(死神No.413)おめでとうございます。
お迎えに上がりました。
死神です。
食べますか?捜しましたよ!島孝一さん。
(監死官)時間かけすぎ。
どんだけ仕事出来ないんだよカス!うわっ来ちゃったよ!人間に同情してたら死神は務まんねえぞ。
(悪魔)願いがあれば言ってみてください。
3つまでどんな願いも叶えます。
(切る音)
(佐藤民江)今お粥が出来ますからね。
(物音)
(佐藤留吉)あ?誰だ?突然申し訳ありません。
こういう者です。
死神?おめでとうございます。
佐藤留吉さん。
死亡予定者リストにあなたの名が記されましたのでお迎えに上がりました。
お迎え?ハハ…そりゃめでたい。
ハハハハ…!いやそうですか。
死はおめでたいと教わっていたんですがやっとそう言ってくれる人間に出会えました。
そりゃ病気の痛みからも寝たきりの不自由さからもようやく解放される。
ばあさんだって楽になる。
ハハハ…。
出来ましたよ。
おお…ばあさん。
ばあさん…やっとわしにお迎えが来たぞ。
お迎え?うん。
死神さんがそこにおるよ。
フフフフ…。
川上さんは先月引っ越しましたよ。
川上さんじゃのうて…。
死神です。
まあ…珍しいお名前。
寝たきりのおじいさんが余命を心残りなく過ごすにはご家族のご協力が必要だと思い自己紹介させて頂きました。
ご苦労さまです。
うまい…。
この濡れせんべいという菓子は実に私の口に合う。
やわらかくてお醤油の加減がちょうどいいのよね。
それで死神さんわしはいつ死ぬんだっけ?あ…えっとですね…。
3日後の夕方になりますね。
カレンダーにつけておきますよ。
で死ぬまでにやり残した事はありますか?
(留吉)特にないな。
ない?わしは十分に生きた。
先に逝った親父と一杯やりながら将棋でも指したいよ。
いいですね。
私もすぐ追いかけますから。
そしたらお義母さまと4人でマージャンも出来ますし…。
それはいいな!うん!
(2人の笑い)あの…死んだあとの事より生きてる間に何かないんですか?例えばおばあさんにしてあげたい事とかは…。
ばあさんも欲のない人間だからなぁ。
あっそうだ。
私おじいさんに好物のうなぎを食べさせてあげたくて…。
いや贅沢はいいよ!でもほら今スーパーでうなぎの特売ですし。
(男性)遅いんだよ…。
これって割り込みですよね?皆さん急ぐ事情があるんです。
あっここにひとつ。
よかった。
まあ年寄りは立ってた方が足腰が鍛えられて健康のためにいいですからね。
おばあさんは怒ったりはしないんですか?長生きのご褒美にただでバスに乗せてもらってるんですもの。
怒ったりなんかねぇ。
(店員)うなぎ大特価開催中ですよ!静岡産のうなぎが1000円!1000円ですよ!静岡産ですよ!はいありがとうございます!はい静岡産のうなぎが1000円!1000円です!慌てなくて大丈夫!いっぱいあります!はい1000円ですよ!はいはいありがとうございます!ありがとうございました!どうもー!あっ。
よかった。
おむつは買えましたよ。
本当によかった…のかな?あ…。
あっ…うう…。
大丈夫ですか?ありがとうございます。
家までお送りしましょうか?いえいえあの…すぐそこが家ですから。
よいしょ…。
お困りの時はいつでも僕を呼んでください。
何か叶えたい願いがあれば3つまでなら僕が叶えますよ。
あ…本当にご親切な方なんですね。
悪魔と申します。
そうですか…。
アズマさんですか…。
いえ悪魔です。
まあ珍しいお名前だこと。
よかったら上がってお茶でもどうぞ。
そりゃどうも。
今度はお年寄りの弱みにつけ込もうってわけか。
邪魔しないでくれないかな。
あら2人はお友達だったんですか?いえそういうわけでは…。
おばあさんこいつとかかわっちゃダメですよ。
3つの願いを叶えてしまったら魂を奪われて死んでしまうんです。
いけませんよ。
お友達は仲良くしなくっちゃ。
