NHKアーカイブス「日本人宇宙飛行士 コマンダーへの道」 2014.05.25

今月の14日宇宙飛行士の若田光一さんがおよそ半年にわたる宇宙での滞在を終えて無事地上に帰還しました
(一同)お帰りなさい!
今回若田さんは日本人初の国際宇宙ステーションのコマンダー船長としてアメリカやロシアのクルーをまとめ指揮を執りました。
この任務を通して若田さんは日本人宇宙飛行士がコマンダーを務める時代になった事を世界に示しました
今回の「NHKアーカイブス」では日本人宇宙飛行士がどのように選ばれ育成されているかを番組を通して見ていきます
宇宙飛行士はどのように選ばれるのか。
ベールに包まれていたその審査の過程が初めて明らかになる。
最終選抜試験の舞台となるのは…宇宙ステーションと同じ極限の空間を地上に再現したものだ。
密室に閉じ込められ困難な試験に挑む10人の候補者たちの奮闘の記録です
与えられた指令は…持ち時間は4日間で合計12時間だ。
宇宙飛行士に求められる資質とは何なのか?
そして若田光一さんがコマンダーになる時の訓練の様子も映像に残っています
宇宙飛行士の若田光一さん。
訓練の総責任者コマンダーの大役に挑みます。
若田さんは日本人初の国際宇宙ステーションでの長期滞在を目指してさまざまな訓練を重ねてきました。
自分が試されているんだろうなという事は感じましたけれども。
コマンダーはどのように育成されるのかそしてこれからどんな活躍が期待されるのか探っていきます
今日の「NHKアーカイブス」は若田さんが開いた大きな扉そして今後の宇宙飛行士の活躍を見てまいります。
スタジオにはゲスト宇宙飛行士の山崎直子さんにお越し頂きました。
ようこそお越し下さいました。
ありがとうございます。
(2人)よろしくお願い致します。
日本人初のコマンダーとなった若田さんですが職場のいわば先輩なんだそうですね?はいそうですね。
若田飛行士が訓練を開始したのが1992年。
私が1999年ですから7年上の訓練の上でも先輩ですし地上業務の上でも多々お世話になってきた大先輩です。
そういう若田さんの今回のコマンダーとしての活躍どんな思いで見てらっしゃいました?とにかくうれしかったです。
仲間の日本人の宇宙飛行士が国際宇宙ステーションの船長を務めるという事は我々にとっても大きな誇りでした。
誇りと今おっしゃいましたが日本人がコマンダーになった。
これ本当に画期的な事だと思うんですがどうでしょうか?そうですね若田飛行士自身とても頼りがいがある宇宙飛行士ですしまたその中でも気配りが利いたりまた場を和ませてくれるような。
お人柄としても…。
本当に親しみが持ちやすい人です。
ですから若田飛行士のそういった力量それからたゆまない努力に加えて日本がこれまでロケットを多々打ち上げ人工衛星を数々運用しいろいろな技術力をつけてきた。
その総合的な信頼力が蓄積されてきた結果なのかなと思っております。
それではまず番組からご覧頂きましょう。
今日はまず宇宙飛行士がどのように選ばれるのかご覧頂きたいと思います。
密着取材しました試験はコマンダーに必要な資質もチェックしているんですね。
どうぞご覧下さい。
宇宙という極限の世界で人類のためのミッション使命を果たさなければならない宇宙飛行士。
去年日本の実験施設「きぼう」の建設が始まった。
そこで活躍する新たな日本人宇宙飛行士が求められた。
8か月間に及ぶ選抜試験の結果大西卓哉さん油井亀美也さん。
2人が選ばれた。
とにかく宇宙空間に行ってみたいというのが子どもの頃から夢ですので宇宙から地球を眺めてみたいですね。
(油井)非常に星がきれいに見える村で育ちました。
子どもの頃から星を望遠鏡などでよく見てまして天文学者か宇宙飛行士になれたらいいなと漠然と思っておりました。
宇宙飛行士になりたい。
その夢を抱いて最終選抜まで残り闘ったのは10人。
パイロットや医師技術者それぞれの分野の第一線で活躍する者たちだ。
夢をかなえた2人。
その2人を祝福する夢破れた者たち。
