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(チャイム)・
(宅配人)ちわークール便です。
(重護)来た来た!お代官さまどうぞこれを。
(七々々)うっ!山吹色の菓子にございます。
何とぞ…何とぞこれで今回の一件平にご容赦ください。
ううう…。
今度バイト代入ったらゲームを買い直してくるからさ。
そしたらまたみんなで遊ぼうよ。
うう…。
ねっ。
くっ…ぬぬぬ…。
許す!よっしゃ!フッ。
越後屋そちもなかなかの悪よのう。
あ〜ん。
う〜んしびれる〜。
この斬新な食感たまらんわ〜。
お気に召されたようでよかったです。
うむ。
余は満足じゃ。
あのときはゲーム売っちゃってごめん。
ホント最低。
だからそれはマジでごめんって。
ささっお代わりをどうぞ。
うむ。
ついでにこれも見てもらっていいかな?ねえこれってもしかして…。
温泉の遺跡にあった七々々コレクション。
実はさ旅館に雪姫姉さんも来ててさ。
たぶん俺たちをつけてたんだろうな。
七々々コレクションを狙って?うん。
唯我部長たちの話を盗み聞きすれば遺跡の場所は分かるだろうし。
だから雪姫姉さんたちより先に七々々コレクションを手に入れようと考えたんだ。
謎解きがあったらヤバかったけどトラップ系の遺跡だったから俺だけでもクリアできたんだよ。
…で代わりにゲーセンで取った猫の縫いぐるみを置いてきたってわけ。
まさか雪姫姉さんじゃなくてまた唯我部長に出し抜かれるとは思わなかったけど。
なるほどね。
・
(天災)なるほどな。
ニャ〜ハハハハッ!
(天災)いやいやいややるではないか重護!えーっと本当にうれしそうに笑っているところ申し訳ないのですが何でいるの?晩ご飯食べに来た。
はぁ?
(ダルク)今日は肉じゃがです。
そうじゃなくて。
玄関にはちゃんと鍵を掛けてたはずなんですけど。
(天災)ほれっ。
こっそりと合鍵を作ってみた。
お前はホントにフリーダムだよな!はい。
いただきます。
ほれっかつ丼食え。
人を犯人扱いすんな!ったく。
何でもかんでも俺と悪事を結び付けようとするからお前の推理は外れたんだよ。
われわれ全員を出し抜いたやつが何を言う。
いや。
だからそれは雪姫姉さんに先に奪われないよう警戒したからだし。
(天災)言い訳する必要などないぞ重護。
むしろ私は褒めているのだ。
そんな汚いお前の所業が私はとっても好きだ。
うれしくねえ。
それで?このことは唯我殿たちには話すのか?う〜ん。
正直俺が祭の関係者だってことは伏せておきたいんだけど。
まあいい。
今回は私の負けだ。
私から唯我殿たちに言うつもりはないから安心しろ。
それにしても意外だったな。
何がだよ?重護が七々々コレクションを盗まれるわけがないと思っていたことがだ。
先駆け奪い合いだまし合い。
それがこの七々々コレクション争奪戦においては当たり前であると私は見ている。
そうだな。
だがお前は不義雪姫に狙った獲物を横取りされることは警戒していたくせに手に入れた宝を奪われるという発想はみじんも持ち合わせていなかった。
なぜだ?さあな。
(天災)《手に入れた宝を奪われるという発想はみじんも持ち合わせていなかった》《俺が勝手に信頼してただけだ》暗い顔してる。
うわ〜!どうしたの?あっいや…。
これが七々々ちゃんを殺した犯人捜しの役に立たないって分かったからさ。
もうそういう言い訳はいいからさ話してみなって。
というか聞かせて重護の話。
雪姫姉さんはさ先祖代々祭を支えてきた家の一人娘なんだよ。
…で俺の武術の師匠だったんだ。
小さいころから厳しい人で。
だけど最後には必ず手を差し伸べてくれた。
俺どんなに怒らせても雪姫姉さんのそういうところは変わらないってそう思ってたんだ。
でもそうじゃなかった。
裏の世界には暗黙のルールってやつがあってさ。
一度完全に手に入れた物を奪うのはご法度なんだよ。
それが同じ獲物を狙う相手への最低限の敬意なんだ。
だけど雪姫姉さんは一切の交渉なしに奪おうとした。
俺は本当に雪姫姉さんに見限られたんだ。
あっ重護が泣いた。
泣いてねえし。
このままでいいの?重護まだ何にもしてないじゃん。
いいも何も相手にそう思われてるんだからどうしようもないだろ!あのさ根本的なこと聞くけどそれってただ相手の反応が気に入らないってだけじゃないの?納得がいかないなら結果が変わる努力をしてそれでも駄目だったら初めてへこみなよ。
何だか重護らしくないよ。
何で最初から諦めちゃってるの?そんなの分からないって。
あっ。
あっそっか。
