当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
≫詳しくはこのあと官房長官から記者会見でお話をさせていただきます。
≫こんばんは。
≫驚かれた方、多いと思います。
更に、そこに加えるならば調査委員会を立ち上げて調査する。
そして、両国の合意文書後ほど、また詳しくお伝えしますがその中で北朝鮮側は調査の過程において日本人の生存者が発見される場合には帰国させる方向で協議して、必要な措置を講じることとしたとそういう文言ももられているわけです。
今日は、いつもの恵村さんに加えまして、スタジオお二方、専門家にお越しいただきました。
私のお隣にはまず、ジャーナリストの後藤謙次さんです。
よろしくお願いします。
後藤さんは、このところ開かれた局長級会議に関してもいろいろ取材をされた中で見解を述べておられます。
後ほど、うかがいます。
そして、もう一方拓殖大学特任教授半島問題にお詳しい武貞秀士さんにお越しいただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。
加えて、恵村さんよろしくお願いします。
今日は、アメリカの反応そして、中国・北京の反応更には韓国、ソウルの反応。
これも実は加えて気になるところ。
中継も結びながらそのほか、関係者の方と電話で結びながらお伝えしていきます。
まずこちらの今日の動きからどうぞ。
≫北朝鮮側が再調査を開始した時点で日本は、北朝鮮に科していた独自の制裁の一部を解除するという。
≫これが、こう着した拉致問題の解決に向けた第一歩となるのか。
≫それは、突然の発表だった。
≫緊急会見で安倍総理が明らかにしたのは日本側が求めていた拉致被害者の再調査を北朝鮮側が受け入れたことだ。
≫北朝鮮側との合意文書の中に注目される文言がある。
≫きっかけは今週月曜日からスウェーデンの首都ストックホルムで行われた日本と北朝鮮の局長級の協議だった。
ここでは日本側が拉致被害者の再調査を求めたのに対して北朝鮮側は、競売にかけられた東京・千代田区にある朝鮮総連本部の建物の問題を持ち出したという。
今日午後、帰国した伊原アジア大洋州局長は斎木事務次官とともに総理官邸を訪れ菅官房長官に3日間の協議の内容を伝えた。
その後、急遽、岸田外務大臣古屋拉致担当大臣が総理官邸に呼ばれ安倍総理、菅官房長官と関係閣僚会議が開かれた。
そして、午後6時25分安倍総理が北朝鮮側が再調査を約束したと発表した。
ちょうど同じ時刻ピョンヤンでは朝鮮中央放送と平壌放送が日本との合意内容を発表した。
≫東京では、今回の合意内容を菅官房長官が発表した。
≫北朝鮮側の再調査に対して日本側は、北朝鮮に独自に科している制裁を一部解除すると約束した。
日本は北朝鮮に対してすべての北朝鮮籍の船舶の入港禁止北朝鮮籍を持つ人の原則入国禁止。
10万円以上の現金の持ち出しの届け出義務などを独自に科している。
これは、国際社会が北朝鮮に科している核・ミサイル開発などにつながる資金移転金融取引の禁止制裁措置などとは別のものだ。
北朝鮮側の調査委員会は今後3週間前後で立ち上がるという。
≫北朝鮮と新潟港の間を行き来していた万景峰号については日本側の制裁措置で入港が禁止されていたが今回の制裁解除で再び、新潟港にやってくるのか。
≫一方、北朝鮮側が求めていた朝鮮総連本部の建物については日本と北朝鮮の合意文書の中では触れられていない。
≫しかし、こんな見方もある。
≫今回、北朝鮮側が拉致被害者などの再調査を約束したことについて拉致被害者の横田めぐみさんの両親は…。
≫有本恵子さんの両親は…。
≫また、家族会の飯塚繁雄代表は今夜、私たちの取材に応じた。
≫再調査については過去にも例がある。
2002年、当時の小泉総理と北朝鮮の金正日国防委員長との会談で、北朝鮮側はこれまで否定していた日本人の拉致を初めて認めた。
その後2004年に日本側は、再調査を求めたにもかかわらず北朝鮮側は政府認定の拉致被害者10人に関して8人死亡、2人未入国との従来どおりの結果を伝えるのみだった。
日本側は、これらの調査結果を信用できないとして再調査を要求。
そして、4年後の2008年に日朝両政府は拉致被害者に対する再調査を早期に実施することで合意した。
しかし、北朝鮮側は当時の福田総理が辞任したことで再調査の合意を一方的に破棄した。
今回はこうした懸念はないのか。
気になるのは新たに発足する調査委員会のメンバーに日本人が入っていないことだ。