明暗を分けたのは何だったのか。
宇宙飛行士の最終選抜試験に初めてカメラが密着した。
宇宙に送り出す新たな人材を決める究極の試験が始まろうとしていた。
おはようございます。
その試験に挑む10人がやって来た。
おはようございます。
おはようございます。
(聞き手)いよいよ始まりますね?はいそうですね。
(聞き手)どうですか?まあ自然体で。
今回の試験。
応募資格は理科系の大学を出て実務経験がある者。
応募したのは963人。
そこから英語力と仕事の実績を審査し230人にまず絞られた。
次の段階では物理や化学などの専門知識が問われた。
世界中の科学者が提案してくる実験をこなすために必要だからだ。
これで更に50人にまで絞り込まれた。
この50人に100項目以上の医学検査や精神科医による面接が行われ最終候補者10人が選ばれた。
その顔ぶれは…。
パイロットは4人。
合格した油井亀美也さんはF15戦闘機のチームを率いてきた航空自衛隊の幹部だ。
もう一人の合格者大西卓哉さん。
大学では航空宇宙工学を専攻しロケットにも精通している。
白壁弘次さん。
33歳の若さで機長となりテレビドラマのモデルにもなった。
大作毅さん。
海上保安庁でハイテクジェット機を操縦する。
災害の救援活動で内閣総理大臣表彰を受けた。
医師は2人。
江澤佐知子さん。
大学病院でガンの手術も行っている。
金井宣茂さん。
潜水艦の乗組員を心身ともにサポートしている。
科学者技術者は4人。
青井考さんは国際プロジェクトのリーダーを務める原子核物理の研究者だ。
内山崇さん。
宇宙ステーションに物資を運ぶ新しい輸送船の開発に取り組む。
国松大介さんは半導体の技術者。
アメリカの経営学修士MBAも取得している。
最年少の安竹洋平さん。
大手電機メーカーからベンチャー企業に転身し環境にやさしい電池の開発に挑んでいる。
新しい宇宙飛行士が滞在する事になる…日本の新しい実験施設「きぼう」が間もなく完成する。
これを機に各国の宇宙飛行士をまとめ上げるコマンダーいわば船長を日本人から出したいと考えている。
日本のレベルの宇宙飛行士もそのレベルにもう上がってきました。
若田さん野口星出君が頑張ってくれてああいうレベルになりました。
存在感あります。
でもリーダーとしてまだ確立していません。
次の段階としては宇宙ステーションそのもののクルーの中で…そこに向かってやれる人が僕らにとっては非常に必要だ。
最終選抜試験の舞台となるのは…宇宙ステーションと同じ極限の空間を地上に再現したものだ。
施設に入るとまず細長い15畳ほどの作業スペース。
更に進むと12畳の食堂。
その奥は寝室。
広さ63m^22DKの狭い空間だ。
行動は24時間監視される。
宇宙ステーションと同じプライバシーはない。
最終候補者10人が施設に入っていく。
これから1週間一切外に出る事は許されない。
宇宙飛行士はどのように選ばれるのか。
ベールに包まれていたその審査の過程が初めて明らかになる。
審査委員はモニターに映し出される候補者たちの行動や会話を全てチェックしていた。
審査委員は心理学や人間工学の専門家。
そして宇宙飛行士。
40人の第一人者たちがその資質を見極めようとしていた。
第1の資質それは…世界の宇宙飛行士たちを率いる力を持つのは誰か。
閉鎖施設にブロックや電子機器などの部品が入れられた。
与えられた指令は…持ち時間は4日間で合計12時間だ。
5人ずつのチームに分かれて製作が始まった。
第2チームではセンサーやパソコンのプログラムを駆使してロボットを動かすアイデアが次から次へと飛び出した。
しかし制限時間の中でロボット製作をどう行っていくのか話が具体的に進まない。
ここで審査委員たちの注目を集めたのがゼッケンG合格したパイロットの油井亀美也さんだった。
この日のリーダー役は本来別のメンバーだったが油井さんがチームを引っ張り始めた。
さまざまな分野で専門性を持つ10人の最終候補者たち。
その中で自然にリーダーシップを発揮した油井さんを審査委員は高く評価した。
