フフフフ。
あっ?じゃあこのヤマが増員かかることになったら…。
ああ。
ガンテツが出てくることになるな。
ハァ。
それも最悪。
だろ。
だから頑張ってくれよ。
姫川班。
そのためにも現場に菊田が必要です。
やつはデスクだ。
本人もそれで納得してる。
以上。
東大出のキャリア。
あの子が?
(井岡)そう。
つまり新米にしてすでに肩書は警部補。
しかも父親は第3方面本部長北見克好ときまんがな。
嘘!
(井岡)ホンマ。
で今はうちで研修中。
僕と一緒で7月からです。
ヤッベー。
今日ずっとため口利いてたし。
ハハッ。
まあ知らなかったものはしょうがないじゃない。
でも珍しいわね。
キャリアが帳場に入るなんて。
(石倉)確かに普通なら安全な場所から高みの見物でしょう。
(井岡)上に立つ以上は現場のこともちゃんと知っておきたいからっつって志願したそうです。
ほぉー。
イケメンでキャリアで熱血漢フフフッ…。
どんだけ嫌みやねん。
(菊田)遅くなりました。
お疲れさまです。
(菊田)出際にばたばたしちゃって。
遅いぞー。
(菊田)何で井岡がいんだよ!署の表で会って勝手についてきちゃったんすよ。
すいません。
生1つ下さい。
(井岡)で玲子ちゃん。
どこなの?ホテルは。
はあ?
(井岡)いや相棒の僕としてはちゃんと送っていかんと。
結構です。
フフッ。
菊田。
はい。
何や菊ちゃんご指名かいな。
そこの焼酎のメニュー取って。
はい。
ありがとう。
(菊田)おはようございます。
歯型からだって?
(菊田)ええ。
先月治療受けたばかりだったようです。
ふーん。
歯医者には行っとくもんね。
(大塚)この調子で色々スムーズにいくといいっすね。
(井岡)おはようございます。
おはよう。
(橋爪)おはよう!
(刑事たち)おはようございます。
(刑事)敬礼。
(今泉)早速始める。
名前金原太一34歳。
事務機器リース会社大上商会社員。
金原さんが変わった?
(小沢)はい。
どんなふうにですか?
(小沢)ええ。
わりと気が小さくて堅実な仕事する人だったんですけど。
(小沢)この春くらいかな?いきなり無茶するようになって。
(小沢)《そんなの断られるに決まってるじゃないですか》
(金原)《初めからあきらめてどうするんだ》
(金原)《要はやる気だよやる気!》
(金原)《お願いします》
(小沢)うちなんか相手にするわけがない大企業に次から次へと営業かけていって当然そんなものうまくいきませんよ。
正直部下としてはもうちょっとついていけないって感じでしたね。
話を聞いた部下同僚は一様にこの春からの金原の変化を指摘しています。
以上です。
(サツキ)これお願いします。
(菊田)はい。
(今泉)よしじゃあ次家族の方。
(石倉)はい。
金原の妻真紀に聞きましたところ殺害された今月の第2日曜日よりも以前に金原は決まって毎月第2日曜日の夕刻から深夜近くまで外出をしていたそうです。
でこの外出が始まったのがこの春からとのことです。
(警察官)お疲れさまです。
お疲れさま。
(井岡)あのもう暗いんで何か捜すにしてももう無理やと思うんですけど。
何でここ?玲子ちゃんマジで会議遅れますよ。
話聞いてます?何でここに置いたんだろ?そっか…。
玲子ちゃん危ない危ない。
ちょっと危ない危ない…。
ねえ。
ねえ井岡。
はい。
ちょっとここで泳いでみて。
はあ?うわっ!ここ汚い。
ちょっと勘弁してくださいよ。
よねえ。
じゃあ何でわざわざこれ?ああ。
これねえ先月やったか今月の頭やったか都から水質検査の指示があってでそのときに何ちゃら細菌が出た言うてました。
ほんで立てたんちゃいます?細菌?はい。
昨日に引き続き金原の大学時代の友人…。
橋爪管理官!捜査会議の中断お願いします。
遅刻しといて何言ってんだ!!事態が変わりました。
捜査方針の変更が必要です。
(橋爪)今泉これで何もなかったらお前の責任も重いぞ!
(今泉)分かっています。
で何をつかんだ?ホシが殺害後に腹部を切り裂いた理由が分かりました。
遺体を遺棄現場近くの内だめに沈めるためです。
ご存じのとおりただ沈めただけでは体内にガスがたまって浮力となり時間がたてば水面に浮かんできます。
でも腹部を切り裂けばガスはたまらず確実に沈められます。
お嬢ちゃん。
姫川です。
遺体があったのはあずまやの横なんだぞ。
内だめじゃない。
あそこは遺体の受け渡し場所だったのだと思います。
あの辺りは夜は真っ暗になりますから人目につきません。
誰かがあそこに運びまた別の誰かが明るくなる前に内だめに投棄する。
だから現実には投棄されてないだろうが!投棄するはずの人間が来なかったからです。
正確には来られなかったんだと思います。
死んでいて。
頑張れ姫。
あのなあお嬢ちゃん。
「思います。
思います」って何の説得力もない話を…。

(ドアの開く音)
(菊田)主任届きました。
ありがとう。
監察医務院の國奥先生にお願いして送っていただきました。
今回の事件に関係ありそうなので。
深沢康之という男の死体検案書です。
彼は先月の17日にネグレ…。
ネグレリアフォーレリ。
という非常に珍しい寄生アメーバに感染して死亡しています。
感染したのは死亡の約1週間前と考えられています。
つまり7月の10日前後で第2日曜日も含まれています。
第2日曜日か?この紙はその後都内全域で水質検査をした結果です。
唯一あの内だめからネグレリ…。
(菊田・井岡)アフォーレリ。
が検出されています。
この報告によると深沢は保護観察中だったということで地方での感染は考えにくくあの内だめで感染したと思われます。
ちなみにあそこの水は非常に汚く飲む気にも泳ぐ気にもなったものではありません。
しかし深沢はあえてその中に入った。
入る必要があった。
そして感染した。
それが7月の第2日曜日だとしたら…。
だとしたら何だ?あの内だめには腹部を切り裂かれた別の遺体が沈んでるはずです。

