(消防車のサイレン)
(谷中寿也)「侵略すること火の如し」火は怖いなあ…。
全てを焼き尽くす。
(ノック)はい。
(佐久晋吾)失礼します。
ゆうべの西新宿の火事犠牲者が出たらしいな。
しかも放火だったって?そのようですね。
こちらは…?ああ紹介しような。
こちらは警察庁生活安全部中井警視正だ。
(谷中)現在公正取引委員会犯則審査部に出向中だ。
佐久管理官君は彼と13係を率いて放火殺人の件で西新宿署に捜査本部立ち上げてくれ。
公取が…なぜ?まあ詳しい事は本人に聞いてくれや。
彼はね管理官としての能力はもう抜群だからね。
しかもその場の空気をさっと読むこの能力にも長けてるから。
佐久です。
よろしくお願いします。
やあ頼もしい。
こちらこそよろしく。
なんだよなんだよ…。
2人とも仲よくやってくれよ…うまくやってくれよ。
握手ぐらいしたらどうなんだよ?
(ため息)
(島野誠)捜査会議を始めます。
まず事件の概要をお願いします。
(坂上直樹)はい。
(太田文平)あれ誰ですか?
(加藤善浩)見た事ねえんだけど…。
えー全焼したのは西新宿九丁目1の2。
老舗百貨店長志万屋の社員百瀬健三氏の自宅です。
消防署に第一報が入ったのは深夜0時33分。
妻の真理子さんは生後半年になる娘を抱いてなんとか逃げる事が出来ましたが書斎にいた健三さんは逃げ遅れ搬送された病院で今朝死亡が確認されました。
放火と判断した根拠を説明してください。
はい。
林。
(林)はい。
最も激しく燃えていたのは書斎の窓の下でした。
そこに古新聞が置いてあったそうです。
犯人はそれに灯油を撒いて火をつけたのでしょう。
直後の現場検証で向かいの生け垣からライターが見つかっています。
(林)住人によると夕方掃除をした時にはなかったという事ですので犯人の遺留品の可能性が高いと思われます。
(小菅光晴)「MidnightSouL」か…。
(風間輝樹)小菅さん知ってるんですか?
(小菅)服のブランド。
うちの娘がよく着てるんだよ。
なんかとんがった女が着るような服だ。
娘さんとんがってるんですか?ライターに指紋は残っていましたか?はあ。
ですが多数の指紋のうち鮮明なものは1つだけで前科者リストに該当なし。
大きさとハンドクリームの成分が検出された事から恐らく女性のものと思われます。
ホシは女か…?すぐにライターの出どころを洗ってください。
それから関係者から協力者指紋を。
はい。
次。
被害者の交友関係は?あっそれにつきましては本署生活安全課のストーカー担当吉村係長より報告が…。
(吉村宏)はい。
被害者の百瀬健三さんはかねてよりストーカー被害に遭っておりました。
(吉村)3か月前奥さんと一緒に我々の窓口に相談に来てるんです。
百瀬さんをストーキングしていたのがこの有村春海。
女のストーカーか…。
(吉村)旅行代理店勤務で百瀬さんとは仕事を通して知り合い数年前から愛人関係にありました。
(吉村)半年前夫婦に子供が出来たのを機にストーカーとなったようです。
その女性は今どこに?現在任意で引っ張ってます。
ねえ…灰皿ないの?署内は禁煙です。
あっそう…。
この女で決まりじゃないですか。
(吉村)ただストーカー行為自体は我々の介入以降ピタリと収まり以後なんの問題も生じておりません。
有村春海に関してはすでにアリバイも証明されています。
新宿ゴールデン街のバー「アキレス」のマスター前田龍樹が彼女が11時前に入店し0時半には酔い潰れて寝ていたと証言しました。
有村春海の指紋は?
