ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館(3)「欲望の代償」 2014.05.25

20世紀初頭イギリスの貴族クローリー家が住む館ダウントン・アビー
(ロバート・クローリー)何という悲劇だ。
タイタニック号の沈没事故により家督を継ぐはずの相続人を失った伯爵一家
(コーラ・クローリー)何もかもが変わってしまうわ。
新たな相続人となった中流階級の弁護士マシューをダウントンに招きます
(マシュー・クローリー)ウハオ大歓迎だ。
(メアリー・クローリー)あなたは運動より読書の方に興味があるんじゃなくて。
不健康だと言いたいのでしょう?ただ珍しいわ。
貴族の中ではね。
貴族出身ではないマシューに嫌悪感を抱くメアリー。
執事のカーソンは新任の従者ベイツに対して不信感を抱いていました。
そんな中彼自身隠し続けていた過去が暴露されてしまいます
(グリッグ)いい気でいられんのも今だけだ。
窮地に立たされたカーソンを救ったのはベイツでした
(カーソン)これで私をくだらん人間と思わないでほしい。
(ベイツ)私には人を裁く資格などありませんよ。
うん。
時代遅れもいいとこよ。
妻が夫の遠縁に全財産を強奪されるなんて。
伯爵夫人になれる方法が1つだけあるわ。
財産を守るため伯爵夫人コーラはマシューとの結婚を勧めます。
しかしメアリーにはすでに別の思惑があったのです
イブリン・ネイピア。
(イーディス・クローリー)イブリン・ネイピア閣下よ。

(テーマ音楽)
(女主人)はいベイツさん。
けさ届きましたのよ。
(ベイツ)珍しいな。
遅れることが多いのに。
(ベルの音)グエン。
ついでに出したのに。
(グエン)いえ自分で出したいのよ。
外で待ってる。
(ベルの音)はい?お願い。

