今回は15世紀から18世紀のヨーロッパ。
主人公はイタリア・フィレンツェの支配者として君臨し権力を欲しいままにしたメディチ家です。
目的のためには手段を選ばず強盗や殺人まで行ったなんで商人が権力者になれたのかしら?そこにはある秘密が…。
そしてついには…。
史上最年少37歳という若さでローマ教皇となったレオ10世。
権力の頂上ローマ教皇にまで上り詰めました。
その一方で…。
メディチ家がいなければルネサンスは花開くことがなかったと言っても過言ではない。
多くのそこにも驚きの秘密があったのです。
駐日アメリカ大使に就任したキャロライン・ケネディ氏。
就任の式典は皇居で行われ宮内庁が用意した馬車で訪れました。
ケネディさんてすてきよね。
名家の気品を感じるわ。
キャロライン・ケネディ駐日大使はこの2人の長女なんですよね。
栄光と波乱に満ちた一族よね。
もちろんケネディ家も入れますよ。
あら何してるの?
(咳払い)歴史にその名を残す世界の名家マップです。
博士特製の世界の名家マップ。
由緒正しい家柄や大金持ちがわかります。
あっほんとだ。
ハプスブルク家にロマノフ家。
ロックフェラー家にロスチャイルド家。
有名な王家もあるけどお金持ちのご一家も名家ってことになるのね。
確かに。
ロックフェラー家とロスチャイルド家は金融業で成功を収めた富豪ですよね。
うん金融といえばあの家ですね。
15世紀から18世紀イタリアのフィレンツェを支配した名門一族です。
さて何家でしょう?はい!はい!大家さん。
フィレンツェといえばメディチ家。
ピンポンピンポンピンポン!やった。
正解です。
メディチ家はルネサンスを代表する芸術家ダ・ヴィンチミケランジェロラファエロのパトロンとして有名な名家です。
そもそもメディチ家はなんで芸術家たちにお金出したの?いい質問ですね。
メディチ家がいなければルネサンスは花開くことがなかったといっても過言ではない。
だからどうしてメディチ家は芸術家たちを支援したんですか?2人とも知りたいモードですね。
よし今日はルネサンスの独裁者ともいえるメディチ家の物語に迫ろうではありませんか!花の都フィレンツェ。
メディチ家は15世紀から18世紀にかけてここで権力を欲しいままにしていました。
あっありました。
フィレンツェには今もメディチ家の紋章が数多く残されています。
特徴的なのはこの玉ですね。
いくつか付いているんですがこれはそのためルーツは医者または薬を扱う商人だったという説が有力です。
しかし財を成したのは高利貸しとしてでした。
人々から300年にわたる支配の中で帝国の礎を築いたのは…。
コジモは権力を揺るぎないものにします。
そして教皇庁の銀行業務を一手に引き受け莫大な収益を手にしました。
ここからメディチ帝国の歴史が始まったのです。
では大家さん。
こちらをご覧ください。
ルネサンスはこの辺りで栄えたんです。
イタリアのフィレンツェに始まりその後ヨーロッパ中に広がっていきました。
そしてこちらもご覧ください。
14世紀から16世紀に活躍した著名人たちです。
おお。
芸術ではボッティチェリダ・ヴィンチミケランジェロラファエロ。
文学では『神曲』のダンテ『デカメロン』のボッカチオ思想では『君主論』のマキャベリ。
豪華な顔ぶれね。
でもなんでルネサンスって始まったのかしら。
ポイントは「どこでルネサンスが始まったか」です。
イタリアのフィレンツェでしょ?そう。
当時イタリアはイスラムとの交易の拠点でした。
香辛料や宝石などとともに入ってきたのが古代ギリシャやローマの文化なんです。
イスラムから古代ギリシャやローマの文化が入ってきたの。
そうです。
もともとヨーロッパにあった文化がイスラム世界から入ってきてイタリアで復興したんです。
ルネサンスはフランス語で復興・再生という意味です。
ルネサンスは古典文明の復興か。
14世紀のヨーロッパはペストの大流行や大飢饉と史上最悪のピンチに陥っていました。
そんななか唯一活気に満ちていたのが地中海に面しているイタリアはイスラム世界と盛んに交易を行いました。
当時のイタリアは古代ギリシャのように都市国家の集合体でした。
強い王様がいたわけではないのね。
そうなんです。
ルネサンス時代の権力者はイタリアの商人たちでした。
なかでもこのメディチ家です。
なんで商人が権力者になれたのかしら?この時代にイタリアの商人たちは大儲けしたんです。
イスラム世界から入ってきた毛織物をヨーロッパの人たちに高く売りつけました。
ルネサンスの大富豪メディチ家は権力を握りフィレンツェを支配した。
その中心人物がこの男だ。
フィレンツェ祖国の父といわれるコジモだ。
そんなに儲かってたの?はい。
メディチ家は商人であり銀行業も営んでいました。
今でいう高利貸しですね。
メディチ銀行の強みはジャン。
なんとローマ教皇庁御用達の銀行だったことです。
教皇庁の銀行業務をなんと独占していました。
何か裏がありそう。
鋭い!メディチ家は国の権力者にワイロを渡し買収していた。
