聖母・聖美物語 #38【愛の母子篇〜離婚届】 2014.05.22

(聖美)長い間お世話になりました。
(繁郎)陽の親権を?
(聖美)ひかりのことよろしくお願いします。
(波津子)賢明ね。
どうせあなたは本気でひかりを愛することなんかできないんだから。
あなたにとってあの子はわが子でもなければ妹の子でもない。
愛人の子になってしまったってことですよ。
成長して愛美さんに似てくれば似てくるほどどんどん憎くなっていく。
言いたくないけど私には手に取るように分かるんです。
(繁郎)陽だって僕の子です。
勝手なことはさせられない。
ましてあの子は2年も入院して体だって万全じゃない。
これからも細心の注意を払って生活していかなきゃいけないのにいくら諏訪先生が付いてるからって。
諏訪先生のお気持ちに甘えるつもりはありません。
それじゃまさか一人で陽を?陽のAMLは完治したわけじゃない。
いつまた寛解状態から再燃するか何の保証もないんだぞ。
どうしてついていかないの?諏訪さんに。
関係のない人を巻き込むわけにはいきません。
あなたらしくもない。
似合わないわよ。
そういうまっとうぶった物言いは。
本気で陽が欲しいんならああいう人のいい男を利用しない手はないでしょう?あなたまさか慰謝料だの財産分与だの当てにしちゃいないでしょうね?もちろんです。
じゃあもしあなた一人であの子連れ出して陽の病気が再発したらどうするつもり?あなたがどんなに身を粉にして働こうとしたってとうてい治療費なんか出せっこない。
そんときはどうするつもり?そのときは…。
いざとなったら柳沢に泣き付こう。
実の父親と実の祖母がいるんだもん。
知らん顔なんかするわけがない。
どうせそういう腹なんでしょう?思ってませんそんなこと。
なめるんじゃないわよ!世の中そんな甘かない。
こっちだって大事な跡取りを失うかどうかの瀬戸際で話をしてるんだ。
自分の手で陽を生かすのか殺すのかそれぐらいの覚悟を見せてみろ。
もう一つ言っとく。
どうしても陽を連れていくんならひかりには本当のことを話します。
なぜお前は生まれたのか。
どうやって生まれたのか。
包み隠さず全てひかりに物心が付く前から夜を日に継いで連綿と語り聞かせて育てます。
これはこちらで訂正して役所に届けましょう。
いいですね?繁郎さん。
はい。
(峻)全問正解。
すごいね陽君。
(陽)だって僕より2個も下の子たちと一緒に勉強するんだよ。
負けられないもん。
(峻)じゃあ次。
2年生の問題やってみよっか。
(陽)うん。
やるやる。
(峻)うん。
自分の手で陽を生かすのか殺すのか。
(峻)これ?これは2+2+2だから答えは?
(陽)6。
(峻)うん。
そうそう。
他分かんないとこある?
(陽)これは?
(峻)これ?これはね2+2+2+2+2+2。
陽。

(ノック)
(百合子)はい。
どうぞ。
院長先生。
(諏訪)何か?これ。
お返ししときます。
(諏訪)どうして?受け取る理由がなくなりました。
愛美。
(愛美)聞いたわお母さんから。
入って。
悪く思わないでよね。
私のこと。
そりゃ私も色々きついこと言ったかもしれないけど。
でも出てくか出てかないかは姉さん自身の問題よね?そうよね?正直言えば陽は姉さんと一緒にいる方がいいと思ってる。
でもしょうがないよね。
現実を考えれば。
私もめっちゃ大変だけど一生懸命やるからさ。
陽にとってもいいお母さんになれるように努力する。
約束する。
お母さん。
(愛美)大丈夫だって。
そんなに心配しなくたって。
私子供好きだしこう見えてわりと懐かれんだよねどんな子にも。
あっ。
そうだ。
これ。
覚えてる?
(愛美)時々引っ張りだして眺めてんだこの写真。
姉さんとばちばちやり合ってるときも無性に見たくなっちゃって。
このまま一緒に仲良く大きくなってたらこんなへんてこりんな姉妹にはならずに済んだんだろうね。
私たち。
どうするつもり?これから。
陽を失った私にいったい何が残るのかしら?陽とひかりが元気に幸せに育ってくれさえすればそれでいい。
それが母親なのよね。
ちょっと。
何する気?
(陽)ママ。
まだ起きてたの?
(陽)峻君の宿題。
僕ね2年生の問題も全部できたんだよ。
偉いわね。
陽はホントに偉い。
ここまでホントによく頑張ったわ。