≫今回は、制裁解除とは別に適切な時期に人道支援を行うことでも合意している。
その適切な時期とはなんなのか。
≫まず確認しておきたいんですが武貞さん、調査委員会の開始を見極めて制裁解除に踏み込むこれは4点あると思うんですが人の往来とそれから、船舶。
そして送金に関して。
そしてもう1つは現金の持ち出し30万円から10万円について制裁に関して解除する可能性が出たのですがこれは、北朝鮮にとっては相当大きいことでしょうか。
≫大きいです。
10万円以上を持ち出せないというのは本当に厳しい基準であってこれを緩和してもらうということは相当、北朝鮮を訪問する人たちが持ち出すお金が余裕が出てくるということでもありますし現在、経済制裁が非常に厳しい経済制裁を受けている北朝鮮としては外貨をいろんな形で獲得したい。
スキー場も作って外国人観光客を呼んで外貨を稼げと金正恩第1書記が号令を出しているぐらい外貨に対して非常に関心がある。
≫大変なスキー場ができていますしね。
≫そういう中で日本が率先して最初に経済制裁の緩和を…。
最も厳しい経済制裁を科している日本が緩和するということは国際社会にも影響を与えますしこの10万円以上の持ち出しをいけないという基準が緩和されるだけの効果じゃなくてそれが国際社会に波及しますよね。
そういう効果も大いに期待してこの日朝協議には北朝鮮が相当大きな期待を持ちながら本格的に日朝関係改善をしたいという意気込みさえ感じますね。
≫後藤さん、それから万景峰号これ重要だと思うんですがこれは一気にはカードを切らないということで温存ですか。
≫菅さんは、さっき万景峰号はないと言ったんですが違う情報で万景峰号は北朝鮮船籍から離れて売られたという説もあるんです。
ですから、そこで外したので菅さんがおっしゃりたいのは日朝の往来する船。
そこを解除するということなんじゃないかと。
抽象的な意味で。
船を特定するのではなくて。
≫そもそも万景峰号は別だとかそのあとに人道支援の目的で援助もやるかもしれない中に含まれているんじゃないかという見立てもありましたがそれ以前ですね。
≫そうだと思います。
あとは、北朝鮮が動いたのは安倍さん、菅さん。
この2人は2006年に安倍さんが最初に総裁選出るときこの2人を結びつけたのは菅さんが党の中で制裁について一番強硬な意見を述べたんです。
それを安倍さんが注目して自分の総裁選、手伝ってくれと。
つまり、日本の政権あるいは政府の中でもっとも厳しい2人が交渉相手になる。
北朝鮮にすればチャンスなんです。
この2人が決断をすれば日本国民も納得するだろうというところで今度はかなりの譲歩のカードを切ってきた。
≫つまり日本の中の世論を重視しての北朝鮮は踏み切りではないかと。
≫過去にも金日成さんのときには金丸さんというドンがいてこのときに日朝が動きました。
そして小泉さんという支持率が非常に高い政権のときに金正日さんが動いた。
そして安倍さん。
非常に安定的な高支持率、しかも強硬である。
北朝鮮から見れば、ある意味関係改善を最もくみしやすい。
そして注目をしているのは2002年のときASEAN地域フォーラムがあったんですが7月の終わりに。
ここで川口外務大臣が北朝鮮の外務大臣と初めて日朝外相会談をやった。
その2か月後9月17日に小泉さんが訪朝したと。
今年も、そのARFという会合が8月の上旬にミャンマーでありますからここで日朝外相会談があるのかなと。
そうなるとそのあとに大きなトップ同士の会談みたいなことがですね。
今後のことで開けてきている。
ただ今、政府高官は今回は、まだ言葉と言葉だと。
先ほど有本さんのお父さんがおっしゃっていましたが行動と行動が一致するかそこが最大の分かれ目ですよね。
≫行動と行動というタイミングになれば、8月を経ていよいよ安倍総理が訪朝するという局面がありやなしやと。
≫それは武貞さんいかがですか?≫生存している人がいればそういう情報も開示するし帰国ということも北は考えていると明記しているわけですからそうなると安倍総理がピョンヤンに行って小泉首相方式ということをどうも、連想させますね。
噂では、夏くらいまでを1つ、めどにそういった代替的な大きな戦略外交つまり、ピョンヤンに行って明らかにされた人だけでも第1回目、安倍総理が一緒に帰国をするというくらいの気持ちは安倍総理持っておられると思いますよ。
≫行動対行動。
これは逆に言うと行動対行動を占う意味での言動対言動言葉対言葉ですね。
そこ、3点注目している人がいます。