(菊田)主任。
(大塚)お疲れさまです。
何でやねん。
あっ…何すか?どうもお疲れさまです。
(勝俣)姫川よ。
手柄たてましたって顔はお前ホシ挙げてからするもんだよ。
なあ。
よっ。
その勘違いしてる面貸せ。
あれがガンテツ?ええ。
五係の勝俣主任。
主任の天敵です。
で何のご用でしょう。
こっちは後から帳場に入るハンディがある。
お前が持ってる情報全部出せ。
それなら調書と報告書を読んでいただければ。
読んだよ。
読んだがお前が内だめに遺体があると考えた訳はどこにも書いてない。
次にだ金原の遺体をあずまやに置いたやつとその遺体を捨てるやつが別人だというその根拠もどこにも書いてねえ。
根拠。
ああ。
とにかく内だめになぜ遺体があると分かった?それ言えっつってんだよ。
分かりました説明ですね。
まずきちょうめんなシートの包み方とあんな目立つ場所に遺体を遺棄する無神経さにギャップを感じました。
それと殺害後に切り裂かれた腹部。
あれは遺体を水中に遺棄するときに体内にガスがたまって浮かんでこないようにするためなんじゃないかと考えました。
じゃあそこまでしておいて遺体はなぜあずまやの横に放置されたのか?闇に乗じて内だめに遺棄すれば済むのに。
そこまで運んできた人間はそうしなかった。
なぜなら内だめに遺棄するはずの人間が別にいたから。
そう考えるのが自然じゃありませんか?それとあの内だめから寄生アメーバが検出されたことと國奥先生から聞いていた変死体の話がつながってビンゴ。
まったく…。
どこまでも素人だなお前は。
じゃあ聞くがお前が遺体を捨てる係だと推理する深沢は3週間も前に死んでるんだぞ。
はい。
殺しなんて危ない橋を渡ろうとする仲間同士相方が3週間も前に死んでるのに知らないわけがない。
だったらば自分で捨てに行くか別の人間に頼むかどっちかだ。
その疑問についてはどうなんだ。
それはまあ…。
まあ何だ?連絡不行き届きとか?かっ…。
ホシだって人間ですからうっかりミスとかもねぇ。
お前本気でそう考えてんのか?はい。
どうしようもない素人だな。
お前向いてねえよデカに。
説明は以上です。
失礼します。
姫川。
今でもまだ怖いのか?真夏の夜の公園。
(玲子)《ああっ!》
(玲子)《あっ…》
(玲子)《あっ!》・
(北見)どうぞ。
ありがとう。
ああ吸うんだたばこ。
あっ…ええ。
はやらないですよね今どき。
わたしもね。
あっいえそういうわけじゃ…。
この職業選んだのはお父さんの影響?まあそれももちろんありますけど。
守るってすごいことじゃないですか。
世の中を守るっていうのは人の命だけじゃなくて心も守るっていうか。
あっ…何か漠然としてますね。
すいません。
ううん。
大塚もね刑事になってすぐわたしの下についたとき同じようなこと言ったの。
「交番勤務だったころの初心は絶対に忘れません」って。
大塚といいコンビになりそうね。
(今泉)病死した深沢康之が事件に関与していた可能性は高い。
深沢は昨年8月まで4年間自宅への放火および両親の遺体損壊遺棄で服役していた。
両親の直接の死因は薬物中毒によるもの。
本人の供述によると…帰宅して両親の遺体を発見。
薬物中毒であったことが世間に知れるのが恥ずかしく火を放ったそうだ。
(井岡)何や悲惨な話でんな。
(今泉)内だめのマル害の身元捜索と並行して深沢の身辺を早急に洗う必要がある。
姫川は出所後から病死するまでの足取りを追ってくれ。
はい。
勝俣班は手分けしてそれ以前の深沢について頼む。
以上。
今回のヤマから遠いとこかよ。
(勝俣)まあそう言わず。
十係の係長さんの言うとおりにしようや。
いいか。
連続殺人事件の可能性が高くなってきたんだ。
全員気を引き締めてかかってくれ。
(一同)はい。
両親殺し?
(伊藤)という疑いもあったらしいんです。
深沢はもともと素行不良もありましたし相当両親を恨んでいたらしくて。
まあでも結局は薬物中毒死で落ち着きました。
そうですか。
ほかに家族は?妹が1人。
5年前のその事件のショックから精神的に病んで長期入院中と聞いてます。
妹が。
主任。
この深沢の遺品の封筒に入ってた73万っちゅうのは…。
(伊藤)ああそれね。
仕事先の社長も驚いてましたよ。
「うちの給料じゃそんなにためれるわけがない」って。
確か…。
危険な仕事の報酬とか?可能性はあるわね。

(サツキ)出ます。
はい捜査本部です。
どうも。

(今泉)菊田。
(菊田)はい。
内だめのマル害の身元が割れた。
全員に連絡だ。
滑川幸男38歳。
大手広告代理店白広堂クリエーティブディレクター。
社内の面接は姫川と勝俣で手分けしてやってくれ。
(柴田)滑川さんおととしにCM大賞受賞した後目標を失ったせいかすごいスランプに陥ったんです。
(柴田)けどことしに入ったらいきなりハイテンションに戻ってて。
(滑川)《もう狙うのは日本じゃなくて世界っしょ》《世界世界世界ねえ?》
(柴田)受賞前よりすごくて飛ばし過ぎっていうか。
飛ばし過ぎ?
(柴田)ええ。
(石倉)毎月第2日曜日に?
(小夜子)はい。
(石倉)ご主人は先月以前にも第2日曜日の夜に外出していたんですか?
(小夜子)ことしに入ったくらいから毎月。
つまり滑川さんはその秘書の方とお付き合いなさっていたんですね?
(三島)ええ。
あっもういいですか?仕事あるんで。
はいご協力ありがとうございました。
ありがとうございました。
なるほど。
次の白鳥香澄が愛人ですか。
いやこっちのリストに入ってたとはラッキーでしたね。

