5きょうの健康 知っておきたい不妊のこと「女性と“2つの壁”」 2014.05.28

(テーマ音楽)正しい健康情報を分かりやすくお伝えする「きょうの健康」です。
この2日間は「知っておきたい不妊のこと」をお送りしています。
不妊治療というのは進歩しています。
現在日本では高度な不妊治療の一つである体外受精で生まれた子どもがおよそ30人に1人といわれているんですね。
一般的な治療になってるという事ですよね。
昨日不妊の原因は意外にも男性にも多いという事をお伝えしました。
ただ治療という事になりますとやはり女性の負担というのは多くなってしまうんですね。
さあ今日はこちら。
「女性と“2つの壁”」という事で主に女性の不妊治療についてお伝えしていきます。
将来妊娠や出産を考えている女性そしてパートナーの男性も是非ご一緒にご覧になって下さい。
ではお話を聞く方ご紹介します。
特に女性の不妊治療がご専門です。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今日のテーマですが「女性と“2つの壁”」これはどういう事なんですか?最近不妊に悩まれてる方が多くなっております。
その背景としてライフスタイルが変化して結婚年齢あるいは出産の年齢が上がってる事が挙げられます。
妊娠・出産にはタイムリミットがありますので月経がある間はいつでも産めるというのは残念ながら大きな間違いです。
不妊治療には特に女性にかかる大きな壁がございます。
1つは加齢とともに増えるリスク。
そしてもう一つは不妊治療にかかる時間です。
この壁を視野に入れまして妊娠・出産を考えて頂きたいと思います。
加齢とともにリスクが増えるんだという事なんですがただ最近では高齢で妊娠・出産したという有名人のニュースなども聞きますよね。
確かに40代後半におきましても高度な不妊治療で妊娠・出産に恵まれる方そういう方は実際ございますけども実は非常にまれで実際には加齢とともに妊娠・出産の確率が下がります。
こちらのグラフをご覧頂きたいと思います。
これは日本における体外受精の治療を行った時の妊娠の数妊娠の確率。
そして出産の確率でございます。
この妊娠率と出産率の差は流産が大きな原因です。
特に37歳ぐらい。
これを境にしまして妊娠率が大きく下がりそしてそれとともに出産率も大きく下がっている事が分かります。
また最近は卵子が老化するというような事も聞きまして私もちょっとドキッとしてしまうんですがこういった事はあるんでしょうか?確かに30後半になりますと卵子の数が減る。
それとともに実は卵子の質も低下してる事がありまして妊娠がしづらくなっています。
正常な卵子は受精しましたら分裂をして繰り返して成長していきます。
ところが老化した卵子は受精しなかったりあるいは受精しても成長が遅くて途中で止まる。
あるいは分裂もほとんど出ず止まると。
そういう事が多くなります。
そのほかに加齢に関する問題は何かあるんですか?加齢とともに皆さんご存じの子宮筋腫あるいは子宮内膜症このような不妊に関連する病気が増えるという事ともう一つは妊娠に至っても妊娠糖尿病あるいは妊娠高血圧症候群このような妊娠合併症が増えます。
ここまで1つ目の壁ですね加齢とともに増えるリスクについて伺ってきました。
そしてもう一つの壁こちらですね。
治療にかかる時間という事なんですがこれは?これは女性が不妊と思って不妊治療に至るまでに多くのステップがございます。
…というのも不妊の原因にはさまざまたくさんございます。
検査を行ってあるいは不妊の原因がどのようなものか見つけるその時間。
そして原因が見つかってもその治療を行う時間。
またその治療を行ったあとあるいは体外受精あるいはそのような高度な不妊治療に至るまで一つ一つが非常に時間がかかるという事だと思います。
まず最初のこのステップ検査のとこなんですがこれ自体にも時間はかかるものなんですか?これは月経の周期に合わせてさまざまな検査を行う。
つまりタイミングよく合わせて検査を行わなければいけないという事がございます。
例えば月経が始まりますと低い体温。
それから排卵したあとに高温層に高い体温になります。
それぞれの時期で検査が違ってくる訳です。
ですので基礎体温体温計を毎日測って頂いてそれぞれの周期あるいはそれぞれの時期に合った検査をしていくという事で非常に時間がかかります。