(ドアを開ける音)
(アンナ)アッ。
何してるの?ハァ…知りたければ言うけど戸棚の上に空きを見つけようとしてるところよ。
(ドアを閉める音)ハァ。
中身は何?何って?とぼけないで!あの箱のことよ。
すごく重いわ。
そのままにできない?そうはいかないわ。
何なのか話して。
(鳥のさえずり)
(コーラ)どうしたの?ただの手紙。
イブリン・ネイピアからよ。
お母様も会ってるわ。
去年ドンカスター競馬場でね。
ブランクサム子爵のご子息?そうよ。
彼に好意を?嫌いではないわ。
どんなお話なの?大したことは。
来週友人たちと狩りに行くって。
ダウントンで落ち合うからお茶に寄りたいそうよ。
滞在先はどこなの?狩り御用達のパブを見つけたそうよ。
狩りならここでも出来る。
泊まってもらいましょうよ。
馬をお預かりしてもいいわ。
魂胆を見抜かれるわよ。
彼のお母様とはお友達だから招待するの。
彼女も喜ぶわ。
彼のお母様は亡くなってるわ。
なおのこと来てもらわなきゃ。
手紙を書くからひと言添えなさい。
(ため息)お母様同士の友情にも触れておく?私をダシにしなくても殿方への手紙なら訳なく書けるでしょう?
(アンナ)高かったんじゃない?
(グエン)貯金をはたいたわ。
ほぼ全額よ。
こっこれが秘密の恋人?私ずっとタイプと速記の通信教育を受けてたの。
それが封筒の中身よ。
成績は?いいわ。
かなり有望よ。
(ドアを開ける音)
(オブライエン)ああメアリー様がはかなくなった黄褐色のスカートを捜してるの。
シビル様用に仕立て直すんだそうよ。
ええすぐ行くわ。
お待ちなのよ。
帽子とエプロンを替えたら行くわ。
(ドアを閉める音)誰かに話した?ご両親は何と?働き口を見つけるまで言えないわ。
パパはきっと「お前はバカだ!」って言うしママは「身の程知らず」って言うと思う。
でもそんなことないと思う。
私もそう思う。
(コーラ)私ではなくメアリーがした事ですわ。
でも後押しすべきです。
子爵はつまらない男だがまあよしとしよう。
奥方が死んだ話は?競馬の話しかしない。
(バイオレット)コーラに賛成よ。
メアリーはマシューを受け付けない。
となると華があるうちに結婚話をまとめた方がいいわ。
古い家柄ですの?あなたの家柄よりはね。
申し分ない。
財産もありますわ。
本当?う〜ん。
母上とぼけないでください。
家柄と財産については調べておられたではないですか。
あけすけに話すとアメリカ人と間違われると?間違われるわけないでしょ。
お茶を飲みます?私はいい。
5時にクリップスと会うのだ。
それではディナーで。
喜ばれてないのですか?喜んでますとも。
もろ手を挙げてではないけれどね。
なぜです?ロバートにメアリーの結婚を言い訳にして限嗣相続制と闘うのをやめてほしくないのよ。
それは関係ありませんわ。
夫には限嗣相続制と闘う気はありませんもの。
ダウントンを救う代わりにマシューを後継者として受け入れるんです。
あなたはいいの?マシューを嫌いではありません。
むしろ感心しておりますわ。
だから彼に持参金を譲ってもいいと?そんなわけありません!もう。
それが分かれば結構よ。
お茶にするのではなかったの?
(自転車のベル)あら。
こんにちは。
お乗せしたいけど。
あなたに会いに行くところでしたの。
ちょうどよかった。
今戻ったところです。
イザベルさんからこの間あなたが教会巡りをなさりたがっていると聞きました。
ええそのとおりです。
この村のことをもっと知りたいんです。
それでこの辺りにある…教会をご案内しようかと思って。
ピクニックや散策もできますわ。
悪いな。
とんでもない。
私も楽しみます。
そのうしばらくこの辺りを見てなかったし。
では土曜日にしましょう。
日曜は礼拝があるし平日は仕事が。
では土曜日にしましょう。
リンチに馬車を用意させます。
お迎えは11時で。
よろしい?ヘヘッ。
(タイプライターを打つ音)
(デイジー)どうやるの?
(ウィリアム)簡単さ。
文字盤を押すだけで紙に印字される。
(文字盤を押す音)下がってくれ。
隠そうとしたので違反だと分かりました。
グエンはどこだ?
(トーマス)アンナと一緒に食堂に行ってます。
では待とう。
(ヒューズ)カーソンさんグエンはあなたではなく私の監督下にあるのよ。
ああ分かっている。
ヒューズさん。
君の権限を侵害するつもりはない。
私はどういうことなのか知りたいだけだ。
タイプライターを持ってたっていいじゃない。
(トーマス)お前は口を出すな。
なぜここにあるの?ああグエン入って。
誰が私の部屋に入ったの?そんな権利ないわ!
(ヒューズ)お黙りなさい。
まず初めに部屋はあなたが借りているに過ぎません。
そして次にあなたの生活を管理している私にはあらゆる権利があるわ。
あなたの仕業ね。
知りたいのはグエンがタイプライターで何をしたいのかなぜそれを秘密にしているのかだ。
(アンナ)私生活に立ち入られたくなかっただけですわ。
秘密とは違います。
そうだ。
後ろめたいことはしていません。
タイプライターを買って通信教育の速記コースを受けました。
それが違反だなんて私には思えません。
訳を話して。
ああ!生意気な言動は避けてね。
メイドを辞めたいんです。
秘書になりたいからです。
(ヒューズ)ここを辞めたいの?メイドの何が悪いっていうのよ?何も悪くなんかないわ!それにお仕事にいい悪いなんてないわ。
でも私がやりたい事とは違うの!このお屋敷で働きたいという若い娘ならそれこそごまんといるんだぞ。
辞めたらその中の1人に喜んでこの職を譲りますわ。
辞表を出す前にクビよ。
あなたが決める事?オブライエンさん。
決めるのはカーソンさんとヒューズさんでしょ?たくさんだ。
支度の鐘を鳴らしてくる。
それから今夜はもうこの話はするんじゃないぞ。
私のタイプライターは?よろしい。
だがもう一度冷静に考えてみろ。
(パットモア)デイジー!何があったんだい?水を飲みに行っていいと言ったけどナイル川までは駄目よ。
ウン。
(アンナ)どの教会にご案内を?まだ決めてない。
多分カービーかイージングウォルドね。
下心丸出しじゃない?お姉様に言われたくないわ。
さっきネイピアさんから返事が届いたわ。
ウン。
いらっしゃるって?まだ何も。
下心を見抜かれたのよ。
(コーラ)どうやらお友達を連れてくるわ。
オスマン帝国の外交官よ。
名前は…ケマル・パムークさん。
大臣の息子よ。
アルバニアの件で開かれる会談に来ているの。
会談って?アルバニアを独立させるの。
新聞を読まないの?あなたみたいに暇じゃないの。
ネイピアさんはパムークさんの息抜き役に就いてるの。
重要な会談前ですものね。
パムークさんは狩りをしたいって。
パムークさんにもここに滞在してもらいましょうよ。
ひょっとしたらおもてなし次第で会談の成り行きも変わるかもしれないわ。
メアリー狩りに同行して。
行かなきゃ駄目なの?ブーツは修理中だし最近乗ってないわ。
アンナ。
メアリーが狩りに出る準備を調えて。
かしこまりました。

