静岡県富士市
ここ聖隷富士病院に1人の男がやってきた。
到着するなり診察室へ
神の手を持つといわれる眼科医だ
この日の患者は
突然10センチ先のものが見えなくなった
すぐさま手術の準備が始まる
神の手の現場に入った。
望月さんの症状は
網膜からは多量の出血が認められた。
放っておけば失明の危険性が高い。
これを治療するには眼球に内視鏡を入れ特殊なカッターで網膜を傷つけないよう注意しながら血の塊を切り取って吸引する。
極めて難易度の高い手術だ。
手術が始まった
服部医師が内視鏡を眼球に入れた。
モニターに映し出されたのは網膜の映像。
確かに血の塊があった
それを慎重に取り除いていく。
高度な技術にそばにいた医師も目を見張る。
通常2時間はかかる手術がわずか40分で終わった
実は服部医師この病院の勤務医ではない
この日は病院からの依頼で難しい手術のためにやってきた
こちらの患者は失明寸前だったところを救ってもらったという
いいや違います。
もう神の手ですよ。
フリーランスの服部医師はその腕ひとつで全国を飛び回る
福島県郡山市の病院で1日に7件の手術をこなし翌日は盛岡へ移動
そこにも患者が列をなして待っていた。
その日のうちに飛行機で盛岡から大阪へ。
と思いきや…
2週間の間に日本全国10か所の病院を渡り歩いていた
なぜこんなにも過密スケジュールで働くのか。
その理由はひと月の残りの2週間にあった。
黄金の国よ再び。
日本から飛行機で5時間ベトナムハノイ。
更にハノイから2時間かけベトナムの南カントーへ
大量の荷物を抱えた服部医師の姿があった
そしてその荷物をトラックに積み込んだ。
実はこれ
ここベトナムにも服部医師の手術を待ち望む人がいるのだ
目指す場所までは車で更に4時間かかるという。
ところが10分もしないうちに…
医療器具を積んで前を走っていたトラックが
服部医師なんとかやめさせた
しかし今度はなぜかその
(ベトナム語)
どうやら運転手は先に行けと言っているようだ
いったい何が起きたというのか?
(ベトナム語)
どうにか一件落着
しかし目的地まではまだ遠い
車に揺られること4時間
目的の場所に到着した。
ベトナム最南端の街カマウ
この地域で唯一の眼科病院
到着するなり服部匡志医師が来てくれました。
出迎えたのは
更にセレモニーを終えてロビーを行くと…
ここにも服部医師を待つ大勢の患者が。
その数125人。
これだけ患者が集まるのには理由があった
患者が押し寄せる理由。
それは服部医師が無料で治療してくれるからだ
実は服部医師月の半分を日本で働き残り半分はベトナムの貧しい地域にやってきて無償の手術を行っていた。
これを12年間続けている
患者たちの目をよく見ると…。
白く濁っている
すぐさま手術が始まった
白内障の手術では白く濁ってしまった水晶体を取り除き代わりに眼内レンズを入れる
これで劇的に視力が回復する
日本では当たり前に行われている手術だがベトナムでは手術代が出せず放置して失明してしまう人が多いという
次々と手術をこなす
そんな服部医師に更なる難題が待ち受けていた
遠く離れた地の患者たちに何ができるのか?