ちゃんとホルモンは出てるかあるいはちゃんと排卵してるか。
このようなものを診ていく訳ですがこれもやはり数か月あるいは数周期診ないといけないという事で時間がかかる訳です。
こうやって見ても本当に検査たくさんありますしこれを周期に合わせて病院に行かなければいけないという事で本当に大変ですよね。
月経の周期に合わせてタイミングよく病院に行くと。
そうしますと検査の時期数か月…なかなかタイミングが合うのは数か月かかるという事があります。
そしてこのような検査のあとは治療という事になってくる訳ですね。
検査に異常がなくてあるいは年齢とか時間を考えなくてもよければ排卵日に合わせて夫婦生活を持って頂く事があります。
最初にライフスタイルの変化という話ありましたけどもカップルのうちの片方が仕事がものすごく忙しい時期だったりとかそれからお互いの気持ちがそのタイミングに合わないという事もありますよね。
そういう時期も…。
よく聞くお言葉なんですが実際になかなかタイミングが合わない場合は多くてそのために半年間ほどは検査あるいはタイミングを合わせて夫婦生活を行う。
この繰り返しをして頂く事になります。
検査で何か異常が見つかった場合はどうなるんですか?例えばホルモンに異常があれば一般的な不妊治療としてホルモンのバランスを調整しあるいは妊娠しやすい状態にしたりあるいは排卵に異常がある場合には排卵を起こす排卵誘発剤というものを使ったりします。
また途中で子宮筋腫あるいは子宮内膜症など不妊に関連する病気が見つかった場合にはその治療をしていかなければならないという事になります。
では具体的に子宮筋腫が見つかった場合について見ていこうと思います。
久田さんお願いします。
それではこちらにある子宮の模型でご紹介しましょう。
妊娠するためには排卵した卵子と精子が卵管を通って出会い受精して受精卵となって細胞分裂を繰り返しながら卵管の中を移動して子宮内膜に着床しなければなりません。
ところが子宮筋腫筋腫が内膜の近くにあったりこのように子宮筋腫が飛び出していたりまた筋腫の数が多いとこのようにいくつもの筋腫があるという事になりますと受精卵が着床しづらくなる場合があるんです。
また筋腫の大きさはあまり関係なくたとえ小さな筋腫であっても妊娠に影響が出る場合があるんです。
子宮筋腫の場合なんですが治療まではどういう流れになるんですか?まず子宮筋腫があっても多くの人は妊娠・出産に至りますがつまり子宮筋腫は必ずしも不妊の原因とはならない事があります。
ただ不妊の原因となった場合やはりこれは子宮筋腫を手術で切除取らなければなりません。
このように検討する時間。
不妊の原因になってないか検討する時間。
あるいは治療検出のような検査。
それから手術までの待ち時間。
そしてその後半年程度は妊娠を控える事を考えますと非常に長い期間かかるという事になります。
半年程度妊娠を控えるのはこれはどういう事ですか?これは子宮筋腫の手術をしますと子宮の壁がやはりダメージ受けますので十分回復するまでに時間がかかる。
それは大体半年程度かかります。
その後に妊娠が可能となるという事です。
手術を検討して検査してその手術まで待って手術を行ったあとも時間がかかるという事で非常にかかるという事ですね。
結果的には手術を子宮筋腫があった場合に本当にそれが不妊の原因になっているかどうか。
そしてそれを検査して手術という治療を行って実際妊娠できるまでにはこのように1年以上かかる場合があります。
本当に時間がかかる訳なんですね。
一般の治療からこちら人工受精ですとか更に高度な治療をしていくのはどういう場合なんでしょうか?年齢を考えまして早く妊娠あるいは出産されたい場合にはまず人工授精という治療がございます。
この人工授精というのはまずご主人が採取して頂いたその精子を子宮の中に注入するという治療でございます。
この人工受精というのは必ずしも1回でうまくいく訳じゃないですよね。
何回ぐらい繰り返すものなんですか?多くは大体数回程度行ってもし人工授精で妊娠されない場合には体外受精あるいは顕微授精という方向にいきます。
いわゆるより高度な治療になっていくと思うんですが体外受精顕微授精これはどういうものなんですか?体外受精これは卵子と精子を取り出しましてこれをシャーレの中で受精させます。