(ベルの音)
(ドアの開閉音)
(店主)はい?矯正器具の広告を見てきたんだ。
それで?付けるとどうなる?脚を矯正する。
効果は?俺が作り宣伝してる。
効果がないとは言わんさ。
見せてくれ。
こいつだ。
これをちょうどいい長さに調節して一つずつネジを回し締めつけていくと脚がまっすぐになり床に着くんだ。
楽だとは言えんし緩めちゃ駄目だ。
本気なら一日中付けているんだな。
分かった。
いくらだ?
(イザベル・クローリー)土曜日のディナーに招待されたわ。
若い殿方が2人お泊まりに来る予定なんですって。
誰なの?ああ…オスマン帝国の外交官とブランクサム子爵の魅力的なご子息。
多分メアリーを押しつけられるわね。
メアリーさんのことだからきっと自分から猛烈なアタックをかけるんじゃないかな。
ウフフッ。
(アンナ)ああドアを開けてくれる?
(ドアを開ける音)ハッ。
メアリー様のズボンが見つからなくて。
ベイツさんに旦那様の乗馬服の中を捜してもらったの。
そこにあったわ。
ちゃんと全部そろってるかしら。
帽子はここに置いてと。
手袋とムチは広間にある。
(すすり泣き)
(アンナ)グエン。
一体どうしたの?
(すすり泣き)さあここに座って。
(すすり泣き)ねえ。
どうした?なっ…何でもないわ。
旦那様のお世話に行って。
まだ30分は来られない。
どうした?分かったの。
私にはそういう事が起きないって事が。
起きない?絶対によ。
私は秘書にはなれないんだわ。
メイドを辞めることもないのよ。
60歳になってもここにいるわ。
ねえ。
何でまた?みんなの顔を見たでしょ。
みんなが正しいの。
この私を見て。
農家の娘よ。
メイドになれただけでも幸運だわ。
きっと何の価値もない一生を送るんだわ。
そんなことを言うんじゃない。
君の人生は君次第だ。
時には自分を責めることもあるが人生は変えられる。
私には分かる。
ウッ。
ベイツさん大丈夫?上の部屋へ…連れてってやれ。
(ドアを開ける音)
(アンナ)元気を出して。
さあ。
(ドアを閉める音)アッウン。
ベイツさんどうしたの?いいえ。
何でもありません。
手伝わせて。
いえ。
本当に大丈夫です。
どうも。
シーツみたいに…顔が真っ白になってるわ。
母がアイルランド人でもともとこういう色なんです。

(パットモア)そこに置かないで。
(下僕1)持っていきます。

(パットモア)持っていきな。
グズグズするんじゃないよ!行くぞ。
(ウィリアム)おっと。
ウー。
旦那様へ。
あちらだ。
(トーマス)どうぞ。
いや。
いい。
(紳士1)まさに狩り日和ですな。
ハハハッ。

(紳士2)ああどうも。
(犬の吠え声)
(リンチ)いらっしゃいましたか?まだね。
ああネイピアさんがいらしたわ。
待ちきれずに出発しようかと思いましたわ。
(イブリン・ネイピア)失敗でした。
お言葉に甘えて馬をお預けすればよかった。
馬の世話係は遅れるし馬は馬で初陣のごとく落ち着きがない次第でして。
パムークさんは?落馬されたら世界平和に関わるのではなくて?心配要りません。
乗馬は得意ですから。
彼はどちらに?身だしなみに手間取っているのでしょう。
想像がつきますわ。
にやけた顔をしたポマード頭のおかしな外国人なのでしょう?言い過ぎじゃありませんか。
来ましたよ。
(ケマル・パムーク)メアリー・クローリー嬢ですね。
そのとおりですわ。
こんな格好ですみません。
汽車で夜を明かしたもので納屋で着替えたのです。
おかしくありませんわ。
(合図の笛)
(犬の吠え声)
(笛)
(男性1)いよいよだ。
出発するぞ!あなたは来なくていいわ。
(リンチ)お供を命じられています。
あなたも忙しいでしょ。
ネイピアさんの荷物を運ぶのを手伝ってあげて。
しかし旦那様がぬかるんでいるからと…。
心配ない。
私が見ている。
お嬢様の身の安全は保証する。
約束しよう。

