ストロベリーナイト #03 2014.05.26

(橋爪)裏の連中も知らない謎の薬物。
(玲子)テロ。
(勝俣)この殺しのホシを挙げるためにはクスリの線も追わなきゃなんねえってことだよ。
3人のマル害はゲームの世界の中で共通の人間と接触していたかもしれません。
(湯田)どちらも女子高生でした。
(葉山)でももう一人は違いました。
男です。
ハンドルネームはシド。
政財界に幅広い人脈を持つかなりの大物です。
(橋爪)「間違ってました」じゃ済まねえぞ。
お父さまはご在宅ですか?
(美樹)ああ父はゆうべ夜勤でもうすぐ戻ると思うんですが。
(今泉)捜査の方針を根本的に見直さなければならない。
でも下坂はマル害3人と接触してるんです。
(今泉)それが1週間ほどドイツに行ってることが分かった。
下坂勇一郎はシドではないということだ。

(橋爪)島。
(島)はい確認したところ2週間前下坂勇一郎は海外にいたためガチャゲーにアクセスできない状況でした。
この時期通信履歴のあるシドとは別人ということになります。
また本人の証言どおり下坂勇一郎の携帯とパソコンにはガチャゲーにアクセスした履歴が一切ありませんでした。
(今泉)じゃあ何でガチャゲーには下坂のクレジットカードで登録したアカウントがあるんだ?
(島)運営会社に問い合わせたところ盗んだカード番号を利用した不正登録ではないかということです。
(今泉)不正登録か…。
はい下坂のカード情報を盗み取りそれでガチャゲーに登録したと。
つまり3人のマル害と接触したシドという人物は下坂のカード情報を盗んだ他の誰かだったそういうことか。
(島)その可能性が高いと考えられます。
また下坂勇一郎とゼブラをさばいていた白楼会とのつながりも見つかっておりません。
(ため息)シロのようだな下坂は。
(橋爪)さっきな下坂勇一郎から自分が犯人だと決め付けるような言葉を浴びせられたと抗議の電話があったよ。
一課を飛び越えて警視総監の方にも総理直々にお叱りの電話が入ったそうだ。
フッずいぶんと派手に追い込みかけちゃったなお嬢ちゃん。
気持ち良かったろ。
(橋爪)何がテロだよ。
焦っちゃったか。
手柄立てたくて。
申し訳ありませんでした。
全て私の…。
裏取りぐらいきちんとやれよ!バカヤロー!全て私の責任です。
(構成員)なあなあなあなあクスリやんない?クスリ。
(女子)いやいやえ〜でも最近毒入りとかヤバくない?
(構成員)ヤバくねえヤバくねえって。
ここだけの話。
ゼブラ売ってんの白楼会なんだよ。
(女子)嘘また嘘だあ。
(構成員)嘘じゃねえって。
あのヤクには手出さねえ方がいい。
(勝俣)あっすいませんすいません。
いやすいません。
(構成員のうめき声)てめえ片桐組の雑魚だろ。
ゼブラのこと知ってんな?
(構成員)知らね…。
(構成員のうめき声)
(勝俣)おい。
(構成員)知らねえよ放せよ。
知らねえ。
おい「白楼会がゼブラまいてる」って言ってるぜ。
どうなってんだよ。
(宇和島)おう兵隊集めろ。
笑いに来たんですかバカな後輩を。
(島)吹かしに来ただけだ先輩風を。
よかったですね。
これで主導権は島主任のものです。
(島)ああお前が下手打ってくれて助かった。
島主任ホントはうちが任同かける前から六本木でゼブラが出回ってること知ってたんじゃないんですか?
