イッピン選「夢つくる精巧な模型〜静岡 プラモデル〜」 2014.05.25

セマーの舞いはまるで宇宙の天体の動きのようです。
私たちはセマーの舞いをずっと継承していきたいと思っています。
さあ皆さんお待ちかね!登場するのはニッポン生まれの「イッピン」。
優れた技が生み出す珠玉の宝。
今日はどんな技が飛び出すのか?若者でにぎわう東京・新宿のファッションビル。
女性たちがなにやらお稽古に熱中しているようです。
彼女たちが作っているものは?こちらの女性は…作品を仕上げるにあたって…この模型ショップでは月に一度女性限定のプラモデル教室を実施。
先生だって女性です。
いまや男女を問わず誰もが楽しめるプラモデル。
メーカーの多くが静岡県にあります。
実は静岡プラモデルの国内出荷額の9割を占めているんです。
最近のヒット商品がこれ!細部に至るまで忠実に再現されたレーシングカー。
学校の机や椅子だってプラモデルに。
箱を開けてびっくり!静岡のプラモデルは進化し続けています。
精密でリアリティーあふれる製品を生み出す技術。
この地で生産が盛んになった理由とは?静岡のプラモデルの魅力を徹底リサーチしますよ!さあプラモデルの聖地静岡にやって参りました。
こんにちは。
イッピンリサーチャーは俳優の賀集利樹さん。
静岡駅前を散策していると…。
早速プラモデルを発見!しかもここはラーメン屋。
ラーメン屋のショーウインドーになぜかプラモデル。
居酒屋にだってありました。
ここにもプラモデル!すし屋に置かれていたのは…。
え!理容室にまで?こんにちはすいません…。
あ!やっぱりあったプラモデル。
かなり作ってますね。
プラモデルの会社なんかも多いから…。
町じゅうにあふれるプラモデル。
更に区役所を訪ねてみると。
これはプラモデルですね?区役所ですよねここは?地元の産業を盛り上げようと5年前から市の職員がボランティアでプラモデルを作って展示しています。
ホントだ!ここに書いてある。
区長にお話を聞いてみましょう。
失礼します!ホビーの町を標ぼうしてますから静岡市が。
地域産業課が率先して職員に製作してもらおうと。
私も嫌いじゃありませんので積極的に…。
プラモデルがお好き?これが目に入ってしまって…。
区長が作られたものですか?ええ。
スタイルが大好きなんですねこの堂々たる。
プラモデルは町の皆に愛されてきたんですね。
毎年5月。
静岡で行われる世界最大級のプラモデルの見本市。
訪れる客は7万人以上。
世界中からバイヤーも殺到します。
精密さが評判の静岡のプラモデル。
箱を開けてみると…。
ん〜細かい!こんなに細かいパーツをどうやって作っているんでしょうか?イッピンさんが突撃!イッピンさんが訪れたのは大手メーカー。
そもそもプラモデルのパーツってどうやって作っているんでしょう。
この部品を作るための金型がこちらになります。
見比べて頂くと確かに分かると思うんですけど。
パーツを作るのに欠かせないのが金属を彫って作った「金型」。
溶かしたプラスチックを金型に流し込む事で作られています。
金型を見てみると…細かい!どうやったら硬い金属をこんなに繊細に彫る事ができるんでしょうか?秘密が隠された部屋を特別に見せてもらいました。
電極は作りたいパーツと全く同じ形をしています。
電極を使って金型を作る機械。
車輪のパーツを例に金型がどのようにできるか見てみましょう。
使うのは車輪と同じ形をした電極。
これに電気を流す事で金型を彫っていくんです。
光が出ている所が放電によって削られている所。
1つのパーツを作るのに平均3時間近くかけて彫るんです。
金型1セット分に1か月以上かかるなんて事もあります。
精密なパーツがあってこそのプラモデル!その神髄は金型作りの技術にあったんですね。
ご存じガンダム!プラモデルのパーツは更に進化しています。
プラモデルには欠かせないガンプラ。
来ましたよ!・ここがロビーですよね!すごいですね。
入っただけでガンダムずくめですけど。
ガンダムのプラモデル通称「ガンプラ」は1980年に発売開始。
30年以上たった今もシリーズは続き…そうなんですか!そう現在のパーツは色が初めから全部付いているんです。
カラフルなガンダムが色塗りで失敗する事なく完成します。
さてそれでは工場に案内して頂きましょう。
こちらが成形工場になります。
出迎えたくれたのは無人ロボット。
すごいなぁ。
これが色付きのパーツを作る最新鋭の機械。
このメーカーが開発しました。
ポイントはここにある金型。
さてどのようにしてパーツごとに色を付けるんでしょうか?原料のプラスチック樹脂は着色済み。
金型には4色入れる事ができます。
溶かされたプラスチック樹脂は金型に流し込まれます。
その際色の境目をストッパーでせき止めます。
