(エミリ)私思うの。
愛って花みたいだなあって。
種をまいて水と肥料をいっぱいあげてゆっくり大切に育てる。
そしたら大きな花が咲く。
(柏木)俺はお前を疑ってる。
何で手掛かりを渡す?
(縁)俺は何があっても逃げないと決めた。
(くるみ)私ここの所長代理になりたいんです。
(一同)はっ?
(くるみ)ここは真紀が守り続けてきた大切な所です。
私が守りたいんです。
そのためにはみんなの力が必要です。
(桜子)田坂さん!ちょうどよかった。
今連絡しようと思ってたんです。
(田坂)頼みがある。
俺の依頼引き受けてくれるか?これが証拠品だ。
そういうことだ。
あとは頼む。
(涼子)あなた…。
(優)どういうことだよ。
話が違うだろ!俺の人生めちゃくちゃにしやがって。
(桜子)田坂さんどなたですか?息子だ。
赤の他人だよ俺にとって。
(涼子)待ちなさい優!どこ行くの?帰る。
「あいつがいない」って言ったから来たんだよ。
おうおう嫌なら帰れ。
しっしっ。
(涼子)何で余計なこと言うのよ!やっと優のこと説得して来たの。
だいたいあなた何でいるわけ?間が悪い。
間が悪いのはお前なんだよ。
うわ…修羅場。
(柴崎)所長代理には目の毒ですね。
行きましょう。
行きましょ〜。
(田坂)いつまでも甘やかすから優は自立できねえんだ。
あなたずっとそう!うちのことはみんな私に任せっきりでそのくせ偉そうに。
俺がいつ…。
(涼子)話の途中です!離婚して出てったからって父親じゃなくなったわけじゃないのよ!あなたは仕事を言い訳にして優に向き合わないできたの。
ずっとよ!今までずっと!それだけじゃない…。
もういい!
(涼子)よくない!待ちなさいよ!まだ話の途中でしょ!ねっ。
あなた!あなた!
(優)母さん!
(田坂)おいおいおい…。
いいかげんにしろよ。
失礼しました。
取り乱して。
(小宮山)いえむしろすっきりしました。
(涼子)はい?田坂さんを黙らせるなんてちょっとすごいです。
(松井)さすが元奥さん。
私もすかっとしました。
田坂さんにはいつも身もふたもないこと言われてばっかりなんで。
ひどい言われようだなあいつ。
アハハ…ホントね。
依頼の話聞かせてもらえますか?俺が自分で話すよ。
(優)俺つるかめ文具っていう小さいメーカーで契約社員として働いてるんですけどついこの間トミさんが…あっ経理のおばちゃんなんですけど社員旅行の積立金40万円を持って銀行に向かう途中襲われたんです。
トミさんが銀行に行く時間は決まってました。
だからみんな噂してたんです。
「犯人は絶対内部の人間なんじゃないか」って…。
それがついこの間…。
(柳田)《お前それ…》
(優)トミさんのかばんでした。
40万は盗まれてました。
(優)《社長ホントに俺じゃないんです》
(鶴野)《金のことは聞かないことにする》《致し方ない理由もあったと信じよう》《そんな…》《君から退職を申し出てほしい。
お互いのためだよ》近々会社は辞めるつもりです。
それでいいのか?やってないんだろ?少年院上がりなんで俺。
もううじうじうじうじ…。
優に言ってやりたいんです私は。
悪くないなら悪くない!私間違ってます?いや間違ってないです。
(涼子)でしょ?だから私は田坂に相談したんですよ。
そしたら「出しゃばる親が子供を駄目にする」とか。
いけないの私ですか?