(ノック)はい。
どうぞ。
昼休みになりますが昼食はどうなさいますか?いえまだ秘書の白鳥さんとのお話が。
(社員)白鳥でしたら先ほど隣の刑事さんがもう。
どういうことです?ああ?白鳥香澄はこちらの担当だったはずですけど。
お前がぐずぐずしてるからだよ。
ぐずぐずってこっちはちゃんと予定どおりに…。
愛人さんもなこういう話は女刑事より男刑事の方が話しやすいんだってさ。
それ知って横取りってわけですか!何ヒステリー起こしてんだよ!お前がのろまだからだ。
化粧してる暇があったら走れ!
(井岡)いや〜しかし見つからへんね。
金原と滑川の接点。
(菊田)どこ行ったんすかね第2日曜日。
大塚ちゃん共通の友人とか見落としてるんちゃう?
(菊田)井岡お前大塚の仕事ぶり知っててそれ…。
冗談や冗談!
(大塚)いやでも確かに交友関係が接点の可能性高いですもんね。
もう一度洗い直ししてみます。
(石倉)そう。
それぞれがそれぞれのやるべきことを丁寧にやる。
それがホシを挙げる一番の近道なんだなこれがな。
そうですよね。
(石倉)そううん。
まあとにかくあしたの帳場休みはゆっくり体休めてあさってからまた気合入れてこう。
(一同)はい。
深沢のことももう一度洗ってみた方がいいわね。
でもそっちはガンテツが継続してるんじゃ?そうそう下手に手出したら面倒なことになりまっせ。
だってろくな報告挙がってないし何か隠してるかも。
(菊田)まあ確かに。
あの隠すって?ガンテツの得意業だ。
人の情報はどんな手を使ってでも奪い取るが自分の手の内はとことん隠したまま手柄を独占する。
そんなことできるんですか?
(大塚)情報収集のプロなんすよ。
元公安。
(北見)元公安?怖っ。
ひょっとしてガンテツ僕の秘密握ってんのちゃうやろか?
(大塚)秘密って何があるんすか?
(井岡)言えません。
ヘヘヘ…。

(勝俣)《今でも怖いのか?》《真夏の夜の公園》・
(ドアの開く音)
(瑞江)おかえり。
ただいま。
ごめん起こしちゃった?
(瑞江)何度も電話したわよね。
何で連絡してくれないの?留守電に入れといたでしょ。
「亀有に帳場が立ったから連絡は無理」って。
いつものことじゃない。
お見合いすっぽかすのもね。
だからそれは事件が…。
仕事だって言えば何でも許されるっていう考え方お母さんどうかと思うけど。
ハァ…。
あのね今ホントに疲れてんの。
お説教ならまた今度にしてくれるかな。
昔はもっと優しい子だったのに。
悪かったわね。
優しい女じゃ捜査一課の主任は務まらないもので。
それが見ててつらいのよ。
ハァ…。
あんなことさえ…。
やめてよ!何でそうなるのよ。
つらい?わたしが無理してるとでも思ってんの?冗談じゃないわよ。
わたしは自信と誇りを持って仕事してるの。
誰にも負けないだけの努力をしてここまで来てちゃんと胸張って生きてるの。
それを…。
逃げないでここまで来たからそういう生き方ができてるのよ。
それをさ…つらいなんて言わないでよ!頑張ってきたの。
頑張ってる。
女だからってバカにされようがお嬢ちゃんって呼ばれようが平気な顔してる。
そうよ全然平気よ。
そんなことが嫌なんじゃない。
ハァ…。
だってわたしはちゃんと逃げないでちゃんと闘ってちゃんと勝って…。
ハァハァ…。
なのに何でよ!何でまだ震えるのよ。
何でまだあいつにおびえなきゃなんないのよ。
こんなの…こんなのわたしじゃない!わたしじゃないんだから!ハァー。
もう嫌!
わたしは全てを消してしまいたかった
あの夜に起こったこと
あの男の存在
そしてわたし自身も