(島)だったら何だ?誤認したのはそっちの責任。
手の内明かすかどうかはこっちの自由。
そうだろ?すいませんおっしゃるとおりです。
ゼブラのことを六本木署が嗅ぎ回ってる。
六本木署?鈍いな。
白楼会の構成員が刺されて帳場がたってる場所だ。
ガンテツ。
やつの単独じゃない所轄が動いてるってことは何か握ってるってことだ。
島主任どうしてここへ?独りになりたいときに行く場所なんてだいたい限られてる。
お前なんかよりよっぽどよく知ってるよ。
ハッ吹かしてんなあ先輩風。
おい向こうで拾ってきたネタ全部俺にも渡せよ。
甘っ。
間違えた。
これで白楼会が動くはずだ。
(朝倉)了解です。
いいな?片桐組にカチコミ掛けるタイミングがゼブラを押さえる最後のチャンスだ。
分かってんな?
(朝倉)分かりました。
別の帳場も動き始めた。
抜かれんじゃねえぞ。
はい。
(勝俣)なあ朝倉これでけりがついたらお前に…。
(朝倉)あっ動いたのでまた。
(通話の切れる音)
(勝俣)朝倉。
(不通音)
(勝俣)朝倉。
勝俣主任どういうことですか?おやおや六本木のわりにはずいぶん地味な服装だねえ。
元公安だからってこそこそ公安から情報手に入れてこっちを引っかき回さないでくださいよ。
いったい何の話してんだよ。
追ってるんですよね?ゼブラ。
こっちが追ってんのは殺しの線だけだよ。
そっちが握ってるネタ全部出してください。
今すぐ。
おいおいあ〜あ任同振りかざしてしょっぴいたはいいが外れ馬券でその八つ当たり俺たちにすんのやめてもらおうかな。
どけ。
はい姫川。
(菊田)主任4人目の犠牲者が出ました。
どこ?
(菊田)恵比寿署管内のアパートです。
しかも今度は残ってたそうです。
ゼブラが。
すぐ行く。
(呼び出し音)朝倉!
(所轄刑事)ご苦労さまです。
おい。
(所轄刑事)はい。
カチコミを掛ける。
相手は片桐組だ全員集めろ。
(所轄刑事)はい。
(所轄刑事)片桐組の事務所です。
(構成員)おいおいそんなとこ止めんじゃねえよ!おい!勝俣さんに連絡してください。
見てきます。
(所轄刑事)朝倉さん!
(構成員)何だどけ!・
(銃声)
(所轄刑事)警察だ。
止まれ!おい止まれ!
(井岡)あっホトケさんは蓮沼孝太郎27歳。
やっぱり劇症肝炎が死因みたいですね。
う〜ん…。
これか。
(菊田)主任。
あっ見てこれがゼブラだって。
(菊田)ガンテツの班の朝倉圭吾巡査長知ってますよね?ああどしたの?先ほど殉職したそうです。
(井岡)ホンマかいな。
白楼会と片桐組の構成員が一人ずつ出頭してきたそうです。
(読経)ガンテツの班は誰も来てないみたいですね。
(読経)《奥さん?》《ええ子供が熱出してちょっと心配で》
(読経)・
(朝倉の息子)パパは?パパは?
(朝倉の妻)シーッ静かにして。
パパは?
(朝倉の妻)静かにして。
(朝倉の息子)パパは?
(朝倉の妻)静かにしてお願いだから…。
(朝倉の妻の泣き声)
(ため息)・
(湯田)主任。
勝俣主任がこっちの事件のホシを移送してきました。
(橋爪)どういうことだ。
(勝俣)六本木の暴力団構成員刺殺事件を捜査をしていたらゼブラの本ボシにたどりついたというわけです。
(今泉)マル被。
(勝俣)マル被は片桐組組長片桐直哉。
筋書き。
(勝俣)筋書きは六本木で抗争事件を繰り返していた片桐組が敵対する白楼会のシマを荒らすためにゼブラをばらまいた。
言っておきますがこれは簡単な暴力団の抗争事件ですよ。
妄想女の言うような薬物テロじゃありませんよ。
裏取りは?