やっぱり!コジモの時代メディチ銀行はヨーロッパ中に16もの支店を持つまでに拡大していました。
納税額はフィレンツェの収入のおよそ65%を占めていたといわれています。
そそんなに!?はい。
国を牛耳ってもおかしくないわね。
うん。
いいですか?大家さん。
メディチ家の教えは…。
はい復唱してください。
目立たず慎重にそれでいて気前よくってどこかの政治家が言いそうな言葉よね。
ね!権力を握ったメディチ家は次第に傲慢になります。
自分たちの思うようにいかないと暴力をふるい刃向かう人間は殺しました。
メディチ家は民衆から恐れられていたのです。
そして恨みを買いコジモ1世の命によって造られたのがこちらこの回廊は続いています。
街を歩いているときに襲われないようプライベートの通路を造ったのです。
この2階部分を通れるのはメディチ家だけ。
回廊を設計したのはお抱え芸術家のジョルジョ・ヴァザーリ。
カネにものを言わせわずか5か月で造らせました。
という教えは暗殺の不安から生まれたのかもしれません。
回廊の鉄格子の付いた丸い窓ありますよね。
あれはコジモの眼と言われているそうです。
外から回廊の中は見えませんが回廊の中からこの賑わっている外の様子がよく見えたことからコジモの眼という名前がつけられたそうです。
暗殺される心配のないここから民衆を監視していたのです。
ここからが重要です。
メディチ家は多くの芸術家たちをサポートしていました。
ミケランジェロやラファエロをパトロンとしてサポートしたのがコジモのひ孫のジョヴァンニです。
この時代ルネサンスはヨーロッパで最盛期を迎えました。
彼はもはや一市民ではない。
史上最年少37歳という若さでローマ教皇となったレオ10世だ。
銀行家のジョヴァンニが教皇レオ10世になっちゃったの?なんかこの人とんでもないことしでかしそう。
またまた鋭い!大家さん突然ですがこんなものはいかがですか?免罪符?はいこれを買えば生きてる間の罪を全部許してくれます。
あらそうなの?じゃあこの間私勝手にそこにあったお菓子食べちゃったの。
やった〜!う〜ん!あれも許してもらえるのかなだったら買います。
ってなりますよね?ところがこの免罪符まったくのインチキ何の効果もありません。
教皇レオ10世は超浪費家でした。
法王3人分の収入を使ってしまったとも言われています。
そしてついに教皇庁は財政破綻してしまう。
そこでお金を集めるために売ったのがこのインチキ免罪符というわけです。
でもこんなの買った人いるの?それがいるんですよ。
このときペストが大流行したので死への不安を抱く人々がこの免罪符を買い求めました。
今でもありそうな詐欺事件ね。
気をつけないとねいけませんねほんとに。
お菓子食べたんですか?食べてない食べてないないよ。
あっ食べた!コジモのひ孫ジョヴァンニは37歳のとき史上最年少のローマ教皇となりました。
教皇になるため準備として16歳からローマに移り住み贅沢ざんまいの暮らしをしたといいます。
メディチ家は権力をふるう一方で罪滅ぼしのように芸術や科学に貢献。
レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロといった芸術家やガリレオ・ガリレイなどの科学者を支援したのです。
レオ10世はカトリック信仰の集大成としてサン・ピエトロ大聖堂の大改修を行いました。
レオナルド・ダ・ヴィンチと並びルネサンスの巨匠と呼ばれるミケランジェロやラファエロがこの大事業に携わっています。
礼拝堂の祭壇に描かれた『最後の審判』やラファエロの最高傑作といわれる『アテネの学堂』などが有名です。
メディチ家が芸術や科学を支援した理由はさまざまな悪事への後ろめたさからだといわれています。
ミケランジェロに造らせた図書館が残っています。
図書館だということですが中は中に入ると。
ここはミケランジェロがデザインしたといわれているのがこの階段。
水が流れるようなデザインというのが特徴的で流水の階段ともいわれているそうです。
この流水の階段を上っていきましょう。
ほんとにここもふわっと普通の階段とはまた全然違う珍しいつくりになっていますね。
直線と曲線を取り入れた当時としては斬新なデザイン。
メディチ家はとても気に入っていたといいます。
階段を上ると閲覧室です。
ここはミケランジェロの間といわれています。
この広間もすべてミケランジェロがデザインしたということです。
完成したのは彼が亡くなったあとのことでした。
なんか両脇に長いイスがあって教会のようなデザインですよね。
こここれは書架台なんですね。
当時の本というのはすべて手書きで皆さんここに座って本を広げて読んでいたということです。
貴重な当時の本を見せてもらいました。
ふだんは見ることはできません。
文章も挿絵もすべて手書き。
カラーで美しく描かれています。
書かれているのは薬草のこと。
もともと医者や薬を扱っていたメディチ家らしく薬草の効能や飲ませ方などが描かれています。
気になるのは本についているこの鎖。
