大竹先生と又吉さん何やら楽しそうですね!もしやスゴロクで遊んでる?
(又吉)おっ!
(大竹)いいっすね!実はこれオイコミノア特製のスゴロク。
2人が歩むのは会社員としての人生です。
「会社員」と一口に言っても人生山あり谷あり。
決して安泰とは言えません。
今日本で働いている人のおよそ8割が会社勤め。
どうすればあなたと会社の関係が幸せになるのか経済学で考えます。
(テーマ音楽)今会社員の数はおよそ5,200万人。
その中でも正規雇用いわゆる正社員の割合はこのようになっています。
あなたは正社員と聞くとどういうイメージを持ちますか?この仕事に対して……の人なのかなと思ってます。
ほとんどの人が安定しているイメージを持っているようです。
でもそもそも正社員ってどういう雇用の形を言うのでしょう?「正社員」っていう呼び名を私たち普通に使いますけれども法律上はそういうふうな呼び名ってないんですよ。
ないんですか!?はい。
あのねここに民法で「雇用」っていうところがあって見ていただいたら分かるかと思うんですけどね。
「正社員」ってありますかね?確かに「正社員」という言葉は出てきてないですね。
そうですよね。
はい。
「正社員」という言葉は法律で明確に定められていません。
…と記されているだけです。
ちなみに「正社員」が使われ始めたのは1980年代パートタイムで働く人が増え区別するため使われるようになりました。
ところが民法にはこのような一文も記されています。
つまりいつでもクビになってしまうおそれがあるということなんです。
クビにしないで!ちょっとイメージ違いすぎますよね。
違いますね。
これは実は実態と違ってきてるんです。
それで戦後労働法というのができて1か月前には予告するようにしなさいっていうふうに変わったんですね。
はい。
2週間はあんまりだと。
今では実は民法よりも強い形でこういう定めになったんですね。
2008年3月施行の労働契約法では合理的な理由がない場合は解雇ができないと定められています。
この合理的な理由というのは例えばやる気がないとか遅刻とかもその合理的な理由に入るぐらいのアレなんですかね。
遅刻で本当に業務ができないような状況。
はい。
例えば又吉さんが生放送に何度も遅刻するとかっていうのはそういう理由になるかもしれないですよね。
なるほど。
民法ではいつでも解雇される可能性がある正社員。
しかし合理的な理由がない解雇は権利の濫用とみなされる判例が労働契約法に反映されています。
近年正社員という雇用の形に新しい動きが出ています。
じゃ2が出たのでえ〜12で「限定正社員になる」で止まりましたけど大竹先生限定正社員って何ですか?限定正社員っていうのはね普通の正社員だと「残業しなさい」とか「転勤しなさい」とか「仕事を変わりなさい」とかって言われたときに受け入れるっていう形になってますよね。
でも限定正社員はそういうことはないと。
うん。
働く時間とか場所とかそれから仕事の内容とかっていうのが限定されている。
はい。
でも正社員だ。
なるほど。
ということなんですね。
大手衣料品店や日本郵政などがこの春から採用しました。
その他にも今新しい雇用のあり方を目指す会社があります。
又吉さんが訪れたのは?すいません。
こちらでですね新しい制度を選択された方のお話が聞けると聞いて来たんですが。
はい私です。
ああホントですか?お話伺えますか?はい。
もともと10年以上正社員として勤めていた八幡さん。
4月から新しい働き方を選択したそうです。
どんなのなのかな?なるほど。
実際に選ばれてみてどうですか?
(八幡)今までと同じ生活ができるのが私にとってはすごくよくて習い事をずっとやっていますのでそれが継続して東京でもずっとやっていけるのがいいと思います。
何を習われてるんですか?ヨガです。
あっヨガを。
へぇ〜!確かに異動とかがあるとそういうのも。
そうですね。
続けられなくなってしまうので。
新しく何か始めるときもなかなか始めにくかったりするかもしれないですね。
うん。
なるほど。
今回こちらの会社が新たに導入した制度とは正社員を従来どおり全国転勤がある働き方と新たに地域に根ざした働き方2種類に分け社員が選択できるようにしたもの。
ただし地域を限定した働き方を選択した場合基本給や固定賞与が変わります。
(関根)どうぞコーヒー。
よかったら。
すいません。
いただきます。
又吉さん会社の代表にお話を伺いました。
おいしいです。
私どもも会社の歴史ですとまだ17〜18年という若い会社なんですけれども。
どうしても17年前に20歳で入った人もそういうと37〜38歳という感じでですね。
当然人生のライフサイクルの中でですねやっぱり生活環境が変わってこう見えるわけですよね。
今までは若い人ですから全国のお店に「あっち行け!」と言ったらみんな「はい」と言って行ってくれたりするわけですが子育てされたり結婚されたりまたもしかすると介護のという事でそれぞれの人の生活が変わってきたわけです。
そうするとやっぱり全国で店舗を展開しておりますとなかなかあそこにお店を造りたいけど人がいないとか行ける人がいないということもあって。
また従業員の方もやっぱり自分の前向きにもっと仕事をしたいけどやっぱり子育てがあってその地を離れられないっていうような。
そういったこともありますから1つの制度としてはですね…そしてもうひとつこちらの会社が行ったことがあります。