(勝俣)裏取りは港北薬科大学薬学部の研究員が劇症肝炎を引き起こすアセトアミノフェンを片桐組に流したとそう吐きました。
あっそれともう1つそう片桐組の構成員もその件につきましては吐きました。
それも2人。
おい行け。
何だこりゃ。
どんだけ強引な捜査してんだよ。
こんなやり方通用すると思ってんのか。
そっちがちんたらやってるからだよ!手柄横取りされたからって八つ当たりされちゃ困るなあ。
あっそれとこれは片桐組の事務所で押収したゼブラです。
勝俣!お前部下の葬式より手柄とりにいってたのか!早く新しい弾補充してくださいよ。
撃ち合いもできやしねえや。
(勝俣の笑い声)しかしガンテツっちゅうのは最低の男やな。
自分んとこの部下が死んどんのにお前へとも思っとらんねんど。
(石倉)とにかく早ければあしたにはこの帳場は正式に解散でしょう。
でも今日の取り調べだとまだ片桐直哉が自供してないらしいですよ。
(井岡)自分とこの事務所からお前ゼブラ出てきとんのにか?はいゼブラの存在を知ってそれをまねして白楼会のシマを荒らそうとしただけ。
こっちのマル害とは関係ないって言ってるそうです。
何やその口から出任せねえ。
(井岡)玲子ちゃん。
主任。
あっ?
(井岡)「あっ」って。
(石倉)どうしたんですか?う〜ん。
何かふに落ちないのよねえ。
だって最初に死んだ3人は全員下坂のカードを使ったシドってやつとガチャゲーで接触してんのよ。
あれはたまたまだったってこと?
(石倉)私も気になって調べてみたんですがそしたら4人目のマル害蓮沼孝太郎もやはりガチャゲーの会員でした。
ホント?菊田と葉山と一緒に調べたので間違いありません。
あっそれとこれは葉山から挙がってきたネタなんですがガチャゲー内に偽装クレジットカードをつくってくれるやつがいるって噂になっています。
それやったら僕らも聞きました。
何やカードのデータを完全にコピーしたクローンカードがあるっちゅうて。
(石倉)もしかしたらシドってやつと何か関係が。
ちょっと待ってよ。
康平何か辛いものない?
(湯田)辛いの?こう脳に刺激がくるようなやつ。
(湯田)ああそれならあっ…。
うわっ出さない。
あっはい。
で菊田とノリは?菊田はマル害の会社関係葉山はシドとクローンカードを追ってます。
みんな主任と思いは一緒です。
そう。
(橋爪)本件と六本木署管内で起きた暴力団構成員刺殺事件との関連性が強まったことを受け本日より六本木署の帳場をこちらに吸収する形で特別合同捜査本部とする。
(勝俣)あのホシはもう挙がってるわけですから。
わざわざ合同捜査本部立ち上げる必要はないと思うんですがね。
いいから聞け。
(勝俣)はい。
(今泉)昨日とは少し状況が変わった。
報告。
(大山)はいかっ科捜研の大山です。

(机をたたく音)
(勝俣)声が小さくて聞こえませ〜ん。
(笑い声)
(今泉)気にするな続けろ。
(大山)片桐組の組事務所で発見されたゼブラを分析しました。
中身は合成麻薬とアセトアミノフェン。
周りを包んでいたカプセルは乾燥牛骨を原料としたゼラチンでできていました。
いわゆる一般的に販売されているカプセルです。
(大山)また4人目の被害者蓮沼孝太郎さんの家から見つかったゼブラについても分析しました。
中身は合成麻薬と麻酔剤のハロセン。
アセトアミノフェンとは違いますがこちらも劇症肝炎を引き起こす薬物です。
こちらもカプセルの原料はゼラチンでした。
ただ白いカプセルには牛乳が含まれていました。
また個々の形状にもばらつきがあることからおそらく意図的に牛乳を入れて完成させた手作りのカプセルだと思われます。
それと監察医務院の國奥先生に確認したところ櫻井綱島三沢蓮沼4人の被害者の胃の中からはともに微量ながら牛乳の成分が検出されています。
(橋爪)おい分かりやすく結論を言えよ。
(大山)あっはいつまり片桐組の事務所で見つかったゼブラと4人目の被害者蓮沼孝太郎さんの家で見つかったゼブラ。
この2つはまったくの別物であり4人の死亡原因となったのは片桐組が所持していたゼブラではないということです。
つまり片桐が証言しているとおり片桐組は模倣犯。
4人を殺した本ボシは別にいるってことだ。
(ざわめき)
(今泉)ただし!