『未来世紀ジパング』。
今回は世界を救う日本の医療第4弾です。
服部先生すごいですね。
びっくりしました。
大活躍ですね。
小説とか映画のそういう中にしかいらっしゃらないような方かと思うくらいの…。
服部医師はベトナムでも有名な方なんですか?はい向こうの人によく知られてますね。
新聞やテレビも特集の番組組むくらい…。
ベトナムが今回舞台ですけれども…。
はい。
まさに今話題の国ですよね。
そうですね今はいこちらですよね。
南シナ海の西沙諸島南沙諸島。
このへんの領有権をめぐってニュース…話題になったりしてましたね。
はいたいへん注目されている国なんですけれども…。
実はベトナムにとって日本は最大の援助国なんです。
すごいですね。
なぜなら日本にとってベトナムは経済成長著しい有望なマーケット。
すでに1,500社以上の日本企業がベトナムに進出している。
この先関係を深めていきたい国なのだ
そんなベトナムの医療事情ですけれども今どうなっているのでしょうか?こちらですね。
1つはこの地域の格差。
34%くらいお医者さんのいない地区だと言われています。
あともう1つが貧富の格差の問題です。
先ほどVTRに出てきました白内障の手術なんですけれども。
実は白内障というのはよくかかる病気なんですよね。
こちらをご覧ください。
日本の白内障の発症率なんですけれども…。
加齢に伴って?そうなんです。
日本では今の医療では適切に処置を行えば失明するような病気ではないんですよね。
それがベトナムでは行えないということなんですね。
さぁというところで今回の沸騰キーワードお願いします。
はい。
今回の沸騰キーワードはこちらです。
ということでまずはベトナムに医療を届けているのが先ほどVTRに登場しました服部医師ですね。
実はベトナムでは無償で働くどころか旅費も滞在費も自分持ちなんだそうです。
なぜそこまでするのかその先に何があるのでしょうか。
屋台街は朝から大賑わい。
お目当ては
ベトナム人が毎日食べるまさに国民食だ
朝8時ベトナム人に混じってフォーを食べていたのは無償で医療活動をする
路上での朝食を終えるとバイクで通勤ラッシュの街の中へ
慣れた感じでバイクを走らせ向かったのはベトナム最大級の
服部医師ここでも
しかしなぜ服部医師はベトナムで無償の活動を始めたのだろうか
大学を卒業後眼科の勤務医として働いていた服部医師。
2001年学会であるベトナム人医師からこう言われた…
1週間ほどベトナムに行きたいと病院に掛け合うと病院を辞めてから行けと言われてしまった。
そこで高額な給料を貰っていた病院を辞めフリーになることを決意したのだ。
実際にベトナムを訪れるとその状況は想像をはるかに超えていた。
失明している人はなんと200万人。
貧困層の患者の多くは治療代が払えず諦めるしかない。
そんな状態だったのだ
そこで服部医師は月の半分を日本でフリーの眼科医として働き残りの半分をベトナムに来て無償で治療するようになったのだ
この病院で服部医師が頼まれるのはどれも難しい手術。
この日やってきたのは
網膜はく離によって両目がほぼ失明状態だという
この手術は服部医師にとっても決して簡単なものではなかった
ベトナムで成功率1%の難手術に挑む眼科医の服部医師。
手術が始まった
ギア君の右目は網膜はく離ですでに完全に失明していた。
今回の手術はわずかに網膜の残る左目を見えるようにするというもの。
ギア君の左目には増殖膜と呼ばれる薄い膜が発生しこれが網膜を引っ張って網膜はく離を引き起こしていた。
この増殖膜を取り除くというのが今回の手術だ。
内視鏡を使って網膜をモニターに映しながら特殊なハサミで増殖膜を切り取っていく
1ミリでも手もとが狂えば網膜を傷つけ視力が失われてしまう
緊迫した時間が続く
2時間後ようやく手術が終わった
さすがの服部医師も放心状態。
果たして少年の目に光は戻るのか
数日後ギア君の病室を訪ねた
手術した左目は見えているのか?
ちゃんと見えていた
ギア君の様子を服部医師に伝えると
(スタッフ)もう結構開いて見えるようになってて…。
無償でベトナム人を救ってきた服部医師には今進めている計画があった
この日ハノイ市内で向かったのは工事中のビルだ。
取り出した設計図には…
ここに日本式の眼科病院を作ろうというのだ
最高級の医療を提供して治療費を稼ぎ地方の貧しい人々のための無償の医療を更に広げていくという
まだ問題が山積みだった。
工事が遅々として進んでいなかったのだ
しかしこの病院の建設費は誰が出すのか?実は日本のメガネの三城が資金面で協力しているという
こうした服部医師の取り組みにベトナム政府も動き出した
服部医師の献身的な活動がベトナムで今大きく広がり始めていた
じいさんとしては泣きましたね。
ほんとに…すばらしい人がいるんですね。
いやもうジーンときちゃいましたね。
まさにベトナムの赤ひげと言ってもいいんじゃないでしょうか。
こちらですね赤ひげ先生。
小説や映画などでも知られていますけれども貧しい人に無料で医療を施す人情味溢れる医師像のことですね。
昔はこういう方いらっしゃったんでしょうね。
そうなんですね日本でも今…。
日本は皆保険制度…。
要するに国民すべてが健康保険制度なんかに入ってるっていうことになってますけども…。
その制度ができる前まさに赤ひげみたいな先生がいてその人は貧しい人からはとらずに野菜をかわりに受け取るとかそういう払える範囲で払ったり…。
そういうことをやってたわけですね実際…。
ただ今ベトナムを見てきたんですけれども…。
実ははいこんな言葉皆さんご存じでしょうか?医師密度…。
要するに医者1人あたりで何人くらいの人口をみるかっていうそういう数字ですね。
医者水準を表す1つの指標だがベトナムでは医師1人に対して患者は863人。
これは日本のおよそ2倍にあたる。
東南アジアの他の国々では…
ミャンマーは1,634人。
ベトナムの倍です。
更にカンボジア4,405人ということで日本の10倍以上の患者さんを1人のお医者さんが診ないと間に合わないという現状があるんですよね。
それがこちらですね。
さあ皆さんこの人物誰だかおわかりになりますか?ポル・ポト。
カンボジアで1975年から1979年まで首相として実権を握りました。
それは当時のカンボジア人の3分の1にものぼる。
なぜそんなことをしたのか?