(小宮山)いやいやそんなことないです。
(涼子)まあ証拠品を借りてきてくれましたけども。
だったら最初から黙って借りてこいって話でしょ?ねえ!はいそのとおりです。
母にしつこく言われてここに来たんですけど俺別に期待してないんで。
無実を証明したいとは思わないのか?そんなの何の意味があるんですか?今まで何度も同じような目に遭ってきました。
ちょっと何かあると俺が疑われるんです。
年少上がりだって理由で。
俺も子供じゃないんで分かってます。
世間なんてこんなもんだってこと。
終わったことぐだぐだ言うぐらいなら次の仕事見つけた方がよっぽど前向きですよ。
本当にそれが君の本心?ええ。
無駄な期待はしない方がいいって教えてくれたのは父なんで。
(優)《なっ違うんだよ!》
(田坂)《傷害の現行犯だ。
連行しろ》《話ぐらい聞けよ!あんた俺の…》《勘違いするな!お前は被疑者だ》
(優)あのころ俺ぐれてたんです。
ケンカも万引もやりました。
補導も1回や2回じゃなかった。
でもあのときだけは…。
あいつは成果を挙げるために俺を切り捨てた。
あの子はやり直すためにずっと真面目に働いてきたんです。
私はそれを見てきました。
だから無実を証明したいんです。
私はただ優に胸を張って生きてほしいんです。
お願いします。
あっ母のために鑑定はお願いします。
でも絶対に大ごとにだけはしないでください。
(松井)何か複雑っすね。
営業再開して最初の依頼が身内って。
(小宮山)仕事を選んでいる余裕はありません。
どんどん営業活動もして他にも新しい依頼を取らなくては。
さすが小宮山さん。
現実的。
取りあえず優君の件は俺がやる。
えっ…駄目です。
はっ?流田さんはエミリさんの事件を調べてください。
やっとの思いで情報をつかんだんじゃないですか。
(松井)そうですよ。
依頼は俺たちに任せてください。
斬新な提案だ。
断る。
ミスがあれば依頼人に迷惑だ。
大丈夫ですよ流田さん。
ちょっと小宮山さんまで…。
優君の件は田坂さんに任せればいいんです。
それで人手は十分。
流田さんは必要ありません。
でも田坂さんが協力しますか?こういうときこそ所長代理の出番だね。
くるみが所長代理?そう。
あしたから営業も再開するの。
だから田坂さんにも来てほしくて。
がきのくせに大した…。
やっぱ不安?私がきだから。
違います。
田坂さんは今褒めたんです。
「がきのくせに大した決意だ」そう言ったんです。
あっ褒め慣れてないから声が小さくなったんだ。
うるさい。
くだらん話はいい。
営業再開?結構じゃねえか。
エミリさんの事件も進展したっていうし縁は調べに行けばいい。
俺がその分働いてやるよ。
じゃ息子さんの依頼お願いします。
はっ?それは断る。
でも今…。
(田坂)話が別だ。
だいたい優は嫌がってたろ。
そこを何とか!くるみちゃんの頼みですよ?子供に俺の気持ちが分かるか。
大人げない。
子供で結構です。
何が悪い。
なあ。
田坂さん首です。
えっ?やだよ。
えっ?息子さんにバレないようにうまくやって。
所長代理の命令が聞けないなら今すぐ辞めてもらいます。
本気だよ。
がきだと思って甘く見ないで。
分かったよ。
(舌打ち)
(くるみ)真紀。
またみんなが揃ったよ。
所長が帰ってくるまで頑張ります。
流田さんもエミリさんの事件を調べ始めました。
合言葉も決めたんだよ。
ねっ?
(くるみ・桜子)がんがん稼いでぼろもうけ!
(松井)田坂さんが借りてきた証拠品から検出されたのは優さんの指紋だけです。
(田坂)優の指紋だけってのは逆に不自然だよな。
本来ならトミさんの指紋も付着してるはずだ。
(小宮山)犯人は現金を抜き取った後指紋を拭き取って優さんのロッカーに忍ばせたんでしょう。
(田坂)爪のかけらか?爪からDNAって採れるんでしたっけ?相当難しい。
(田坂)
爪からDNAを採取する場合皮膚に接触してる部分にタンパク質分解酵素を垂たらして採取する方法が最も有力だといえる
一方爪の先端部分からDNAを検出する場合爪をすりつぶし細胞膜を壊し酸化還元剤を加えて抽出する方法がある
しかし爪は角質が多く細胞膜を完全に壊すことは難しい
つまり爪の先端からDNAを検出できる可能性は極めて低い
でも不可能じゃない。
(花子)《エミリがボランティアに来られなくなったのは大学の恩師に会いに行ってたからだそうです》《「やらなきゃいけないことがある」って》永友エミリさんですね。
担当は一ノ瀬教授だったようです。
その教授にお会いできますか?