(今泉)ただしゼブラが見つかったことは大きな前進だ。
今日から捜査方針を変える。
島。
(島)はい。
麻酔剤のハロセン牛乳入りのカプセルゼブラ自体が入ってたビニール袋あらゆる物の出どころからゼブラの流通経路を探れ。
はい。
(今泉)姫川は第4のマル害蓮沼孝太郎の敷鑑。
他の3人のマル害との共通点を見落とすな。
はい。
勝俣。
(勝俣)へい。
お前は片桐組から出たゼブラが本当に偽物だったのかどうかの裏取り。
製造日と流通経路からマル害たちと関連がなかったかどうかを確かめろ。
以上だ。
はい。
(今泉)何かあるか?では解散。
(机をたたく音)行くぞ。
(石倉)これで島主任が一番有利な立場に立ちました。
ええハロセンの出どころを探っていけばホシに直結する。
そんなに時間はかからない。
急がんとおいしいとこ全部持ってかれまっせ。
(菊田)主任。
ちょっとお話が。
時間ないよ。
ゼブラの情報が早い段階からネットに挙がってたのが気になってたんです。
誰かマル害の近くにいる人間がゼブラを見てたんじゃないかって。
でも鑑を見ても何も出てこなかったでしょ?はい何度同僚たちに聞いても駄目でした。
でも知っていても警察に言えないってだけかもしれません。
シャブ食い仲間ってこと?ええそれで…。
(ため息)仕掛けてみたんですわなを。
わな?櫻井渉綱島信彦最初に死んだ2人の直属の上司に掛け合って部署内でメールを回してもらいました。
今日警察による尿検査が行われるかもしれないって。
で?
(菊田)先ほど上司たちに電話で確認をとったところ1人わなに掛かりました。
誰?綱島信彦の同僚柴崎幹夫28歳。
彼は今日「高熱を出した」と言って会社を急きょ休みました。
行こう。
(菊田)はい。
(葉山)シドっていうプレーヤーなんだけど覚えてないかな?
(麻友)シド?ああ何度か話した子なんで覚えてます。
子?子ってどういうこと?たぶん私と同い年くらいの女の子でそれでよくファッションとか音楽とかあのすごく話が合ったんで。
(所轄刑事)葉山さんきました。
すいません失礼しました。

(柴崎)は〜い。
すいません隣に越してきた者ですがご挨拶に。

(柴崎)ちょっと待ってください。
こんにちは。
(井岡)こんちは。
あれ柴崎さん元気そうですね。
(柴崎)はっ?今日は高熱出して会社休んでるって聞いたんですけど。
はっ?あんた誰?警視庁の姫川です。
覚せい剤取締法違反の容疑であなたを…。
(井岡)痛っ。
菊田!
(井岡)待てこら!
(柴崎)ああっ!
(柴崎のうめき声)
(井岡)とうっ!
(柴崎のうめき声)
(菊田)ほら立て!
(柴崎のうめき声)
(菊田)おい。
駄目?
