(舌打ち)
(田所雄一)何があっても日課は欠かすなよ。
(田所)まだいるのかあの旦那。
(田所)来た!
(田所)わっ…!
(田所)なんなんだ?あれ。
(弁天真実)お母さん私の携帯見なかった?何やってんのよ!?
(弁天祐美子)あ…ごめん!謝る…。
だけどさあんただって悪いんだと思うよ!携帯の入ったさジャージあんなとこ置いとくからさお母さん洗濯ものと間違えて洗っちゃったじゃない。
壊れてるのにこんなところに干して全然反省してないじゃん。
いやいやいやしてるって。
男だったらさ頭丸めて…。
でもさこの髪の毛もお母さんの魅力の1つじゃない?かき上げた髪エレガントだって…。
ああ〜っ!言ったでしょ!?私のブラシ使わないでって。
嫌なのよお母さんの白髪が…。
白髪ってあんた失礼ね!…やだ。
白髪…?おかしいなちゃんとカラーリングしてんのに。
(ため息)でもいいよ別に。
お母さん仕事と家事で大変なんだもんね。
私に言う資格ない。
ちょっと真実!熱でもあるんじゃないの?いつもだったらものすごい勢いで怒鳴り散らすくせに…。
そういう偉そうな事言える立場じゃないから私。
でも携帯新しいのに替えるからそのお金だけはちょうだいね。
じゃいってきます。
(新島亨)小笠原起きてるか?テニスやろう。
テニスやってひと汗…。
(新島)澄江さん…。
(新島)小笠原!
(加山澄江)違うんです…私じゃないんです…!ここに来たら…旦那様が倒れてて…!誰か…誰か来てくれ!誰か…!
(松永紘一)ああ…ああ…!
(小笠原華子)何よ騒々しい。
ああ…!違うんです奥様…私じゃないんです…!
(新島)警察…すぐ電話して!
(澄江)奥様信じて…!澄江さん包丁置くんだ。
ね?
(澄江)私じゃない…!ああ…!
(赤星正義)ああうまい!こりゃ一日の活力の源だなぁ。
ヤバイな今月も…。
エリート弁護士一家の赤星君にはわかんないだろうなこの苦しみ。
何言ってるんですか。
僕はですねあの家から自立したくてこうやって師匠の所に来ていろいろとね学ばせて…。
(電話)おっ仕事の電話じゃないですか?弁護の依頼だ。
…なわけないでしょ。
どうせなんかのセールスよ。
はい弁天祐美子法律事務所。
弁護の依頼?はいカヤマ…カヤマスミエさんはい。
先生の所へは行かれないんです私…。
行かれない?おそらく先生の所にはもう少ししたら警察が行きます。
捕まるわけにはいかないんです私…。
お願いします助けてください!警察来るってどういう事ですか?もう少し詳しく話してください。
もしもし?聞こえますか?
私の名前は弁天祐美子。
服役経験のある弁護士だ
私は身に覚えのない放火と殺人の罪で逮捕された
それは厳しい取り調べで夫を自殺に追いやった検事を逆恨みし彼の奥さんと子供を殺害したと思われたからだ
しかし服役後私の冤罪は晴れその時担当した弁護士に言われた
冤罪の苦しみを誰よりも一番よく知っている私こそ弁護士になるべきだと
そして私は猛勉強して司法試験に受かり弁護士になった
早く早く!わかってますよ。
(豪田刑事)すいません弁護士の弁天先生ですよね?そうですけども…私たち今出かけるとこなんですよね。
お急ぎでないのならまたにして頂いた方が…。
時間は取らせません。
加山澄江という女性の事で…。
あっ…ダメですよ。
師匠は逃げてください。
ここは僕に任せて…。
いやいい…。
いいじゃなくて…!早く…逃げて逃げて!早く…!なんで…!なんで私が逃げなきゃいけないのよ!?あいつうまくごまかしておきゃ…。
あっ…!
(南郷志保)アネゴ会いたかった!私嬉しい!志保ちゃんどうしたの!?私ね仕事先の社長のセクハラが頭にきてそいつの股間にガツンと膝蹴り食らわしてやったの。
ねぇ私傷害罪になんないよね?ね?詳しく聞いてみないとわかんないけど多分大丈夫だと思う。
でもね私今それどころじゃないの。
(豪田)おい!志保ちゃんお願い!頼んだ!あいつら追っ払って!了解!この野郎お前らもセクハラか!?こらセクハラ!ちょっと待ちなさい…!痛い…!
(吉村刑事)痛っ!
(志保)セクハラおやじ!
(澄江)弁天先生ですよね…?カヤマスミエさんですか?すいませんこんな所までご足労おかけして…。
いえあの…ここじゃなんですからあっち…。
さっき電話で話した事と重複するかもしれませんがもう一度詳しく話して頂けませんか?丸総建設ってご存じでしょうか?マンションの耐震偽装問題で新聞に出た…。
鉄骨を何本も少なくしたっていう…。
私はあの会社の創業者の息子さんで社長の座を追われた小笠原忠道さんの家に家政婦として雇われている者なんです。
この決議に賛成の方ご起立願います。
賛成多数。
よって解任決議は…。
(小笠原忠道)この野郎…!丸総建設は俺の会社だ!あの一件以来忠道社長は人が変わったようになってしまったんです。
家に閉じこもり誰も信じなくなって…。
そして耐震偽装の真相をマスコミに流したのは奥様の華子さんだと思い込み…。
あなたやめて…!
(華子)ああっ!旦那様!お願いやめてください!私はもともと華子奥様のお母様のお世話をずっとさせてもらってたんです。
それがお母様が亡くなり華子さんに頼まれて引き続き小笠原家のお世話を…。
そんな関係もあったんで今朝心配になっていつもより早くお宅に伺ったところ社長が…。
そばに落ちていた包丁を拾いあげた時に…。
違うんです…私じゃないんです…!誰か…!ああ…ああ…!そのあと私のところへ…?でもどこで私の事を…?私もいたんです宇都宮女子刑務所に。
殺人で5年服役してました。
(澄江の声)女を作り私と別れたいばっかりに暴力を振るい続けた夫をこの手で刺したんです。
そんな度胸があるのか!?
(刺す音)
(澄江)ああ…!