(笛)
(犬の吠え声)
(笛)
(犬の吠え声)
(犬の吠え声)
(男性2)回って行こう。
(男性3)ええ。
ハッ!あなたのご期待に添えているといいのですが…。
全て期待以上です。
ネイピアさんはどちら?橋を越えました。
ああ。
あなたは?彼のあとを追います?それとも柵を越えます?私は回り道をするのが好きじゃないの。
それでは一緒に行きましょう。

(イーディス)あなたことを聞かせてちょうだい。
どうでした?マンチェスターでの暮らしは?側廊の説明はありますか?「14世紀にリチャード・デ・ウォレン司教の手で付け加えられた」とありますわ。
ああ分かりますよ。
石の処理が違う。
その…素敵ですわね。
何世紀も男女が一緒に祈りを捧げている。
夢や希望を胸に。
私たちのようですわ。
仕切りの傷はクロムウェル時代に?たっ多分そうです。
メアリーは元気ですか?だと思いますけど。
どうして?ただ何となく。
一日中狩りですか?獲物が死ぬのを…見るのが好きですからね。
次はどこに?ああお帰りでは?まだですよ。
日が暮れるまでもうひとつは見られます。
ええ。
こんなにご熱心とは思いませんでした。
(ケマル)来いよ。

(イブリンケマルメアリーの笑い)
(トーマス)あれのお世話を?狩人が山から戻って来たか。
これは派手な戦闘だったようだな。
お父様パムークさんよ。
父のグランサム伯爵です。
(ケマル)よろしく。
楽しまれたかな。
この上ないほど。
ああ。
彼はトーマスです。
あなたのお世話をいたします。
ネイピアさんを覚えてる?
(コーラ)もちろんよ。
お元気?お招きいただき感謝します。
そしてこちらはパムークさんよ。
よろしく。
こちらこそ。
(キスの音)ではどうするかね。
お風呂ね。
疲れちゃったわ。
あの…お荷物は2階にあります。
こちらへどうぞ。
ああ。
ああメアリーのせいでお疲れではないといいのですが。
(イブリン)いいえとんでもない。
元気です。
では…。
トルコ人には見えないわね。
イギリス人でもあれほどの人には会ったことない。
すごくハンサムね。
私の関知しない問題でもあるのか?いいえカーソンさん。
では井戸端会議をする理由などないだろう。
はいカーソンさん。
女性たちにはいい目の保養だ。
そうですね。
お世話の方は?大丈夫でしょう。
ネイピア氏の従者は有能そうですしパムーク氏にはトーマスが。
なぜパムーク氏には従者がいないのだ?こちらの言葉に堪能でない従者なのでロンドンに残してきたのです。
ああ賢明だな。
トーマスの方はどうだ?いつもなら不満を漏らしますが彼を見て目を輝かせていました。
ウッ。
ベイツどうかしたのか?何でもありません。
きつくありませんか?ウン。
(トーマス)私が合わせましょう。
ではふさわしい服装で下に下りられるようにしてくれ。
ご心配なく。
その点はしっかり心得ております。
では全て君に委ねよう。
お任せください。
お国を訪問したいです。
ああとてもすばらしい国だ。
従者にやらせてるんだ。
お国の文化に惹かれているんです。
いつか訪問できるといいな。
そう願います。
気は確かか!そその…すみません。
どうか…。
僕らを甘く見るとどうなるか教えてやろう。
この件は報告する。
きっと誤解なさって…。
誤解などしてない。
だがチャンスをやろう。
今夜遅く屋敷の間取りを知りたくなるかもしれん。
間取りですか?そうだ。
ある方のお部屋を訪れるのに必要なのだ。
その時手伝ってくれれば…無礼な行いは忘れよう。
(バイオレット)分からないわ。
どうして秘書になりたいなんて言い出したのかしら?
(マシュー)向上心でしょう。
でもなぜ?私なら広くて明るいお屋敷でメイドをしている方がいいわ。
朝から晩まで狭くて暗い事務所で働くよりはね。
そう思わない?カーソン。
ええそう思います。
なぜこんな話を?どうでもいいでしょ。