テレビ朝日の千々岩森生記者なんですが今、官邸前にいます。
両国の合意文書の3点から一体何が推察できるか。
千々岩さん、お願いします。
≫官邸前です。
まず、今回の協議の舞台裏からですが北朝鮮側は初日から強硬に朝鮮総連本部の問題を日本側に譲歩を厳しく迫っていました。
そして、ここで譲歩がないとわかった段階で最後に、これは交渉にあたった政府高官の言葉をそのままご紹介しますと最後に北朝鮮は非常に素直だったというんですね。
その素直だった北朝鮮、今回の協議のポイント3点を古舘さんからご紹介いただきました3点ですがまず1つ目、従来の立場はあるもののすべての日本人に対する調査を実施するとしています。
これは従来の立場というのは拉致は解決済みだと北朝鮮はずっと言ってきたことです。
生きている日本人は帰した。
あとは、みんな亡くなっているんだという立場を裏返せば変えてきた文言となります。
そして2番目です。
特別の権限が付与された特別調査委員会を立ち上げるとしています。
特別の権限というのは再調査というのは北朝鮮にとって、ある種聖域に手を突っ込むことなんですね。
といいますのも父親の金正日総書記が直接、日本人拉致にかかわったともされています。
こうした政権の中枢に手を突っ込まなければ調査ができない。
そうしたことも踏まえたうえでのこの言葉です。
そして、3つ目これは、非常に驚きました。
調査が始まる前のこの段階で、すでに日本人の生存者が発見される場合には帰国させる方向で措置を講じると。
この段階で、すでにこういう言葉が入っているんですね。
これは、今までの協議の中では非常に異例のことです。
こうした北朝鮮側の態度の変わり方を見て3日間の協議の中で日本側は恐らくこれは日本人が生きていてそして北朝鮮側も帰す用意があるとこれは一定程度の感触を得たのだと思います。
≫なるほど。
ありがとうございました。
さて、ここで家族会代表の飯塚繁雄さんとお話ができますか、今。
今、ちょうど小さなピンマイクを胸元に設置されているところです。
飯塚さん聞こえますでしょうか。
夜遅くに大変申し訳ありません古舘でございます。
≫よろしくお願いします。
≫まず、6時半の今日は飯塚さん、総理のぶら下がり会見の30分ほど前に家族会のお立場で連絡が政府関係者からきたんですか?≫ええ。
伊原局長から6時5分ぐらいですかね。
連絡がありまして。
内容、十分お聞きしました。
≫そのときに、まずどういう印象や感想がこみ上げてこられたんですか。
≫今回のスウェーデンの協議の時間とかタイミングを見て、何かしら具体的な話があるはずだというふうに思っていましたので。
結局今日、報告を受けてそのとおりになったということについてはすごく歓迎をしていたところです。
≫飯塚さん北朝鮮の現在の状況背景というものを踏まえてそして日本の交渉相手が安倍政権だということが北朝鮮が乗り気になったという背景を今日専門家の方と今スタジオで進めていたんですが、飯塚さんはその辺りこのタイミングをどうとらえてらっしゃいますか。
≫やはり2008年に調査委員会を立ち上げるという約束が結局、反故にされた経過がありますよね。
そのときの日本の状況というか状態が非常に不安定な状況で北としても交渉ができないという判断だったのではないかというふうに思いますし今回、そういう意味では非常に厳しい安倍総理でありますけれども実力とか交渉した結果が、必ず事実に結びつくという判断を北がなされたのではないかと。
そういうふうに感じていますね。
≫そういう意味では期待が高まるわけですが、反面相手は北朝鮮、今まで騙されてきたことを考えるとカードを全部切るわけにもいかない中で今回、一部経済制裁を解くといったところはどんな感想をお持ちですか。
≫これは、経済制裁を含めた制裁を解くという、いろんな段階レベルがありますよね。
そういう意味では今回の話を聞いていると一部解除ということでは大切なカードがたくさんある中の1つを上手に使ったのではないかと。
要するに戦術、戦略を考えたうえで制裁の解除を申し出たのだと思いますが大事なカードはまだまだ、たくさんあります。
それは、実際北朝鮮との今後の関係で調査委員会の結果が明らかになってきて被害者が続々帰ってくる。
こういう場面がちょうど制裁を解く機会ではないかと思いますのでそれまでは、絶対に安易な解除はしないでほしいというふうに思っています。