(澄江)華子さんが私と同じ事をしなければいいとそればかり思ってました。
で実際のところあなたは小笠原忠道さんを…。
殺してません!本当です信じてください。
私殺人なんか…。
でも逃げたのまずかったかもしれませんね。
でも私は…前にも人を殺してるし信じてもらえないだろうと思って…。
でもどうして警察は私の所へ…?憧れてたんです先生に。
先生が冤罪で服役し無実が証明されたという記事を読みました。
そして努力して弁護士になったという記事も…。
2つとも私自身の励みのためにスクラップして部屋に置いてあるから警察の人たちはそれを見たんだと思います。
そっか…なるほどね。
あの…引き受けてくれますか?私の弁護を。
(ため息)これが私のすべてで…ここから必要なお金を。
拝見します。
こんなに…。
それも1000円2000円と細かく…。
貯めてましたから…22年間ずっと。
じゃあ出所してからずっと…。
あの…で弁護して頂く前に1つだけお願いがあるんです。
なんでしょう?この髪の毛と華子奥様のDNAを鑑定して頂けませんか?あのどういう事でしょう?詳しくは言えません。
でも鑑定して結果が出たらちゃんと出頭しますから。
加山さん?公務執行妨害!?ちょっと待ってよ。
あの子たち一体何したっていうのよ?あれ?あなたたち最初に警察手帳見せなかったんじゃない?見せたんだよな?お前は。
見せる前にあの赤星という奴が大騒ぎしたんで…。
だったら成り立たないわね。
公務かどうかわからないんだから。
大体ねその顔見たら最初に強盗疑うでしょ。
おでこに書いておいたらどうなの?「私は刑事です。
疑わないでください」って。
何…!?
(日暮忠信)よせ。
お前たちの負けだ。
(豪田)日暮検事…。
担当?よりにもよって一番嫌な奴か…。
刑法95条の公務執行妨害を適用する場合それが公務員の行う公務である事を認識していなければならない。
残念ながら警察手帳を見せなかったのはお前たちのミスだ。
…これでいいかな?弁天弁護士。
ご丁寧にありがとうございます。
で話は本題だ。
加山澄江を出頭させてもらおう。
このままではお前さんにも犯人隠避の可能性が出てくる。
だとしても無実訴えてる人間そう易々と出頭させられやしませんよ。
冤罪の怖さ一番知ってるの私ですから。
無実を主張するなら我々にはその話を聞く用意がある。
温度計の見方知ってます?一段高い所から「無実だと言ってみろ」「許してください私はやってません!」「証拠は挙がってんださっさと吐いちまえ!」。
事件も同じなんですよ。
目の高さをね水銀の高さに合わせないと正確な温度計れないんですよ。
どこです?うちの2人。
おい案内してやれ。
はい。
こちらです。
世話をかけさせる弁護士だ。
マークしろ。
必ず加山澄江と接触する。
おい。
(吉村)はい。
ごめんね。
いえいい経験です。
よく言うよ。
手錠かけられそうになって泣きべそかいてたくせに。
あのねぇ僕はね君みたいに慣れてないんですよ手錠に!あっそ!悪うございましたね私は慣れ慣れで。
でもどうやってDNA鑑定のための検体を手に入れるんですか?まさかDNA鑑定させてくださいなんて言えるわけないですしねぇ。
やる私。
こら。
志保ちゃんはちゃんとセクハラ問題片付けなさい。
さっき私が言ったように。
は〜い。
うわあ…こりゃまたすごい家ですね。
エリート弁護士一家の君ん家も同じぐらいあるんじゃないの?いえいえ…。
これの半分ぐらいですかねぇ。
いやもうちょっとかなぁ。
とにかくここまで大きくはないですよ。
感じ悪。
え?ちょっと…。
はい。
なんですか?して。
え?行くわよ。
あ…ちょっと…。
ちょっと師匠…!何やってんですか?あれ。
まずいですよこれ。
住居侵入罪になるんじゃないですか?お悔やみに来たんだから別に問題ないでしょ。
葬儀社の人は会社親類関係の人だと思うし会社親類関係の人は葬儀社の人だと思う。
ええ?あの…華子奥様は?奥のダイニングにおられるんじゃないかな。
どうも。
まさか奥様が…?冗談じゃない!私を疑ってるの?私より松永さんあなたじゃないの?
(華子)あなた主人を恨んでたんだし。
ち…違いますよ。
私より新島さんあなた昨日旦那様の事殺してしまおうかって…。
とにかく澄江さんには小笠原を殺す理由はない。
それに昨日俺たちが帰ったあとにこの家に残ってたのは君と小笠原だけだ。
何言ってるのよ?あなた方だって戻ってくれば殺す事が出来たじゃない。
うちの人があの部屋で寝てる事知ってたんだし。
変な事言わないでちょうだい。
(松永)奥様!あの…ちょっとこれお借りしていいですか?最近吸う人少なくて…。
どうも。
DNAの検体確保。
ああもう…やり方がハチャメチャなんですから。
師匠といるとね…ああダメだ。
心臓がバクバクいってる。
あのね私みたいなね三流弁護士と仕事しないで赤星家の仕事してれば心臓バクバクしたりしないでしょ。
これもいい経験です。
どうしたんですか?いやなんでもない。
あのデカなんとかしなくちゃね。
(永井教授)しかしお前さんも人使いが荒いね。
DNA鑑定一番最短でやってくれって?すいません。
今度先生の下手くそな競馬つき合いますから。
おいどうだ?出ました。
じゃあこの2つのDNAのバーコードを照らし合わせてくれ。
99.98パーセントです。
親子だなこの2人は。
間違いなく。
親子…!?そうですか。
やっぱり親子…。
あの…どういう事なんでしょうか?先生と同じなんです。
私も拘置所で子供産んだんです。
私は夫を…赤ん坊の父親を殺した人間です。
母親の資格はありません。
そう思ったからすぐに施設に預けました。
(赤ん坊の泣き声)じゃあ…いいのね?
(赤ん坊の泣き声)
(澄江の泣き声)
(澄江の声)子供がほしい夫婦がいてそこへもらわれていったそうです。
出所してからどこへもらわれていったか調べましたがその施設は火事で焼けてしまって何も記録は残ってませんでした。
でも…やっぱりどうしても会いたくなって捜して捜して…。
ようやく1年前にあの子と同じあざのある子を見つけたんです。
誕生日も同じ。
ああこの子だと思いました。
それで少しでもそばにいようとあの子の家の家政婦になったんです。
でもあの子は嫁いで小笠原の家に…。
それが半年前に奥様が亡くなって私も小笠原家に。
運命に感謝しました。
また一緒にいられると…。
で華子さんの戸籍はやっぱり養女…?いいえ。
実子として育てられていました。
でも…どこでどうやって戸籍がそうなったのか私にはわかりません。
それでご自分が母親である事は華子さんと亡くなった華子さんのお母様には…?いいえ。
とても話せません。
それどころか悟られてはいけないと必死でした。
先生弁護士さんには守秘義務があるんでしょ?どうかこの事だけは先生の胸におさめて誰にも言わないでください。
お願いです。
このとおりです…。
ご心配なく。
お約束します。
ありがとうございます。
これで心おきなく出頭出来ます。
出頭してきました。
本人の意思です。
でも彼女は小笠原忠道殺害には関与してません。
いいえ…。
私がやりました。
申し訳ありません。
ちょっと…何言ってるの澄江さん!