(ため息)
(柴崎)すいませんでした。
一つだけ聞かせてください。
あなたは同僚の綱島信彦さんがゼブラ模様の違法薬物を持っていたことを知っていましたか。
正直に答えた方があなたのためですよ。
もともと俺は綱島に勧められてドラッグを始めたんです。
あいつ「新しいのが手に入ったから」って言ってゼブラを見してくれました。
でも俺はまだ他のクスリがあったから。
どうやってゼブラを入手したか言ってましたか?
(柴崎)もらったって。
ガチャゲーで知り合ったやつに。
何て人?シドです。
シドってやつにもらったって。
それ以上はホント何も知りません。
ありがと。
(警察官)よしじゃあ…。
(柴崎の泣き声)はい姫川。
(石倉)石倉です。
蓮沼孝太郎のバイト先に来てるんですがやはり蓮沼もガチャゲーで知り合った女子高生と援助交際していました。
よく自慢していたと店の店員が証言しています。
分かった。
ありがとう。
どうした?康平。
下坂のカードを使っていたシドってやつですけど蓮沼孝太郎とも接触していました。
つまり死んだ4人全員シドってやつと接触してたってこと?そういうことです。
分かった。
シドは蓮沼孝太郎とも接触してたんですか?みたい。
そいつがゼブラを流してるとみて間違いなさそうですね。
問題はそのシドっちゅうやつがいったい誰なんやっちゅうことや。

(井岡の倒れる音)ノリあんた今どこ?
(葉山)通信履歴からシドと接触のあった人物を当たっていました。
それで?
(葉山)ゲーム上で行われていた会話の内容からみるとシドは10代の女子である可能性が高いと思われます。
10代の女子?
(葉山)はい。
それとガチャゲーのゲーム上でクローンカードの取引がされているという噂をご存じですか?あっ知ってる。
その裏のクローンカード屋とコンタクトが取れました。
1時間後上野駅のジュエリーブリッジで接触します。
ノリ。
はい。
よくやった。
いえ。
保さんと康平の組をそっちに向かわせるから合流して。
こっちもすぐそっちに向かう。
はい。
どうしたんですか主任。
ずっと引っ掛かってたんだけどそもそもこの事件の捜査って薬物テロって視点から始めたよね。
ええ組織的なテロ事件だというのが大方の予想でした。
それが今度は暴力団同士の抗争が原因だってことになった。
しかしそれはガンテツの勇み足でしたからね。
何かさものすごく大きな何かが事件の背景にあるみたいに捉えてたけどこれってホントにそうなのかなあ?どういう意味ですか?だってさ明確な意志を持った組織が背景にあるのならあんなゼブラ模様のふざけたクスリつくると思う?カプセルは牛乳入りですしね。
まるで世の中をバカにしてるみたい。
実はこの事件の裏にあるのってもっと稚拙でいいかげんな何かなんじゃないのかなあ?んっ?女子高生クローンカードゼブラ模様。
う〜ん…。
(井岡)みんな「ゼブラゼブラ」言うてるけど牛乳入っとったからホンマは牛やったりしてね。
「うっしっし〜」や。
牛…。
はっ!そっか。
井岡ファインプレー。
菊田!はい。
すぐ全員に招集掛けて。
ノリと合流してホシを確認する。
(菊田)はい。
(今泉)おう何だ。
(今泉)任意同行?はい。
もう一度やらせてください。
誰を引っ張る?もう失敗は許されんぞ。
理解してます。
分かった。
ただクローンカードの確認がとれてからだ。
ありがとうございます。
では写真を送っていただけますか?お願いします。
おう。
(所轄刑事)どうします?このまま応援待ちますか?いや2人で確保しましょう。
(所轄刑事)はい。
(葉山)クローンカード屋さんですか?
(葉山)少しお話を聞かしていただけますか?・ナイフを捨てなさい!あんたこれだけの刑事相手に逃げ切れるとでも思ってんの?捨てなさい。
捨てなさい!
(男性)痛えなこの野郎!一つだけ教えてほしいんだけど。
この人物にクローンカードをつくったことはあるかしら?