ひとつの色が固まったらストッパーを外し別の色のプラスチックを流し込むこれを瞬時に行います。
1枚ができるまでに必要な時間は20秒。
できたものがこちらですね。
できたてですか。
本当ださっきあった色が全部使われてますもんね。
まだほんのり温かい。
できたてってこういう事なんだ。
30年の間進化し続けてきたガンダムのプラモデル。
より精巧でカラフルな姿になりました。
そして更にこの色を使い分ける技術を応用したのがこちら。
何のパーツか分かります?これガンダムの手なんです。
組み立てなくてもこのとおり。
部品を切り取っただけで最初から指の関節が動きます。
なぜこんな事が可能になったのでしょうか?この技術を開発した西澤さんに教えてもらいました。
硬さの違う2種類のプラスチックを同じ金型に流し込みます。
材質が違うためお互いがくっつく事はありません。
2つのプラスチックが接する部分は動かせるようジョイントになってます。
そのため関節が動くというわけなんです。
なるほど…そんな事をやろうとされているんですか。
プラモデルを完成させた時の喜びを誰にでも味わってもらいたい。
そんな作り手の情熱が精密で組み立てやすいプラモデルを開発する原動力になってきたんですね!イッピンギャラリー!第二次世大戦の歴史的瞬間を切り取ったひとコマ。
プラモデルと一緒に周りの風景を作り込む「ジオラマ」です。
ジオラマを展示しているギャラリーが浜松にあります。
ガンプラだってジオラマに!プラモデルを生かしてリアルな空間を作る究極の楽しみ方です。
作ったのはジオラマ製作のプロフェッショナル。
子どもの頃から地元静岡のプラモデルを作ってきました。
(山田卓司)やっぱねメイドインジャパンは高品質だと思いますよ。
小学生の頃は普通に好きで作ってただけなので大人になってそれまで楽しんでた模型メーカーさんが静岡にあって身近でうれしかったですよね誇らしかったっていうかね。
進化を続ける静岡のプラモデル。
その原点実は緑豊かな自然。
プラモデル生産が始まった頃を知る人を訪ねてやってきたのはなぜか材木加工会社。
いらっしゃい!すいませんお仕事中に。
プラモデルの歴史がここにあるという事で来たんですけど…。
木工産業が盛んだった静岡。
模型製造が始まったのは戦前の事。
昭和7年。
木と紙でできた模型飛行機が初めて静岡で作られます。
この頃は模型飛行機が大ブームに。
全国各地で頻繁に大会が開催されていました。
静岡でもブームを受けて木製模型のメーカーが続々と誕生。
これが後にプラモデルメーカーとなります。
昭和30年代プラスチックが普及しプラモデルが急速に広まっていったのです。
プラモデルの流行と共に木製模型は徐々に少なくなってきました。
わっすごい量だ!わ〜すごいですね!
(社長)これが商品なんです。
これ全部木ですよね。
そうです。
常木さんは木製模型を残したいと10年前から商品の開発を手がけてきました。
神社仏閣や城などの歴史的な建造物を正確に再現しています。
こういう形にセットされている。
何番は何ですって…。
これは難しそうですね!大体五重塔でどれくらい…?そうですね1か月かければ大体の人ができますね。
早い人で2週間ぐらいで。
早くても2週間ですねやっぱり。
やっぱり作る楽しみだから…。
そうなんですけど。
そこが楽しい…。
精巧なパーツを作る技術はプラモデルにも負けません。
小さなパーツや細かい模様はレーザーを使って加工。
あんまりすごいんで木製模型についつい寄り道してしまいました。
プラモデルだって負けちゃいませんよ!日本の歴史的戦艦「三笠」が細部にわたって徹底的に再現されています。
目の肥えたマニアも大絶賛です。
この模型を作った老舗メーカーを訪ねました。
案内されたのは屋上!うひゃ!こんな近くで初めて見た。
なんと自衛隊の戦闘機が!今は使われていないものを10年前から借りているんです。
すごいわ!こんなふうになっているんだ。
初めて握りましたよ本物を。
操縦桿で上下を操縦して…。
なぜ本物がここにあるんですか?そう!リアルなプラモデルを作るには本物をよ〜く知る事が大事なんです!このメーカーが最近手がけたヒット商品が鉄道模型です。
現在30種類出ている「江ノ電シリーズ」。
その新たなラインナップを開発中です。
プラモデル作りはまず取材から。
やってきたのは山梨県。
昭和50年代に江ノ電で活躍し鉄道ファンが模型化を望んできた貴重な車両です。
それにしても先ほどから何やら白黒の円盤を当てて撮影をしていますが何なんでしょうか?この円盤大きさは直径30センチ。
150分の1サイズの模型に当てはめるとちょうど2ミリの大きさです。
設計する上で寸法がすぐ分かりやすいというところがあります。
円盤を当てて撮影する事で写真上でサイズが簡単に把握できます。