(コーラ)でも使用人たちには幸せでいてほしいでしょ?
(シビル)そうよ。
だからこそグエンを応援すべきだわ。
(イザベル)賛成です。
恵まれない人たちの生活を向上させるために彼らの後押しをすべきですわ。
たとえ彼らのためにならなくても。
それこそ余計なお世話ですわ。
パムークさんのご意見は?当家のメイドは鎖につなぐべき?それとも外に出すべき?イギリス人は他人の人生を気にしすぎです。
辞めたがっていて法がそれを許すならいいでしょ?
(バイオレット)法でそれを禁じればいいのよ。
お互いのために。
(イザベル)農奴制の時代に戻りたいと?私が求めてるのは…分かりやすい世の中なの。
それは罪かしら。
(ケマル)その意見に賛成です。
祖国の鉄道と歯医者を残してくれるなら。
(笑い)羨ましいですわ。
うちの歯医者は最低ですの。
なぜ変えないのです?子供のとき治療を受けましたの。
イギリス人は義理堅いですから。
ウウン。
嫌になりますわ。
フフッ。
では今度歯が痛みだしたら是非イスタンブールへ。
長旅が苦痛ですわ。
満足を得るためには苦痛に耐えることも必要です。
メアリーさんの走りはすごかった。
なぜリンチを帰したのだ?両脇に守ってくれる方がいたのよ。
十分でしょ。
ネイピアさんの走りもものすごかったと聞きましたよ。
強烈な走りでしたよ。
フフフッ。
パムークさんはどうでした?楽しまれましたか?ええ伯爵夫人。
今日ほど楽しい日はありません。
今夜のメアリーはオーロラ姫より求婚者が多いな。
冷静に彼らを見ているかしら。
いや彼女の年では無理ですね。
それはこちらの役目ですよ。
(ケマル)ちょっと失礼します。
どうも。
狩りは楽しめました?ええ。
筋肉痛が待ってますけど。
僕とどこかへ行きません?そこまで親しくはない?いえ私はそんな…。
先月のチェシャーでの走りを思い出しましたよ。
丘に沿って下り…。
失礼します。
魅力で負けてますね。
もっと磨かないと。
連れてくるんじゃなかった。
(マシュー)彼をお嫌いで?いや大好きですよ。
悔しいが誰にでも好かれる男です。
失礼します。
お疲れじゃありませんか?いいえ全然。
楽しかったです。
また行きましょう。
母も連れて行きましょう。
羨ましがって「次は連れて行け」と言われました。
(イーディス)いいですわ。
それは楽しみですね。
何ですの?本物のデラ・フランチェスカですか?そう思いますわ。
二代目の伯爵が数枚のかい…。
ウッ。
ハッ。
何をなさるんです?今夜僕を受け入れてくれ。
思わせぶりなことを言った覚えはありませんわ。
今度はいつ会えることか。
だから今夜しかないんだ。
パムークさん。
お父様にこのことは言いません。
あなたが追い出されるのを見たくありませんから。
この会話はなかったことにいたします。
では失礼いたしますわ。
母たちの元へ戻ります。
ハァ。

(ドアを開ける音)ハァ…ハッ。
どうかしてますわ。
そうだ。
情熱に支配されてる。
出て行って。
さもないと…。
どうする?声を上げますわ。
ウソだね。
ではベルを鳴らします。
番をしているのは下僕か?君の寝室には男がいるんだぜ。
彼に見せてもいいのかい?自分のしていることがお分かり?このことが知れただけで私はおしまいですわ。
まして…。
何だ?心配ない。
夫には処女を貫ける。
それは求婚ですの?いや。
ご家族が僕たちの結婚を喜ばれると思えない。
まあそうでしょうね。
僕の家族もだ。
でも処女のふりをする女は…君だけじゃないさ。
あなたも私の両親と同じだわ。
そうかい?私は見かけほど奔放な女じゃないの。
お願い。
行って。
ハッ。
私を誤解してるわ。
思わせぶりだったなら悪かったわ。
でもそんな女じゃないの。
君は僕が思っているとおりの女だ。
違うわ。
こんなこと初めて…。
知ってたさ。
君を見てすぐそう思った。
(キスの音)いとしの君よ。
痛くないの?安全なの?信じてくれ。