(ドアの開く音)
(佐田)こんにちは。
(佐田)埼玉県警の佐田倫子といいます。
埼玉県警刑事部捜査一課の佐田倫子巡査はそんなわたしを
はい。
フフッ。
いっぱい持ってきちゃった。
ゲーム好き?
生きたまま死んでいるまるで幽霊のようなわたしを
わたし好きなんだ。
ジャン!お花屋さんで安かったから買ってきちゃった。
ゆっくりと時間をかけて救おうとしてくれた
奇麗。
フフッ。
奇麗だよね。
これ!?ホント?でも似合いそう。
ワンピースが好きなの。
わたしは…。
その連続婦女暴行事件の犯人の顔をはっきりと見た被害者はわたしだけだった
エスニック。
ん〜カワイイ。
玲子ちゃん。
つらいだろうけど捜査に協力してくれないかな?ごめんなさい。
まだ怖い。
無理。
うん。
そっか。
フフッ。
ごめんね。
その3日後佐田さんが亡くなったことを知らされた
殉職だった
わたしを襲った男を捕まえようとしてもみ合いになりナイフで刺されたのだ
佐田君のノートです。
受け取ってください。
それは佐田さんの日記で捜査のこと佐田さんの正義感そしてわたしへの優しさとエールであふれていた
(佐田)「まだ闇は深い」「玲子ちゃんをこんな風にした犯人が憎い」「玲子ちゃん逃げちゃ駄目」「玲子ちゃんにはまっすぐ前を向いて生きてほしい」「絶対にこの手で捕まえてみせる」「玲子ちゃんも私も頑張ろう」
(佐田)「一緒に戦おう!」「戦おう!戦おう!」
(刑事)佐田君が捕まえた男の顔つらいだろうけどあなたが見た男かどうか確認してもらえないかな?はい。
はい姫川。
どうした?ストロベリーナイト?
(大塚)はい。
ゆうべ滑川の大学時代の友人の田代智彦から電話があって。
田代って確か4月に滑川と会ってたっていう?ええ。
自分が事情を聴いたときは忘れてたらしいんすけど滑川がストロベリーナイトがどうのって言ってたのを思い出したって。
何なのそのイチゴの騎士って?いえ夜の方の。
あっそっちのナイト。
で?ネット関係みたいだったって言うんで色々検索してみたんすよ。
そしたら怪しげな掲示板に結構書き込みがあって。
「殺人ショー」!?
(大塚)主任!あっ。
何よ?これ。
普通の検索じゃ見つからないストロベリーナイトっていう隠れたサイトがあるらしくて。
「俺の知り合い見たって」「マジで殺されてるふうの映像のあとに血文字で『ストロベリーナイト』って」
(大塚)そしてその後に「これを生で見たいですか?」という質問があり「はい」とクリックするとストロベリーナイトという名前の殺人ショーの招待状が…。
(橋爪)大塚君。
(大塚)はい。
(橋爪)君はそのサイトを見たの?
(大塚)いいえ。
見つけられていません。
ただどうしても気になる書き込みがありまして。
こちらです。
4枚目になります。
ハンドルネームダンベルディ。
「生贄は無作為で選ばれた観客の一人だよ」「そして毎月13日というのは間違いだ」「正しくは第二日曜日」
(大塚)金原も滑川もこのストロベリーナイトに参加していたとしたら滑川は7月の11日金原は8月の8日にいけにえに選ばれてしまったということで理屈がつながります。
(橋爪)おいおい!そんな伝聞のまた伝聞みたいな話で捜査員動かせるかよ!管理官。
わたしも大塚と同じくストロベリーナイトの線は追う価値があると思います。
お嬢ちゃん。
…が管理官のおっしゃるとおりあまりにも信ぴょう性が低過ぎます。
いや管理官…。
ですから捜査本部全体で動く必要はありません。
あくまでもつぶしておかなければならない仮説の1つとしてうちの班だけで十分ですからやらせてください。
しかし姫川班全員はちょっと多いな。
石倉は残せ。
はい。
おい!俺はまだお前…。
(今泉)今の帳場の手詰まり感は管理官もご存じでしょ。
でお前の算段は?はい。
ネットの書き込みから推察するとショーが行われるのは廃業して使われていないライブハウスや小劇場のたぐいだと思われます。
金原と滑川の住まいと第2日曜日に外出してから帰宅するまでの時間から何カ所かの繁華街をピックアップしてしらみつぶしに当たらせてください。
(大塚)警察の者ですが。
(男性)はい。
(大塚)ちょっと聞きたいことがあるんですけどこの近くにライブハウスか小劇場で空きになってるとこってありますか?
(大塚)ありがとうございました。
自分のために管理官説得してくださって。
別に大塚のためじゃないわよ。
事件解決のため。
ああ。
ですよね。
でもうれしかった。
大塚が初めて自分でネタ仕込んでどうしても追い掛けたいって言ったこと。
大塚のまじめな仕事ぶりはみんなが認めてる。
上司として誇りに思ってる。
でも積極性に欠けるところがちょっと惜しいなと思ってたから。
だって主任が滑川の遺体を挙げて解決の糸口つかんでくれたじゃないっすか。
一番弟子の自分としては絶対力になりたくて。
あっ。
自称ですけど一番弟子。
一番弟子じゃない。
わたしもそう思ってるけど。
あざーっす!フフッ。
主任は何で刑事になろうと思ったんですか?うん。
何か急にすいません。
フッ。
ううん。
今度ゆっくり話そう。
まずは事件解決が先。
早くしないと次の犠牲者が出る。
(勝俣)アホの今泉や橋爪だまくらかしてネタ独り占めとはお前もうまいことやったもんだな。
さあ何のことだか。
行くわよ。
(勝俣)やめとけやめとけ!素人には無理だよ。
ちょっと!
(井岡)また外れでんな。
ハァー。
はい姫川。
おお今泉だ。
お前に頼みたいことがある。
何でしょう?戸田?埼玉のですか?ありがとうございました。
(北見)ありがとうございました。
失礼します。
(男性)ご苦労さまです。
(北見)会議までまだ時間あるのでもう1軒回りますか?大塚さん?北見さん。
この後1時間だけ単独行動させてください。
(北見)えっ?でも規則で単独行動は…。
分かってます。
北見さんには迷惑掛けません。
ただ何も聞かないで1時間だけ。
お願いします。