(事務員)いえ。
もう亡くなられています。
病気か何かですか?
(事務員)いえ…。
自殺なさったんです。
(小宮山)富田さんのかばんから爪のかけらが見つかりました。
犯人がかばんから現金を抜き取ったとき爪が欠けて入ったと思われます。
その爪犯人のものだと言い切れるんですか?富田さんに話を聞いたところかばんは新品でお金を奪われたその日に使い始めたそうです。
だから富田さんと犯人以外の爪が入ったとは考えにくい。
(小宮山)その上富田さんの爪にはマニキュアが。
(松井)つまり犯人の爪である可能性が高いんです。
その爪からDNAを検出して社員皆さんと照合すれば真犯人を突き止めることができます。
(柳田)そんな必要はない!犯人はすでに分かってます。
宮本優さんのことですよね?優さんは否定しています。
あなた方に調査を頼むぐらいなら警察に通報して正式に捜査してもらいますよ。
まあその際は当然優君のロッカーから証拠品が見つかったことも伝えますがね。
(柳田)そうなれば彼の将来にも影響しますよ?
(鶴野)穏便に済ませるつもりだったんですがね「どうしても」とおっしゃるなら仕方ないでしょう。
これは本来窃盗事件ですからね。
・
(田坂)割り込み禁止!ちゃんと並べ!配られた封筒に名前を書いて1列に並ぶ!協力しない者は問答無用でやましいと判断する!はい大きく口を開けて。
開けろよ大きく。
あ〜ん!まずいですって田坂さん!・
(柳田)あなた何考えてんですか!勝手なことやめてくださいよ!
(田坂)皆さんも協力してくれるっておっしゃってくださいましたよ。
盗まれたのは社員旅行の積立金でしょ。
「社員の中に犯人がいるならぜひ捕まえてほしい」って。
なっ?ほら。
分かりました。
それでは先ほど申し上げたように警察に通報します。
よろしいですね?それはちょっと…。
(田坂)お好きにどうぞ。
その代わりお二人のDNAサンプル頂戴できます?あ〜ん。
《田中花子さんの話ではエミリが一ノ瀬教授に会いに行っていたのは同じ2010年の10月から11月》
(花子)《「やらなきゃいけないことがある」って》《「手遅れになる前に」》《その意味は何なんだ?》《エミリは一ノ瀬教授の自殺を止めようとしたのか?》《それとも別の何か…》《一ノ瀬教授の自殺はエミリの死と関係あるのか…》《俺の知らないエミリがそこにいるんだろうか?》「共同研究者浜幸彦」・
(ドアの開く音)
(田坂)おう縁。
何だ戻ってたのか?お揃いでどうしたんすか?
(松井)ちょっと聞いてくださいよ〜。
何だよ何があった?田坂さんが勝手に社員全員分のDNAサンプルを採ってしまったんです。
社長さんが「警察に話す」って。
せっかく気使って交渉してたのに全部ぶち壊しです。
(田坂)何が悪い。
無実だったら堂々としてりゃいいじゃねえか。
開き直った。
優さんの依頼は大ごとにしないことだったんですよ?流田さんも何とか言ってください!もうやっちゃったことなんだろ?そんな無責任な…。
(田坂)さあ爪からDNA採るかあ。
腕が鳴るなあ。
こういう難しい案件はねDNA鑑定の醍醐味だなあ。
(桜子)もう!
(優)失礼します。
(小宮山)優さん…。
依頼を取り下げに来ました。
(田坂)いきなり何だお前。
非常識だぞ。
(優)非常識はどっちだよ!会社から連絡が来た。
新しい仕事探してんのに警察沙汰なんかにされたら…。
気の小せえやつだな〜。
何にも知らねえくせに。
はっ?