(キスの音)フッ。
ウッ。
死んだの。
死んでると思う。
いえ絶対に死んでるわ。
でもどうして?一緒にいたの。
そして死んだ。
お嬢様のお部屋で?彼のベッドに戻さないと。
どうやって!?彼の部屋まではものすごく遠いのよ。
私たちで運べませんか?すごく重いの。
動かすのもやっとよ。
もう一人は必要だわ。
ベイツはどうかしら?彼には無理ですわ。
ウィリアムは口が軽いしトーマスは論外ですわ。
何とかしなくちゃ。
これが知られたらお嬢様と同じぐらい困る方は?お父様。
それは駄目よ。
どんな目で見られることか。
いいえ。
旦那様でなく…。
ハァ…。
(コーラ)何があったの?分からないわ。
心臓発作か脳卒中かとにかく生きていたのに突然悲鳴を上げて死んじゃったのよ。
でもなぜ彼がここにいたの?彼に乱暴されたの?ではその話はあとにしましょう。
今はどうするのが最善か決めないと。
できることは1つしかありません。
それは駄目。
できないわ。
やらないと。
大きなスキャンダルになるのよ。
私たちが死んだあとも長く語り継がれることになるわ。
私はおしまいよ。
汚名を背負って世間の鼻つまみになってしまうわ。
娘がそうなってもいいっていうの?家名を汚すことになるのよ。
シーツで覆いなさい。
(コーラ)急いで。
使用人が起きる頃よ。
(アンナ)まだ大丈夫です。
(コーラ)アアッ。
聞こえるわ。
ごめんなさい。

(シーツをはがす音)どうしてこの目は閉じてくれないの?ほっといてこっちへ来なさい。
美しい人だったわ。
奥様の言うとおりです。
部屋に戻らないと。
いいこと。
今夜のことは絶対に許さないと思うわ。
時がたち許す気になればいいけど…。
それも怪しいわ。
お父様に言わないで。
言えばお父様は卒倒しそれこそ身の破滅よ。
だから…お父様のために黙ってるわ。
あなたのためじゃない。
分かったわ。
アンナ…あなたを信頼してるわ。
だからあえてこの事をないしょにしてくれとは頼みません。
行きましょう。
(吹き消す音)
(ドアを閉める音)
(ノック)
(ドアを開ける音)お聞きになったのですね。
ええ。
(イブリン)悲劇です本当に。
ご迷惑をおかけしました。
埋め合わせのしようがございません。
あなたのせいでは…。
連れてきたのは私だ。
責任は私にあります。
帰る前に庭園を案内してくれませんか?気分転換に。
無理ですわ。
すみません。
母のそばにいてあげたいので。
ごもっともです。
こんなことになってすみません。
ご安心ください。
大使館とは私が話をつけます。
ありがとう。
あんないいやつが死ぬなんて…。
彼を好きになりましたよ。
知れば知るほどです。
あなたにもそれだけの時間があれば…。
(すすり泣き)もう彼を分かっておられたようですね。
(すすり泣き)聞くまでもなかったな。
僕のおじさんと一緒だ。
ココアを飲んで本を閉じ寝たら死んじゃったんだ。
パムーク氏の死にココアと本は関係ない。
彼には他の趣味があった。
言いたかったのは突然死ぬってことさ。
理由もなしに。
だから毎日を悔いなく生きなくちゃね。
その点ではパムーク氏は心配無用だと思うな。
どういう意味?別に。
慎重にやれ。

(パットモア)まったく。
いつまでたっても慣れないんだから。
ねえ忙しい?シビル様。
見つけたの。
昨日の求人欄よ。
サースクにある会社で秘書を募集してる。
ほら。
でもどうして?ご存じだったのですか?辞めたがってること?お父様から聞いたわ。
不愉快では?どうしてよ!?すごいわ!自分で生き方を決めるなんて。
特に女性なら。
私を身元保証人にしていいわ。
ここでの仕事内容には一切触れないから大丈夫よ。
シビル様。
感謝します。