今までの契約社員という枠をなくし全員を正社員にしたのです。
正社員としての自覚を一人一人に持ってもらうために今年3月今まで契約社員だった人を対象にした入社式も行いました。
契約社員の方をなぜ正社員にされようと思ったんですか?そうですね。
世の中の景気もよくなってですね就職の口もいろいろ出てこられるとやはり不定期雇用って言いますかね。
というよりも有期雇用社員と契約社員という。
…というケースも結構ありましてですね。
やっぱりそれは会社としてまずいしせっかく力を付けてきてくれた人たちをもっともっと自分たちの戦力として大事にしていかなきゃいけないという事が大きな1つの要因ではありますね。
スターバックス大好きだしもっと働きたいっていう方は選択もできるしっていう。
まあいろんなそれぞれのできるだけ個人もちろん個人のニーズに100%応えられるわけではありませんけどもでも…会社の制度としてはいいのかなと思ってます。
そうですよね。
なるほど。
限定正社員制度についてもう少し考えてみましょう。
パートタイムとか非正規社員で働いている人に比べるとパートだったらもう少しちゃんと働きたいとかもう少し雇用が安定したいっていうふうな人にとってはですね正社員になれる。
はい。
そうすると給料も少し増える可能性もありますし雇用も安定しますよね。
それから本当の正社員として働くには残業できないという人だったら限定正社員として残業はない正社員という形で働かしてもらえるのはいいことじゃないですか。
はいはい。
もし正社員として働いて昇進したら転勤もありますよね。
だけど転勤がない正社員として働きたいっていう人にとってはよりいいという事になると思うんですよ。
なるほど。
今までの正社員として比べたら雇用が不安定になりますから働いてた場所のお店だとか工場が閉鎖っていうことになったら職を失うかもしれないという事はあると思うんですけどね。
限定正社員制度は2013年度の政府の成長戦略にも盛り込まれています。
非正規労働者の正規化を促すために職場のニーズに合った多様な正社員の…。
限定正社員制度では辞めざるをえなかった人や非正規雇用の人が正社員になれる場合がある半面解雇されやすくなるのではという懸念もあります。
制度のよりよい活用のために会社側も社員側も考える必要があります。
又吉さん。
はい。
これは大学卒の新入社員100人を表してるんですけれども。
この中から3年以内に会社を辞めてしまう割合人数というのはどのくらいだと思います?ちょっと書いてみてくださいよ。
3年以内ですよね。
3年以内。
3年以内だと…そうっすね。
僕らの世界だと6割ぐらいは。
6割ですか!もうちょっとやめるかもしれないですね。
これは結構特殊な世界ですよね。
そうですね。
世の中全体の大学卒業の人が3年以内に辞める比率というのはこのくらいなんですよ。
3割。
はい。
中学卒とか高校卒の割合だともっと高いですね。
このグラフは新卒で就職した人が3年以内に離職してしまう割合を示したもの。
大卒でおよそ3割の人が離職するという結果が出ています。
なぜこんなに多いのでしょうか?だから働き始めて一番最初が予想してたものあるいは希望してたものと違ってこんなはずじゃなかったっていうふうになりやすいですよね。
実際仕事っていうのは実際に現場で働いてみて初めてその実態ってわかるじゃないですか。
こういうのね経済学で「経験財」って言うんですよ。
経験財。
「経験財」とは購入前に検査しても質がわからないものを言います。
会社から見ても学生から見ても入社してからでないとお互いが会社に合うかわかりません。
対して「検査財」とは購入前に検査をすれば質がわかるものを言います。
ところでこの経験財私たちの身近なところにもあるんです。
結婚がちょっと近いような気が…。
そうですよね。
結婚してみなきゃわかんない事も多いですよね。
はい。
実は離婚率も離職率と同じように最初の3年辺りっていうのが割合としては高いんですよね。
そうなんですか。
へぇ〜!そうなんです。
離婚率も離職率と同様短い期間で離婚する割合が高くなっているのです。
ああ!結婚してみないと相手の本当の性格とか癖とか考え方ってわからないかもしれないですね。
そのわかんないところを減らそうとするためだとは思うんですけれども同棲するカップルも結構多いですよね。
なるほど。
結婚してみなきゃわかんない事というのはある程度だんだんわかってくるというのはあるかもしれない。
みんなでもそんなもんやってわかってないのが一番の問題じゃないですかね。
3年以内に辞めやすいとか3年以内に離婚しやすい。
そこはもう「ストレスを感じて当然や」っていう前提がないから理想が高すぎて「こうや」っていうその理想とのギャップでみんな辞めちゃうんですよね。
なるほど。
なぜそれみんなある程度覚悟しないんですかね?ああ。
多分2つ種類あると思うんですよね。
だからそうやってあんまりにも最初の期待値が高すぎるとかっていうのがそもそも間違いだと。
それからしばらくしたら慣れていくかもしれないというのもちゃんとわかってたらミスマッチって言われるのはかなり減るんじゃないかっていうのはありますよね。
でも全然その逆で入った瞬間からやりがい感じてすごい楽しくて自分もこうなんでしょう?収入も得られてっていう仕事がゼロじゃないからみんなそれを求めるということですか?はい。
だから最初に入った職場っていうのはすごくこう本当にミスマッチで相性が悪いという可能性もある。