そんな悲しい歴史を持つカンボジアにまったく新しいやり方で医療を届けようとする日本人グループがいました。
カンボジアの首都プノンペンへ
プノンペンから更に車で北へ2時間半。
ここは農村が広がる
昔ながらの高床式住居が建ち並びほとんどの人が農業で生計を立てている。
村人に病院はどこかと尋ねると
錆びた看板…ここが診療所だという
患者がやってくると看護師か助産師が問診。
その病状に合わせた薬を処方するだけなのだ
そこで村人たちが病気になったとき頼りにする場所があるという。
中を覗いてみると…
伝統療法だ。
大勢の患者が治療を待っていた
療法士がまず手に取ったのは胡椒科の葉
それを口に含んで噛み砕き…
患者に吹きかけた。
これで患者の体を清めるのだ
そして線香を当てる
感じた場所を棒で突くと熱が消え病気が治るのだという
(スタッフ)なんでも治せるんですか?
治療代は決まっていない。
払える範囲で払えばいいのだ。
これがカンボジア僻地の医療の現状だ
そんな辺境の村に1台の車がやってきた
降りてきたのは日本人。
若い人たちばかりだ
医者のいないあの診療所に入っていく。
実は彼らは日本の医師と看護師。
この場所で診察を行うという。
しかし到着するなりまず始まったのは自己紹介
彼らの大半は今回の医療ボランティアのためわざわざ日本からやってきていた。
皆ある組織に登録している。
組織の名はジャパンハート。
ミャンマーカンボジアなど東南アジアの僻地に無償で医療を届ける活動を行っているNPO法人だ。
日本で働く医師や看護師が2泊3日から休暇を使ってでも参加できるため参加者は年間450人にものぼる
こちらの3人は看護師と研修医
わざわざその2日間のために…。
そうですね。
日本の医療チームが来ると聞きつけ診療所には大勢の村人たちが集まっていた
診察が始まった
初めて受ける本格的な医療
症状の軽い人には薬を出し手術が必要な人を選び出す
実は彼らは診察専門のチーム。
診察が終わると日本に帰る
入れ替わりで今度は手術チームが到着
率いるのは
10年前にジャパンハートを立ち上げた人物だ
今回この地を選んだのはカンボジア保健省からのたっての依頼。
機能していなかった病院に手術室も作った
手術チームがそろった
しかし僻地での手術は容易ではない。
準備を任されたのは
まず最初にチェックするのが…
手術器具も数が限られている
そのため古い高圧釜を用意しそのつど滅菌して使い回さなければならない
更にこんなものも…
この女性は口の中にできものができていた
それをわずか3分で切除
そのスピードに患者自身もあっけにとられていた
2歳の子供を治療してもらった父親は…。
感謝で言葉が出ない
しかしこのあと大きな壁が…。
大手術なのに輸血パックが1本
カンボジアの辺境で手術するジャパンハート
重篤な患者がやってきた
こちらの女性は甲状腺が腫れ上がっていた。
貧しくて10年間病院に行けなかったという
だが麻酔は2時間以上使いたくない。
カンボジアで使われている麻酔は長時間使うと副作用のリスクが高くなるのだ
更に輸血パックも…
ムダな出血は命とりとなる
とそのとき!
手術中に停電が起こったらどうする?これも心配だ
やるぞ。
お願いします。
いよいよ手術開始
器具を手渡すのは緊張の面持ち。
ここでは日本で行う以上の仕事が求められる
山本さん手際よく器具を手渡していく
順調に進んでいたそのとき!
