「渭城の朝雨軽塵をす」
「客舍青青柳色新たなり」
「君に勧む更に盡くせ一杯の酒」
「西のかた陽関を出ずれば故人無からん」
世界文化遺産「秦の始皇陵」
漢詩の冒頭の「渭城」とは秦の都・咸陽のことである
始皇陵の造営に動員された人々は70万人
始皇帝の治世で戦争に駆りだされた兵士は実に100万人といわれる
1975年湖北省の墓で秦の時代の書簡が二通見つかった
手紙を書いたのは「黒夫」と「驚」という平凡な一兵卒である
過酷な労働の中驚は家に宛てた手紙で金と衣服を送ってくれるよう求めている
そして驚がその手紙の中で最も気遣ったのは結婚したばかりの妻のことである
もう一人の黒夫がいちばん気にかけているのは母親だった
兄に向けて「母を頼む」と何度も繰り返している
兄弟のうち黒夫を含め二人が外で働いており兄一人が母の世話をしているようだ
「名も無き兵士たち」と人は言う
しかし彼ら一人ひとりは名もあり家族もある人間だった
2014/05/29(木) 22:54〜23:00
テレビ大阪1
「中国世界遺産ものがたり」〜悠久の旅人たち〜[字]
#296 秦の始皇陵