(社員)《聞いちゃってさ。
社長と柳田さんが話してんの》《例のひったくり事件のこと》
(社員)《優が犯人だったんだろ?》《それが分かんないんだよ。
優は否定したのにろくに調べもしないで自主退社を促したって》《それ別に犯人がいるってことか?》《上にとっては本当の犯人なんかどうでもいいんだよ》《ほら今うち景気悪いだろ》《だから事件を利用して体よく優をリストラした》《あいつ年少上がりだろ》《スケープゴートにちょうどいいんだよ》
(社員)《ひでえな〜》分かったろ?真実なんて誰も望んでないんだ!だから向こうの都合に合わせて放り投げんのか?
(優)あんたに言われる筋合いねえよ!俺のこと切り捨てたくせに。
だったら一生ひよっていじいじしてろ!少年院上がりでもしっかり生きてるやつはいる。
お前の人生がなうまくいかないのはお前がいつまでたってもふ抜けだからだよ。
そんなことも分からんのか!ああそのとおりだよ。
どうせ俺はふ抜けだよ。
あんたは正しい。
ヘドが出るほどいつも正しいよ!けど世の中そう単純じゃない。
誰も俺の味方なんてしない。
戦っても何の意味もないんだよ。
それを教えてくれたのはあんただよ。
俺は俺なりにやってる。
邪魔だけはすんな。
簡単に諦めやがって!はっ?鑑定は続けるぞ。
依頼人はお前じゃない。
母さんだ。
(優)いいかげんにしろよ!お前の無実は絶対証明してやる。
父親だからじゃないぞ。
それが俺の仕事だからだ。
始めるぞ!お前も手伝え!えっ?ちょっ…あの…。
・
(戸の閉まる音)お騒がせしてすみませんでした。
(ドアの開く音)
(優)あっ!あっごめんね。
大丈夫?
(くるみ)はいすいません。
どうしたの?くるみちゃん。
(くるみ)新しいチラシ作ろうと思って。
ホントにごめんね。
それじゃあ僕は。
(桜子)あの!憂さ晴らししません?
(井川)あっ。
あっすいません。
ハンバーグナポリタン1つ。
(店員)はい。
(井川)柏木さん。
分かってきましたよ事件当日の千代田さんの動き。
(男性)《あ〜はいはい覚えてますよ》《行き先が意外だったんでねえ》《印象に残ってました》
(井川)《どこだったんですか?》《北浦刑務所》《あんないい女が妙でしょ?》
(柏木)刑務所?
(井川)事件と何か関係あるんでしょうか?そこで誰と接触したか確認しよう。
(井川)はい。
えっ?えっ?いやちょっと…俺飯まだなんですけど!田坂さん。
(田坂)んっ?爪からDNAって採ったことありますか?
(田坂)お前俺のキャリアなめんなよ。
ふ〜ん…。
いや正直俺初めてなんで。
俺は新人だよ。
初めてに決まってんだろ。
ですよね。
お待たせしました〜!
(松井)お〜。
(桜子)座って座って。
(くるみ)うん。
食べ切るまで帰れませ〜ん。
(3人)いただきま〜す!
(小宮山)いただきます。
これぜ〜んぶ桜子ちゃんと一緒に作ったんだよ。
どんどん食べて。
(桜子)はいどうぞ。
どうも。
(松井)お〜うまそう!でしょ?味薄っ。
(桜子)えっ?
(小宮山)こっちはしょっぱいです。
えっ嘘…。
ちょっと…。
ん〜おいしいじゃないですか!
(松井)えっ?今まで私が作った中で最高の出来です。
(松井)いやいやいやこれで?
(桜子)うん。
これ食べました?
(桜子)え〜?