一方審査委員は候補者の小さなミスを見逃さなかった。
最年少31歳の安竹洋平さん。
安竹さんのゼッケンはH。
しかしIに見える。
つけ間違えてしまったのだ。
ちょっとしたミスって宇宙飛行士って非常に危険な目があるのでゼッケンだからといって上下逆さを考えずにつけたのはあまりよろしくないかな。
酷なんですけどそういう事を言うのは。
Iになっている。
自分の力を信じて大企業からベンチャー企業に転身した安竹さん。
しかしこの時は周りに圧倒され自分らしさを見失っていた。
機長さんとか防衛省の偉い方でいろいろな経験をされてきた方と一緒に過ごした時にやはり対人能力とかリーダーシップのとり方というのはすごいなと思って。
自分もどうにかしてすごい人たちと同じレベルまではいかないけどなんとかついていけたらなあとは思ってましたね。
子どもの頃から宇宙飛行士への憧れを抱いていた安竹さん。
それを現実の目標へと変えてくれた人がいる。
明けましておめでとうございます。
最終選抜の前に訪ねたのは高校時代の物理の教師森雄兒さん。
森先生も宇宙に魅せられた一人だ。
(安竹)一応10人に選ばれて森先生のおかげもあり。
2年生の時安竹さんは森先生が集めていたスペースシャトルのビデオを見せてもらった。
NASAの宇宙飛行士の仕事を紹介した1時間の映像だった。
(森)これなかなかいい映像だよね。
無重量状態でね。
(安竹)手が自動的に浮いちゃうんですよね。
感動しましたこれは。
ちょっと体がゾクゾクしました。
この音楽は本当に懐かしいですね。
何回聴いたか分からないぐらい。
(森)そうか訳すために何度も何度も聴くからね。
森先生は当時安竹さんがこのビデオを見て作ったレポートを大切に保管していた。
(安竹)すごいですね!懐かしい!こんな絵まで描いてたんですね。
安竹さんが英語のビデオを何度も聴き直し日本語に訳して作ったレポート。
完成までには1週間かかった。
漠然と抱いていた宇宙飛行士への憧れが現実の目標へと変わっていった。
宇宙飛行士とはどういうものか。
自分がそれになるには一体これから何を勉強していけばいいのかとか自分が宇宙に行った時に何をやりたいのかという事がより具体的にイメージできるようになったんで。
それはまさに夢にどんどん近づいている状態だと思うんですよね。
レポートの最後を締めくくる言葉。
「諦めない限り夢は生き続ける」。
安竹さんはこの言葉を胸に最終選抜に臨んでいた。
狭く逃げ場のない宇宙ステーション。
大きなストレスがかかる環境で宇宙飛行士は全ての任務を一つのミスもなくこなさなければならない。
そのストレスにどれだけ耐えられるのかを試す試験が始まった。
折り紙そして糸と針が投入された。
一見単純に見える指令だった。
細かな作業をひたすら繰り返させる事で候補者たちにストレスをかける。
そんな中でミスを犯す者はいないか。
心理学者がチェックしていた。
この時大きなミスを犯してしまった候補者がいた。
パイロットの…色ごとに並んでいた折り紙を個性をアピールしようと交ぜ始めた。
ところが…。
手元の説明書には「色をそろえる方が望ましい」と書かれていたのである。
完全に見落としていた。
折り紙を同じ色に並べ直す大作さん。
この日は結局6羽しか折れず出遅れてしまった。
子どもの頃から宇宙に行きたいと夢みてきた大作さん。
その思いは子どもたちにも託されている。
そして去年生まれたばかりの…皆宇宙にちなんだ名前を大作さんが付けた。
ちーちゃんお父さんが宇宙飛行士になったらお手紙くれる?やる。
本当?お父さんの顔描く。
お父さんの顔描いてくれるの?そうかありがとうね。
(大作)小さい頃思った憧れの気持ちそれが今チャンスとしてやって来てそれをかなえるために一生懸命努力をしてもしかしたら夢が砕け散る事になるかもしれないしもしかしたら自分の新たなステップになっていくかもしれない。
妻の真希子さん。
小学校から大学までずっと大作さんと一緒だった。