なぜ鎖がつけられているのかわかりますか?この書架台に鉄でできたパイプがあります。
このパイプに鉄の鎖がつながっていて当時本というのはすべて手書きで書かれていてとても貴重なものだったからだということなんです。
本は財力と権力の証しだったのです。
15世紀から18世紀およそ300年にわたり君臨してきたメディチ家にいよいよ終えんが訪れる。
それを象徴する人物がこのコジモ1世だ。
はい。
絶対君主といわれた初代トスカーナ公です。
彼の晩年は寂しいものだった。
11人いた子どもはほとんどが若くして亡くなり最愛の妻も病死。
その後26歳年下の妻と結婚します。
よかったじゃない。
いやいやこれがかなりのわがまま女で心労が重なってしまったのかな?ついに脳卒中で倒れてしまうんですね。
若い女に入れあげるからよ。
コジモ1世以降メディチ家は衰退していく。
そして家系が断絶。
国を失ってしまったのね。
えぇ。
このときメディチ家はすべての財産を譲るが何ひとつフィレンツェおよびトスカーナから持ち出してはいけないという取り決めをします。
そうかだから今もメディチ家の膨大な芸術作品がまとまってフィレンツェに残ってるのね。
そのとおりです。
メディチ家は多くの芸術家を支援しルネサンスという大きなうねりを作り上げました。
レオナルドミケランジェロラファエロ。
ダンテマキャベリ。
ルネサンスは神ではなく人間が中心の文化。
メディチ家の存在が近代社会を生み出す大きな原動力となったのです。
ここはメディチ家礼拝堂です。
この中でメディチ家の人々が眠っているということなのですが。
では実際に中に入ってみましょう。
コジモ1世が生前に造らせた家族のための礼拝堂です。
うわ〜。
ここはまたひときわ豪華な装飾がたくさん施されていますね。
この礼拝堂の壁や床にふんだんに使われている大理石。
ここはトスカーナ。
地元で採れた赤大理石ですね。
こちらの黄みがかった大理石はアメリカから運んできたそうです。
他にも世界中から集めて造ったということなんですよね。
このコジモ1世以降メディチ家は衰退。
あちらに見えるのはメディチ家のコジモ1世が今も実際に眠っているお墓です。
絶対君主として君臨したコジモ1世。
しかしその晩年は不遇なものでした。
11人もいた子供たちの多くは亡くなり最愛の妻にも先立たれてしまいました。
1737年…。
300年にわたってフィレンツェを支配してきたメディチ家に終わりが訪れます。
ジャン・ガストーネはメディチ家最後の君主です。
王冠などもありますね。
メディチ家はこのジャン・ガストーネを最後に直系の男子がいなくなり途絶えてしまったということなんです。
《メディチ家はフランス料理にも大きな影響を与えている。
もともとフランス料理はスパイスまみれでまったく洗練されていなかった。
食べ方も手づかみだ。
それを変えたのが1533年にフランス国王のもとに嫁いだカトリーヌ・ド・メディチだ。
カトリーヌは今のフランス料理の礎となるジャムケーキ料理にかけるソース…そして》フォークを持ち込んだ。
カトリーヌが嫁がなければフランス料理は手づかみのままだったかもしれない。
よかったよかった。
メディチしメディチし。
「おとな旅あるき旅」今回は…
2014/05/24(土) 18:00〜18:30
テレビ大阪1
137億年の物語【ルネサンスの独裁者 メディチ家の物語】[字]
今回の主人公は「メディチ家」。宇宙が始まってから現在までの歴史を描きます。池上彰の監修で、寺脇博士と相棒の相内助手がドラマ仕立てで解説。
詳細情報
番組内容
15世紀イタリア・ルネサンス時代、権力者としてフィレンツェに君臨したのは国王でも教皇でもなく、メディチ家でした。メディチ家は金融や貿易で巨万の富を蓄えて、政治の実権を握りました。そしてダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロといった芸術家の活動を支え、イタリアでは学問や芸術が一気に花開いたのです。
この番組は…
話題のベストセラー本「137億年の物語」を映像化。「137億年前に宇宙が始まってから今日までの全歴史」という壮大なテーマを紐解く。
寺脇康文が扮するちょっと変わり者の寺脇博士が模型やイラストなどを駆使して、わかりやすく歴史を解説。世界史が大好きな大家の宮崎美子、世界中の歴史現場を取材する助手の相内優香。ドラマ仕立ての不思議な歴史報道番組。
出演者
【博士役】
寺脇康文
【研究室の大家役】
宮崎美子
【寺脇博士の相棒・助手役】
相内優香(テレビ東京アナウンサー)
【著者】
クリストファー・ロイド
監修
池上彰
ホームページ
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ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
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