(澄江)いろいろありがとうございました。
本当に申し訳ありませんでした。
申し訳ありませんってあなた…。
連れていけ。
ちょっと待って!話が違うじゃない!だましてたんです先生を。
ごめんなさい。
無実勝ち取るために闘うって言ったじゃない…。
旦那様から暴力を振るわれている華子奥様を見て27年前の自分を思い出したんです。
(澄江)お願い…やめて!お願いだからやめて!
(顔をたたく音)
(澄江)あぁっ!
(小笠原)おら立て!このままじゃ奥様が殺されると…。
いえ奥様だけじゃなく私も殺されると思いました。
それはどういう事だ?あの時ソファで寝ていた旦那様を起こそうとした時いきなりなぜ起こすんだと怒鳴られ殴られてそれで…。
刺した。
いきなり刺したのか?殴ったんじゃないのか?え?殴…。
ああ…そうです思い出しました。
殴ったんです。
頭が混乱してて全然覚えて…。
なぜ!?なぜですか?自分がやっただなんて…。
いいんですこれで。
わかりますよあなたの考えてる事。
娘の華子さんがやったと思ってるんでしょ?だからそれかばおうとして…。
先生は何で育てました?赤ちゃん…。
母乳?はい?私は…子供と離れたのに…お乳が出るんです。
拘置所の暗い部屋で…。
私のこの胸から飲ませてあげられないお乳が…。
お乳が張って服のここに滲んで…。
(すすり泣き)
(嗚咽)あの子にはお乳もあげられなかった。
子守歌ひとつ歌ってあげられなかった…。
お願いします先生。
私に忠道さんがどうやって殺されたのか詳しく教えてください。
刑事さんや検事さんに聞かれてもうまく答えられないんです。
お願い…私をちゃんとした…ちゃんとした殺人犯にしてください。
何言ってるの澄江さん。
まだ華子さんが犯人だって決まったわけじゃないでしょ。
だったら決めつけないで。
真犯人がいるんだったら私が必ず捜し出すから。
だからあなたは自分がやっただなんてそんな事言わないって約束してちょうだい。
それで約束してくれたんですか?自供を翻すと。
とにかく華子さん以外の犯人捜すしかないわね。
ダメですよそれじゃ!そんな事はよくないですよ。
最初からひとつの結論を決めて調査する事は間違ってる!師匠らしくない!なんでよ!なんで間違ってるの?じゃあ華子って人が犯人だって決まったら…。
いや決まりそうになったらやめるのか?調査を。
一番重いんだよ真実は。
真実より大切なものなんてない。
だから師匠は言うべきだったんだ!真実はちゃんと見つけるけどあなたの無実は証明するけどその結果あなたが喜ばない結果になっても我慢してねって。
そんな事言えるわけない!言うべきよね。
弁護士として。
大丈夫よ道外さないから。
心配しないで。
もう!あっありましたありました。
ここです。
赤星君は近所で澄江さんの事聞いてきて。
どんな事でもいいから。
わかりました。
私たちは入ろうか。
はい。
(志保)う〜わ〜。
きれいにしてるな。
私の部屋とは大違い。
この写真華子さん…。
あっこの人形真ん中に写ってるおばあちゃんのかもしれないですね。
つまり華子さんのお母さん。
という事は育ての母と生みの母と3人で写った写真って事ですよね。
あっ!この人形…髪の毛本物です!うわっ!うわー!師匠ちょっと来てください!何?この方が加山澄江さんのアリバイを証明してくれたんです。
アリバイ?でも小笠原忠道の死亡推定時刻はおとといの夜中の1時から3時なんでしょ。
そんな夜中に?こちとら板前でな店閉めるといつもその時間なんだよ帰ってくるのが。
志保さんあまり死亡推定時刻だなんて言葉は…。
わかってるよこっちは。
刑事だって来たんだから。
でも信用してくれねぇんだよな刑事たちは俺の言う事。
酔っぱらってたからって…。
あの刑事さんになんて?だからその日いい気持ちで帰ってきたら隣に来てた女の子が出前の丼出してたんだよ。
(葛城潤子)澄江さん丼ここでいいんですよね?はい。
こんばんは。
あこんばんは。
その女の子は…?同じ家政婦会に勤めてる子だと思うよ。
潤子さんっていったかな?うん隣のおばさんが前にそう呼んでたから。
潤子…。
ええ確かに私同じ家政婦会ですし澄江さんとは仲がいいけどその日は澄江さんのアパートに遊びに行ってないんです。
その事は警察の人にも言いました。
ああそうですか。
もう少し澄江さんの事お聞きしたいんですけどよろしいですか?
(小笠原幾代)だあれ?潤子。
(幾代)お友達?いえ奥様違うんです。
あがってもらいなさいよ。
失礼よ玄関で立ち話なんて。
さっどうぞおあがりになって。
潤子のお友達は母親の私のお友達。
この家がにぎやかになって楽しいわ。
あの方…。
亡くなられた小笠原忠道社長のお母様です。
…どうぞ。
失礼します。
(幾代の笑い声)あ〜ハハハ…!奥様は息子さんが亡くなられた事…。
お伝えしたんですけどよく理解出来ないみたいで…。
ああどうぞお構いなく。
あのそれで澄江さんの事なんですけど…。
ほんとに私行ってないんです。
奥様があんな調子ですし…。
介護を兼ねた住み込みの家政婦としてはとてもこの家を離れるわけには…。
事件のあったおとといの木曜日の夜もずっとこちらに?ええ。
奥様とここで2人で。
あれ?これなんなのかな?なぜ嘘つくの?私にだけじゃなくて警察にまで。
知りません。
私何も知らない…。
澄江さんに頼まれた?自分と一緒にいなかった事にしてくれって。
…私反対したんです。
そんな嘘をつくのは嫌だって。
でも一生のお願いだからって…。
私わからない。
なぜ澄江さんは私と一緒だったって事隠すんですか?それを言えば警察からだって帰れるじゃないですか。
理由は聞いてないんですね?聞いてなくて嘘を?聞いても言ってくれなかった…。
でもあんなに真剣であんなに悲しそうな澄江さん見るの初めてだったから…。
困った人ね。
気持ちはわかんないでもないけど…。
(幾代)ねえ潤子。
お兄ちゃんに殴られたとこ治ったぁ?