今残られている10人の方は皆さん十分そういう素質のある方だと思うのでやはり厳しいだろうっていうのが正直なところですけども。
まあ本人が試験自体を楽しんで臨んでいるので今回も生き生きと楽しんで自分の力を発揮してきてくれればなと思っています。
子どもの頃からの夢がもう少しで手に届くところまで来た大作さん。
その大作さんの一番の理解者が妻の真希子さんだった。
折り鶴でミスを犯してしまった日の夜。
大作さんは娘たちからの手紙をほかの候補者たちに見せた。
(天音)「お父さんへ。
テスト100点取ってね。
花丸いっぱいもらってきてね。
待っているからね。
お父さんが宇宙飛行士になるのをあーちゃんは応援してるね」。
苦しくなったら封を切ろうと決めていた手紙だった。
このままじゃ駄目だなと思って。
あの翌日から気合いを入れ直して。
その手紙を読んでから…
(拍手)3日後全員の折り鶴が回収された。
大作さんの結果はその後の頑張りで67羽。
10人中5番目までに盛り返していた。
宇宙飛行士にはこんな資質も求められる。
生活習慣の違う者が長期滞在する宇宙ステーション。
ささいな事からいさかいが起きる事もある。
共同生活を円滑に進める力が試された。
誰が一番面白いかメンバー同士に人気投票させて順位を決める。
この手首を返してこう落とすと…。
イタタタタ…。
得意の合気道を見せたのは…4か国語を駆使して歌を披露した。
ありがとうございます。
(拍手)その中で最も高い評価を受けたのが合格した…ここまでの試験を冷静にそして着実にこなしてきた大西さんは…。
「マコ!」。
・「お願いよこのままこのまま時間を止めて」・「もしそれがかなうなら」・「この子の命の火を消さないでどうぞお願い」一人ミュージカルだった。
・「光の国へ」「ピコ!お願い私に触って!」。
・「私は一人行くの」「ピコお願い私に早く触って!」。
(拍手)ライバルたちの心をつかんだ大西さん。
冷静さに加えて仲間を和ませる力も持つ。
その幅の広さが審査委員たちから高く評価された。
1週間に及ぶ閉鎖環境試験。
討論や心理テストなど20以上の試験が行われた。
そして宇宙飛行士にとって最も大事な資質が試される時が近づいていた。
宇宙飛行士は緊急事態を自らの力で乗り切らなければならない。
その象徴的な出来事が1970年のアポロ13号の事故だった。
突然電気系統のトラブルで3人の宇宙飛行士が命の危機に直面した。
しかし彼らは宇宙船の中にあった有り合わせのもので修復。
奇跡の生還を果たした。
予想外の事態に候補者たちがどう対応するのか。
審査委員たちは見極めようとしていた。
ロボット作りに取り組んで3日目。
審査委員は急にロボットを動かしてみせるよう求めた。
第1チームが作ったのはおみくじを配るロボット。
グッドモーニング!グッドモーニング!ロボットは順調に作動した。
ところが…。
あんまり面白くありませんでした。
音だけではなくて何か手を振ると寄ってくるとかそういう事も考えられたらいかがでしょうか?審査委員はロボットを1時間でより面白くするよう求めた。
緊急事態への対応を見ようとした。
どうやって解釈してどうやってリカバーするかというそこを今。
(田中)ある意味では理不尽な部分もあるからね。
それこそ解決できないような事を解決しなきゃいけない訳で。
アポロ13号なんかそれやって降りてきた訳じゃないですか。
全く上にないものを使ってちゃんと生命維持をしながら。
だから何が起こるか分からないですよね。
何でもいいんですよ。
とにかく問題を彼らがこれからチームでどうやって解決するか。
それが見れればいいと思います。
残り時間は僅か。
どこまで改良するのか。
チームの意見がなかなかまとまらない。
審査委員が見つめる中思い切った改良をしようと言いだしたのが折り鶴で失敗したあの大作さんだった。
大作さんはロボットのプログラムを大幅に変更し始めた。
間に合わなければうまく動かないおそれもある。
それでも大作さんは挑戦した。
果たしてロボットは動くのか。