(井岡)2468…9体か。
(吾妻)大学のボート部が練習をしていたら1体が突然浮いてきたそうです。
でお宅の事件のことがあったので念のため捜索をしてみたら。
(勝俣)あーこいつはすげえなー!
(吾妻)あっ。
おいでになるのはお二人だけだったんじゃ?あのどうしてここにいらっしゃるんですか?ネタ持ってんのはお前んとこだけじゃねえぞおい。
よっ!うわー!でも係長はわたしに…。
ひでえなこりゃ。
ということはこれは埼玉県警と合同捜査ってことになるな。
ということは殺人ショーのネタもお前んとこだけのもんじゃなくなる。
(吾妻)何ですか?殺人ショーって。
残念だったなあ。
ようボート部。
返事は?
(部員たち)はい。
(井岡)やっぱまずいんちゃいますか?ガンテツの担当でっせここ。
深沢康之はストロベリーナイトにかかわってた可能性が高い。
なのに唯一の肉親からの話が何も挙がってないなんてことがある?ガンテツが何か隠してるのかも。
(尾室)深沢由香里に会わせることはできません。
彼女のお兄さんは重大な事件に関与してる可能性が高いんです。
ほんの少しの時間でもいいです。
(尾室)重篤な患者なんです。
(尾室)あなた方と接することでさらに病気が悪化しそれが命にかかわることだってじゅうぶんにあり得るんです。
ですからわたしは医師として彼女を守らなくてはならない。
何とおっしゃろうと面会は許可できません。
分かりました。
あの。
以前に勝俣という刑事が来たでしょうか?どなたがいらしても答えは同じです。
お引き取りください。
(大塚)あの。
(北見)はい。
もう一度だけ単独行動をさせてください。
でも。
(大塚)これが最後です。
お願いします。
じゃあ6時に待ち合わせを。
はい。
(辰巳)しかしまじめだけが取りえのあんたがね。
(辰巳)しかも一度は自分でパクったこの俺に同じ犯罪やらせるとはね。
金は払ったんだから黙って約束…。
(辰巳)偉そうにすんじゃねえよ!こっちの言い値も払えねえくせによ。
その額で話はついたはずだろう。
(辰巳)ふーん。
(辰巳)書き込みの常連たちの個人情報全部調べたよ。
(大塚)ありがとう。
助かる。
けどこれ結構ヤバくねえか?
(大塚)おい頼むよ。
それが必要なんだよ。
出てからにしろ!こんなはした金で難癖つけられちゃたまんねえからな。
分かった。
ホントありがとう。
気を付けな!すぐ後ろに化け物がいるぜ。
あいつ…。
はい。
どういうこと?どうして大塚の居場所が分からないなんてことがあるの?
(アナウンス)「留守番電話に接続します」
(菊田)駄目だ。
全然つながらないです。
北見警部補答えなさい。
答えなさい!大塚さんは単独捜査をさせてほしいと。
大塚が?
(北見)それで6時に待ち合わせを。
(北見)でもいくら待ってもいらっしゃらなくて。
もしかしたらこっちに戻ってるんじゃないかって。
単独捜査は職務規定違反だっていうことは知ってるわよね?
(北見)はい。
だったら何でそんなことを許したの?いくら大塚が先輩だからって警部補のあなたが止めないでどうするの!?申し訳ありません。
(今泉)大塚の…遺体が発見された。
(今泉)たった今上池袋署から連絡が入った。
(今泉)空き家になってるライブハウスの中で撃たれたらしい。
よせ!姫川。
行かせてください!
(今泉)お前は駄目だ!今日下を確認に行かせてる。
何で日下なんですか!
(今泉)姫川落ち着け!大塚はわたしの部下です!
(井岡)玲子ちゃん!落ち着いて!玲子ちゃん!
(石倉)落ち着きなさーい!落ち着け!あんた刑事だろ!主任。
俺たちだってつらいです。
申し訳ありません!僕のせいです。
僕がちゃんと止めていたら大塚さん…。
申し訳ありません!
(日下)遅くなりました。
(今泉)ご苦労さん。
姫川。
大塚残念だったな。
(今泉)で?
(日下)銃弾は9ミリパラベラムが1発。
左目から入って後頭部中央を抜けていました。
(日下)信じらんないことに大塚はおそらく意識などない状態で約3m床をはって出口に向かってます。
そして自力でドアを開けようとした状態でこと切れていたそうです。
中で倒れたままになっていたらおそらく発見ははるかに遅れていたでしょう。
(今泉)デカの執念だな。
(日下)姫川。
ホシはお前が挙げろよ。
それが大塚への一番の手向けだ。
そんなことあんたに言われなくたって分かってる!俺もあいつのことは買ってた。
俺にできることがあったらいつでも言え。
今度ばかりはお前の指示に従う。
あとガンテツには気を付けろよ。
あいつは仲間の殉職なんか猫の死骸ほどにも思ってないやつだ。
お前がそんなんじゃ確実に足元すくわれんぞ。
だからそんなこと言われなくたって分かってるわよ!
(今泉)姫川!大塚の確認ありがとう。
主任!
(今泉)一人にさせてやれ。
大塚…こんなとこで何やってんのよ。
あぁ…。
わたしが刑事になった理由話せなかったね。
わたしね昔連続婦女暴行事件の被害者になったことがあって。
犯人捕まえてくれた女性刑事がその犯人に刺されて殉職したの。
その人がいたからわたしは闘おうって思えた。
(弁護士)《あなたは抵抗しなかった》《それはつまり「被告人に行為を迫られすぐに合意をして受け入れた」ということではありませんか?》《それは擦過傷の少なさから…》《擦過傷が少ないとどうして受け入れたことになるんですか?》《暴れたらまた刺されるんじゃないか殺されるんじゃないかそう思って抵抗をあきらめるとどうして行為を受け入れたことになるんですか》《つまりあなたのその理屈でいえば命を張ってその男を捕まえた佐田さんもつまり殺される覚悟をしていたわけだからだから殺してもよかったんだと合意の上で殺されたんだとそういうことですか?》
(裁判長)《証人。
発言をやめてください》《そんなことあるわけないじゃない》《あなたは自分の家族が恋人がわたしとおんなじ目に遭っても本気で「合意の上だった」なんて言えるの?あなたは佐田さんに「殺される覚悟があったんだから死んでも文句ないだろう」なんて面と向かって言えるの!?》《あなたは佐田さんの家族にいいえ警察の人全員に「死んでも文句ないだろう」なんて本気で言う覚悟があるのかって聞いてんのよ!》警察官たちがね傍聴席を埋め尽くしてたの。
そして全員がわたしにじゃない。
わたしと一緒にいる佐田さんに敬礼してた。
そのとき思ったの。
これが警察なんだ。
わたしもこの中に入りたいって。
佐田さんは殉職による二階級特進で警部補になった。
だからわたしも彼女と同じ年までに必ず警部補になって彼女がやり残したことやってこうって決めたの。
大塚…守ってやれなくてごめん。
ごめん。
これからはあんたと佐田さんと一緒に闘う。
闘って勝つから。

(石倉)今日も暑くなるそうですよ。
ご心配をおかけしてすいませんでした。
(石倉)心配なんかしていませんよ。
わたしの上司は若いけどなかなかのつわものだ。
じゃいってきます。
ハァ…。
ここも外れか。
北見君。
(北見)はい。
しっかりしなさい。
行くわよ。
はい。
(勝俣)辰巳圭一さんだね?
(勝俣)警視庁の勝俣だよ。
(辰巳)俺は姫川って女に伝言頼んだんだぞ。
うわっ!
(勝俣)姫川来ねえよ。
あんちゃんちょっと付き合えよ。
吐くんじゃないよ吐くんじゃない。
すいませんね酔っぱらっちゃってね。
(勝俣)そうか。
お前大塚から言われたんだな。
身の危険を感じたら姫川に連絡しろって。
でお前何話すつもりだったんだよ姫川に。
えっ?
(勝俣)何話すつもりだったんだよ!
(辰巳)あーっ!だから大塚のやつにやめとけって言ったんだよ!おかげでこっちまで部屋荒らされるわ殺されそうになるわ。
たまったもんじゃねぇ!
(勝俣)何だと!
(辰巳)うわーっ!何話すつもりだったんだ?どこまで知ってんだよ!ストロベリーナイトのことを。
俺たちの仲間うちで噂になったことがあったんだよ。
でかい金が動いてるらしいって興味を持ったやくざがストロベリーナイトのこと調べて結局手を出さないことにしたってな。
ほかの組が仕切ってたからじゃねえ面白いことになりそうだからだと。
黒幕が何者かバレたときの騒ぎが楽しみだってな。
なるほどな。
(辰巳)参ったね。
結局消されんのかよ俺。
あんたにさ。
それはまあお前の出方しだいだな。
持ってる情報全部出せ。