(潤子)ええ大丈夫です。
ご心配なく。
そうよかった!お兄ちゃんほんとに乱暴なんだから。
誰に似たのかしらね?あの子。
あのお兄ちゃんって?忠道社長の事です。
奥様子供の時に亡くなった忠道社長の妹さんの事私と間違えていて…。
(潤子)名前も同じ。
字は違うけど「じゅんこ」だから。
それよりお兄ちゃんに殴られたって…。
そんな事もあって私は望んでないのに奥様が私を養女にすると言い出したんです。
そうしたら私を財産狙いだと決めつけて…。
ふざけるな!ハハッ…!私だって嫌です。
そんな目で見られるの。
そんな気持ちじゃなくお世話してるのに…。
でも忠道社長は誰でも疑い全然人を信じてくれなくて。
葛城潤子さんがあなたのアリバイを証明するって約束してくれました。
なぜよ…あの子…。
あれ程頼んだのに。
いい人じゃないですか。
あなたの事好きなんですよ。
だからお願い。
まずあなたの無実を証明してそれから真犯人捜しましょう。
私がやったんです。
あの時私…潤子さんに会ってません。
私が犯人です。
澄江さん…。
(真実)だから別にバスケ部やめたわけじゃないよ?ただ休んでるだけ。
(祐香)そんな事言わずに出てきなよ。
(桜)そうよ。
みんなも言い過ぎたって謝ってるんだから。
もういいから!そういう話したくない私。
もう面倒さよなら。
真実!真実…?真実晩ご飯は?
(真実)いらない。
今勉強中。
(志保)でも最低だねその小笠原忠道って男。
殺されてよかったんじゃない。
そういう事言わないの。
ねぇ師匠?ん?あっ…でどうなの?2人が調べてきた事詳しく聞かせて。
僕の方はですね小笠原忠道の奥さん華子さんに対する暴力の事を調べてきたんですがこの半年で2回も救急車が出てるんです。
いずれも奥さんが自分で階段から落ちて怪我をしたと言っているんですが実態は夫の暴力でしょう多分。
なぜ言わなかったのかな?華子さん。
夫に暴力を振るわれてる事。
お金ですよおそらく。
丸総建設の社長の座を降ろされたといっても資産はあの家を含めて10億は下らないみたいですから離婚したくなかったんじゃないですかね。
ねえ随分悪く言うね華子さんの事。
しょうがないでしょ事実…。
はいはい。
志保ちゃんの方どうなの?あ…はい。
事件があった日あの家にいたのが奥さんの華子さんと小笠原忠道の小学校からの同級生で元精神科医の新島亨。
それとお抱え運転手の松永紘一の3人です。
元精神科…元って何?これが聞いてビックリ。
この新島大学病院に勤めてたんだけどストーカー行為をしてクビになり医師免許も剥奪されたんです。
なんでも美人の患者を追いかけ回したとかで…。
ちょっとちょっと…。
すごい詳しいね。
どうやって調べたの?アハッ!見てわかんない?この魅力よ?あの家に来るクリーニング屋から酒屋からもうみんななんでもしゃべってくれる…。
はいはい…色仕掛けね。
なんだよ感心して損した。
ちょっと何よその言い方!そういう言い方ないんじゃない!…だったらねこのスカートもうちょっと長くしろよ!さっきからねチラチラチラチラと目のやり場に困る…。
見てたんだ?す少し…少し…。
あー気をつけなきゃ。
こんなところに痴漢がいるとは思いませんでした。
痴漢ってね…。
ストップ!痴漢…。
志保ちゃんあなたにひと肌脱いでもらう事になりそうよ。
ひと肌?
(チャイム)はい?
(田所)はい。
あっどうも。
ちょっとお伺いしたい事あるんですけど…。
もう痛いよ!離せよ!この女性に見覚えありますか?
(田所)いえ…。
あ〜そうですか。
あーあの窓か。
あんたこの窓から事件のあった小笠原さんの家のぞいてますよね?はっ?僕はそんな事してませんけど…。
隠し事やめましょうよ。
こっちね殺人なんて事件抱えちゃってるんでのぞきなんて軽犯罪にまで手回らないんですよ。
あーちょっと…言ってる意味わかるかな?あっそう。
じゃああのそっちまで手回して…。
あっ!あ〜すいません!結構です。
すいません!じゃあ話が早い!事件があった日あなたが見たもの話してよ。
あ…はい。
あの晩10時頃だったかな…。
あそこの家の旦那さんが奥さんを殴ってそれを男の人2人…あっ1人はいつも顔見てるから運転手さんだと思うけど。
その2人が止めて…。
でも見たのはそれだけじゃないんです。
いつも夜中の2時頃になると奥さんがシャワーを浴びて下着姿で歩くから…。
それを見ようとして…。
そしたら…。
黄色いガウンの女?顔見たの!?見えませんでした。
でも奥さんでしょ。
そんなふうに決めつけんなよ!顔見たわけじゃないんでしょ!すいません!ちょっと…!あー!手錠…?おい!やばい…本物のデカだよ。
ちょっと!ごめんね。
勘違いしたあんたが悪いんだよ。
でものぞきなんてやめる事。
いいね!早く早く…。
はいはい…。
こうなった以上は仕方ありませんよ。
澄江さんには納得して頂いて黄色いガウンの女性の事を警察に話しましょう。
いやその前に私華子さんに会ってくる。
ちょっと待ってください。
会うより先に警察に行くべきじゃ…。
師匠まさかこの事を言わないつもりじゃないでしょうね?私は加山澄江さんの弁護を引き受けたの。
とりあえずは彼女の立場に立ってすべてを考えたい。
でも真実を隠す事は…。
ねえいいじゃないよ!アネゴの気持ちも考えてあげようよ!うるさい!君はここにいろ!同じ弁護士として僕は立ち会う。
はぁ?
(華子)どういったご用件でしょうか?加山澄江さんを担当なさっている弁護士の方が…。
(澄江の声)赤ん坊の父親を殺した人間です。
母親の資格はありません。
何か…?あなたは澄江さんの事をどう思ってたんですか?師匠何聞いてるんですか?そんな事聞いても…。
赤星君君は黙ってて。
とってもいい人だと思ってました。
母の世話をちゃんとしてみとってくれて…。
でもこんな事件のあとでは…。
その事を澄江さんに伝えてあげていいですか?伝えてあげたいんです。
いい人だと思ってたと。
(ため息)では本題に入ります。
私たちはご主人を殺した犯人が澄江さんではない事を知っています。
アリバイがあるんですよ彼女には。
本当ですか?それ…。
でもあの人自分が犯人だと…。
それは今申し上げられないんですけども事情があって…。
で聞かせて頂けませんか?ご主人を殺したい程憎んでいる人に心当たりは?どんな些細な事でも聞かせて頂ければ…。
回りくどいですよ。
はっきり聞きましょうよ!犯人は黄色いガウンを着た女性なんです。
あなたは黄色いガウンを持ってますか?赤星君君は黙っててって言ったでしょ。
なぜためらうんですか?この人が黄色いガウンを持ってるかどうか持ってるとしたらそれを見せてもらうべきだ。
それが一番大事でしょ!持っていてもそれを見せられないんだったら…。
黙って!それは犯行に使われたものでおそらく血がついてると…。
赤星君いい加減にしなさい!なぜそんな高飛車に…。
君の事見損なったわ。
君にはここにいてほしくない。
悪いけど出てってくれないかな?僕の方こそ見損ないましたよ。
師匠がこんな人だとは思わなかった!失礼します!ちょっと待ってよ…。
なんなのよこれ…。
私犯人扱い…?黄色いガウンなんて知らないわよ私そんなの…。
落ち着いてください!私は信用してますから。
何?なんかあった?…最低だよ。
あの人にはもうついていけない。
アネゴは人間臭いんだよ。
あんたとなんかは違う。
私にはあんたが正義感に凝り固まったあの検事と同じに見えるけど。
何!?何?なんか文句ある?いい!君と話しても何も始まらない。
いーだ!うん?あれ?あれあの検事の子分。
主人を殺す可能性が一番あるとすれば新島さんだと思います。
なぜです?なぜそう思うんですか?あの晩…主人が殺された晩一度は新島さんが言い出したんです。
主人を殺そうと…。
ふざけるな…。
お前が耐震偽装の事をマスコミに流したんだろ!