おおっ!速い!グッドモーニング!よろしく!大作さんの活躍でチームは危機を脱した。
宇宙飛行士としての資質を問う閉鎖環境での試験。
1週間の日程が終了した。
そして最後に問われたのは…。
NASAアメリカ航空宇宙局に場所を移して面接が始まろうとしていた。
ここまでの成績がどんなによくてもNASAに認められなければ宇宙飛行士にはなれない。
おはようございます。
(土井)昨日はよく眠れましたか?時差ぼけで…。
2度宇宙に行った土井隆雄さんも面接官の一人。
(土井)まあ気楽に。
はい。
自分を表現してもらえばいいと思うので。
NASAの面接試験にテレビカメラが入ったのは初めてだ。
現役の宇宙飛行士たち5人が1時間にわたって面接を行う。
候補者たちのこれまでの体験を聞き出しその潜在的な能力まで見極めていく。
そして最後に彼らが確かめようとしていたのが宇宙飛行士の使命に対する覚悟だった。
最年少でベンチャー企業に勤める安竹洋平さんはここまでの試験で苦戦が続いていた。
しかしこのNASAの面接で安竹さんは一気に評価を上げる事になった。
安竹さんが取り出したのは高校時代の恩師森先生が大切に取っておいてくれたあのレポートだった。
宇宙飛行士の仕事の現実を理解し夢を何としてもつかみたいと訴える安竹さんに面接官の表情が変わった。
よかったです。
今回はしっかり出し切れました。
よかった。
ありがとうございます。
本当にこれが…もう一人の自分が助けてくれたという感じもありますね。
最初の出だしでこれを言えたっていうのはそのあとの説明のペースがうまくできたので。
NASAや日本人の宇宙飛行士たちが集まるパーティーが開かれた。
大作さんは一人の女性のもとに歩み寄っていった。
ローナさんの夫はNASAの宇宙飛行士だった。
23年前のチャレンジャー号の事故で夫のエリソンさんはローナさんの目の前で亡くなった。
大作さんは宇宙飛行士の仕事が家族に重い負担や覚悟を強いる事になると感じ始めていた。
ローナさんは夫のエリソンさんについて今どう思っているのか宇宙飛行士の妻の気持ちを大作さんは聞いた。
10名の中から宇宙飛行士候補者についてご審議を頂きたいと思います。
候補者の成績が点数化され審査委員に示された。
そして10年ぶりに日本人宇宙飛行士2人が誕生する事になった。
・「お花をあげましょ桃の花」結果が連絡される日。
・はい大作です。
おはようございます大作です。
はい。
はい。
はい。
あのね第2補欠だって。
(真希子)第2補欠で合格?ただちょっと複雑で今回初めて出来た仕組みで…。
大作さんは合格者が2人とも辞退しないと選ばれない補欠だった。
(天音)お疲れさまでした!お疲れました〜。
お疲れました〜!ありがとう。
(千月)誕生日おめでとう。
ありがとう。
お疲れました。
ありがとうございました。
まあお疲れさまでした。
(大作)大変だった?
(真希子)そんなに大変じゃないよ。
だって頑張ってねって言ってるだけだから。
どうもありがとうございます。
失礼します。
駄目でした。
あ〜残念でした。
いいとこいったのにな。
最後までいったけど。
安竹さんも夢はかなわなかった。
NASAの面接で高い評価を受けたが及ばなかった。
皆さんのおかげでここまで来られて。
今回は一つの夢は残念だったけどでもよくある事なんで。
挑戦して失敗して挑戦して失敗してっていうのは。
よくある事なんで。
それに今回すごくいい経験だったんでまた違う夢に向かって頑張っていきます。
合格発表の2時間後。
お疲れさまです!合格した油井亀美也さん大西卓哉さん。
2人を祝福しようと最終選抜を闘った候補者たちが駆けつけた。
油井さんおめでとう。
本当によかった。
頑張って。
頑張ってきます。
ありがとうございます。
白壁さんいなかったらここにいないですからね。
僕たちからプレゼントがあります。
大作さんが作った10人全員の写真と寄せ書きのアルバムが2人に手渡された。
(油井)どうもありがとうございます。
(拍手)大西も頑張って!