(大塚)《そうっすよね。
やるしかないっすよね》
(バイブレーターの音)はい丸田です。
はい。
田代のですか?はい。
田代智彦の調書ですね?大丈夫です。
姫川さんにも菊田さんにも言ってませんって。
勝俣さんって結構心配性なんですね。
はいはい。
じゃあ折り返し。
どういうことかな?今の。
(菊田)係長!今からデスク業務離れて外に出ます。
止めても無駄ですから許可お願いします。
(今泉)ガンテツか?えっ?何で…。
(今泉)止めても無駄なんだろ?早く行け!はい!エースを中に置いといたかいありと。
ハァ〜。
行こ。
姫川主任!何?実は大塚さんと約束してたことがあって。
えっ?
(勝俣)ふんっ!ふんっ!
(田代)うっうわっ!
(勝俣)しっかりしろよ!
(田代)ぐわっ!
(勝俣)ふんっ!
(田代)ぐはっ。
(勝俣)田代よぉ大塚のことは知ってんだろ?ええ?
(田代)くっ…苦しいです。
おんなじ目に遭いたくなかったら吐くんだな。
確かこの辺りだったんです。
昨日大塚さんが何か気になるからあした調べようっておっしゃって。
そんな場所ある?この辺に。
(田代)ぐはっ!
(勝俣)吐けよ…吐けよ!
(菊田)やめろ!大丈夫ですか?
(勝俣)お前か。
あのバカ娘か。
(菊田)あんたこそ何やってんですか!
(菊田)田代さんですか?大丈夫ですか?あんたいったい…。
(勝俣)これを見ろ!
(勝俣)こいつはストロベリーナイトの常連客だ。
友人の滑川が殺されたんで慌てて大塚にタレコんだ。
大塚はこいつに殺されたようなもんだ。
(田代)あっ…。
ハァ…。
(田代)偶然見つけたページでした。
(田代)冗談だと思って「はい」をクリックしたら…。
1カ月後に住所なんか教えてないのに郵送で招待状が届いて。
封筒の中には招待状のほかにわたしの正確な個人情報と家族の写真まで入ってて。
(田代)参加しなかったら危害を加えられると思いました。

(男性)《止まってください》
(田代)《あっ…》
(男性)《お名前は?》《田代智彦》
(田代)料金の10万を払って奥へ進むと客席がありました。
客は20人ぐらいだったと思います。
(北見)ここですここ。
このビルの上のこと言ってたんです。
ここ?ステージの上には上半身裸の男が胸の上に大きなガラス板を載せられて手足を縛られて横になってて。
覆面をした男が出てきました。
(田代)男はバットを持っててそれをガラスの上に何回も何回も打ち下ろすんです。
(田代)そして最後に…。
(田代)男はカッターナイフを出して…。
(田代)いけにえの首を切るんです。
(菊田)何がいけにえだ!だっていけにえなんですよ。
それはね毎回客の中から選ばれるんです。
入り口で金を払うときにね無作為に1人だけ選別されるんですよ。
その仕組みに気が付いたときは興奮したなあ。
(田代)《あっ!》
(男性)《あちらへどうぞ》
(田代)無事に客席に入れたときのあの気持ち。
俺は生きてる。
今日も生きてここにいる。
俺たちが生きるために誰かが死んでくれるんです。
ねえ?いけにえでしょ。
解体工事中断してるみたいねえ。
(北見)ええ。
まあ確かに外からの目は遮断されてるか。
大塚の勘もまんざらじゃないかも。
でもさすがに滑川がいけにえで出てきたときは驚きましたけどね。
(田代)ただ正直その場ではいつも以上に興奮…。
(勝俣)ケッ。
お前のそのいかれた話は署でゆっくり聞いてやるよ。
ところでお前このケガどうした?えっ?このケガどうした?はい?
(勝俣)そっか自分で転んだんだ。
転んでケガしたんだよな?
(田代)はい。
よーし。
ついでにもう1つ。
ストロベリーナイトやってる場所はどこだ?そのときそのときで違いました。
渋谷や新宿や池袋や。
(勝俣)ふ〜ん。
じゃあもう1つ。
その男たちは全部で何人いた?3人か4人か…そんなに多くは…。
(勝俣)その中にこの男はいなかったか?あっ!この男です。
小柄で黒い革のつなぎでいつもこの男が舞台でいけにえを。
(田代)そうだ…エフ。
一度仲間から「エフ」って呼ばれてるのを聞いたことがあります。
エフ…。
情報屋の辰巳の部屋に?
(勝俣)ああ。
ストロベリーナイトに探りを入れようとした辰巳を消そうとしたんだろ。
だが辰巳もバカじゃねえ。
(辰巳)《ヤバいって思うのは当たり前だろ》《そんな部屋に夜にのこのこ帰るかよ》《あっでけさ帰ってみたら案の定だよ》《部屋に付けてた防犯カメラにそいつらが映ってたわけ》《どう?50で売るぜ》《誰が黒幕か調べられるか?》《100》《150》
(勝俣)《チッ》《120》この1枚は俺が辰巳から自腹を切って引っ張り出したもんだ。
痛かったぜ。
エフか。
エフエフ…深沢?いややつはもう8月には死んでて金原殺しは無理だ。
まさか…。
おっ野球部。
そういえば大塚も野球やってたって言ってたな。
へぇ何か感じですね。
北見君は?あっテニスとか?いや部活はやってませんでした。
勉強で忙しかったか。
東大だもんね。
ハァー。
上も調べてみようか。
(北見)はい。

(看護師)尾室先生。

(尾室)はい。
(看護師)こちらお願いします。
(尾室)はい了解しました。
(勝俣)先生深沢由香里に会わしてくれ。
(尾室)何度も申し上げてるように許可はできません。
(勝俣)ようこれを見ろ。
誰だ?誰だよ?
(菊田)勝俣さん。
深沢由香里毎月第2日曜日に病院抜け出してます。
(勝俣)おいおい。
誰だよ?誰だって聞いてんだよ!深沢由香里です。
こいつは今まで11人人を殺してる。
ほっとくともっと殺すぞ。
ハァー。
こっちも手掛かりなしか。
(北見)みたいですね。
大塚外れだったみたい。
ハァー池袋の帳場何か見つけてくれたかな。
(尾室)深沢由香里は本当に重篤な患者なんです。
彼女が初めに来たのは精神神経科ではなく救急でした。
当時いた児童養護施設で彼女は自分で自分の右乳房をカッターナイフで切り取ったんです。
(尾室)そのときすでに臀部と大腿部の肉も切り取られていました。
全て自分でやったんです。
そして彼女は外科病棟のスタッフの目を盗み左乳房も切り取りました。
それからすぐに精神神経科に移されてきたんです。
どうしてそんなこと…。
(尾室)原因は薬物中毒の両親からの虐待です。
母親の再婚相手である義理の父親から性的虐待を受け続け母親に疎まれ精神に破綻を来したんです。
(勝俣)とにかく今日は絶対会わしてもらうぜ。
そういえば戸田の遺体の身元まだかな。
まああっちはだいぶ腐敗進んでたし9体もあるからこっちみたいにはねえ。
あっちが古い9体。
こっちが7月と8月の2体。
戸田と内だめ?7月から内だめ…。
《で7月にこっちに異動になりました亀有西署の井岡です》
(井岡)《今はうちで研修中。
僕と一緒で7月からですわ》ねえ北見君。
はい。