(捜査員)皆さん聞いてください!捜査会議の開始時間を1時間遅らせるそうです。
あっ?
(島)理由は?
(捜査員)姫川班がマル被を確保しました。
誰か引っ張ったのか?
(捜査員)はい。
誰だ。
(捜査員)それが…。
(橋爪)おいおいずいぶんギャラリーが多いな。
下坂勇一郎氏から抗議だ。
娘をさらった理由を聞いてきた。
また間違いだったらどうなるか分かってんだろうな。
(今泉)承知しております。
下坂勇一郎さんのクローンカードを使っていたのは娘のあなただったのね?美樹さん。
私たちすっかり勘違いしてたの。
最初はあなたのお父さんがシドだと思ってそれが違うと分かったら今度はお父さんのカード情報を盗んだ他人がクローンカードを使ってゲームに登録してるんだと思ってた。
でも話はもっとシンプルだったのよね。
あなたはお父さんのクレジットカードを盗みクローンカードをつくってこっそり使ってた。
お父さんがカードの明細なんてほとんど見てないのをいいことに。
今日ねガチャゲーのゲーム内で商売やってるクローンカード屋さんにあなたの写真を見せたら半年前確かにクローンカードをつくって渡したと証言してくれたわ。
つまりあなたがシドなんでしょ?
(美樹)フッ別に違うなんて一度も言ってないんだけど。
子供が親のお金使って何が悪いんだっけ?親がカードつくってくれないから私が代わりに手続きしただけ。
私がいくらクローンカード使ってもあの2人は私のことを無駄遣いしないいい子ちゃんだと思ってる。
お互いハッピーだしそれってすごくない?じゃあなぜ今日あなたがここに呼ばれたかは心当たりがあるわよね?
(美樹)う〜ん。
あるようなないような?櫻井さん綱島さん三沢さん蓮沼さん。
みんな亡くなってるわ。
知ってるわよね。
さあ。
あんたもやってんでしょ?売り。
売り?あなたみたいのはモテたでしょ?一見清純に見えるし女子高生好きの殿方にはたまらなかったんじゃない?どうだか。
まあそりゃ姫川さんより若くてカワイイのは事実だけど。
じゃあ認めるんだ。
売りやってたこと。
やってたとしたらいけない?
(美樹のため息)どうせこんな世の中なんだし何したってどうでもよくない?でこの4人に配ったんだこれ。
センスの悪い白と黒のドラッグゼブラ。
(美樹)フッゼブラじゃなくて牛柄だから。
どこで入手したの?
(美樹)もらったの。
キモい客から。
キモい客?
(美樹のため息)
(美樹)「俺は将来有名な医者になって大金持ちになるんだ」とか言ってるキモい医大生。
医大生?私が「牛柄が好きだ」って言ったらこんなドラッグつくってきたの。
「カプセルは牛乳入りだから体にいいよ」だって。
こんなクスリ飲むわけないっつうの。
名前は?宇田川浩一かな。
東都医大の。
朝倉の敵だ。
引っ張ってこい。
はい。
岡。
(岡)はい。
何で配ったのよこんなクスリ。
親父たちが「欲しい」って言ったからあげただけ。
私は何も悪いことしていない。
(ため息)あんたね売春しといて何言ってんの。
あのね私はいくらでもクローンカードが使えるの。
お金のためにやってる連中とは違うから。
じゃあ何のためよ。
面白いから。
大人が私にひれ伏すのが。
だから私の場合売りっていうかもっと…。
ふざけないで売春は売春よ。
(美樹)おばさん何あつくなっちゃってんの?援交が悪いとかどうとかそういう話だったらうんざりなんですけど。
だいたい人類最古の商売にいまさらいいも悪いもないでしょ。
あるのよそれが。
援交は悪いってこの社会では法律で決まってるの。