(拍手)2人は早ければ4年後このアルバムを持って宇宙へと飛び立つ。
苦しくなった時はそれを見て思い出してもらって。
宇宙飛行士になりたい!子どもの頃からの夢に再び火を付け挑んだ10人。
2人が宇宙飛行士への道を歩み8人はそれぞれの職場に帰っていった。
闘いの中で彼らが見せてくれたのは夢を追う人間の力そしてそれを支える人々の力の強さだった。
「NHKスペシャル」ご覧頂きました。
番組放送後に第1補欠でいらっしゃいました金井宣茂さんが宇宙飛行士の候補者になりました。
油井さんそして大西さんですけれどもこの時の合格者が実際に宇宙に出るのは来年以降となる予定です。
山崎さんも選抜試験を…。
15年前になりますか?はい。
あの番組ご覧になっていかがでした?懐かしくとてもドキドキしながら見ました。
私が試験を受けた時から初めて閉鎖環境施設での試験が加わったんです。
ですから全く初めての試験だったんですけれどもこうして引き継がれている事にとても感慨深かったですしまた一緒に試験を受けた仲間またその時試験監督官をして下さったたくさんの方たちいろいろな方の思いが伝わってきました。
今またよみがえって…。
はい。
その閉鎖空間での試験ですけれども実際に宇宙に行かれた時にその閉鎖空間でのストレスといいましょうかそういうものはやっぱりお感じになる事は多々あるという事ですか?実際の宇宙でのミッションでもとにかくスケジュールが分単位で忙しいんですね。
常に作業の事に集中していかないといけません。
ですから根気がいる作業もその中で非常に多いんです。
折り鶴を折るとか単純作業という事ですか?実際に鶴ではないんですけど私たちの場合ですと数々の実験をやる時に手順書というものを見ながら作業を行っていきます。
その手順書の量が全ての作業を合わせると床から天井を越えるぐらいの膨大な量を…。
一つでもミスがあると大変ですから一つ一つチェックをしながら地上の人と協力して行っていくと。
そういった過程というのは非常に根気がいる作業で閉鎖空間の中で行われていた作業と近いものがあります。
そして番組の中でリーダーシップが必要…。
コマンダーに必要な資質として場を和ませる力が必要というふうに言っていましたけれども宇宙空間の中ではどういう場面でそういうものが必要になるんでしょうね?リーダーシップは訓練の過程それから宇宙での実際のミッションの間にチームをまとめ上げる力として不可欠です。
訓練の時も…?はい。
また宇宙船の中では非常事態も起こりえます。
例えば火災急減圧有害ガスの発生。
そういった緊急事態に対してはコマンダーがリーダーシップを発揮して的確に瞬時に判断を下していかないといけないと。
またミッションの過程というのは若田飛行士も今回半年間滞在していましたけれども非常に長丁場になりつつあります。
また地上での訓練も入れると何年掛かりという。
その間に時々肩の力を抜いてフッと場を和ませる力というのも不可欠だと思います。
私が一緒に飛行したポインデクスター船長さんは写真を撮るのがものすごく上手な方でミッションの間でもよく写真を撮りながらその合間に「何か手伝う事ない?」とか気をかけてくれるんですね。
…でまた写真を撮りながら場を和ませてくれるような事を心掛けてくれていました。
また私のミッションは15日だったんですけれどもちょうど中盤にさしかかり大きな物資移送という作業が一段落つきかけた頃に今度は仲間の我々が非常食として貯蔵していた宇宙食を隠してしまったんですね。
いたずらとして…。
いたずらだった!?はい。
船長さんもうすうす分かってはいたと思うんですけれどもでもあえて「宇宙食を隠したやつは誰だ?」という形でちょっと怒って…。
演技をしてくれてそれで肩の力がみんなフッと…。
和んだような時がありました。
…でまた後半頑張ろうみたいな気になりました。
そういう意味では本当にコマンダーに必要な資質って改めて伺うとご自身はどんなふうに思われますか?まずチームをまとめ上げる時にまずチームとしての目標を共有しないといけないんですね。
このミッションではこれをまず最優先にやる。
次はこれだという事をチーム全体にわたって何度も何度も言って浸透させると。
かつ非常事態緊急事態には瞬時に判断を下す。
ですから平常時には周りの人の意見をよく聞く。
そして瞬時の判断を求められる時にはちょっと上下型かもしれませんけれども自分の意思を的確に…。
きちんと伝える。
若田飛行士はその両方を兼ね備えている飛行士だと思います。