重護は甘えてるんだお姉さんに。
人って誰でも誰かに甘えたいし構ってほしい。
だけどそれって相手も同じだよね。
相手のことをよく知っているからこそ相手に何かしたいししてほしくなるんじゃない?だから相手がそんな自分の気持ちに応えてくれないと知ったら離れちゃうんじゃないのかな?あっ。
ちょっとやぼ用ができましたので出掛けてきます。
もう遅いよ。
俺悪なんで。
見たまんまじゃん。
見た目いじるの禁止でお願いします!そんで?何しに行くの?いや。
大したことじゃないっす。
俺の人生においてどうしてもへし折らなきゃならないフラグを発見しちゃったんでそれをへし折りに行ってきます。
あっそ。
ちょっと怖いわ。
そんなもんでしょ。
もし失敗したら七々々ちゃんの胸で泣いていい?いいよ。
えっ!?いいんっすか?うん。
いいよ。
あざーっす!でも別に重護はそんなつもりはないんでしょ?ああ…うん。
自分で言って何だけど100%七々々ちゃんの胸では泣かないから。
ふ〜んいやぁ残念ですな。
私は重護を抱き締めたかったのにな。
あっ訂正しますけどそれは今回に限ってのことであって今後はむしろ積極的にばっちこーい!なんで。
駄目!これは今回限りのサービスです。
だよね。
七々々ちゃん。
ん?えっと…。
ありがとう。
いってらっしゃい。
帰りにプリンよろしく!すみません。
急に呼び出したりして。
(雪姫)何の用です?祭のSNSに「月夜のデートがどうたらこうたら」とふざけたことを書いていましたね。
おかげで大騒ぎです。
いやぁ俺たちってお似合いですよね。
そういうのはいいので本題を。
賭けをしましょう。
賭け?もし雪姫姉さんが俺をぼこぼこにできたら俺の負け。
七々々コレクションを差し上げます。
そして姉さんが負けたら俺に謝ってください。
何ですって?「もう二度と若に盾突いたりしません」と三つ指突いて頭を下げてください。
なぜそのようなことを私がしなければならないのですか?理由が必要ですか?まっ別に尻尾を巻いて逃げてもいいですよ。
負けた言い訳を考えるのも手間でしょうから。
私の敗北条件は?フッ。
一発でも当てられたら俺の勝ちということで。
もちろん寸止めですけど。
本気で殴ってきなさい。
いや。
俺は死んでも女の子は殴りたくないですから。
分かりませんか?絶対に当たらないから安心して打ってこいと言っています。
いいでしょう。
いきますよ。
うっ!こんにゃろ!ああ…。
ここまでです。
若。
いやいや…。
俺の力はこんなもんじゃありませんよ!あっ!あっ…。
見たか!俺の力!《正確には七々々コレクションの力だけど》ヘヘヘヘッ。
もうこの鎖から逃れることはできません。
俺があーんなことやこーんなことをしても一切抵抗することすらできずにじゅうりんされるのです。
そういえば雪姫姉さんは俺の顔なんて二度と見たくない俺なんかどうなってもいいんですよね?それが何だというのです?なら俺もあなたがどうなっても構いません。
あっ。
あなたは…あなたはいったい何なんですか?勝手なことばかり言って突然家を出てしまって。
若は私と共に祭を継いでくださると思っていた。
そうなると信じていたのに。
若は…若は私の気持ちを裏切った!好きになさい。
えっ。
それで私も踏ん切りがつきます。
やっとあなたを憎める。
そういうことですか。
あっ。
あっ?じゃあ俺もはっきり言わせてもらいます。
大事なことも言わないで勝手に結論出すな!不義雪姫。
勝手に自己完結すんじゃねえよ!俺は全然納得してねえんだよ!な…何を…。
「若にとって私は何ですか?」なんてカッコつけた言い方されても分かるかっつうの!このアホ!それくらい分かるでしょ!このバカガキが!分かるか!回りくどいんだよ!この彼氏いない歴イコール年齢女…。
わ…私だって彼氏くらいいます。
今すぐそいつ連れてこい!俺の雪姫姉さんに手出したこと後悔させてやる!だ…誰があなたのですか!もうこれ以上あなたと話すことなんかありません。
俺にはあるんだよ!俺は嫌だったんだよ。
すげえへこんだんだよ。
あんたに裏切られたら俺は誰を信じたらいいんだよ!ああ…カッコ悪っ。
(雪姫)若。
真面目に答えてください。
八真重護にとって不義雪姫とはどういった存在ですか?初恋の人です。
真面目に答えたのに。
何を言ってるんですか!時と場所を考えなさい!もう一度だけ聞きます。
若にとって私の存在とは何ですか?絶対に俺の味方な人です。
私に偽物をつかませたくせに。
バ…バレてたんですか?宝石を盗んだのは私です。
それくらい分かります。
でもきっと何か理由があるのだろうと黙っていただけです。