あのおばあさんにとりついても無駄だよ。
心がきれいな人だからね。
人間の欲望に巣食う悪魔など相手にしないさ。
君はまだ人間の愚かさに気づいてないのか。
どんな人間でもひと皮むけば醜い欲望がむき出しになるのさ。
ごめんなさいね。
うなぎが売り切れてしまって。
かまわんさ。
ばあさんのお粥が食べられれば幸せだ。
フフフフ…。
あら!見てください。
茶柱が立ってますよ。
おお〜!なんかいい事があるかもしれんな。
ええ。
(2人の笑い)まあ!鉢植えの花が咲きましたよ。
おお…!早速いい事あったな。
うん。
(2人の笑い)お前がとりつく余地がない事はわかったろ?確かに珍しい人間だがどんな人間にも欲望の芽はあるさ。
佐藤さーん!郵便ですよ。
ご苦労さま。
どうもー。
おじいさん!順平から手紙ですよ。
おっ…おう…。
「お父さんお母さんとも体調はお変わりありませんでしょうか」「早いもので誠も今年で二十歳になりました」「不動産会社の仕事も相変わらず頑張っています」フフフ…。
あんなに小さかった孫の誠もとうとう就職ですもんねぇ。
もう一人前の社会人だ。
ああ…実にめでたい。
フフフ…。
実はゆうべ誠の夢を見た。
まあ!フフフ…会いたいなぁ…。
うーん…考えてみれば病気を患ってから一度も会ってない。
死ぬ前ぐらい一度孫に会いたい。
じゃあお手紙の返事にそう書いておきましょうね。
ああ…。
あのお取り込み中大変申し訳ないんですが…。
あら死神さん。
今日手紙を出しても着くのは明日以降になりまして死亡時刻に間に合わないのではと…。
ああ…。
そうなったらその時ですよね。
いやしかし残された時間を充実させるためにもちょっと私があの…お孫さんのところへ行って話してきましょうか?ダメですよ!そんなご迷惑おかけ出来ません。
いやいいじゃないか。
ええ?ここは死神さんに甘えよう。
すいません…。
(ため息)おかしいな…。
死亡予定者の孫ならとっくに辞めたぞ。
えっ?片岡っていう悪い仲間がいて縁が切れなかったらしい。
今もそいつと悪さをしてるぞ。
何見てんだよ。
気持ち悪いぞ。
わざわざ調べてくれたんだろ?案外優しいんだな。
カス!お前がもたついて悪魔がばあさんに取り入るのを心配しただけだ!お前への優しさは1ミリもない!
(片岡稔)もしもし?俺俺。
ちょっと事故っちゃってさ…。
会社にバレたらクビなんだよ。
困ってるんだ。
200万ほど用意出来ないかな?急いでるんだ。
必ずあとで返すからさ。
うん…じゃあベニースーパーの駐車場で。
うん。
ちょろいもんだな。
受け取り役は誠頼んだぞ。
(佐藤誠)けどもし警察に連絡されたら捕まるのは俺だよね?年寄り一人もだませねえお前が危険な役目も引き受けねえでどうやって分け前にありつくんだ!?とっとと乗れ。
お年寄りをだましたりしたらおじいさんが悲しみますよ。
ああ?一緒に来てください。
誰だ?お前。
死神と申します。
死神だ?大丈夫か?お前。
おじいさんが君に会いたがってます。
何がじいさんだよ。
知るかよ。
どんだけ仕事出来ないんだよカス!今すぐ追いかけるよ。
カスが行ったって無駄だろ?あいつは私が見とくから悪魔が取り入らないようばあさんを見とけ役立たず!あの…。
あっ死神さん!誠はいつ来るのかね?あの…いやそれが…お孫さんも色々と忙しいようで…。
そっか…。
なかなか休みもないか…。
会社に会いに行けばいいのかね?あっいやそれが…。
会社は辞めてしまってまして…。
辞めた?せっかく入った会社を…。
えっなぜ?あっいやそれは…。
あの…。
えっ?誠に会って話したい。
いやちょっと…。
挫折やいじめがあるなら励ましたい。
人生をなめてるなら喝を入れてやる…!夢を見たのも死ぬ前にお説教をしろとのお告げかもしれん。
うっ…!会わずに死ねば無念さが残る…!僕なら会わせてあげられますよ。
あなたが願いを託してくれるだけで…。
うっ…!ああ…ああ…!