そして受精卵が出来ましたらこの受精卵が分割した胚というものを子宮内に戻すこれが体外受精です。
卵管の動きが悪かったり卵管が詰まってたりあるいは精子が少ないような場合に行います。
また顕微授精は体外受精でも妊娠されない場合にはこうなりますがこれは同じように卵子と精子を取り出しますが卵子の中に直接精子を注入するという治療で実際には精子が極めて低いような場合あるいは普通の一般的な体外受精でも受精しないような場合に行われます。
こうした治療は金銭的な負担も非常に大きいという事を聞きますよね。
費用は医療機関あるいはご本人の状況状態によってだいぶ違いますがまた保険がきかないという事がございます。
ですので多くは1回当たり数十万円程度かかる事が多いと思います。
ただこの費用に関しましては補助する制度がございます。
ただ1回の治療につき15万円程度。
あるいは通算5年通算10回を超えないなどいくつか条件があります。
もともと確率が高い訳ではございませんので数回にわたって行わなきゃいけないそういうケースもありますからやはり金銭的なものあるいは時間的にも非常にかかるという事がございます。
また加齢とともに出産に至るケースというのがどうしても少なくなってきます。
やはり年齢のリミットを考える必要があると思います。
医療はどんどん高度なものも出てきてはいると思うんですが検査治療と時間もかかりますしお金もかかりますよね。
心身共に負担が大きいものなんですね。
まさにそのとおりで女性の負担が非常に大きいと思います。
治療すればすぐにでも赤ちゃんができるとそのように思われてあるいはそのように期待されたけどなかなか結果が出ないという事があります。
ですのでやはりカップルでよくご相談するという事が非常に大切だと思います。
やはり一人で抱え込む事も多いと思うんですが悩みを相談できる所があるといいと思うんですが何かありますでしょうか?医療機関の多くには臨床心理士あるいは不妊コーディネーターという方いらっしゃると思いますのでそういう方にご相談されるのも一つだと思います。
また最近では各都道府県あるいは指定都市中核市等には不妊専門相談センターがございますのでこちらの方で問い合わせてみる。
これにつきましては厚生労働省のホームページ等に掲載されておりますので是非参考して頂きたいと思います。
昨日今日と2日間にわたって男性の不妊女性の不妊と伺ってきた訳なんですが大事な事っていうと話し合うっていう感じですか?やはり女性がまず受診される事多いと思いますがご主人のご理解が非常に大切。
最初から医療機関を受診するのはなかなか敷居が高いという事がございます。
できればお二人で相談してそのような相談をするような不妊学級とかそのような所に一度行かれてよくお互い共通の認識を持つ。
そして不妊治療をどのように行っていくかを十分考えて頂きたいと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
「きょうの健康」明日はご覧のテーマでお送りしていきます。
是非ご覧下さい。
2014/05/28(水) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 知っておきたい不妊のこと「女性と“2つの壁”」[解][字]

不妊治療では、原因が男性と女性のどちらにあっても、女性にかかる心身の負担が大きくなる。また女性の不妊治療に関わる大きな“2つの壁”についてお伝えする。

詳細情報
番組内容
不妊症の治療技術の進歩で、かつては妊娠が難しかったケースでも、妊娠・出産が望めるようになってきた。しかし、女性が高齢になるほど妊娠しにくくなり、出産に関係するリスクも高くなる。また、年月がたつほど不妊に関わる病気にかかる可能性が増える。妊娠・出産できる年齢には限りがあり、特に不妊治療においては大きく影響する。子どもを望む場合に、知っておきたい女性の“不妊治療の2つの壁”について伝える。
出演者
【講師】帝京大学教授…西井修,【キャスター】久田直子,古賀一

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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