そこまで俺のこと信じてくれてたんですね。
若はそうでもなかったようですが。
…でまさかこの期に及んで言わないつもりではないでしょうね。
何をですか?若が七々々コレクションを集める目的です。
あのこれ本当に内緒ですよ。
誰にも言っちゃ駄目ですからね。
分かりました。
ある女の子との約束を果たすためです。
その子のためにもどうしても七々々コレクションが必要なんです。
あ…あなたはそんな理由で!そのくせ人助けは嫌だと。
そ…それはマジです。
俺はホントに人を助けたいって思ってません。
まったく。
それだけ自分勝手に振る舞って私には「味方でいろ」ですか?はい。
それが俺です。
そんでもって勝手に雪姫姉さんに約束します。
俺はずっと姉さんの味方でいます。
絶対に裏切りはしないと思います。
たぶん。
何ですか?そのあやふやな言い方は。
あっいや…。
後半は断言できないので。
なら前半は?俺は雪姫姉さんが大好きですからそれは約束します。
約束…ですか?うん。
約束は必ず守ります。
そう近所のお姉さんに育てられましたから。
そうですか。
でも私はそんなに若のことが好きではありません。
ガーン!振られてもうた。
ですがまあ今までくらいには好きでいてあげましょう。
えっ?ホントですか?あくまで「今までくらい」ですからね。
言っておきますが祭に戻らないかぎり私は若の味方にはなりません。
それでいいです。
あっこれよかったらどうぞ。
いいのですか?いいも何もこの前だましちゃったんでそのおわびです。
分かりました。
それと…。
私も若に謝ることがあります。
さっき彼氏がいると言ったのはその…嘘です。
何だ!やっぱり雪姫姉さんは年齢イコール…。
・
(椴松)お疲れ。
(雪姫)あっ。
のぞきですか?じゅうしまつ。
(椴松)椴松ね。
いや。
祭の先輩たちが見てこいって言うから。
まさかSNSに書き込んでないでしょうね。
ばっちり盛っておいたから。
「若が雪姫を口説き落として夜の街に消えまし…」
(雪姫)後で訂正の書き込みをしておきなさい。
(椴松)似たようなもんだろ。
若と仲直りできてめでたしめでたし。
めでたくなどありません。
結局若は祭には戻らないのですから。
(椴松)別に若なんかいらないんじゃない?何ですって?
(椴松)別にいいじゃん。
やる気のないやつがいても足を引っ張るだけだし。
(雪姫)あなたがそれを言いますか?
(椴松)俺はちゃんとやる気はあるよ。
ただ手を抜いてるだけ。
だけど若は違う。
根本から祭のやり方に納得していない。
それってチームを組む以前の問題だろ?若のことは好きだけど仲間としては正直組みたくないね。
そいつがあの洋館にあった本物の七々々コレクション?
(雪姫)そのようですね。
それで他に分かったことは?
(雪姫)若には冒険部以外にも何か情報源がありそうです。
(椴松)根拠は?
(雪姫)この七々々コレクションについて詳細に知り過ぎていました。
なるほど。
ならまだしばらくは若を監視する?いえ。
真田文香を捜してください。
情報屋の彼女ね。
了解。
(重護)《雪姫姉ちゃん》
(雪姫)《何ですか?若》
(重護)《大きくなったら一緒に世界中の人のために頑張ろう》
(雪姫)《世界中の?》
(重護)《うん!》《みんなを助けてみんなを幸せにするんだ》
(雪姫)《分かりました。
なら約束しましょう》
(重護)《うん!約束だ!》ただいま。
(3人)おかえり。
だから…何でお前らがいるんだよ!フンッ。
重護よ。
よもやこの私が合鍵を1本しか作らなかったなどと思っていないだろうな。
名探偵が悪役のせりふばっか言ってんじゃねえよ。
(ダルク)はい終わり。
サンキュー。
痛くない?うん。
まっ深い愛のむちでしたから。
綺羅星!
(天災)お〜斬新なポーズだな。
綺羅星!あ〜いいねえ!綺羅星!
(天災)今度重護の悪事を看破したときに使ってみよう。
(ダルク)僕も交ぜてよ〜。
《七々々コレクションを探して10年前に七々々ちゃんを殺した犯人を見つけ出す》《でも七々々ちゃんが成仏したらこの部屋からいなくなっちゃうんだよな》2014/05/23(金) 02:43〜03:13
関西テレビ1
龍ヶ嬢七々々の埋蔵金[字]【父親に勘当された高校生と地縛霊が犯人探しの大冒険!】
重護は“祭”の雪姫らが七々々コレクションを奪おうとしたことを気にしていた。見かねた七々々はアドバイスを重護に伝える
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「村田諒太世界戦略