(留吉のうめき声)おじいさん…。
(悪魔)1つだけでもおじいさんのためにいかがです?
(片岡)おいどこ行くんだよ誠!金の受け渡し場所ここだぞ!
(誠)いやそれが車が勝手に…。
(片岡)なんでこんなとこ来るんだよ!
(誠)だから車が勝手に…!
(片岡)なんなんだよこれ?今の音は一体…。
おっ!誠さん!ああ?なんでお前が?来てくれたんですね!とにかく上がってください。
ほら。
おじいさーん!お孫さんがお見えですよ!さあさあさあ…座って座って。
はあ?ほら美味しそうでしょ?おばあさんの手料理ですよ。
さあどんどん食べてくださいね。
それにしても立派な若者になったもんだ。
なんなんだよあんたら?いやなんなんだよって…。
君のおじいさんとおばあさんじゃないですか。
俺にはじいちゃんもばあちゃんもいねえよ。
何を言う。
小学生の頃に親父と遊びに来たじゃないか。
そんな記憶ないね。
そりゃ10年以上も前の事ですもんね。
まだ子供だったもんね。
でも君の父親はおじいさんとおばあさんの息子なんですよ。
君の就職を手紙で知らせてくれたんです。
言っとくけど親父はさ何年も前に家を出たきり行方不明なんだよ!え?行方不明?でも…じゃああの手紙は?きっとおじいさんを励ましたくてこっそり孫の写真を撮って送ってくれたんですよ。
ねえ教えてくれないかしら。
どうして会社を辞めたの?何があったか知らんが簡単に諦めたらいかん。
真面目にやってればいい事もある。
苦しい時こそ踏ん張らにゃ…。
どの口で言ってんだ?あんたが本当に俺のじいちゃんなら俺の親父はあんたの息子だろ?自分の家族捨てるような出来損ないを育てた奴に説教なんかされたかねえんだよ!お前らがダメだから親父も俺もダメなんだよ!!おじいさんになんて事言うんですか!うるせえんだよ。
誠…。
どけよ。
死にかけたじじいの頼みだ。
真面目に生きろ!触んじゃねえよクソジジイ!誠車が直った。
カモが逃げる前に急ぐぞ。
(誠)おう。
おじいさん大丈夫ですか?すいません。
私が役立たずなばかりに…。
死神さんのせいじゃありませんよ。
何かお困りのようですね。
僕が力を貸しましょうか?悪魔さん…。
何しに来た?お孫さんが心配なら2つ目の願いで僕がなんとかしてあげようかと思ってね。
2つ目の願いって…。
じゃあお孫さんがここに来たのは…。
おばあさんの1つ目の願いだよ。
かかわっちゃダメだって言ったのに!死神さん…私ら老人にはね長生きすればするほど暮らしにくくなる時代なんですよ。
だからずーっと多くを望まないようにつつましく生きてきた。
だからせめて死ぬ時には楽しく笑って送り出そうって約束したんですよ。
だからって悪魔の誘いに乗らなくたって…。
おじいさんは自分でお孫さんを改心させたいんじゃないんですか?