(林)ライターのものとは一致しませんでした。
ではこれ以上は拘束出来ませんね。
すぐに釈放致します。
基本的な捜査情報は以上ですか?ではこれより公正取引委員会の中井捜査官をご紹介します。
公取?中井捜査官は詐欺の疑いで長志万屋を内偵中でした。
(ざわめき)百瀬氏は長志万屋商品部でプライベートブランドのカシミヤシリーズの仕入れを担当していた花形社員でした。
皆さんも覚えているでしょう?去年の冬爆発的なヒットとなったあの長志万屋のカシミヤです。
この商品が最高級の内モンゴル産カシミヤ100パーセントをうたい文句に大ヒットしたのはご存じのとおり。
ですが価格設定が安すぎると同業他社からクレームがあり我々は内偵を始めました。
そしてカシミヤの産地偽装が行われているという結論に至ったのです。
産地偽装…。
(中井)内モンゴルにあるのは加工場だけ。
世界中から集められたくずカシミヤが内モンゴルの現地法人を経由するだけで最高級の内モンゴル産になっているというからくりです。
だが証拠がない。
先週我々は秘密裏に百瀬健三を呼び出し聞き取り調査を行いました。
そしてまさに本日2回目の聞き取り調査を行う事になっていた。
その矢先本人が死んだっていうのか…。
まさか誰かが口封じのために…?
(中井)つまりこの微妙なタイミングで長志万屋への捜査を勝手に行われては非常に迷惑なのです。
あぁ?我々が下手に動いて証拠が隠滅されれば中井捜査官たちがこれまで行ってきた内偵が台無しになってしまうという事です。
公正取引委員会は独占禁止法を運用するため設置された機関であり他から指揮監督を受ける事なく独立して職務を行う権限を有する。
ここではっきり申し上げておきます。
長志万屋への捜査は今後は全て私を通して行ってください。
誰一人勝手な行動をして産地偽装事件の解決を妨げないで頂きたい。
島野係長中井捜査官の下でサポートをお願いします。
下?だから言い方が…。
ちょっと待ってくださいよ!なんで公取の命令なんか聞かなきゃならないんですか!?では班割を発表します。
法務大臣…わかっております。
公取は独立組織ですからね取り扱いには細心の注意を払います。
管理官ですか?ああ…佐久ですが。
そうおっしゃらずに…。
駄目だったらまた別の管理官に替えるまでですから。
警視庁の島野と言います。
中井です。
商品部長の川辺路子です。
こちらは百瀬君の上司でプライベートブランド課の庄司課長。
庄司です。
どうぞ。
百瀬君の事は残念でなりません。
あれほど高品質なカシミヤを低価格で販売出来たのは彼のおかげでした。
その内モンゴルの加工場の事なんですが…。
百瀬さんの机を調べさせてもらえますか?机ですか?実は今回の火事は放火殺人の疑いがありまして。
殺人…?社内で何かトラブルのようなものはありませんでしたか?さあ…?彼は一年のほとんどを現地で暮らしていましたし同僚とはトラブルが起きるほど接点もないと思いますが…。
それに彼の机はここにはありません。
え?
(庄司)仕事の資料などは全てノートパソコンに入れて持ち歩いていました。
でもそれも全て灰になってしまったわけですね。
失礼します。
管理官…。
警視庁の佐久と申します。
お加減はいかがですか?