コマンダーになる事は日本の宇宙開発の目標だったと言っても過言ではないですよね。
先ほどの番組が放送されてから2年後の2011年に若田さんは日本人初のコマンダーに選ばれた訳なんですけどもその若田さんがコマンダーに向けて訓練をしている映像が実はあるんです。
ここでご覧頂きたいと思います。
8分ほどにまとめました。
ご覧下さい。
アメリカフロリダ沖にある…ここを宇宙ステーションに見立てたNASAの特別な訓練が行われています。
水深20mの海底を月や火星の地表と想定し将来の有人探査のための訓練が繰り広げられました。
宇宙飛行士の若田光一さん。
訓練の総責任者コマンダーの大役に挑みます。
若田さんは日本人初の国際宇宙ステーションでの長期滞在を目指してさまざまな訓練を重ねてきました。
1週間にわたるこの訓練はNEEMO。
NASA極限環境訓練と呼ばれています。
海底は宇宙ステーションと同じように命の危険を伴う場所だからです。
1週間にわたる訓練の間宇宙ステーションと同様スケジュールを決めるのはコマンダーの大切な仕事です。
コマンダーの若田さんはヒューストンにあるミッションコントロールルームと連絡を取りながらクルーに無理がないようにスケジュールを調整します。
航空会社のエンジニアから宇宙飛行士になって14年。
若田さんにとって初めてコマンダーを任された今回の訓練は大きなチャンスです。
リーダーとしてその能力が認められれば国際宇宙ステーションだけでなく月や火星の探査という壮大なプロジェクトでも活躍する道が開かれます。
自分が試されてるんだろうなという事は感じましたけれども非常にいい機会なので実際にコマンダーとしてどんな仕事が待ってるのかなと。
任命された時はその辺武者震いがするという感じがして…。
できる限り宇宙での状況に近い状況を再現した中でさまざまな訓練をしてそしてしかも訓練の時の内容というのがいろんなトラブルを入れた時でも安全に確実にミッションを遂行できるようなそういう場合をそういうリハーサルをいくつも積み重ねる事によって実際に宇宙で安全そして確実に作業ができるのかなというふうに思います。
NASAの月や火星などの有人探査では数か月に及ぶ長期滞在が想定されています。
過酷な環境の中で宇宙飛行士の負担を軽くするためにはロボットの活用が欠かせません。
ロボット探査車ローバーです。
今回のシナリオは地球から送られてきた水や食料などの物資を積んだ補給船をローバーを使って捜し出そうというものです。
カレンさんがローバーの操縦を担当します。
今回のシナリオでは宇宙飛行士には補給船の位置は知らされず位置を把握しているミッションコントロールの指示に従ってローバーを動かします。
突然ローバーが動かなくなってしまいました。
ローバーカメラの映像だけでは見落としていた砂山に乗り上げてしまったようです。
カレンさんは前後左右に何度も動かして運よく抜け出す事ができました。
カレンさんついに補給船の目印を見つけたようです。
カレンさんはローバーについているロボットアームを使って目印をつかむ事に成功しました。
ロボットアームの達人若田さんも大絶賛です。
ローバーは目印を発見する事には成功したものの砂山に乗り上げるなど予想外の時間がかかってしまいました。
同じ事を人間がやればどれくらいの時間がかかるのか。
今度はアンドリューさんが補給船の位置を捜す事になりました。
地上のミッションコントロールからの指示を受けて若田さんが海底にいるアンドリューさんに方向を伝えます。
実験開始から15分後。
ついに目印を発見しました。
アンドリューさんは最短の経路を見つけ出しローバーの半分の時間で目印までたどりつきました。
全てのミッションが無事完了しました。
今回得られたさまざまな結果は貴重なデータとして今後の宇宙ステーションでの長期滞在や有人月面探査そして火星探査に生かされる事になります。
初めてコマンダーとしてミッションをやり遂げた若田光一さん。
重い責任を果たした笑顔です。
海底での訓練から1か月後。
若田さんはロシアで国際宇宙ステーションの長期滞在に向けた新たな訓練に取り組んでいます。
国際宇宙ステーションでは経験豊富なロシアの技術が大きな位置を占めています。
ソユーズ宇宙船の操縦方法やロシアが開発したステーションの制御システムなどその技術を学ぶためには英語だけでなくロシア語もマスターしなければなりません。
ロシアとアメリカを行き来しながら厳しい訓練に励む毎日が続きます。