≫日本独自の制裁も残ってますしそして、国連安保理の制裁もありますので当然、そういうことだと思いますが、一方で3週間をめどに特別調査委員会を北朝鮮側は立ち上げるといった。
これを信ずるとしますと家族会にとっては本当に現在までも長い年月が流れている中でもう、今後に時間の猶予はないわけですから期待が当然募ってくるわけですよね。
≫もちろん、そうです。
我々は、一刻でも早くということを常に要請していますし今まで長い間待ちに待った機会。
これは絶対に逃がすことなく、いわゆる千載一遇のチャンスとして今後につなげていっていただきたいしそれから、これが万が一反故にされるようなことがあればこれは、大変なことになります。
そういう意味では日本政府としてはこの件については確たる態度のもとに被害者の奪還までずっと、つないでいっていただきたいし。
日本の立場もはっきりと言明していただきたいというふうに思います。
≫先ほど、画面に妹さんのお写真が映りました。
そのことも含めてどういう名簿が北朝鮮側からもたらされるか。
ここ、大変なポイントですね。
≫そうなんですね。
それで、いまだにこの時点でも8人死亡といったことは撤回していないわけです。
ですから、調査をした結果この8人死亡を除いた人たちの名簿が上がってくるということも考えられます。
したがってこういったことについてはやはり、突っ込んだ調査の要請をしていかないと向こうから出してはい、そうですかというわけにはいかないというふうに思いますね。
≫なるほど。
これからの経過を考えると簡単にはいかないですがしかし、大いなる第一歩ということですよね。
≫大いに期待しています。
≫ありがとうございました。
恵村さん、今のお話聞いていても本当にそうだろうと思うところばかりですが今日の動きに関してはどういう見立てをされますか。
≫北朝鮮の姿勢が大きく変わってきたのは事実だと思いますがやっぱり相手、北朝鮮ですからこれからも一筋縄ではいかないだろうなと覚悟しなければいけないと思います。
合意文書によりますと日本側は調査を開始した時点で制裁解除することになっていますが解除をうまく使うことですね。
先ほど、後藤さんもおっしゃったように行動には行動でということで北朝鮮側が誠実に対応しなければいけない状況に追い込む工夫が必要だと思います。
北朝鮮、2008年に一方的に調査をやめた経緯ありますのでやっぱり、調査結果をしっかりチェックして注文をつける体制をどのように作っていくか。
そこの神経戦がこれから始まるんじゃないかと思いますね。
≫それで言いますと武貞さん、今日、菅官房長官が日本側がはっきりと進捗状況、調査のですね。
明確にわかるような報告を受けていくんだとある種、自信を持った発言をされました。
それにつなげてみますと北朝鮮の調査委員会に日本人は入らないと。
こういう中で、どう見ます?≫日本人を最初から入れてもらえなければこの合意、成立しないといったら合意はできていただろうかという問題がありますからまずはこれから北朝鮮の誠意ある調査結果報告を待って疑問点があればそれに対して、疑問点をただしていく。
それで納得がいかなければそれでは日本人の専門家政府関係者を1人、2人入れてもう一度調査していただけませんかという余地もあるわけですよね。
最初から日本人がはじき出されたと決め付けて、縮こまる必要は全くないんですよ。
それが外交というものじゃないですか。
≫私もそう思います。
今回の件で非常に政府は自信を持っていたんですね。
北朝鮮、今年に入ってから日本政府の言うとおりに答えてくれる。
例えば、横田さん夫妻が会うのがキム・ウンギョンさんずっとピョンヤンだと言っていたのが要求どおりモンゴルのウランバートルで実現してくれた。
そういう意味で北朝鮮の1つ1つ出方をチェックしながらやっていけている。
そのことには菅官房長官をはじめ自信を持っていると思います。
今度の進捗状況については。
≫今、お話お伺いしながら思ったことは金正恩第1書記と安倍総理のもとでこの合意が可能になったという印象を受けます。
金正日総書記の時代は何か拉致の問題終わったはずなのにどうして日本がこだわるのかというトラウマが北にはあった。
そのトラウマが全くない金正恩第1書記。
そして、力を持って言うべきことは言って北の誠意を確認したら、少しずつ小出しにでも日本の側はこういう案を持ってますよとしっかり言える安倍政権。
この2人がそろって初めて今回の合意ができたのではないかという印象を受けますよ。
≫北朝鮮としても息子の代になっていると父親がやったことだと。