(イブリン)伯爵夫人。
お別れを言いに来ました。
もうすぐ駅に向かう車が参ります。
メアリーにお別れは?言いました。
またいらしていただける?うれしいお誘いではありますが当座は少し忙しいもので…。
お気を悪くするかもしれませんがこの際はっきり申し上げたいと思います。
私は見えを張るような男ではありません。
自分が面白くない人間だと分かっています。
でも妻には面白い人間だと思ってほしいのです。
退屈に思われたら愛は生まれない。
私は愛を前提に結婚したいのです。
ウフッ。
続くかは別ですが…。
正直に話してくれてありがとう。
鋭い直感をお持ちね。
幸運を。
ネイピア氏はたたれたか?はい旦那様。
パムーク氏の件は手配済みか?結局サースクにある葬儀社に依頼しました。
日曜日でも快く引き受けてくれましたので。
使用人たちは大丈夫か?それがそのうハンサムな外国人が来たと思ったら突然死んでしまったわけですからショックを受けています。
同じだな。
特に女性たちは震え上がっているよ。
メイドたちも同様じゃないかね。
特に若いメイドにはこたえたようです。
そうだな。
下僕たちに無神経なマネをさせるな。
トーマスは要注意だ。
女性の心は気遣わねばならない。
男の心より繊細で壊れやすい。

(足音)アッ。
ベイツさん。
今日という今日はどういうことか話してもらいますよ。
私の監督者はカーソンさんです。
病気の事となるとカーソンさんでは力不足よ。
話してちょうだい。
力になるわ。
何でもないんです。
悪い方の脚を捻挫しただけです。
明日にはよくなります。
それでよくならなかったら医者を呼ぶわよ。
バイオレット様です。
(バイオレット)ねえみんな。
死んだって本当なの?とても信じられないわ。
ゆうべは元気だったのに。
きっと外国人だからよ。
ありがちだわ。
何てこと言うの!?だってそうでしょ。
他人の家で死ぬなんてイギリス人には考えられないことよ。
しかも他人同然の家なのよ。
(シビル)イギリス人でも思いどおりにならないことはあります。
でも大事なことぐらいは思いどおりにしたいわ。
思いどおりにはならないのよ。
私たちは無力そのものだわ。
イーディス。
すぐにメアリーを連れ戻してくるの。
おばあ様におわびさせるのよ。
いいのよ。
行かせなさい。
動揺する気持ちは分かるわ。
そっとしてあげて。
まあちょうどよかった。
乳母がいつも言ってたわ。
ささくれた神経には甘いお茶が一番だって。
なぜ甘いのがいいかは分からないけど。
それじゃつまりパムーク氏が毎日を悔いなく生きてたってこと?そうだよ。
でもなぜ分かるの?ウィリアムが待ってる。
道を開けて。
あとでグエンと同じ質問をするから答えなさいよ。
(パットモア)デイジー。
小麦粉をどこに隠したの?見当たらないのよ。
ここです。
パットモアさん。
じゃあお取りなよ。
今日はぼんやりしてるわね。
行くべきだったかな。
様子を見に。
手紙を出したわ。
お邪魔になると思ったから。
メアリーが気がかりなんだ。
彼に夢中だったろ?おびえてるのは彼女だけじゃない。
でも逃げられない。
「生のさなかにあって死に臨む」のよ。
ネイピア氏が切り回すことになりますわね。
やってくれるでしょうね。
感じのいいお方でした。
ええいい人過ぎるわ。
これからもお越しに?多分来ないでしょう。
メアリー様があの方をお気に召せばと思ったので。
無理そうよ。
そうですか。
でも他にきっといい方が現れますわ。
ウン。
(足音)
(ドアを開ける音)何か捜しているの?メアリー様。
お部屋が片づいてるか確認しに来ただけです。
客人が帰られたあとに。
人生とは不公平なものね。
そのとおりです。
全てが光り輝いて見えても一瞬で灰に変わる。
ひとつ聞いてもいいかしら。
崩れ去る人生を前に自分が無力だとそう感じたことはある?誰しも一度や二度はそう感じることでしょう。
不思議なことに初めて幸せがどんなものか分かる気がするの。
もう私にはやって来ないけど。
そんなこと言わないでください。
まだ白旗を揚げるときではありません。
ダウントンの女主人になれます。
バイオレット様はまだ闘うことを諦めていません。
そのこと?今は考えてもいなかったわ。
それにこう申しては何ですが…あなたはまだお若い。
私が?そんな気がしないわ。
私たちがついております。
みんなあなたの味方ですよ。
ありがとうカーソン。
あなたはいつも親切ね。
私がちっちゃかった頃から。
どうしてなの?執事にもお気に入りがあるのです。
そうなの?うれしいわ。