(悪魔)それが出来ないから僕が力を貸すんでしょう?おばあさんを惑わすのはやめろ。
君が言うとおり本当に欲のない心のきれいな人間なら惑わされないはずだけどなぁ…。
おめえがモタモタしてっからせっかくだましたカモが逃げたじゃねえかよ!金取り損ねたじゃねえかよ。
オラッ!うっ…。
(片岡)今度はお前が獲物見つけろよ。
あの…差し出がましい事を申し上げるようですがやはり改心しておじいさん孝行でもした方がよろしいのではと…。
無理だよ。
先輩からは逃げられない。
おじいさんはあと少ししか生きられないんですよ!孫に会える事を本当に楽しみにしていたんです!監視役のあなたも大変ですね。
ひとつ聞いていいか?魂を奪いたいならもっと欲深い人間はたくさんいるだろうが。
なんでよりによってあのばあさんなんだ?確か天界の決まりでは担当地区で悪魔に人間の魂を奪われた死神は大きな罰を受けるんでしたよね。
魂を奪われた人間が死亡予定者とかかわりが深いほど死神の罰は大きくなる。
お前わざと死神No.413を狙って…。
偶然にせよ二度までも僕が魂を奪うのを防いだわけですからそれなりにお返ししなきゃねぇ。
元気出してもらわないと。
食べても食べなくても明日の夕方死ぬ事に変わりはない。
やっぱり悪魔さんに頼むしかないんですかね?ダメですよそれは。
私がもう一度説得に…。
(扉を叩く音)おおっ!お孫さんですよ!えっ!えっ!誠が来たのか?明日死ぬってのは本当なのか?夕方には亡くなる運命です。
それなのに俺はあんな…。
本当はさあんなふうに真剣に言ってくれてありがたかったよ。
それじゃあわしの説教も無駄じゃなかったのか?してほしい事があったらなんでも言ってくれよ。
来てくれただけで十分だ。
これから真面目に生きてくれるならわしはなんもいらない。
(誠)おじいさん温かいうちにどうぞ。
誠がうなぎのお弁当買ってきてくれたのよ。
ええっ?
(弁当を開ける音)ハハッ…ありがとう。
ハハハ…。
(誠)いい公園だね。
ここに来るのも随分久しぶりだな。
おじいさんと私がよくデートした公園なんですよ。
それにしてもこのほうじ茶というのは実にうまい。
死神さんは年寄りと趣味が合うようですね。
たたずまいもなーんだか年寄りくさいし。
えっ?フフフ…。
孫にごちそうになるなんて夢のようだ。
ハハハハ…。
おかげですっかり元気になりましたねぇ。
ちょっと短かった…。
ハハハ…。
(留吉)ありがとう誠。
おかげできれいな部屋で最期を迎えられる。
じゃあちょっと用を終えたらすぐ戻るから。
すっかり心を入れ替えてくれたようですね。
ええ。
(留吉)ああ。
なあばあさん。
ひとつ相談があるんだがのう…。
なんでしょう?大した額じゃないがわしに貯金があったろう?あれを半分孫に残してやりたい。
半分なんて言わないで全部あげましょうよ。
老い先短い私がもらうより未来ある孫に使ってもらうべきです。
あら?キャッシュカード…。
どうした?どうもしませんよ。
お金下ろしに行ってきますね。
それはおじいさんのキャッシュカードですよね?改心したんじゃなかったんですか?
(片岡)誠。
金は下ろせたか?あ…このとおり。
やれば出来るじゃん。
えっ山分けのはずだろ?何調子こいてんだ?俺が立てた計画だ。
取り返さないんですか?あのお金は君のおじいさんが何十年もかけてコツコツ貯めてきた大切なお金なんじゃないんですか?無理だよ…先輩には刃向かえない。
だけど…。
なんだよばあさん?私の孫はあんたみたいなクズに使われるために生きてるんじゃないんだよ!あんただって親や家族がいるんだろ?恥ずかしいと思わないのか!金はやるから二度と孫に会うな!あんた…。
俺の死んだばあちゃんそっくりだな。
ハハハ…。
ばあさんには負けたよ。
片岡さん…。
俺だってこんな事続けててもダメだってわかってるさ。
真面目にやってみるよ。
誠お前もな。
もうバカな真似はしないでね。
これ…ごめん…。
それはあなたが大切に使ってください。
あのさ俺本当にあんたたちの孫なのか?ええ。
さあ行きましょう。
おじいさんがお待ちかねよ。
(ため息)見てたのか…。
孫を思うおばあさんの力はすごいもんだなぁ。
(ため息)おめでたい奴だなぁ。
えっ?ばあさんが2つ目の願いとして孫が悪い仲間と手を切るように悪魔に頼んだからうまくいったんだよ!つまりおばあさんがあと1つ願いを叶えると…。
悪魔に魂を取られてしまう…。
それだけは絶対防げ!じゃないと…まずい事になるのはわかってるよなぁ!!目が覚めたかい?おお誠…。
おじいさん将棋好きなんだ?ああ。
誠も指せるのか?うん。
よし…。
用意が出来たみたいですよ。
おう。
ああ…その前に見せたいものがあるんだ。
アルバム?ああ。
懐かしいものが見つかってな。
ああこれが誠が小学校の時に遊びに来た写真。
ハハハ…。
ああ…順平もこの頃はいい父親だった。
まさか孫のお前にこんな苦労をかける事になるとはのう。
これは誰の葬式だ?