(ドアの開く音)陽。
ひかりを抱っこしてあげて。
(陽)ひかりちゃん。
あったかいね。
この子は陽の小さな守り神よ。
(陽)守り神?この子が陽のそばにいれば何にも怖いことはない。
さみしいこともない。
ママがそばにいるのと一緒だからね。
どうして?この子の中にママがいるから。
ひかりの顔を見るときはいつでもにっこり笑ってあげて。
そうしたら心がぽかぽかあったかくなる。
陽もひかりも2人とも幸せな気持ちになれるから。
ひかりちゃん。
陽君。
(愛美)はい。
チーズ。
(愛美)姉さん。
これ持ってきなよ。
あなたが持ってて。
2人の姿今心の中に焼き付けたから。
よいしょ。
2人をお願いね。
ママ。
何かあったの?陽が眠るまでずっとここにいてあげるからね。

(諏訪)陽君。
ママは?ママどうした?ママ?ひかりちゃん…。
(諏訪)ハァ。
「陽退院おめでとう」「あなたの生きたい元気になりたいという願いを神様がかなえてくださってママは本当にうれしいです」「ママも神様にいっぱいお願いしたんだよ」「そのおかげでひかりちゃんを授かって臍帯血という血のもとをもらってあなたは元気を取り戻しました」「だから今ママはどうしても神様にご恩返しをしなくちゃいけないと思っています」「神様のお仕事はこの世に生きている人たちをみんなみんな幸せにする大変なお仕事です」「ママはそのお手伝いをしてありがとうの気持ちを伝えようと思います」「ひかりちゃんと仲良くしていい子で待っていてね」「ママより」
(諏訪)聖美さん!聖美さん!
(百合子)どれ?陽君。
カッコイイよ。
(陽)うん。
(百合子)フフフ。
王子さま。
お支度はできましたかな?
(陽)うん。
うん。
諏訪先生は?
(百合子)それが朝からお姿が。

(一同)おめでとうございます。
(瑞穂)おめでとう。
(看護師)ああ。
決まってる。
(一同)陽君おめでとう。
カワイイ。
陽君おめでとう。
ママはどうしたの?
(陽)ねえ。
パパ。
ママはどこ?ねえどこ?パパ。
うん…。
何でママはいないの?どこへ行ったの?大事なご用ができてね。
しばらくお出掛けすることになったんだよ。
僕は退院したのに。
ママ早く帰ってきて。
もう。
ああ。
ほら。
ほら。
陽。
ほら。
ひかりが見てるよ。
お兄ちゃんがそんなに泣いたらおかしいよ。
ほら。
ねっ。
(愛美)泣いたって帰ってきやしないわよママは。
ちょっと愛美さん。
(愛美)ホントのことだもの。
いつまでもごまかせやしないでしょう?ママはね出てったの。
このうちから。
だからゆうべあんたにお別れを言ったのよ。
お別れ?愛美さん。
そういうことはこれからおいおい。
(波津子)後回しにしたって一緒でしょ。
そう。
この人の言うとおりママはもう帰ってきません。
嘘だもん。
嘘だもん!
(波津子)ママは柳沢家の家風に合わなかった。
うん。
このうちの空気になじまなかったの。
それを今になってやっと認めたのよ。
ママが僕を置いてくはずないもん。
ひかりちゃんだって置いてくはずないもん。
(愛美)心配しなくてもあんたたちには私がいる。
私が2人の新しいママになってあげるから。
(波津子)ちょっと愛美さん。
おかしなこと言わないでちょうだい。
(愛美)えっ?
(波津子)子供がうのみにしたらどうするの?陽。
今夜はお前の退院祝いだよ。
なっ?大きなケーキ頼んであるからね。
(陽)ママのケーキじゃなきゃやだ。
もう。
すごいお顔になってるよ。
もう。
はなかみなさい早く。
もう。
やだやだ。
ママがいなきゃやだ!
(すすり泣く声)
(愛美)とにかく食べません?陽だっておなかがすけば出てくるでしょう。
あんなに泣いたんだもん。
おなかぺこぺこに決まってる。
飲みましょうよ。
せっかくのお祝いなんだもん。
さあお母さん。
ぐっと空けちゃってください。
何てったって新しい家族の再出発ですもん。
新生柳沢家。
固めの杯。
なんちゃって。
あなた何か勘違いしてんじゃない?勘違い?
(波津子)さっき言ってたわよね?2人の新しいママになるとか何とかって。
(愛美)うん。
峻も入れて今日から実質3人の子の母親ってことに。
ねえ?陽君に受け入れてもらうにはさすがに時間がかかりそうだけど私一生懸命に尽くします。
子供たちにも繁郎さんにも。
お母さんにも。
だからこれからは嫁として末永くお願いしま…。
あっ。
母さん。
大丈夫?ちょっ…。
(波津子)今この人「嫁」って言ったわよね?この柳沢家の嫁になるって。
あんた気は確か?はっ。
繁郎。
あんたまさかこの人とそういう約束したんじゃないでしょうね?ぼ…僕は言ってません。
一言も言ってません。
だよね?だけど繁郎さん私のこと…。
っていうか僕は君がひかりを産んだってことは尊重したいと思ってるし責任も感じてる。
でもそれを表沙汰にするっていうか結婚うんぬんとかってことは…。
(波津子)あんたが悪いのよ繁郎。
あんたがそういう曖昧な態度を取るから。
だからこんなずうずうしいバカ女が身の程知らずの夢を見んのよ。
息子の不始末のおわびって言っちゃ何だけどあなたはこのまま離れに住んでいただいて結構よ。
乳母兼家政婦として働いてくれるんならお給料も払います。
乳母兼家政婦?それじゃ話が違う。
私はひかりの母親として認めてもらえると思ったから。
ひかりの母親は姉さんじゃない。
この私だって。
散々もめて姉妹でぐっちゃぐちゃに争ってやっと決着がついたんじゃないですか。
これだけは譲れない。
絶対に譲れないわ。
お黙り!譲るも譲らないもあなたにそんな権利はありません。
ひかりも陽も2人とも繁郎と聖美さんの子。
戸籍がちゃんとそうなってるんです。
じゃあ姉さんと離婚は?
(波津子)いたしません。
えっ!?そうなんですか?えっ。
じゃああの離婚届役所には…。
そんなもん出したらややこしくなるだけじゃない。
でも僕も聖美も覚悟を決めて…。
(波津子)ひかりが生まれてきた理由を。
秘密を守るためにはそれしかないんです。
病院やご近所には何て言うんですか?2人目の子を産んだばかりの聖美が急にいなくなったことを何て。
神隠しにでも遭ったことにしときましょう。
今どき神隠しなんて。
黙ってりゃいいのよ何聞かれたって。
そのうち勝手にああだこうだ噂してみんな適当な理由をこしらえてくれるでしょう。
そんな…。
(波津子)あなたもこのうちにいる以上お口と振る舞いを慎むように。
峻ちゃん。
(峻)はい。
(波津子)お母さんのことよく見張ってちょうだいね。
(愛美)くそばばあ!はなから私を飯炊き子守にするつもりだったんだ。
繁郎も繁郎よ。
何でもはいはい言うこと聞いちゃって。
くそったれのマザコン男め!このまま私が泣き寝入りすると思ったら大間違いなんだから!
(泣き声)今に見てろ。
こんなことになるならもう聖美を引き留めておけば…。
ああ。
いかんいかんいかん。
いまさら後悔するなんて。
バカバカバカバカ。
繁郎のバカ!うーん。