(アンナ)メアリー様?あのお声がしたので。
カーソンと一緒にこの部屋がちゃんと片づいているか確認してたの。
大丈夫だったわ。
おやすみカーソン。
おやすみなさいませ。
よりによってあんな健康そうな男が心臓発作だという話だ。
兆候はあったか?よく拝見する機会が無かったもので。
何かしらきな臭い気がしないか?新聞はドイツのスパイがいると言うし彼はアルバニアの和平には欠かせぬ人物だった。
さあどうでしょう。
食事に毒を盛りたくてもパットモアさんが見逃しません。
ハッ。
それもそうだな。
パットモアさんがスパイならどうだ?ウッン。
どこが悪いのか教えてくれ。
心配するな。
助けたいだけだ。
お気持ちに感謝します旦那様。
でも助けは必要ありませんので。
ウン。
おはようヒューズさん。
おはようございます。
頼みがあるのだが…ウン。
ウッ。
ハッ。
お願いだから説明してちょうだい。
一体何が起きてるの!?全く問題ありません。
治りが遅いだけです。
(ドアを閉める音)言っておきますけど話を聞くまで帰らないわよ。
ウッ。
ハァ…。
覚悟なさってください。
まあ何てことなの。

(マシュー)メアリーさん。
こんにちは。
来るご予定でした?いいえ。
でも会いたくて。
昨日教会に来なかったから。
行く気になれなくて。
みんなもですわ。
さぞショックだったでしょう。
ええ。
いい人でしたね。
そうね。
とてもいい人でした。
僕に出来ることがあれば…言ってください。
ありませんわ。
でもありがとう。
(足音)では投げます。
ねえその前に何か言うべきじゃないかしら。
例えば「せいせいした」?それだけじゃなく誓ってちょうだい。
いいでしょう。
誓います。
二度と脚を治そうとしません。
笑い者にされても気にせず楽しい一生を過ごします。
みんな傷を抱えて生きているの。
内にも外にもよ。
だからあなたも皆と変わらないの。
そう思えるよう…心がけます。
ウッ。
(ヒューズ)せいせいしたわ。
間違いなく入ったのね。
入るのを見た。
でも部屋に戻ったかは分からない。
戻ったさ。
あの部屋で死んでるのを見つけた。
そうじゃなく自分の足で部屋に戻ったかってことよ。
じゃなきゃどうやって戻ったんだ?いわゆる七不思議ね。
この件で面倒はごめんだぜ。
心配ないわ。
大丈夫。
秘密は漏らさないわ。
(バイオレット)メアリーったらこのところすっかり落ち込んじゃって。
パムークさんのことがまだ尾を引いているのです。
ドレスを選んでお屋敷を訪ね慈善活動をして社交界へ。
でも全ては結婚するまでの腰掛けですわ。
(ブランソン)これは女性参政権に関する小冊子です。
差し上げます。
トーマスは迷える魂なの。
どういう意味か分かりません。
人生が君を変えた。
私を変えたようにな。
そのおかげで我々は生きる意味を見いだすことができるのだ。
すばらしい側面が見えてなかった。
かたくなに変わることを恐れてました。
2014/05/25(日) 23:00〜23:52
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館(3)「欲望の代償」[二][字][デ]

20世紀初頭、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇をリアルに描いた大ヒット英国ドラマ。メアリーは外国人外交官と危険な恋に!それは予想外の事態を招くことに…。

詳細情報
番組内容
ブランクサム子爵の息子イブリン・ネイピアが狩りのためダウントン・アビーを訪れる。バイオレットやコーラは、メアリーがマシューに興味を示さないので、裕福なネイピアと結婚させたいと考えていた。しかしメアリーは、ネイピアが連れてきたオスマン帝国の外交官、ケマル・パムークの魅力に心を奪われてしまう。一方、従者ベイツは密かに脚の矯正器具を購入。メイドのグエンは、いつか秘書になりたいという夢を持っていた…。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ…うえだ星子ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ
監督・演出
【演出】ベン・ボルト
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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英語
サンプリングレート : 48kHz

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