(松井)何なんすかねこれ。
(小宮山)ちょっとお塩入れましょ。
(松井)入れましょう入れましょう。
これ全部変な味の可能性あるんじゃないっすか。
そうなったらもうパンかじるしかないっすよ。
おっ。
駄目ですね。
え〜?やっぱりPKじゃDNAは出ません。
(舌打ち)最後の手段か…。
すりつぶすぞ。
長期戦だ…。
その前に一息入れますか?おう。
はい。
んっ?いいのか?おうサンキュー。
うん。
エミリさんの事件進展したか?彼女が何に巻き込まれたのかはまだ何も。
痛感してます。
彼女のこと何にも知らなかったんだなあって。
まっでも一歩ずつ進むしかありません。
そうか。
自分で自分のことめんどくさくなりませんか?俺の話か?だってホントは初めから優君のこと助けるつもりだったんでしょ?じゃなきゃこんな面倒なことしませんよ。
俺はDNA鑑定が好きだ。
何でか分かるか?はっ?急に何なんすか?DNA検査は白か黒か必ず答えが出るからだ。
結果には絶対ブレがない。
俺は少年課にいたころたくさんの子供たちと出会ってそれで1つだけ分かったことがある。
大人がブレると子供は迷う。
あいつらブレる大人を信用しなくなる。
だから俺はどんな相手にも厳しく接してきたんだ。
俺なりの正義をおう貫いてきたんだ。
もちろん息子にもな。
お〜早っ。
すごい。
(小宮山)はいどうぞ。
くるみちゃん。
(くるみ)はいう〜んと…。
あの優さん…。
田坂さんは確かに変わり者で厄介な人です。
でも簡単に人を見捨てるようなことしない気がして。
やり直そうと思ってたんだ。
事件の少し前親父に言われて。
「次に問題起こしたら少年院行きだ」って。
そのとき母さんに泣かれた。
だから本気でやり直そうって。
なのに…。
《お前この野郎おい!》《どこ見て歩いてんだよお前よ!》《謝れよ!》《ぶつかってきたのそっちだろうが》
(2人)《あっ?》《なっなあ「もうバカなまねはやめる」っつったよな》《ホントにすいませんでした》《そんなんで許せるかお前バ〜カ》《てめえこの野郎何やってんだよこの野郎》
(優)《やめろよ!やめろ…》《やめろって》
(優)《なっ聞いてくれよ!》《俺はただケンカを止めたくて…》
(田坂)《被害者は「お前らが一方的にやった」と言っている!》
(優)《違う!あいつらが…》
(田坂)《いいかげんにしろ!》《言い訳はやめろ!ったくどこまでいっても駄目なやつだなあ》
(優)人にケガをさせたんだ。
逮捕されたのは仕方ないと思ってる。
だけど決め付けないでほしかった。
俺は本当にやり直そうとしてたんだ。
(小宮山)その話田坂さんにしてみたらどうですか?そうですよ。
何か変わるかもしれませんよ?いまさら何の意味もありませんよ。
いけ〜。
おっほ〜!出たぞ縁!DNAが採れたぞ!はい…。
おいおいおい目を覚ませ!つるかめの社員の全員のDNAと照合するぞ!さっさと起きろ縁!おい二度寝するな!はいDNA。
おう!はい。
どうだ?いや。
縁一致した。
トミさんのかばんの中から40万盗んだ犯人はその男だ。
誰なの?会社の人?柳田さん。
俺の上司。
(田坂)そいつがお前に罪をなすり付けた。
そのせいでお前はリストラされたんだ。
この事実を会社の上のやつに伝えてこい。
お前には非がないことを認めさせて謝罪させるんだ。
いまさら必要ないよ。
もう辞める会社だ。
(涼子)優…。
辞めるかどうかどうでもいい。
ともかく行け!俺はもう限界だ。
はっ?
(田坂)頼むぞ。
(涼子)あっ…。
あなた…。
(桜子)ちょっ…たっ田坂さん?
(田坂のいびき)
(松井)寝てますけど。
嘘でしょ?一瞬で寝るなんて…。
(田坂のいびき)
(涼子)あなた。
ちょっとあなた!