ケリー2本で足りるわけないだろうが…。
もっと足しとけやアホ。
はいケリーを…。
カンボジアの辺境で肥大した甲状腺を摘出する大手術。
順調に進んでいたそのとき…
ケリーが2本で足りるわけないやろうが。
もっと出しとけアホ!ケリーを!なんで2本しか出してないんじゃアホ!
想定していたよりも麻酔の効きが悪く更なるスピードアップが必要となった
チームが一丸となって時間との勝負に挑む
吉岡医師の指示で看護師の山本さんが電気メスで止血する。
これも時間短縮のため
そして甲状腺を摘出。
手術は無事成功。
予定の2時間より30分も早い1時間半でやりきった。
手術を終え持ち込んだ機材を撤収。
次なる僻地を目指す
このジャパンハートという団体は企業とか個人からの基本的には寄付で成り立っています。
最大の特徴は海外で医療ボランティアをしたいという医療関係者が気軽に幅広く参加できる。
そういうシステムを作った。
短い人では2泊3日から…。
そういう仕組みを作ってらっしゃる。
自腹!この思いがすごいですよね。
でも気持を持ってる人っているんですよね。
やってみたいと…。
さぁでは山口さん今回の未来予測をお願いします。
私の未来予測はこちらです。
どういうことですか?今回ベトナムで活躍されてる服部先生。
更にカンボジアで活躍されてるジャパンハートのチーム…。
こういうところもそうなんですけども…。
服部先生はこの…。
おっおおっ!
服部医師はベトナム人医師たちに眼科手術を指導
彼らにその技術を伝えていた
そしてVTRの中にもありましたけれどもあえて使っているそうなんですよね。
すごいことになってる。
どんどん現地で育てているということなんですね。
こういう活動をすることによってこういうことですね。
日本の医療への信頼こういったものが高まってくる。
今日米倉さんずいぶんと感動して…。
もうほんとにじじいだからね涙もろいんですけどもでもそれでもやっぱりこういう人たちがいるって嬉しかったですね。
誇りに思いますよね。
うんほんとに。
2014/05/26(月) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
未来世紀ジパング【世界を救う!ニッポンの赤ひげ】[字][デ]
未来世紀ジパングでは「ニッポンの医療輸出」をシリーズで取り上げてきたが、今回は世界に貢献する医師たちを通して日本医療の“信頼力”を問う。
詳細情報
番組内容1
【“神の手”持つ眼科医】服部匡志医師。彼は依頼されれば、日本全国どこにでも行くフリーランスの眼科医だ。手術の腕を買われ日本国内を飛び回る。ある患者は、地元の病院を何件も回ったが、失明はまぬがれないとさじを投げられていた。しかし、服部医師の手術により視力を取り戻した。「服部先生は…神の手です」ところが服部医師、日本にいるのは一か月のうち半分、残りの2週間は何をしているのか?
番組内容2
ベトナム最南端の町、カマウ。普段は人影まばらなある病院に、この日100人以上の患者が押しかけてきた。みな白内障など眼の病気にかかった人達ばかり。そこにやってきたのは、服部医師だった。実は、残りの2週間は日本で得た報酬を元手に、ベトナムで無償の医療活動を行っているのだ。12年間も続けているという。服部医師が救った患者はおよそ1万人に及ぶ。
番組内容3
【カンボジア・へき地医療に取り組む日本人チーム】経済発展著しい東南アジア。都市部では医療も進歩してきているが、辺境などには、病院がないところも多い。カンボジアの首都プノンペンから車で2時間半もかかるチューンプレイ地区。いまだ高床式住居が点在する農村地帯だ。近代的な医療を受けられる病院はない。そんな村に、日本人のあるグループがやってきた。
番組内容4
その名はNPO法人・ジャパンハート。東南アジアでへき地医療に挑む日本のチームだ。日本人の医師と看護師が、そのたびごとに集まりチームを組んで、東南アジアのへき地にやってきては患者を治療していくという。今回もチューンプレイ地区に即席の診療所をつくるのだが、その様子は野戦病院さながら。カンボジア国内で調達可能な機器や薬品を使って、次々に患者を治療していた。
出演者
【メーンMC】SHELLY
【進行】大橋未歩(テレビ東京アナウンサー)
【沸騰ナビゲーター】山口聡(日本経済新聞社 編集委員)
【ゲスト】米倉誠一郎、宮崎美子、東川グェン(ベトナム人)
関連情報
【公式ホームページ】
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