人間は未知なる領域を探究したいというその探究心を持ってる生命体だと思いますし今後地球に住んでる人たちが月面へそしてまた火星へとそしてその先へと人類としてのフロンティアを開拓していく時にはきっと日本人だとかアメリカ人だとかロシア人だとかというそういう国単位の営みではなくてやはり地球に住んでる人々その市民地球人という形でそういうフロンティアを開拓していくという仕事をしていくのかなというふうに思います。
宇宙新時代を担うリーダーの一人として活躍が期待されている若田光一さん。
新たな挑戦の時が近づいています。
若田さんらしいとおっしゃってご覧になってましたね。
はい。
特にローバーを使って物資を捜すという任務が…。
ちょっと予定外の事も起こって時間がかかってしまったんですがそれが無事に終わった時に「本当によくやった!」という「グッジョブ!」という形で褒めたたえてましたけれどもそういった形でみんなをたたえ合うというね。
遅れていてもなおやっぱりみんなをたたえる…。
そういうところがすごく若田さんらしいなと思いました。
そういう若田さんですけれども宇宙ステーションでの作業と実験を行う技師として期待されていた訳ですけれども実績を積んでいく中でコマンダー抜てきされた訳ですよね。
何が評価されたと思われますか?もちろん若田飛行士の力量は大きいと思うんですね。
ロボットアームの操作に関してはインストラクターの資格を持っていますし宇宙船に関してのシステムの知識も高いというその人自身の技能というのは認められていると思います。
一つ一つの技能の高さ…。
でもそれだけではなくてやはりチームでみんなで盛り上げて頑張っていくんだと…。
そういったチームワークですとか。
それは宇宙飛行士の間だけではなくて地上にいる地上管制官の方あるいは訓練をしてくれるインストラクターの方宇宙船を造っている技術者の方いろんな方とのチームワークの輪という事を含めてだと思います。
アメリカやロシアは宇宙開発では先進国になる訳ですがそういうクルーを率いるリーダーですよね。
なかなか大変なような気もするんですけどね。
そうですね。
若田さんもすごくそこは気を遣ったと思います。
ですからまず人一倍頑張って自分がまず認められるんだという思いとかつ日本人ならではの和の心を持ってチームをまとめ上げたいという思いも強かったのではないかなと…。
特にウクライナ情勢が最近緊迫しています。
ですからいわゆる超大国ではない国の日本がコマンダーを務めるという事も逆にだからこそできる和というものがあるのではないかと…。
それは若田さんも示したかったのではないかなと思います。
今後という事を考えますとこれから宇宙開発の中で日本人の宇宙飛行士に期待されるものはどの辺りだと思われますか?これからますます国際社会の中で宇宙開発をしている国というのは増えてくると思います。
宇宙開発…月あるいは火星小惑星と遠くに行けば行くほど1か国だけではできない。
たくさんの国が何らかの形で協力していた方が効率がいいという形に合理的になってきますからその中で日本が日本らしい技術とそして和の心を持ってリーダーシップを発揮すると。
そういった場面が期待されていると思います。
後にまた継ぐ若い人たちも出てきている訳ですからね。
私も思いましたけれどもやはり宇宙開発にしても何にしても終わりはないですね。
どんどんどんどん続いていくものです。
ですからこのバトンをどんどん次につなげていきたいと若田飛行士も思っていらっしゃると思います。
山崎さんも思っていらっしゃる?はい。
どうもありがとうございました。
今日は山崎直子さんにお話を伺いました。
ありがとうございました。
2014/05/25(日) 13:50〜15:00
NHK総合1・神戸
NHKアーカイブス「日本人宇宙飛行士 コマンダーへの道」[字]

日本人初の国際宇宙ステーションコマンダーとなった若田光一さんが任務を終えて帰還した。コマンダーを目指す宇宙飛行士の選抜や若田さんのコマンダー訓練を振り返る。

詳細情報
番組内容
【ゲスト】宇宙飛行士…山崎直子,【キャスター】桜井洋子
出演者
【ゲスト】宇宙飛行士…山崎直子,【キャスター】桜井洋子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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