(田坂のいびき)最低だわ。
(涼子)すいません。
あ〜あ…。
ったく…。
許してやってよ。
ゆうべは寝ないでやってたんだ。
色々とありがとうございました。
鑑定結果についてはそちらから先方に伝えてもらえますか?失礼します。
めんどくさい人だよなあ君のお父さん。
思ってることを素直に言えばいいだけなのにさ。
えっ?お父さんとっくに知ってたよ。
(田坂)《俺なりの正義をおう貫いてきたつもりだ》《もちろん息子にもな》《頑固だなあ田坂さん》《優君大変だわ》《親になんかなるもんじゃねえなあ》《優が少年院から出てきてあいつの友達から聞いたんだよ》《優はケンカを止めようとしただけだった》《本気でやり直そうとしてたんだ》《見抜けなかったねえ…》《親だから冷静さを欠いちまったんだなあ》《縁さあ人には絶対相手を裏切っちゃいけない瞬間ってのがあんだよ》《「諦めるな」って言いながら諦める原因をつくったのが俺だよ》《一生恨まれても文句言えないよ》《だから俺はあの爪からDNAを検出しなきゃいけないんだ》《それが俺にできる唯一のことだからな》《おう》《やる》お父さんは許してほしくてやってたわけじゃない。
恨みたければ一生恨めばいい。
その代わり自分のことを諦めるのはもうやめろ。
お父さんが望んでんのはそれだけだ。
君はこの鑑定書を持って会社に行くべきだ。
これは君の誇りの問題だ。
何しに来たんだ?お前。
あんたこそ…。
俺は…!別に…。
(優)一応言っとくよ。
会社に行ってきた。
(優)上司と社長に証拠をたたきつけてきた。
あっいや…たたきつけたっていうのは大げさだけど。
ちゃんと証拠を見せて謝らせたよ。
それだけ。
俺が間違ってた。
(優)えっ?信じてやれなくて悪かった。
(田坂)これから先もなきっと世間の風当たりは強いぞ。
でもお前ならな必ずやり直せる。
どんなときも俺が信じてやる。
うん。
もう二度と裏切るようなまねはしない。
何か言えバカヤロー。
似合わねえこと言ってんじゃねえよバカヤロー。
俺も諦めないよもう二度と。
そうか。
それじゃ俺新しい仕事の面接あるから。
《人には必ず過去の過ちや傷と向き合わなければならないときが来る》《それは大切な人や自分さえ傷つけることもある》ねっ終わったらさこれ貼って。
《自分の弱さに負けそうになることもある》《それでも逃げずに乗り越えたとき新たな絆が紡がれていくのかもしれない》農学部の浜教授でしょうか?
(浜)君は?ここの学生だった永友エミリ覚えてますか?
(浜)ああ覚えてる。
君は?僕は彼女の友人です。
民間の科捜研に在籍してます。
少し話を聞かせていただけませんか?
(浜)よくここが分かったね。
事務員の方に聞きました。
ここは構内で唯一携帯の電源を切ることを義務付けられた場所だ。
研究書を読むにはちょうどいいんだ。
そうですね。
で用件は?エミリと…一ノ瀬教授のこと伺いたいんです。
一ノ瀬教授?一ノ瀬教授と何度か共同研究なさってますよね?まあな。
それで?彼女が亡くなる少し前に教授の元を訪ねていたらしいんです。
「手遅れになる前にやらなければいけないことがある」って言って。
その意味が知りたいんです。
さあ…。
そのころにはもう一ノ瀬教授と疎遠になってしまっていた。
それどういうことですか?研究室が解散した後彼はひどく落ち込んでね。
人を寄せ付けないようになってしまっていた。
その研究室で何かあったんですか?