床下から運転席天井まで1,000枚近く撮影します。
商品化したいモデルがあれば海外にまで足を運んで計測します。
リアルな模型を作るには丹念な取材がなにより重要なのです。
実物の計測が終わるといよいよ設計。
今はコンピューターソフトを使って立体の設計を行っています。
ここまで設計がパソコンで3Dでできるとなると本物をそのままひゅ〜っと小さくすれば…。
幅を?このプラモデルカー実物をそのまま縮小した時のサイズよりも0.5ミリほど横幅を広げています。
このように車種によっては僅かにサイズを変える事も。
でもどうして?私たちがふだん車を目にする時は横から見る事が多いですよね。
しかし車を上から見てみるとイメージよりもなんだか細長い。
プラモデルは上から眺める事の方が多いため横幅を広げたほうがイメージに近いんです。
微妙に形状を変える事でより本物らしさを表現しました。
実車のイメージを損なわない範囲でより本物らしさを追求する。
遠くから見る事が多い飛行機はデフォルメせずにそのまま縮小。
見る人の印象まで考えてプラモデルは設計されていたんです。
静岡のプラモデルの魅力を堪能した賀集さん。
メーカーの人と一緒にスペースシャトルに挑戦!慣れた手つきですが小学生の時以来20年ぶりなんだとか。
うんピッタリですね。
ここもくっついてますからね。
ついたよし!デカールですね。
あとはここから…。
「デカール」と呼ばれる模型用の薄いシールです。
これうまく貼り付けるの難しいんです。
あ〜!やってしまいました。
切れた!そのまま持ってもらって…貼る位置まで持ってって下をこうやってずらせば…。
なるほどそっちの方がいいじゃないですか。
楽です。
先に教えてもらえれば…。
(笑い)そっちが楽じゃないですか。
楽ですよ。
さていよいよ仕上げ。
伝授してくれたのは「スミ入れ」という技。
溝に塗料を塗り込む事でディテールが際立ちます。
このひと手間で模型がよりリアルに!ほんとだ。
形が変わってきたなぁ。
見た目がだいぶ変わってほんとちょっと手を加えるだけでどんどん変わっていきますね。
そうなんですよ。
はまるわな。
やっぱり作りながらこう変わってくると。
完成です。
これは作ってて楽しいですね。
楽しいですよ。
作られる方が楽しいなと思ってくれればそれが一番ですね。
僕もそう思いました。
そうですね。
今静岡のあるプラモデルが熱い注目を集めています。
日曜日の朝8時。
イベント会場に長蛇の列が。
集まったのは1,500人以上。
ミニ四駆のレースが開催されるんです。
自分で作ったものを専用のコースで走らせスピードを競います。
静岡のメーカーが30年前に発売し子どもたちの間で爆発的にヒットしました。
大人も子どもも皆で一緒に遊べるプラモデルです。
今日頑張りま〜すイェ〜!中には外国人の姿まで。
クェートから来た学生さん。
すごい楽しいすごい面白い。
去年から家族皆で参加している山田さん一家です。
今日は5時起き。
山田さんは子どもの頃ミニ四駆ブームを体験。
10歳になる息子の伊織くんにその楽しさを教えたんです。
はいオッケーですどうぞ。
お父さんに作り方を教わってきた伊織くん。
この日は決勝戦進出です。
(伊織)頼む!
(実況)「どちらが先にゴールするか4コースか3コースか?ゴール!」。
結果は見事準優勝!
(司会者)「準優勝山田伊織選手。
おめでとうございます」。
この子が大人になった時に子どもができて同じように皆で家族そろって遊ぶ事も自然とできるだろうし。
うまいこと行って3世代とかになったら面白いですね。
もの作りの楽しさと夢を与えてくれる静岡のプラモデル。
世代や国を超え愛され続けてきたイッピンです。
2014/05/25(日) 04:30〜05:00
NHK総合1・神戸
イッピン選「夢つくる精巧な模型〜静岡 プラモデル〜」[字]

今回は静岡の「プラモデル」。魅力は本物に限りなく近い「精密さ」。リアリティを生む、細かく精巧にできたパーツは、どうやって作られるのか。その舞台裏を徹底取材する。

詳細情報
番組内容
今回のイッピンは静岡の「プラモデル」。静岡は、国内出荷額の9割を占める「模型王国」。海外の注目度も高く、見本市には毎年、多くのバイヤーが集まる。魅力は、本物に限りなく近い「精密さ」。リアリティを生むための製造技術が、飛躍的に進歩してきた。あの細かく、精巧にできたパーツは、どうやって作られるのか?船や飛行機といった定番から、ガンダムまで。普段は見ることができない工場内部を徹底取材する。
出演者
【リポーター】賀集利樹,【語り】平野義和

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:11141(0x2B85)