(百瀬真理子)おかげさまでだいぶよくなりました。
(中藤卓)火が出た時の様子もわかってきました。
当日はご夫婦の結婚記念日でご主人はかなりの量のワインを飲んでいたそうです。
恐らく書斎でうたた寝して逃げ遅れたんでしょう。
書斎ではなんの仕事を?私は仕事の事は何も…。
(咳)
(森村麻紀)無理にしゃべっちゃ駄目です。
のどをやられてるんです。
あなたは?西新宿署生活安全課ストーカー担当の森村巡査です。
ストーカー担当…。
最初は無言電話だったそうです。
そのうち郵便受けに汚物が投げ込まれたり注文していないピザが大量に届くようになって…。
犯人がわかってからは開き直ったように嫌がらせのメールが…。
ひどい時は一日数百通…。
私全部読みました。
その中の一節が頭を離れないんです。
(麻紀)「紅蓮の炎に焼かれるがいい」って…。
ですが有村春海にはアリバイがありました。
彼女には犯行は不可能です。
でも…。
ただし…そのメールには興味があります。
まだ読めますか?はい!全部プリントアウトして持っています。
なんでエスカレーターつけないかね…。
ここですね。
ああ。
(小菅)あの…お忙しいとこすみません。
いらっしゃいませ。
あのねちょっと見てもらいたいものがあるんですよ。
林君。
(小菅)ライターの出どころがわかりました。
アパレルブランドのミッドナイトソウルが去年の暮れこのようにアロマキャンドルとセットで展示会場で配るために制作したものでした。
製造個数は500個。
うち467個が会場で配られてます。
長志万屋の関係者は?部長の川辺路子他商品部のバイヤーが3名。
女性は川辺路子1人だけか…。
任意で取り調べますか?やめてください。
いやしかし協力者指紋だけでも。
「あなたも容疑者の1人だから指紋をとらせてくれ」…とでも頼むんですか?あり得ない。
いやしかし…。
他の協力者指紋の報告を。
はい。
妻の真理子さんの指紋を照合しましたがライターの残留指紋との一致は認められませんでした。
引き続きライターの持ち主の特定を急いでください。
次。
長志万屋関連の報告を。
現時点で報告する事は何もありません。
それは資料の分析が進んでいないという事ですか?資料どころかパソコンが焼けてデータが消失しバックアップの存在すら不明の状態です。
なるほど。
長志万屋のサーバーには?何も残っていません。
悪事を働いている自覚があったのか会社のアドレスはほとんど使われていませんでした。
現時点ではメールの送受信記録をさかのぼる事も難しい状態です。
それなら吉村係長が知っているはずですが…。
なぜ私が…?ストーカーが送ってきたメールを記録していないのですか?いやそれは…。
なるほどあなたは形だけの担当者というわけですね。
これはあなたの部下の森村巡査が作成した報告書です。
そしてあの段ボールの中身はストーカーが始まってから百瀬さんが受信したメール。
まあほとんどが有村春海からのものですが一部通常のメールも交じっているようです。
情報班はあのメールの分析から始めてください。
本日は以上です。
解散!それじゃあここでもボヤがあったんですか?
(中藤)不審火は今年に入ってから先月の上旬まで百瀬さん宅の周辺で4回ほど確認出来てます。
ゴミ集積所や放置自転車に火がつけられておりいずれも大事に至らなかったために警察への通報はなかったようです。
地取り班はボヤの正確な日時と場所を調べて報告書にまとめてください。
(4人)わかりました。
ちょっとよろしいですか?管理官。
もう一度長志万屋に行きたいんですが。
長志万屋に…何をしに?揺さぶって反応が見たいんです。
現場周辺で起きているボヤの件も気になりますし…ボヤが起きた日川辺路子がどこにいたのか問い合わせるだけでも…。
長志万屋の商品部長がどんな理由で百瀬宅の周辺に放火して回ったというんです?私はただあらゆる可能性を考え一つ一つ確実に潰していきたいんです。
それが捜査の基本だと思ってますから。
13係の係長ともあろう人が随分と頭の悪い事を。
大体放火なんてものはストレス発散にやるもので長志万屋とはなんの関係もありません。
あなたは赤ん坊のいる家に火をつけ百瀬さんを殺した殺人者を野放しにしていて平気なんですか!?最初に言ったはずです。
私の仕事は長志万屋のカシミヤの産地偽装を暴く事。
火事も殺人も私の職務とは無関係です。
あんた何言ってんだよ…。
太田さん…。
ここは放火殺人の捜査本部だぞ!殺しのホシをあげずに一体何あげんだよ!?平刑事が…。
口の利き方に気をつけろ。
たかがセーターの産地がそんなに重要ですか…?1つの腐敗から全体の腐敗が始まる。
私の仕事は1個の例外も認めず我が国の経済秩序を守る事だ。
もう一度言います。
長志万屋について君たちの勝手は許しません。
(谷中)そうか…想像以上に公取は圧力をかけてきたか。
さくしんはどうしてる?