やっぱり働いてみて初めてわかる部分というのがあるからそのミスマッチの結果最初の3年間で辞めていく人たちが多いと。
なるほど。
3年以内に辞める人たくさんいますから卒業して3年以内だったら新卒として受験できるっていうんだったらそういういろんな経験してみて適職を探したいっていう人にとってはいいかもしれないですよね。
そうですね。
非正規雇用になってしまうことが問題になっています。
ところでね又吉さんは仕事に何を求めてるんですか?やっぱり楽しい生活それからやっぱり社会のために世の中を明るくするためにお笑いで貢献するっていう志があるんでしょうか?今のところはやりがいの部分が大きいかもしれないですね。
やりがいっていうのは楽しい生活とは違うんですか?楽しいんですけどいわゆるその…なんて言うんですか?遊べて楽しいとか好きなような暮らしができて楽しい…の「楽しい」ではないかもしれないですね。
何か目標とするお笑いの姿みたいなのがあってそれに向かって達成感があるっていう感じですかね。
目標に向かって行動してることの充実感であったりとかその楽しさとかやりがいの部分なんでしょうね。
大竹先生は仕事に何を求められてるんですか?そうくると思ってなかったですね。
あのう似てますよ。
同じじゃないですかね。
一緒ですか?はい。
私の場合研究ですけどね。
今までわかってなかったことを明らかにしていくっていうこと自体が喜びですけどね。
それはなかなかつらい時も多いですけれども。
その楽しさっていうのがやっぱり一番大きいですね。
そこはすごく共通してますね。
そうですね。
今会社で働く人は何を求めているのでしょうか?そうですね。
やはり…なるほど。
そうですね。
求めてる事ですか?はい。
まあ…そうですね頑張った分を認めてくれるというかまた……ような雰囲気だといいかなと。
これは若者の働くことの意識を40年以上にわたって調査したもの。
1970年代は「自分の能力を試したい」が1位だったのに対し近年は「楽しい生活をしたい」が一番高いという結果が出ています。
会社で働く人もそうでない人も働く目的は変わってきているのです。
「社会のために役に立ちたい」も増えてますね。
そうですね。
だから今の若者って社会に貢献したいという人たち多いんですね。
随分だけど昔と違ってきてるというのはわかりますよね。
だからこう自分の能力を生かしたいっていう人よりも世のために役に立ちたいっていう人たちが増えてるんですね。
はい。
今は社会が多様化してますので仕事に何を求めるかっていう事も随分人によって違ってますよね。
まあこうやってね昔はお金が大事だとか能力を生かすとかという事だけが一番大事だって若者が思ってたのが少しずついろんな価値観で楽しく生きたいとか世の中の役に立ちたいとかっていうふうに変わってきてるという部分があると思うんですよね。
そういう価値観の変化とそれから社会の環境の変化っていうのも起こってきてますから働き方の変化っていうのはちょうどそれに合わして今変化してる最中だと思うんですよ。
だから新しい制度が入ってきたらやっぱりそれが完全にはうまくいかないときもまだまだあると思うんですけどね。
でもその限定正社員というふうな新しい雇用形態っていうのが普及していったりまた別の形で新しい働き方っていうのが増えていくとそういう意味で幸せに働ける人が増えていくかもしれないですよね。
だからそういう社会になってほしいなとは思うんですよ。
今までの働き方だけだったら不幸な人たちもいっぱいいるでしょうと。
だから選択肢が増えてそうじゃなかった人たちがこう幸せになっていくというふうな働き方の選択肢が増えていったらいいなと思うんですけども。
はい。
次はねいろいろな価値観がこうやってある中で楽しく働くにはどうすればいいかっていうことを学びたいと思うんですよ。
はい。
楽しい方が絶対いいですもんね。
そうですよね。
どうすればやる気が出るのか?それから楽しく仕事ができる方法というのを経済学で考えてみたいと思います。
はい。
2014/05/27(火) 00:00〜00:25
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「こんな会社で、働きたい!」(前編)[字][再]
今「会社員」の働き方が多様になっている。政府の成長戦略に登場した限定正社員っていったいどういう制度?個人のライフスタイルに合わせて進化する、雇用の形を考える。
詳細情報
番組内容
今、働く人の8割以上が企業などに雇われている「会社員」。そのあり方が変わりつつある。企業を取り巻く環境だけでなく、働く側の意識が多様化してきたことが理由だ。今回、注目するのが「限定正社員制度」。職務や勤務地などが限定されているもので、転勤などが生じると辞めざるを得ない人だけでなく、非正規雇用の人が正社員になれる可能性がある。一方、事業所などが撤退すると解雇の懸念もあり、会社も働く側も検討が必要だ。
出演者
【出演】又吉直樹,【解説】大阪大学教授…大竹文雄,【語り】朴ろ美
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情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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