(尾室)くっそー…。
はい俺だ。
(辰巳)分かったよストロベリーナイトの黒幕。
誰だ?君…。
学生時代もしかしてボート部だったんじゃない?
(北見)えっ?
(北見)ったく油断ならねえ女だよな。
(銃声)うっ…。
ううっ…。
急に動くなよ。
驚いて撃っちまったじゃねえかよ。
ハッ…。
あっ…うっ…。
大塚をやったのもあんたなのね?俺にアリバイがあることあんたもよく知ってるだろ。
うっ!仲間にやらせて自分の手は汚さない!ストロベリーナイトもそうやってやってたわけ!?俺さ学生時代悪いことやり尽くしちゃったんだよね。
クスリに女。
あと新宿や渋谷のくそがきども半殺しにしたりとかさもう色々。
けどそういうのって飽きちゃうんだよね。
祭りの後のむなしさっつうの?そんなときにエフに会ってさ。
俺のダチがさ女襲ったときにバカだから首絞め過ぎて殺しちゃってさ。
(男性)《まさかあんなんで死ぬと思わなかったんだよ》
(北見)その女の連れが俺たちんとこ来てこっちは金でけりつけるつもりだったんだけどこいついきなり俺のダチの首切っちゃった。
それがエフ。
あれは美しい芸術だった。
真っ赤な血が天に昇ったかと思うと瞬く間にダチの顔をイチゴみたいに赤く染めたんだ。
つい今まで生きて一緒にいたダチがあっという間にただの肉の塊だぜ。
それを前に俺はめちゃくちゃ実感したね。
俺は生きてるって。
生きてここにいるってね。
エフが見せてくれたリアルな死が俺の生きる気力を蘇らせてくれたんだ。
俺はそれをみんなにも分けてやろうと思ってエフのスポンサーになった。
でストロベリーナイトが誕生したってわけ。
客を集めるのは簡単。
みんなネットが大好きで後先考えずにクリックするからね。
掲示板は自己顕示の嵐でこっちが頼まなくても宣伝してくれるし。
何よりみんな本物の死を見たがる。
ほらっ通り魔事件とかあるとさみんなこうやって携帯でバシャバシャ撮ってんじゃん「おー」っつって興奮してさ。
なっ。

(足音)エフこっちだ。
こいつがエフ。
ストロベリーナイトのヒロイン。
あんたが会いたがってた深沢由香里。
だって入院して…。
エフは自由だ。
誰もこいつの心は縛れない。
(北見)だから深沢も妹のために黙々と死体を処理し続けた。
(北見)このきょうだいとの出会いは俺の運命だと思ったね。
そんな目すんなよあんただって知ってるだろ?金原や滑川がどんだけ元気になったか。
俺らはやつらに生きる気力を与えてやったんだ。
いけにえが死んでいくのを目の前にして「俺は生きてる。
生きてるってすげえ。
もっと…」狂ってる!あんたたちも殺人ショーに集まってきた人間もみんな狂ってる!何が生きる気力よ!甘えてんじゃないわよ!人の命何だと思って…。
ああっ!偉そうな口利いてんじゃねえよ!ううっ…。
あなたは間違ってる…。
人を殺すなんて絶対に駄目なの!
(北見)黙れって!うっ!とにかく2人が行きそうな場所を洗い出せ。
(北見)あんたももうすぐただの肉の塊だ。
顔をイチゴみたいに真っ赤に染めてさ。
俺は幾つもそんなの見下ろしてきた。
そしてこれからも見下ろし続けて俺とエフは生きて生きてさらに高みへ上るんだ。
神様にでもなったつもり?
(北見)ああ近いかもね。
アハハハ…。
とんだバカよね。
こんなことしてただで済むわけがないでしょう。
あんたにも見せてやりたかったなストロベリーナイト。
きっと気に入ったと思うよ。
冗談…。
生きてさらに上に行く勝者と死んで惨めな肉の塊になる敗者。
あんただって勝つの好きだろ。
いつだって勝ちたい勝ちたいって顔にかいてある。
毎日毎日むごたらしい死体見て自分は生きててよかったって思ってただろう?ハァハァ…。
うっ!
(北見)覚えてる?一番最初の会議であんたが「金原の腹の中がかき回されてたんじゃないか」って質問したの。
えっ?ほら。
俺が必死に笑いこらえてんのあんた吐きそうになってるって思ってたんだよな。
《フフッ…うっ…すいません》
(北見)あんときあんた金原の体肉の塊としか思ってなかったんだろう?頭ん中で金原のはらわたかき回しながらさあ。
「こんなひどい死に方したくないわよねえ」「わたし刑事でよかったあ」って。
監察医務院でもしょっちゅううれしそうに死体検案書見てたんじゃないの?つまりあんたも俺やエフと一緒なんだよ。
(由香里)違う。
(由香里)違う…。
あんたと僕と…全然違う。
エフどうした?僕は…あんたと違う。
何言ってんだよ。
俺とお前は一緒だって。
上って何?生きてる?
(北見)エフ…。
(由香里)僕は生きてるなんて感じたことなかった!何言ってんだよ。
ずっと一緒にやってきたじゃないかよ。
ほらストロベリーナイトのリアルな死がリアルな生をああ生きてるって感じを…。
(由香里)違う!!僕は…生きてたことなんかない。
(由香里)僕がいけないんだ。
僕がここにいるから…ただ息だけして汚くてウジムシみたいで…。
(康之)《大丈夫だよ。
お兄ちゃんが助けてやるからな》
(由香里)でもやっぱり駄目だった。
(由香里)僕は…人間なんだって思いたかっただけなのに…。
でも駄目なんだ!僕はすぐにあの家に引きずり戻されて…。
エフ…何言ってんだよ。
何のことだよ?
(由香里)僕はウジムシで…僕は幽霊で…僕はみんなと違う!エフしっかりしろって。
(由香里)違う!
(北見)エフ!
(由香里)違う!でも体を切ると赤い血が出て…。