(屋敷大地)動きません。
「動かざること山の如し」か…。
でもあの人の事ですから何か策を考えているはずです。
屋敷君。
はい。
君はいつの間にさくしんを認めるようになったんだ?いえ…。
自分の使命忘れるな。
もちろんわかっています。
まあそれにしても事件解決のためには何かきっかけが必要だな。
きっかけ…ですか?うん。
(サイレン)降りろほら!離せよって…。
離せよ。
さすが西新宿署夜中でも騒がしいなあ。
シャブの取引現場を押さえたんだそうです。
これから芋づる式にいきそうだって生活安全課は大盛り上がりでしたよ。
それに引き替え捜査本部は大盛り下がりか…。
誰かさんのせいでな!すみませんでした。
お前じゃないよ。
公取だよ!…と管理官っすね。
確かにひどい捜査本部だ。
公取の顔色ばかり伺ってこのままじゃ俺たちは手も足も出せない。
(ため息)部長大変です!これを…。
まさかあの男が…。
(中井)どういう事だ?私が集めた資料が苦労して内偵した情報がそのまま出ている!一体どこからこれが…。
何をしらじらしい…。
捜査本部の誰かがリークしなければここまで詳しい記事になるわけないじゃないか!まさか僕たちを疑ってるんですか!?この情報はこの捜査本部にしか出していない。
この中に裏切り者がいるんだ。
誰だ…?裏切り者は誰だ!?そうか…お前か。
お取り込み中のところ申し訳ありませんが長志万屋が動きますよ。
尻尾をつかむなら今です。
よし。
残っている者はただちに長志万屋本社へ!
(一同)はい!行くぞ!待て!長志万屋には手を出すな!!中井捜査官この記事なら同業他社からのタレコミではないでしょうか?タレコミ?恐らくあなたの調査が進まない事に業を煮やした…。
(社員)お待たせしました。
(社員)本日の新聞発表について当社からの発表をこれから行います。
大丈夫です。
出てきました。
そのまま尾行しろ。
(風間)「了解」もしもし部長。
鹿野の居場所がわかりました。
最近は毎晩新橋のコットンクラブというバーで飲んでいるそうです。
鹿野?
(加藤)ああ今入った。
(店員)いらっしゃいませ。
やっと会えた…。
生ビール。
(店員)かしこまりました。
なんの用だよ?金なら返さないぜ。
この記事あなたが売ったの?あ?ああっ!ああああ…なんだ?これ。
初めて見た。
ふざけないでよ…!おかげでこっちは会社がひっくり返るほどの大騒ぎよ!っていうか俺ならもっと金になるネタ持ってるし。
まさか…。
2000万も受け取っておいてまだコピー持ってるって言うんじゃないでしょうね!?
(店員)お待たせしました。
(鹿野)「データのコピー取るのは常識でしょう」
(路子)「悪党!」
(鹿野)「悪党?悪党はあんたたちだろう」前にもらった2000万は産地偽装の口止め料だ。
あんたたちがもっと守りたい秘密の口止めにもう3000万追加してくれりゃあコピーも全部お渡ししますよ。
(置く音)川辺さん!鹿野政夫さんですね?あぁ?