(華子)違います!
(華子)それはあなたの誤解です!うるさい!
(顔をたたく音)
(新島)やめろ小笠原!
(小笠原)離せ!
(松永)社長!落ち着いてください!
(華子の声)主人は耐震偽装の問題で会社を追われたのはすべて私のせいだと思い込んでいた。
そしてその矛先は新島さんや松永さんにも向いて…。
言っとくけどな新島。
俺はお前が作ろうとしているクリニックにビタ一文出さんぞ。
俺を強請りたきゃ強請れ。
もうすべてを失った。
今の俺は怖いものはないんだ!それに松永。
お前恨んでるんだろ俺を。
偽装の問題で一級建築士だったお前の息子をとことん追い込んで自殺までさせちまったのはこの俺だもんな。
(小笠原)だが俺は悪くないぞ!勝手に死ぬ奴が悪い。
悪いんだよ…。
いつもの誘眠剤が効いたんだ。
運ぼう。
ここに寝かしておくわけにはいかない。
はい。
(華子)嫌っ!このまま置いといて。
この人とは一緒に寝れない。
殺される…!だったら殺しちまおうか。
あんたたち次第だけどな。
な…何言ってんですか。
バカな事言わないで。
その時私が反対して新島さんも冗談だって話を引っ込めたんです。
でも…あの顔は本気だった。
ご主人はなぜ強請られてたんでしょう?心当たりは?ありません。
でも新島さんはいつも大事そうに手帳を抱えていて…。
お前の事はすべてこの手帳に書いてあると主人を脅してるのを何度か見た事があります。
主人もそれに応じてお金を渡していたようで…。
手帳ね…。
(志保)じゃあその手帳の中を見ればいいじゃない。
殺人の事も書いてあるかもしれないし。
そんな単純なものじゃないと思うよ。
それにね運転手の松永にも動機がある。
ああ〜でももう時間がないよ。
さっきあの検事の子分が赤星の事見張ってたからあいつ華子さんが澄江さんの娘だって事喋っちゃうかも。
大丈夫大丈夫。
赤星君だってね弁護士にとって守秘義務がどんなに重いものかってわかってる。
でもあいつアネゴのやり方間違えてるって。
確かにね赤星君が言ってる事は正論だって私もわかってる。
わかってるんだけどね…。
でもねどんな思いなんだろうって…。
ようやく娘に巡り会えた。
でも名乗れない…。
しかも娘は人を殺したかもしれない。
だから身代わりになって自分が犯人だって名乗り出た。
ねえひょっとして澄江さんやっと子供に償えるチャンスを神様にもらったってそう思ってんじゃないかな。
償えるチャンス…。
だから最後の最後まではギリギリまでは華子さん犯人じゃないってそう思いたい。
神様がくれたのがそんなチャンスなんて悲しすぎるじゃない。
だから別の真犯人が捕まって澄江さんには堂々と母親だって名乗り出てもらって…。
華子さん抱きしめてほしいんだよね。
(澄江)「ねんねんころりよおころりよ」「坊やはよい子だねんねしな」日暮検事…どうしてここに?マティーニオンザロック。
(バーテンダー)かしこまりました。
弁天君ともめたそうだね。
うちの事務官から報告があった。
関係ないでしょそんな事。
小笠原華子の事は我々も調べている。
黄色いガウン動機…その他いろいろな事をね。
だがただ一点…。
なぜ加山澄江が小笠原華子をかばうのか…。
それだけがわからない。
知りませんよ僕は何も。
また知っていたとしても答えるつもりはありません。
弁護士には守秘義務があるんです。
私はね君に期待しているんだ。
世の中にはどんな事があっても貫き通さなければならない正義というものがあるはずなんだ。
それがあるから社会が保たれる。
そうは思わないか?大切なのは真実だ。
真実…。
帰ります。
よくないですよ。
こういうところで弁護士と検事が事件の話をするのは。
その垣根を越えてほしい。
正義のために。
真実のために。
待ってる。
君の気持ちが変わったら連絡してくれ。
あなた随分小笠原忠道を強請ってたようですね。
百歩譲ってそれを認めるとしましょう。
でもそうなると小笠原は私の金づるだ。
その金づるを私が殺すわけがない。
そう思いませんか?まあ確かに…。
でもあなた華子さんと運転手の松永さんに小笠原さん殺し持ちかけてたそうじゃないですか。
ハハハ…冗談ですよ。
そんな事まで本気にされると困ってしまうな。
冗談でしたか。
ところであの晩の夜中の2時前後あなたどこにいらっしゃいました?ここに1人でいました。
だからアリバイはない。
さあ今度は私の質問に答えてください。
加山澄江は誰をかばってるんですかね?そんな事聞いてどうするんです?ああ…また強請るんですか。
犯人が誰なのか知りたいんですよ。
小笠原は小学校からの親友なんでね。
どう?あそこに。
(鐘)
(松永)忠道社長がどんなにひどい男だったか私は澄江さんのために法廷で証言してもいい。
あなた小笠原忠道さんを恨んでたそうですねずっと。
当然でしょ。
あいつは息子を殺した。
嫌がる息子に耐震偽装の設計図をずっと描かせていた。
そして事が発覚するとすべてを息子に押しつけて…。
追いつめられた息子は…。
あなた小笠原忠道さんが殺されたあの日の夜中の2時前後どこで何をなさってましたか?