(留吉)順平誠…。
うわあぁーっ!!見てしまったんですね?思い出した…。
順平夫婦が誠を連れてきた日わしは嬉しくってついついみんなを引き止めた。
(佐藤誠)美味しい!おお〜!お寿司まだいっぱいあるからな。
今日おじいちゃんちに泊まっていく!おう!そうか!
(佐藤順平)誠!じいちゃんたちに迷惑だろ?
(佐藤瑛子)すいませんお義母さん。
順平は次の約束もあるの。
引き止めちゃかわいそうですよ。
けどせっかく来たんだからもう少しぐらいなあ。
じゃあさあと1時間いてあげようよ。
おお!誠は優しいなぁ。
ハハハハ…。
ハハハハハ…。
フフフ…フフフ…。
(留吉)それで息子は帰り道を急ぎすぎて事故を…。
息子も嫁も孫も…みんな…わしのせいだ…。
お…おじいさんのせいじゃありませんよ。
順平の不注意です。
せっかく笑顔で送り出そうと思ったのに…。
何も死ぬ直前にそんな事思い出さなくたって…。
つまり…おじいさんは息子さん夫婦とお孫さんが亡くなった記憶をずっと失ってたんですか?ショックのせいでしょう。
3人の存在を一切忘れてしまっていました。
そして重い病を患い寝たきりの生活が続きました。
それが2年前に突然…。
おじいさん。
あっ!夢を見た…。
誠が遊びに来た日の事を…。
誠…。
孫の誠だよ!今いくつになる?
(民江の声)私はどう対処していいか悩みました。
佐藤さん!佐藤誠さん!
(民江の声)孫と同じ佐藤誠という名前が呼ばれたんです。
はい。
これ落としましたよ。
どうもすいません。
ありがとうございました。
(民江の声)孫が生きていれば二十歳。
同じ年頃の青年でした。
あっ…。
大丈夫ですか?ありがとうございます。
気をつけてくださいね。
(携帯電話)はい。
あっいつもお世話になってます。
(民江の声)私はそれが嬉しくてその青年に孫への思いを重ねてしまったのかもしれませんね。
(誠)はいよろしくお願いします。
(携帯カメラのシャッター音)
(留吉)ああ…ああ…。
おじいさん!おじいさん!わしのせいだ!わしのせいだ!ああ…!
(頭をぶつける音)ああ…!お呼びでしょうか?悪魔…!3つ目の願いですね。
ダメですよ。
魂を取られたらおばあさんは…。
いいの。
おじいさんがいなくなったら私だって…。
けど悪魔に魂を取られたら天界には行けなくなるんですよ。
おばあさんが死んだ時に先に逝ったご家族やおじいさんと天界で再会する事も不可能になるんです!だけどおじいさんをこれ以上悲しませたくないの。
お願いだからおじいさんから事故の記憶を消してください。
かしこまりました。
(頭をぶつける音)大丈夫?おじいさん。
はっ?そうだ。
誠と将棋を指すんだったんだな。
ほら。
ほら並べろ。
こうして孫と将棋を指す日が来るなんて夢のようだよ。
最悪の事態じゃね?