(美樹のため息)全然説得力ないんですけど。
だったら何でソープはいいわけ?あんなの援交と変わんないでしょ。
全然違うんですけど。
(美樹)何が?いい?彼女たちはちゃんと税金を納めてるの。
営業許可を取った店でちゃんと従業員として登録をして社会に認められてるの。
「社会社会」ってそんなの私には関係ないっつうの。
ああそう。
だったら私があんたの社会をめちゃくちゃにしてあげるわよ。
まずあなたのお母さんに電話するわ。
「お宅の美樹ちゃんはどうやら売春行為に明け暮れていたようなんです」って。
あとは学校ね。
先生も生徒も購買部のおばさんにまで知れ渡るようにアナウンスするわ。
「下坂美樹は売春婦です。
校長先生もいかがですか」ってね。
ほとぼりが冷めるまでの我慢なんて思わないでね。
あんたが何食わぬ顔でどっかの誰かと結婚でもしようものなら私はその人に必ずお伝えするから。
就職先にも引っ越し先にも「売春婦だ」って言い触らす。
でもそうなったって構わないんでしょ。
社会なんてどうだっていいんだもんねえ。
最低。
(ため息)ねえ分かってたんでしょ。
騒ぎが大きくなってからは自分が配ったクスリが原因かもって思ったはずよね?だったら何で教えてあげなかったのよ。
少なくとも4人目の犠牲者は避けられたはずなのに。
だってこれつくったの私じゃないし。
そもそも「欲しい」って言ったのは親父たちの方だからそれってもう私の知ったこっちゃないよね。
正直別に誰が死のうとどうでもよかったんですけど。
なめてんじゃないわよ!4人も殺しといて「誰でもよかった」とはどういうことよ!菊田資料。
(菊田)はい。
櫻井渉30歳。
死因は劇症肝炎による急性肝不全。
綱島信彦29歳。
発見が遅れたため遺体の一部は腐乱。
ちゃんと見なさい!三沢光浩35歳。
そして蓮沼孝太郎27歳。
これがあんたが言う誰でもよかった人間たちよ。
見なさい!主任。
うるさい。
こっちはゼブラをめぐって起きた暴力団抗争。
そしてその抗争に巻き込まれて死んだ刑事朝倉圭吾巡査長。
これ全部あんたがやったのよあんたが殺したのよ。
さああんたが誰でもよかったどうなっても知らないって始めたこの結果どう落とし前つけてくれんのよ。
ごめんなさい。
ごめんなさい?それで済むと思ってんのか!
(菊田)主任!自分の行動に責任も取れないような餓鬼が生意気なこと言ってんじゃないわよ!・
(壁を殴る音)
(美樹の泣き声)始末書。
やり過ぎだよ。
子供みたいでしたね主任。
(石倉)いらんこと言うな。
(湯田)はい。
(井岡)しかし怒った顔もまたよかったねえ。
(菊田)ていうか何でお前がここにいんだよ。
(井岡)へっ。
(島)お疲れさ〜ん。
(一同)ご苦労さまです。
(島)ほい。
(菊田)だからもう2個も食わないですって。
(島)バカ1個はお宅のお姫さまの分だ。
渡しといてくれ。
はい。
(島)お疲れ。
(一同)ご苦労さまです。
(井岡)空揚げ。

(勝俣)宇田川浩一はうちの班が挙げた。
下坂美樹を独り占めしたくてせっせとゼブラをプレゼントしたそうだ。
ああそうですか。
(勝俣)向いてねえな。
捜査一課の主任があんな小娘にマジギレしてよ。
おっしゃるとおりですね。
ご苦労さまです。
姫川。
(ため息)バカヤローだなお前。
(ため息)・
(物音)
(朝倉の妻)はい。

(ため息)ああっああ…。
左にしとけばよかった。
2014/05/26(月) 15:53〜16:48
関西テレビ1
ストロベリーナイト #03[再][字]

「右では殴らない