(松永)今度は私を犯人扱いか。
あっいえ…。
(松永)警察には言いましたよ。
アリバイは認めてくれた。
私はね青酸カリを盗もうとしていたんですよ。
青酸カリ!?近所のメッキ工場だ。
だが工場の人間に見つかって…。
調べてもらえばわかります。
澄江さんが殺さなければ私は社長を殺すつもりだった。
私澄江さん犯人ではないと信じてます。
やっぱりな。
…だと思っていた。
恐らく澄江さんは奥様に同情して罪を被っているんだろう。
警察からも聞かれたが…。
私は奥様が黄色いガウンを着ているのを見た事がある。
本当ですか?華子さん黄色いガウンを?持ってる。
警察には持っていないと答えたそうだがね。
アネゴ…。
ああもう参っちゃうな。
どうしても華子さん犯人じゃないかってとこに行き着いちゃうよ。
やっぱりここだった。
あんた言ってたもんね。
1人で考え事する時はよくここに来るって。
すいません。
同じ物この人と。
かしこまりました。
でもいいとこだねぇ。
すんごいオシャレ。
何しに来たんだよ。
別に話す事はないだろ。
戻ってくれないかな。
アネゴ見た目じゃそうじゃないけど参っちゃってるんだほんとは。
澄江さんに自分の人生重ね合わせてるし。
それが間違ってるんだよ。
どうかしてるな…。
あんたの言ってる事はわかる。
でもそういうところがアネゴの一番いいところ…。
そう!そういう事。
見損なった。
あんたの事身分は違うけど好きになりかけてた。
ちょっぴりね。
でもバカだね私。
さようなら。
なんだかまずいところに来たみたいだな。
いえ…。
マティーニオンザロック。
かしこまりました。
嬉しかった電話もらって。
で加山澄江は…。
真実より重いものってほんとにないんですかね?月並みですけど愛っていうのは人を思う気持ちとかそういうのって真実より重いもんなんじゃ…。
何を言ってるんだ。
どうかしてる。
まさか君今の彼女に…。
だとしたらやめておいた方がいい。
あの子は君にはふさわしくない。
人にふさわしいとかふさわしくないとかあるんですか?前科の事言ってるんでしょ彼女の。
そういうの差別でしょ。
そういう物の見方しか出来ない事が正義と一番かけ離れてる事なんじゃないですか?赤星君。
彼女は障害者のための駐車スペースに無視して車をとめた若者たちに突進していきました。
あれ…?
(志保)ちょっと!障害者用の駐車スペースでしょ。
どことめてんのよ!だからどうした?とめ直しなさいよ。
(言い争う声)
(志保)とめ直せって言ってんだよ!行くぞ!人の話聞こえないの?
(赤星の声)僕の師匠もです。
カギ出しなさいよカギ!待てって言ってんだよ!あの時正義だ真実だっていつも口では偉そうな事言ってるけど何も出来ない僕よりはあの2人は偉いと思った。
ああいう2人がいるから世の中救われる。
そう思った。
思い出しましたよその時の気持ちを。
裏切るわけにはいかない。
すいませんお呼びだてして。
帰ります。
よし…。
いやぁ君のような美人がうちの看護師に応募してくれるとはね。
いえ…。
飲み物持ってこよう。
すいません。
志保ちゃんが盗みを?わかりましたすぐ行きます。
志保さんまた問題起こしたんだ。
みたいなの。
お母さんちょっと出かけてくるから。
付き合うのやめればあんな人と。
お母さんの人生の足手まといじゃない。
真美!前からそう思ってたんだよね。
あなた志保さんの事そんなふうに考えてたの?だって本当の事じゃない。
バスケの練習についていけなくて足手まといって言われてるのあなたじゃない?どうしてそれ…。
様子がおかしかったから友達に聞いたの。
そうしたらあなた落ち込んでるって。
ダメなのよ私は。
運動神経悪いし才能ないし。
真美違うよ。
この世の中にはね足手まといなんて人間1人もいないの。
その事はいずれ話すけど今時間ないから。
志保ちゃんのとこ行かなきゃいけないから。
でも足手まといなんて言葉だけはやめてね。
ごめんね。
池袋まで急いでください。
(運転手)はいわかりました。
ありがとうございます。
あれ…師匠?志保ちゃん…!んん〜。
(新島)参りましたよ手癖が悪くて。
この手帳を盗もうとした。
何もここまでする事は…。
条件をのんでくれたら解放しますよ。
加山澄江が誰をなんのためにかばっているのか。
教えてもらいましょうか。
じゃあしょうがないなこの子を警察に突き出すしかない。
あなたの事いろいろ調べてるうちにわかったんだけどこの子確か前科があるんですよね?じゃあ実刑は免れない。
んんっ!んんっ!何?志保ちゃん。
アネゴ喋らないでください。
私の事はどうなったっていいんです。
でも澄江さんの事は…。
わかってる。
じゃあ実刑だ。
仕方ないな警察に電話しましょう。
待って!アネゴ…!?しょうがない…。
しょうがなくなんかないですよ!私は自分が悪いんだから!志保ちゃんあなた殴られたんでしょ?ほんの少しね。
しかし見えるところにあとがつくようなまねはしない。
だからここんところを2〜3発。
監禁してからも口を割らせるために殴ったんでしょ?まあね。
しかしこの子は口が堅い。
とことん痛めつけたがダメだった。
そこまで。
彼女の事を監禁して殴った事を認めた会話がここに録音されてるわ。
監禁に傷害。
彼女の窃盗の罪より重くなるけど覚悟しておく事ね。
おっと…。
私に手を出したら罪はもっと重くなるわ。
この会話を警察に提出してほしくなければ速やかに彼女を解放するのね。
いいみたいね。
志保ちゃん帰ろう。
アネゴ…。
師匠!助けに来ました!久し振り。
もう終わった。
さあ行こう。
えっ…?えっ…?
(新島)お前たちは…。
ああっ…!この…離せ!
(新島)あっイテッ…。
ああっ…。
(志保)強い!やるじゃない。
まあ…まあね。
あっ…俺裏切らなかった。
うん。
行こうか。
じゃあ新島に痛めつけられても澄江さんが娘さんをかばってる事を言わなかったんだ。
当たり前でしょ。
守秘義務守秘義務。
何それ?盗聴器だ。
あっ…。
えっ…いつの間に!?新島につかみかかられた時じゃない?