(エミリ)《植物の成長シミュレーションモデル化できればいいんですがそれを数式化する方法誰に聞いても分からないんです》《ハードル高いなあそれ》
(エミリ)《アドバイス頂けませんか?》
(エミリ)《私のファイル…》
(楠神)《そう君のか》《植物の成長はマルコフ過程を応用すればモデル化できる》
(浜)《完璧に数式化されてる》《誰もできなかったのに…》
(浜)《見ない顔だね。
うちの大学の研究員か?》・
(一ノ瀬)《私が呼んだんです》
(エミリ)《一ノ瀬教授…》
(一ノ瀬)《私が最も信頼してる研究員だ》《彼を中心にねこれから新しい研究を始めようと思ってます》《楠神多聞です》《よろしくお願いします》楠神多聞…。
その研究員が一ノ瀬研究室の歯車を狂わせてしまった。
(楠神)《打ち切りなんて納得できません!》《成功すればたくさんの人の命を救えるんです》《詭弁です》《こんなものを世に出したらとんでもない犠牲を払うことになる!》
(楠神)《偉大な発明に犠牲は付き物です》《人間は神にもなれるんです》《神?》《何てことを…》《とにかくこの研究は終わりだ》《この先は人間が侵してはならない聖域です》聖域…。
楠神という男は何を研究していたんですか?分からない。
ただ一ノ瀬教授をはじめ研究員たちはみんな外部に情報が漏れないように細心の注意を払っていた。
それほど世に影響の出る研究だったんだろう。
その後研究はどうなったんですか?結局は打ち切りだ。
研究室も間もなく解散になった。
メンバーたちもみんなばらばらだ。
その年永友君は修士課程を修了し警視庁の科捜研に入所した。
一ノ瀬教授は自殺なさったんですよね。
その研究と何か関係があるんでしょうか?さあ…。
しかしあのころからふさぎがちになった。
そういえば…。
(浜)《楠神君はどうだ?》《なかなかのつわものみたいだな》
(エミリ)《よく分かりません》
(浜)《珍しいね君がそんな言い方》《えっ?》
(浜)《いつもの君ならどんな問題児にもこう言っていた》《「想像力の幅が広がって面白い」って》《とても純粋なんです研究に対して》《それはいいことなんじゃないのか?》《その純粋さが怖いんです》あの言葉どういう意味だったんだ?
(浜)悪いね。
一ノ瀬研究室の資料といったら共同研究した論文に載せた経歴書ぐらいしか見つからなかった。
ありがとうございます。
(浜)あっ。
あっ…懐かしいな。
一ノ瀬研究室のメンバーだよ。
警視庁捜査1課の柏木だ。
5月17日千代田真紀という女性がお前に会いに来たはずだ。
面会者リストに彼女の名前が載ってた。
そのときのことを聞かせてほしい。
『SMOKINGGUN』の主題歌CDとサウンドトラックCDをそれぞれ50名さまにプレゼントいたします
がんがんご応募ください
2014/05/21(水) 22:00〜22:54
関西テレビ1
SMOKING GUN〜決定的証拠〜 #07[字]
悲しき過去との対峙!科捜研チーム再始動は息子の冤罪事件の証明!そして亡き恋人の裏に潜む陰謀…謎の天才科学者の影と呪われた研究とは?香取慎吾 西内まりや
詳細情報
番組内容
流田縁(香取慎吾)が勤める千代田科捜研は、銃で撃たれて入院中の千代田真紀(鈴木保奈美)の代理として、くるみ(濱田ここね)が所長となることで業務を再開する。再開後、最初の依頼人は宮本涼子(あめくみちこ)、優(山本裕典)母子。涼子は田坂繁(イッセー尾形)の元妻で、優は息子だった。しかし、田坂と優には過去に根深い確執がある様子で、顔を合わせようともしない。どうやら、優は田坂の不在を条件に涼子に連れて
番組内容2
来られたらしく、縁が話を聞くことになる。
優は勤務先の女性が社員旅行の積立金を何者かに奪われた事件の犯人にされていた。身に覚えがない優だったが、後日、会社の自分のロッカーから、奪われたバッグが出てくる。もちろん、金は抜き取られていた。社長は騒ぎを大きくしたくないと優に自主退職を迫る。優も少年院上がりという理由から、反論する気もなくあきらめていた。ただ、物事をはっきりさせようとしない優を励まそうと
番組内容3
する涼子のために、鑑定だけはして欲しいと縁に頼んだ。
証拠品のバッグは、涼子に頼まれた田坂が借りてきていた。だが、田坂は調査しようとしない。すると、くるみが縁には永友エミリ(倉科カナ)の事件に専念させようと、所長代理命令で田坂に担当させる。
担当を外れた縁は、エミリが通っていた大学へ向かった。一方、柏木夏生(谷原章介)は、真紀が撃たれた日、刑務所で何者かと面会していたことを突き止めていた。
出演者
香取慎吾
西内まりや
中山優馬
安藤玉恵
濱田ここね
・
鈴木保奈美
・
倉科カナ
イッセー尾形
・
谷原章介
他
スタッフ
【原作】
横幕智裕
竹谷州史「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」(集英社「グランドジャンプ」連載)
【脚本】
酒井雅秋
【音楽】