(風間)鹿野政夫33歳。
百瀬さんの通訳兼現地ガイドをしていた男です。
3月に帰国してしばらく友人のアパートに居候してましたが4月上旬まとまった金が入ったと言って出て行ったそうです。
その頃百瀬さんが受け取ったメールの中に鹿野からと思われるものがありました。
(太田)ちなみにメールアドレスの「deer」は鹿野の「鹿」からとったと思われます。
悪党の言葉に翻訳すると「俺は決定的な写真を持っている」。
「だからそれを買い取ってほしい」。
ブラックメールか。
そしてその鹿野がいくつもコピーし持っていた写真はこれでした。
(ざわめき)「産地偽装ね…」「確かに百瀬さんはパキスタンやイランの奥地で買った安いカシミヤを内モンゴル産と偽ってた」「1ドルでも安いものを仕入れる」それがあの人のやり方さ。
取引相手の素性なんて確かめもしなかった。
この写真はいつ撮った?去年の6月パキスタンに仕入れに行った時に撮ったものだ。
この男はな百瀬さんにカシミヤを売りその数日後無差別テロを起こした。
まさか…。
そうだよ。
去年の冬日本中が競って買った長志万屋のカシミヤはテロリストの資金源になってたんだ。
(小菅)通信社が配信したテロリストの資料の中にこの写真と同一人物とみられる男がいました。
鹿野はこの写真を公表しないと約束し百瀬さんから口止め料を受け取った。
場所は西新宿スコットホテルのラウンジ。
そこにはあなたも同席してた。
黙秘します。
鹿野が何もかもしゃべってるんですけど。
弁護士が来るまで何もお話ししません。
川辺路子を引っ張っただと?中井さん!どうしてそんな勝手な事を!?あなたは記事のリーク元を探していらしたのでは?同業他社からのリークなんてなかった。
まんまとだまされたよ。
やっぱりお前たちだったんだ。
そのおかげで捜査が進んだんだ。
よかったじゃないですか。
貴様…!あなたはもうお引き取りください!カシミヤの産地偽装はありました。
あなたが執念を燃やしていた事案はこれで解決するでしょう。
昨夜から捜査は劇的に進んでおります。
長志万屋が隠蔽したかった事実はカシミヤの産地偽装ではなくテロリストとの取引だったんです。
テロ?ここから先は公安と捜査一課による我々警察の事案となります。
私は公取だ…。
公正取引委員会は…!独占禁止法を運用するために設置された機関で他から指揮監督を受ける事なく独立して職務を行う事が出来る。
どうぞあなたも独立した職務を…。
問題にさせてもらうぞ。
ご自由に。
ご苦労さまでした。
川辺路子は?弁護士を呼べと言う以外何も語らず…。
指紋押捺も拒否しています。
うかつな事しゃべらないでしょう。
これは商品部長の首が飛ぶどころの話じゃない。
バレたら国際問題ですからね。
公安が出てくる前に放火殺人事件を解決しましょう。
(パトカーのサイレン)
(前田龍樹)この野郎…!あーっクソ!!
(ホテルマン)覚えております。
窓際のあのお席でした。
確か4月の上旬でした。
この女性も一緒でしたか?
(ホテルマン)はい。
(太田)彼らを見たのはその日だけですか?いえ。
百瀬様は以前から当ホテルのご常連で。
じゃあ何度もここに?はい。
いつもは別の女性とご利用でした。
別の?それどんな女性でした?そうですね…。
黒っぽい服を着た方で確か先週の水曜日もご一緒に。
黒っぽい服…。
先週の水曜って火事があった日ですよ。
その女性っていうのはもしかして…。
(店員)ええ。
この方ですよ。
うちのお得意様です。
この女性に展示会でもらったライターを譲ったんですね?はい。
ヘビースモーカーだとうかがっていたので差し上げました。
川辺路子じゃなかったのか。
(林)小菅さん…。
467個中462個目。
やっと当たりが出たな。
はい。
火事のあった水曜日の夜百瀬健三はスコットホテルに部屋を取っていました。