(窓をたたく音)・
(窓をたたく音)えっ?うっ。
おっと。
うん?おおっ。
弘明。
(弘明)鍵。
えっ?鍵。
ああ。
はい。
ああ。
お前心配して来てくれたのか?心配?どうせ聞いてんだろ?聖美のこと。
今やもう病院中の噂の種に。
俺はただ退院祝いのおこぼれにあずかろうと思っただけ。
何だ。
もう空っぽか。
えーっ?飲みたきゃ自分で下に行って好きなの取ってこい。
いいんですか?勝手にセラーに入っても。
ハァー。
もう好きにしてくれもう。
どうだっていいんだよ。
もう俺のことなんか。
それじゃお言葉に甘えて。
ああー。
ハァ。

(いびき)2014/05/22(木) 13:30〜14:00
関西テレビ1
聖母・聖美物語 #38[字][デ]【愛の母子篇〜離婚届】

柳沢家に居座り繁郎(原田龍二)や波津子(丘みつ子)から大事にされる愛美(三輪ひとみ)を前に聖美(東風万智子)は孤独感を深めていく。そんな聖美に声をかけたのは…

詳細情報
番組内容
聖美(東風万智子)は、繁郎(原田龍二)との別れを決意。波津子(丘みつ子)に離婚届を渡す。波津子から今後のことを問われ、聖美は諏訪(古山憲太郎)にも頼らず一人で陽(平林智志)を育てるつもりだと話す。陽の病気が再発したらどうするのか、高額な医療費はどうするのかと、矢継早に聞かれ、答えに窮する聖美に波津子は…。
番組内容2
 聖美は愛美(三輪ひとみ)を訪ね、繁郎との別れが決まったことを伝える。愛美は家族のことは責任を持って面倒を見ると答える。二人はそれぞれの思いを胸に、陽の病室へと向かう。
 聖美は繁郎が眠っている横で出ていく支度を始める。その翌日、陽が退院するが…。
出演者
柳沢聖美:東風万智子
森尾愛美:三輪ひとみ
柳沢繁郎:原田龍二
柳沢弘明:金子昇
柳沢波津子:丘みつ子
星川真輔:風間トオル ほか
スタッフ
企画:横田誠(東海テレビ)
原作・脚本:いずみ玲演
演出:吉田使憲
プロデュース:西本淳一(東海テレビ)
中頭千廣(TSP)
神戸將光(TSP)
齋藤頼照(TSP)
音楽:辻陽
主題歌:「炎の花」ハルカ ハミングバード(ユニバーサル ミュージック)
制作著作:TSP
制作:東海テレビ
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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