(2人)ああっ!もしもし新島さん。
あなたそこにいるんでしょ?随分手の込んだ事してくれるよね。
卑怯だねあんた!フフッ…。
人は勝ちを意識したり難関を乗り越えたと思った時に心にすき間が出来て油断するんだ。
これは心理学の常識ですよ。
そうか娘をかばってるのかなるほどね。
クソッ!済んだ事しょうがないわよ。
それより志保ちゃん手帳の中身見たの?ううん。
あっでもね…。
女の子?うん。
(潤子)子供の時に亡くなった忠道社長の妹さんの事私と間違えていて…。
(幾代)死んだ順子の事聞きたいの?あの子はとてもいい子でしたよ。
頭が良くて気が利いて。
忠道と比べても優秀で。
あっ…こんな事言うから忠道に叱られるの。
順子ばかりかわいがってえこひいきしてるって。
そんな事言ってらしたんですか?忠道さん。
ええ。
それでねうちの別荘の近くの川で順子がおぼれ死んだ時に僕が突き飛ばして死なせたんだって。
とんでもない作り話をショックのあまり言い出して。
あら順子死んだはずだったのに。
あら…。
(小笠原順子)どうしたの?お兄ちゃん。
作り話じゃなかった?うん考えられると思うの。
本当の事を話したんだけど誰にも信じてもらえなかった。
でもたった1人だけ信じた人間がいる。
小学校の同級生の新島。
うん。
というわけで新島さんについてあなたが見たり聞いたりした事を全部話してもらえませんか?「ねんねんころりよおころりよ」この間私子守歌ひとつ歌ってやれなかったって言ってたでしょ。
でもおかしいんですよ。
だから歌おうと思って歌いだすとここまでしか知らないの。
「坊やはよい子だねんねしな」…。
結局は…母親になれないダメな女なんですよね私。
しみじみわかった…。
(新島)よく来たね。
まさか君が彼女の娘だったとはね。
知らなかった。
まあ座って。
君とはこれからの事をゆっくり時間をかけて話さなきゃならないからね。
(パトカーのサイレン)新島が!?
(豪田)はい。
…はいそうです。
大丈夫です。
犯人はすぐ割れますよ。
とんでもないものを落としていったんです。
名前の入ったネックレスでしてね。
今その持ち主のところへうちの者を行かせました。
(吉村)何してるそこで!何隠した!?おい待てっ!
(華子)ああっ離して!離してよ!血痕!?違う私じゃない!ねえ信じて。
今変な電話があったの。
犯行の時に着てたガウンそこに隠したって!ねえ嘘じゃない!!日暮検事!本当ですか?小笠原華子が逮捕されたって。
新島亨が殺害された事は?知りましたニュースで。
それで…。
新島の殺害現場のクリニックに落ちていたネックレスは小笠原華子のものと判明し小笠原家の庭から発見されたガウンに付着していた血痕は小笠原忠道のものと一致した。
じゃあ彼女が2つの殺人を?否認している。
俺自身も納得出来ないところがある。
じゃあ無実だと?それはこれからだ。
これ以上お前さんに話す必要はない。
あちょっと…。
師匠。
加山澄江さん…。
見損なったわ。
なぜそんな余計な事を…。
私が犯人でよかったのになぜ余計な事を。
澄江さん…。
ちょっと待って!ごめんなさいね。
でもね華子さんは犯行を否定してる。
私も気になる点がいっぱいあるの。
絶対彼女の潔白証明してみせるから!もういい!もうやめて!澄江さん!本当は先生を責める資格私にはないんですよね。
それほどあの子が小笠原忠道におびえ憎んでいるんだったらあの子のために先に私が手をかけるべきだった。
それが出来ないんですもの私は最低の母親…。
そんな事…そんな事ありませんよ!いいんです。
お願いしますこれからはもう事件にかかわらないでください。
私は母親である事を隠して華子のために生きていきます。
あれどういう意味なんですか?母親である事を隠して華子さんのために生きていくって。
親子である事がわかってしまうと証言に重みがなくなってしまうって事さ。
あの人は親子である事を隠し名乗りもせず小笠原忠道がどんなにひどい男かどんなに華子さんを苦しめていたか裁判で証言するつもりなんだろう。
それしかないと諦めたんだろう。
《一体私は何をしたんだろう?》《何もしなかった》《澄江さんをつらい目に逢わせただけだった》《私のした事は…》はいお味噌汁。
少し食べなきゃ体に毒だよお母さん。
…でいろいろ考えた。
謝る。
志保さんの事あんなふうに言った事。
ごめんなさい。
それとバスケ部の練習出るようになったからついていけるから。
そうよかった。
いただきます。
うん…。
腕上げたじゃない。
(2人の笑い声)みんな尊敬してるんだしお母さんは勝ち組で明るくいてくれなくっちゃ。
お母さん勝ち組なんかじゃないんだよね。
あのね実は拘置所であなた産んだ時育てていけないと思ったの。
だから弁護士の先生に養子として育ててくれる人探してくださいってお願いした。
そしたら怒られちゃった先生に。
何バカな事言ってんのって。
この子のために無罪勝ち取らなきゃダメでしょって。
だけど一審で有罪の判決出た時もう誰も信じられなくなっちゃって…。
情けないよ考えると。
それをそのおばあちゃん弁護士先生がお母さんを励まして私を育ててくれたんでしょ?無罪が証明出来たのは運がよかったからじゃないの。
お母さんの事を信じてくれた人がいたからなの。
だからお母さん闘ってなんか…。
でも闘ってくれました。
その悔しさをバネにして弁護士になってくれて私をここまで育ててくれました。
真実…。
やっぱりお母さんは強いよ。
偉いよ尊敬出来るよ。
だから落ち込まない。
何があったか知らない。
でも仕事で落ち込んだり…。
ギュッ!真実…。
ファイトファイト。
あれっ?アイタッ!白髪が。
ええっ嘘!あれ?間違って黒いの抜いちゃった!あーっごめん返す返す…。
返すって…。
ちょっと大事な1本なんだからもうやだ…。
(澄江の声)DNA鑑定して頂けませんか?あっ!この人形…髪の毛本物です!やだ…私何考えてんだろ。
(赤星・志保)おはようございまーす!いやいやいやいやビックリしましたよ〜。
小笠原忠道の遺産と生命保険14億ありましたよ14億!でも小笠原華子さんが犯人なんだから民法891条1号の規定で夫を殺した華子さんには一銭も入らない。
えっ!そうすると誰に入るの?残された相続人といえばあの母親でしょ。
そういう事!?うん。
すっごい!14億?14億…。
(潤子)私は望んでないのに奥様が私を養女にすると言い出したんです。
そしたら私を財産狙いだと決め付けて…。
養女…?私ちょっと行ってくる!ちょっと師匠!アネゴ?この間は申し訳ありませんでした厳しい事を言って。
私もようやく落ち着きました。
それを聞いて安心しました。
私も気にかかっていたんです。
あぁどうぞお構いなく。
やだもうこんな時間!私これから法廷があるんです。
また遅刻だって怒られちゃう。
今度また…。
あの…。
(ドアの開閉音)待って!待ってください先生!なぜ人形を持ってったんですか!?返してください!調べたい事があるんです。
お借りしちゃダメですか?ダメッ!返して!調べられるとまずいんですよね。
人形の髪の毛と華子さんのDNAを。
あなた私に自分の髪の毛を調べてほしいと1本抜いてみせた。
でもその時抜いたように見せて私に渡したのはこの人形の髪の毛だったんでしょ?この人形の髪の毛と華子さんのDNAを鑑定すれば当然親子と出る。
だって実の華子さんのお母さんの髪の毛と華子さんのDNAなんだから。
何が言いたいんですか?言いたい事が…。
あなた私が拘置所で子供産んだ事知ってたから私ならだませるだろう感情移入するだろうって私の事利用したんでしょ?あなたは華子さんの母親でもなんでもない。
本当の娘は他にいる。
隠れてないで出てらっしゃい。
澄江さんの本当のお嬢さん。
やっぱりあなただったのね。
あなたが忠道さんに殴られたって聞いた時なんか気にかかったの。
あなたの意としないところで養子縁組の話が進められているって言ったけどあれ嘘でしょ。
娘の順子さんと名前が同じ事利用して忠道さんのお母さんだまし養子縁組の話進めようとしたのあなたの方なんじゃないの?ふざけるな!何が養女に入るだ!貴様の狙いはわかってる。
おふくろの財産だろ。
(小笠原)おふくろ名義の土地も財産もすべて俺に書き変える。
残念だったな。
それでもおふくろがいいと言うなら養女になってどこかへ連れてってくれおふくろを。
忠道さんは母親が痴呆が始まってるのを届けて法律上遺産が渡らないように手続きを取るつもりだったのかもしれない。
とにかくあなたを排除しようとしたのよ。
そうでしょ?