ホテルマンの証言から一緒にいたのは有村春海に間違いないでしょう。
代官山のセレクトショップの店長がミッドナイトソウルの展示会でもらったライターを有村春海に渡したと証言しました。
有村はこの店の得意客だったようです。
(加藤)有村春海か…。
でも彼女にはアリバイがあったはずだ。
そのアリバイはもう崩れています。
あなたのアリバイの証言者が前言を撤回しました。
え?ゴールデン街のバーアキレスのマスター前田龍樹は覚せい剤売買の容疑で現在この署に勾留中なんだよ。
あの火事の夜前田は0時半にあんたが店にいたと証言したが本当はその時間覚せい剤の受け渡しに出かけてたんだ。
翌朝刑事があんたのアリバイを聞きにきてこれ幸いと嘘をついた。
自分のアリバイを作るためにね。
あなたがあの夜西新宿のスコットホテルで百瀬さんと会っていた事はホテルの従業員が証言しています。
違う…。
私はやってない。
確かにホテルには行ったけどすぐに出てきて…。
では百瀬さんと会っていた事はなぜ黙っていたんですか?決まってるじゃない。
言えば疑われると思ったからよ。
だって私ストーカーだし。
「やっと執着を断ち切ったところだった」「取り返しのつかない事をする前になんとかしなきゃって血を吐くような思いで…」「なのにあいつはあの日の夜しれっと携帯に連絡してきたの」「どうしても会いたい。
いつものホテルで待ってるって」あなたを呼び出して百瀬さんはなんと?渡航記録を全て消去してくれって頼まれたの。
渡航記録?彼が出張する時の手続きは全部私が代行していたから。
(百瀬健三)頼むよ春海。
明日になったら公取の調べが入る。
お前今でも俺の事愛してるんだろう?頼みを聞いてくれたら俺今度こそ離婚するから。
バカにしないでよ!あいつへの気持ちが一気に冷めたわ。
同時に自分がやってきた事にも腹が立って…。
そのまま西新宿で飲んで…。
でもまだ飲み足りなくてゴールデン街に…。
でも私は放火なんかしてない。
何もしてないの!有村春海さん…。
このライターに見覚えは?私のライターです。
ブティックでもらいました。
でもどこかで無くしたんです。
だいぶ前に…。
そうあれは確かあの人に呼び出されて…。
君たばこ吸うんだね。
たまにです。
ストレスが溜まった時とかホッとした時。
ホッとした時か…。
(麻紀)放火犯が捕まって本当によかった。
屋敷巡査長。
あ失礼…。
車を…。
はい。
困った…。
公安が出張ってきた。
まあテロリストまで出てきちゃあ仕方ねえわな。
明日からの捜査は公安の仕切りという事になる。
君の13係は撤収だ。
わかりました。
意外と素直だね。
今日中に撤収しろとおっしゃるのなら今日中に解決してみせます。
24時間以内に。
(ノック)失礼します。
生活安全課の森村巡査をお連れしました。
どうも。
今百瀬夫妻から訴えのあったストーカー事案についてあなたの報告書を読んでいたところです。
百瀬夫妻が署にやって来た時に対応した吉村係長は緊急性がないと判断しあなたに担当を丸投げされたそうですね。
はい。
でもストーカーの内容を知れば知るほどおざなりな対応をしちゃいけないなと感じました。
そしてあなたは百瀬家に何度も出かけ真理子夫人の悩みを聞くようになり個人的にも親しくなっていった。
そのとおりです。
このライターは放火現場で発見されたもので女性の指紋がついていました。
有村春海が自分のものだと証言していますが指紋は彼女のものではなかった。
誰の指紋だかわかりますか?まさか…。
だから私ここに?やはりあなたの指紋でしたか。
説明してください。
全てを…。
(麻紀)あれは4月の半ば頃でした。
いくら注意しても嫌がらせをやめない有村春海を喫茶店に呼び出したんです。
警察も大変ね。
あんたもストレス溜まるでしょ?ほら。
そのライターはその後どうなったんです?