(少女)《ほら一緒だよ》《これでエフとわたしはずっと友達。
ずっと友達…》赤い血は一緒だったんだ。
とにかく全員池袋に向かわせろ!池袋のどこ行きゃいいんだよ。
(勝俣)いいから走れ!そうだ。
井岡!井岡に電話してください。
あいつが本当のバカだったら主任のいる場所が分かるはずです。
早く!
(勝俣)分かった。
もしもし。
井岡か?勝俣だ。
てめえどこにいる?今あのー主任と若いイケメンが2人っきりっちゅうのもねまああの色恋ざたにでもなったらあかんからまあ尾行といいますか待機といいますか…。
やっぱり…天才的なバカだ!けど何か…ちょっと様子が変なんすわ。
僕はただ…僕と同じ赤い血が見たかった。
だろ?そうだよ。
その血がお前の芸術なんだよ。
真っ赤な血を流して死んでいくやつを見下ろして生きていく。
(由香里)違う!
(北見)おんなじだって!ただ人間なんだって思いたいだけ。
人間になりたいだけ。
あんたとは全然違う!もうやめろよ!!うわー!
(北見)てめえ…。
あっ…。
(北見)ハッハッハッ…。
おーおーおー。
予定変更だけど落ちて死んでもらおうかな。
あー!ああ…。
ハッハッハッ。
うん?ああっ!
(北見)うわー!
(北見)首が…。
(北見)あー!ううっ…。
ハァ…あっ…。
うわー!北見!ううっ…。
もう大丈夫です。
立て!
(勝俣)いいか人間の生き死にを決めるのはなお前の仕事じゃねえ。
神様の仕事だこの野郎!ガンテツさんあきませんって!
(勝俣)いいから持ってけ!ほら。
大丈夫?おんなじ?そう…おんなじ。
わたしと一緒。
生きてる。
(由香里と玲子の泣き声)生きてる。
生きてる…。

(ドアの開く音)おーおー。
えっ?別にお前ホシにワッパ掛けたわけでもないのに個室かよ。
別にわたしが頼んだわけじゃ…。
ああ?あの…。
前にわたしに刑事に向いてないって言いましたよね?あれってどういう意味ですか?お前…深沢由香里の過去知ってたのか?過去?くっ…。
だからお前は危ないっつうんだよ。
だからどうして?北見の野郎だがよあの野郎取り調べでも「俺は上をいく人間だ」とか「下のやつは見下していいんだ」とか訳の分かんないことほざいてるらしい。
お前北見に「同類だ」って言われたんだってな。
ええ。
「毎日毎日死体見て生きててよかったって思ってんだろ」って。
まあ正直ショックですよね。
「違う」って言葉が出てこないんだから。
あの現場でお前は深沢由香里のことを何も知らないのに全て理解し深沢由香里本人になりきっていた。
次に深沢康之な。
もうとっくに死んでるのに連中は金原の遺体をなぜあずまやに置いたか。
お前の推理のとおりだ。
単なる連絡ミスだった。
お前は殺人犯とおんなじ心になることができる。
なっ…そんな…。
情けねえ面すんじゃないよ。
なあ?だからお前はホシのざれ言なんかに惑わされるんじゃねえ。
バーカ。
お前は北見とは違う。
上だか下だか右だか左だか…余計なもんばっかり見てるから肝心なものが見えなくなるんだ。
ただ真っすぐ前を見詰めていればいい。
それが…デカだ。
(佐田)《玲子ちゃんには真っすぐ前を向いて生きてほしい》チェリモヤ。
チェリモヤ!?チェリモヤチェリモヤチェリ…。
これなんかなかなかチェリモヤに値するぞ。
誰もが他殺を疑ったがさにあらず。
えっ?えっ!?何?どういうこと?はい姫川。
あっ。
はいお疲れ。
(菊田・石倉)お疲れさまです。
お疲れ。
ああありがと。
胴体だけだって?ええ。
それも一部です。
ばらばらですか…。
またお嬢さんか。
吐くなよ。
月…。
大塚のやつですかね。
(菊田)自分で言ったんじゃないっすか。
(今泉)おしっ。
(菊田・玲子・石倉)お疲れさまです。
よし。
行くぞ。
(菊田・玲子・石倉)はい。
2014/05/21(水) 14:57〜16:48
関西テレビ1
ストロベリーナイト[再][字]【真相に迫る孤高の女刑事悲しい過去と驚愕の結末!!竹内結子】

大ベストセラー小説初ドラマ化!!連続猟奇殺人事件のカギを握る感染死体…真相に迫る孤高の女刑事悲しみの過去と驚愕の結末!!
竹内結子 西島秀俊 桐谷健太ほか

詳細情報
番組内容
 2009年日本ミステリー界ナンバーワン話題作といわれる誉田哲也原作の「ストロベリーナイト」(光文社刊)をスペシャルドラマ化。
 ミステリーファンには以前より評価が高かった誉田氏の代表作は、文庫化されるや全国の書店やオンラインショップで話題となった。卓越したストーリーと息をつかせぬ展開。そして、何より主人公・姫川玲子やライバルの“ガンテツ”勝俣警部補など、
番組内容2
一癖も二癖もある個性的な登場人物たちに多くの読者が魅了され、大ベストセラーとなった。
 “ストロベリーナイト”という言葉に隠された謎とはいったい何か?
 『ストロベリーナイト』は、ある連続殺人事件、そして、この言葉に隠された謎の解決に、ノンキャリアで成り上がり系の警視庁捜査一課の女性刑事・姫川玲子が挑む本格サスペンスドラマだ。
 通常のミステリーと異なり、女性読者がその半数を超え、男性だけでなく、
番組内容3
多くの女性にとっても魅力的で楽しめる作品をスペシャルドラマ化する『ストロベリーナイト』で、主人公の姫川玲子を演じるのは日本のトップ女優の1人であり、刑事役初挑戦の竹内結子。
出演者
竹内結子 
西島秀俊 
武田鉄矢 
桐谷健太 
生瀬勝久 
遠藤憲一