(咳)うーん…。
王手。
そうきたか…。
どうだ。
これなかなかのもんだろ?ハハハハ…。
う〜んまいったな…。
じゃあ…こう逃げてみるか。
ハハハ…。
ウフフ…。
おじいちゃん?どうしたんですか?おじいさんの番ですよ。
おじいさん!おばあさん…。
おじいさんは無事に生涯を終えられました。
おばあさんが願ったとおりに安らかな笑顔の最期でした。
よかったわねぇおじいさん。
ちっともよくねえよ!ばあさんの魂は悪魔に奪われるんだぞ!心配いらないよ。
おばあさんの魂は奪えない。
えっ?どういう事だ?私はこれで3つの願いを…。
孫に会わせたい。
孫に悪い仲間と手を切らせたい。
けど本当の孫じゃなかった。
つまり最初の2つの願いを実現していない。
あ…。
じゃあ私は…。
え…いいの?マジで?超ラッキーじゃね?驚いたよ。
願いは全て他人のため。
自分の事は省みない。
こんなきれいな魂食ったってちっともうまくないさ。
驚いたな…悪魔までも諦めさせたばあさんか。
私はまだ死ねないで生き残ってしまうんですね。
おばあさん。
おじいさんが天に召されます。
きっと天界で息子さん夫婦やお孫さんとの再会を楽しむ事でしょう。
そしておばあさんを待っている事でしょう。
はい。
それではおじいさんをお送りさせて頂きます。
(切る音)おばあちゃん。
これからどうするんだい?どうするって…おじいさんのお葬式あげないとね。
俺も手伝ってもいいかな?1人じゃ寂しいだろ?ありがとう。
でももういいの。
あなたは十分やってくれた。
私の事は忘れて自分の人生を生きてください。
でもせっかく仲良くなれたんだからさ…。
やめてくれ!老い先短いのに楽しい事を知ってしまったら死ぬのが怖くなる…。
これでおしまいにして帰ってください。
じゃあ…お元気で…。
(店員)はーい!ありがとうございます!本日の特売です!残りわずかとなりました!はい売り切れ!はい売り切れました!ありがとうございました!
(誠)おばあちゃん!これおばあちゃんのために取っといたよ。
おじいちゃんにお供えするおはぎだよね?
(誠)やっぱりまた遊びに行かせてくれよ。
あのばあさんのおかげで今回はラッキーしたな。
悪魔もあんなふうに引き下がるとは案外いい奴だったりして…。
(主任)死神No.413。
その認識は大間違いですよ。
えっ?君たちに見せたいものがあります。
ロウソクが死神の寿命を表す事は説明しましたよね?ああ。
実は昨日死神No.298の担当区域で3人もの人間の魂が悪魔に奪われました。
298号のロウソクが…。
消えた…。
この赤いロウソク群は?監死官の寿命を示すロウソクです。
死神No.298の担当監死官No.16は連帯責任で消滅しました。
じゃあ…俺が悪魔の横暴を許してしまったら…。
そこにあるロウソクと共に君は消滅します。
そして同時にここにいる監死官No.45もまた消滅します。
子連れの結婚詐欺だ…。
詐欺?あんただまされてんだよ。
(高山里奈)だまされてふられるようなダサい女じゃないの。
男なんかのために死ぬわけないでしょ。
(和田明)俺死ぬのか?
(里奈)本当に死神なの?謝るなら最後のチャンスかもしれませんよ。
2014/05/24(土) 00:24〜01:24
ABCテレビ1
死神くん #5[字]
「老人の幸せってなんだろう?」
欲のない老人に死期が告げられる!
死神(大野智)は老夫婦を孫に会わせるため奮闘するが、夫のために妻は悪魔と取り引きをしてしまい…
詳細情報
◇番組内容
寝たきりの留吉に、死神が余命を告げに現れる。「死ぬまでにやり残したことはありますか?」という問いに夫婦は何も望まない。だが、夫婦の前に悪魔が出現!ずっと会っていない孫に、最後に会いたいと切望しはじめる留吉。その願いを叶えてあげたく、妻は悪魔の誘いに乗ってしまう!衝撃的な事実が留吉たちを襲い…!?
◇出演者
大野智、桐谷美玲、菅田将暉、松重豊
【ゲスト】吉行和子、山本圭
◇原作
えんどコイチ『死神くん』(集英社文庫<コミック版>)
◇脚本
橋本裕志
◇監督
中田秀夫
◇主題歌
嵐『誰も知らない』(ジェイ・ストーム)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】内山聖子(テレビ朝日)
【プロデューサー】飯田爽(テレビ朝日)、西河喜美子(テレビ朝日)、下山潤(ジャンゴフィルム)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/shinigamikun/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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