(太田)ここです。
火事のあった夜チェックインした百瀬が有村春海とエレベーターに乗り込んだあと…。
百瀬の妻真理子だ。
(太田)夫のあとをつけてたのか…。
私その喫茶店に真理子さんも呼んでいたんです。
彼女が一目でいいから夫の愛人の顔を見てみたいと言ったので。
あの人つまらない女と結婚しちまったって年中こぼしてた。
もう行かなきゃ。
じゃ…。
(麻紀)ライターを見たのはそれが最後です。
これで全ての謎が解けました。
(真理子)彼女からの嫌がらせが始まるまで私は夫に愛人がいる事も知りませんでした。
留守がちだけど仕事熱心な夫と子宝にも恵まれて自分は幸せだって信じていたんです。
でもただの幻だった…。
ボヤを起こしたのはあなただったんですね?原因はご主人の浮気ですか?最初はただのストレス発散でした。
次にやったら捕まってしまうってそう思いながら何度も何度も…。
だからあの時あのライターを見て魔が差したんです。
(真理子の声)これで火をつければあの女に罪を着せる事が出来るって。
でも思いついた事を実行に移す勇気は私にはありませんでした。
やがて嫌がらせのメールも来なくなり平穏な暮らしが戻ってきた…そんな時でした。
(百瀬)どうしても会いたいんだ。
頼むよ春海。
ああ。
いつものホテルで。
(真理子の声)私は悔しくて夫のあとを…。
(真理子の声)だから私は夫が帰宅したあとあのライターを使って…。
(赤ん坊の泣き声)結婚記念日だったのに…。
私の母は父が浮気を繰り返すたび泣いていました。
私が警察官になったのも少しでも泣いている女性を減らしたかったから。
だから彼女に会った時この人を助けるのが…彼女に笑顔を取り戻すのが私の使命だと思ったんです。
なのに…。
ストーカーに会わせるというあなたの軽率な行動が真理子さんをモンスターに変えてしまったんです。
徹底的に自己嫌悪に陥って反省してください。
もっと言い方あるでしょ…。
ですがあなたは警察官としてとても大切なものを持っています。
私を含め多くの警察官が無くしてしまったもの。
え?あるイギリスの哲学者がこう言っています…。
「絶望するな」「たとえ絶望したとしても絶望のうちに働き続けろ」と。
「今回の疑惑解明は公正取引委員会の執念が実った形で…」
(谷中)ハハハ…法務大臣。
ここは公取に花を持たせたほうがよろしいんじゃないでしょうか?公安もそのほうが都合がいいかと思います。
ハハハハ…!そんな恩を売るなんて…。
でもまあ安くはありませんけどね。
はい。
安すぎる商品には必ず裏がありますから。
ハハハ…はい。
はい。
はいごめんください失礼します。
(ため息)サマーカシミヤか…。
どこ製だ?これ。
メードインチャイナ。
屋敷。
お前だったんだろう?何がですか?産地偽装をマスコミにリークした犯人だよ。
あれがきっかけで捜査が急展開した。
僕はただのメッセンジャーですよ。
(ドアを閉める音)屋敷お前は誰の駒なんだ?失礼します。
(ドアを閉める音)あなた方だけで解決出来る事件ではありません。
(風間)まさか管理官自ら潜入捜査とは…。
仲正はパギ・スカルナという別人になっているのです。
おじさん。
だます出し抜くそういう分野においてこの人は天才だ。
2014/05/21(水) 21:00〜21:54
ABCテレビ1
TEAM〜警視庁特別犯罪捜査本部 #6[字]
放火事件が発生。被害者は産地偽装疑惑の渦中にいた百貨店社員。公正取引委員会が事件に介入し捜査員の苛立ちは頂点に。そんな中、何者かが公取の極秘情報をリークして…。
詳細情報
◇番組内容
小澤征悦が民放連続ドラマ初主演!バラバラの思いを抱える熱い刑事たちと、冷徹な管理官・佐久晋吾(小澤征悦)が、正義の名のもと、ひとつ≪TEAM≫になる…。
◇出演者
小澤征悦、田辺誠一、塚本高史、神尾佑、田中隆三、猪野学、篠田光亮、渡辺いっけい、西田敏行
【ゲスト】堀部圭亮、宮地真緒
◇脚本
岡崎由紀子
◇監督
新村良二
◇主題歌
加藤ミリヤ×清水翔太『ESCAPE』(Sony Music Records/MASTERSIX FOUNDATION)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】松本基弘(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、金丸哲也(東映)、和佐野健一(東映)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/team/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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