(潤子)そうよ。
だから考えた。
小笠原忠道を殺せば財産は全部華子に入ってしまう。
じゃあ華子が犯人だったらと…。
そうすれば私が一緒にいるあの母親に全部転がり込んでくる。
こんなうまい話はないと思った。
そんな時なのよこの人が私の母親だって名乗りを上げてきたのは。
(潤子の声)母親?あんたが?ふざけないでよ何よ今さら!待って!お願い潤子!待って!あんたが拘置所で私を産み落とし私を施設に預けてそれから私がどれほど苦労したと思ってんのよ!
(澄江)だからこのお金で…。
いらないわよこんなはした金!
(澄江)あっ!それより本当に私の母親なら母親らしい事してよ私に一度くらい。
それで澄江さんあなたも仲間に加わった。
そしてアリバイを作り…。
澄江さん丼ここでいいんですよね?はい。
こんばんは。
あこんばんは。
あなたはいつも華子さんをのぞいている男がいるのを知っていたからわざわざその男から見えるようにあらかじめ盗んでおいた華子さんの黄色いガウンを着て後ろ姿だけ見せた。
(澄子)エイッ!
(小笠原のうめき声)
(小笠原)ううーっ…!そしてカーテンを閉め小笠原忠道を刺し殺しその血がついた黄色いガウンをあとで小笠原華子に発見させるために庭の一角に埋めた。
(車のブレーキ音)そして朝方凶器の包丁を持っているところをわざとみんなに目撃させあなたのお芝居の幕が上がった。
そのお芝居でとことん私を利用するのも計算済みだったのね。
そういう事。
どう?私の考えた筋書きは。
ただ一点の計算違いはこの人の娘が私だと新島に気づかれた事。
新島は街で何度か私とこの人を見かけてたらしい。
それに養子縁組の件で小笠原が私を殴った事も知ってた。
そこから推理したのよあいつは。
だから新島も殺した。
あいつ14億のうちの半分よこせって言い出したから…。
(新島のうめき声)もう諦めるのね。
さあ出頭しましょう。
私が付き添うわ。
悪いけど出来ない。
あなたには死んでもらうわ。
(志保)あっ!ねえ戻って戻って!アネゴ!もも戻る!?バックバック!バック?
(潤子)早く歩きなさいよ。
澄江さんこれでいいの?あなた一度も親らしい事した事なかったって言ったわね。
だから娘さんの言いなりになって殺人を犯しこんな事件を起こしてしまったんじゃないかしら。
でも27年前お腹にいた潤子さん守るためにあなたご主人刺したんでしょ?人生かけて親として新しく生まれてくる命守ったんじゃなかったの!?
(潤子)うるさいわねさっさと歩きなさいよ!でもあなた言うかもしれない。
お乳飲ませてあげる事が出来なかった。
おむつ替えてあげる事が出来なかった。
子守歌歌ってあげる事が出来なかった。
でもね今たった1つだけ出来る事があるの。
真っ直ぐ真っ当に生きてる自分の背中を子供に見せてあげる事!誤ってしまったあなたの人生かもしれないけど今からでも遅くないのよ!見せてあげて!うるさいって言ってるでしょ!それが…それがあなたの子守歌なんじゃないの!?黙れって言ってんのがわかんないの?あっ!
(うめき声)澄江さん!
(澄江)あぁ…!ああっ澄江さん!あなたに…これ以上罪を犯してほしくない…。
師匠!アネゴ!志保ちゃん救急車…!あっはい!救急車救急車…。
私はもうダメ…。
何言ってんの澄江さん!死んじゃダメ!死んだら潤子さんの罪がまた1つ増えるの!生きなさい。
生きるのよ!ごめんなさい…あなたを本当に尊敬してた…。
それをこんな事にあなたを巻き込んで…。
利用して…。
眠るな…目つぶっちゃダメ!親らしいとこ見せるんでしょ?生きる事が親らしい事なんだから!何見てんのよ!あんたお母さんに言う事あるでしょ!?
(赤ん坊の泣き声)
(泣き声)「ねんねんころりよおころりよ」「坊やはよい子だねんねしな」死なないで!死なないでお母さん!澄江さん!聞こえた!?お母さんって…。
お母さん…。
澄江さん頑張って!澄江さん!澄江さん大丈夫ですよ!
(救急車のサイレン)あっ救急車来た!志保ちゃん!あっ救急車こっち!こっちこっち!お疲れ様でした。
師匠。
アネゴ。
澄江さんは?助かりました。
それと小笠原華子さんもさっき釈放されました。
あぁそう。
よかった。
あっ志保ちゃんサンキュー。
はい。
葛城潤子が罪を認めた。
こんなにだまされても加山澄江の弁護を引き受けるのか?もちろん。
彼女の気持ちが痛いほどわかる私ですから。
それから出来れば葛城潤子の弁護も。
ハァ…甘いな。
だがこういう親と子の事件に遭遇するといつも思う。
俺には家族はいない。
親をやろうにも子供がいない。
あれっ?確か検事の奥さんと子供さんってアネゴが冤罪被った事件で殺された…。
シーッ。
でもいつか会えますよ奥さんにも子供にも。
いつか…。
ねっ。
そんなに早く俺を殺すなよ。
まだまだお前さんと闘わなきゃいけないんだからな。
おなか空いたね。
うん!はい。
行こうか。
何?何?来なくていいよ。
来なくていい!2014/05/27(火) 13:05〜14:56
ABCテレビ1
弁天祐美子法律事務所[再][字]
私を殺人犯にして…冤罪を望む女!!DNA鑑定99・98%の母娘の絆が連続殺人を呼ぶ
詳細情報
◇出演者
かたせ梨乃、升毅、三浦理恵子、賀集利樹 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0×0818)
EventID:60497(0xEC51)