だからそこのいろんな機関に関しても権限を持つ特別調査委員会を作れるんだと。
自分の代からは違うぞというそういうタイミングでもあるんですね。
≫重要なポイントですが人事面でもお父さんの金正日総書記がいろいろ任命して重用した例えばチャン・ソンテク国防委員会副委員長も粛清してお父さんが大事にしていた人をどんどんと更迭している。
この1年半の間に金正恩第1書記は金正恩カラーに塗り替えながらお父さんの上に自分の色を塗っているんですね。
お父さんのしたことを否定してはいけない。
否定はしていませんが金正恩カラー。
その1つが、今回の合意であったんじゃないかという気がします。
≫それで言いますと後ほど中国の北京との中継を結ぼうと思っておりますがこのところの北朝鮮と中国の距離感が変わってきたところ。
ここもよく見ておかないといけない点だと思います。
更に後藤さんに聞きたいんですが今、この一連の流れでいい感じできていると。
第一歩として。
一方でアメリカは、北朝鮮をずっと突き放してますね。
北朝鮮は対等な核保有国として話がしたいと。
アメリカを引っ張り出したい。
こういうのがある中でアメリカと日本の関係はどうですか。
≫この部分については安倍さん、オバマさんとの会談の中でもオバマさんから、なぜそこまで北朝鮮とやるんだというある種、横槍がきてるんです。
それを、安倍さんは拉致は別枠だといってはねつけているんですね。
その意味で、安倍さんの強い思いというのが今回、反映されてそれに北が応えた。
ですから拉致についてはアメリカはとやかく言ってくれるなというのが安倍さんの基本的なスタンスですね。
≫そうしますと、これは拉致問題から外れるのでうがちすぎかもしれませんがアメリカに拉致は別枠だと日本の筋を通すためには一方にアメリカにどう気を使うかというのは年末までの防衛のガイドラインまでにめどをつけると集団的自衛権の。
そういうようなものと絡み合っているのかなと一瞬思ったんですが。
≫まさに、そうだと思います。
オバマさんの来日のときに尖閣については日米安保条約の対象範囲だという言質を取り出したと。
アメリカに対してそれに対する答えも安倍さんとしては、していくと。
非常に複雑な難度の高い外交を展開していると官邸サイドは言ってましたね。
≫そういった意味では恵村さんは一貫したお立場ですが、集団的自衛権とこの問題が絡むのはわかるにしてもそれで集団的自衛権のほうを急ぐのはどうだろうというのがあります。
≫数時間前ですがこの拉致の問題の再調査、全面調査をやると北朝鮮が表明したことを受けて曽我ひとみさんのコメントです。
報道を聞いて本当にびっくりしました。
今までにないくらい総理大臣の本気というものを感じることが今回できました。
今度こそ本当に拉致被害者全員が帰国できるようにしてほしいと強く願っています。
こういうコメントが入ってきております。
韓国のソウルを結びましょう。
大野公二記者です。
大野さん韓国の反応、どうでしょうか。
≫つい先ほど韓国政府高官に電話がつながりまして取材をしましたらこう話していました。
拉致問題というのは人道問題でありこれが解決に向けて大きく進展したのは韓国政府にとっても歓迎すべきことだと。
ただ、この交渉の過程で日米韓の対北朝鮮制裁にひびが入らないよう日本政府には慎重に交渉を進めてほしいと注文もつけていました。
韓国メディアもほとんどが日米韓の制裁の協力ここにひびが入るのではないかといった懸念を示す論調がほとんどです。
≫それから、先ほどこちらのスタジオでお聞きになったかどうかわかりませんが、大野さんジャーナリストの後藤謙次さんの見立てではすでに万景峰号は売られているのではないかという情報も出ているのですが仮に万景峰号があるとすればこれは、まだカードを切っていないと。
日本は、制裁解除の。
ということになるんですがその視点に立つとどんなことがいえますか。
≫まず万景峰号がすでに売られているのかそれとももしくは新しい船に代わっているのかその辺りはわかりませんがただ、少なくとも今回の日朝協議が始まる前複数の北朝鮮関係者は口をそろえるように今回の交渉では万景峰号の運航再開が非常に大事なんだと話していました。
ただ、今回の発表に万景峰号の運航再開という文言は入っていません。
このことについて日朝協議の日本側の関係者に話を聞きましたらもちろん万景峰号の運航再開を北朝鮮が強く望んでいることは重々承知していると。
だからこそ拉致被害者の再調査これを北朝鮮がどこまで真剣に取り組むのかそれを見たうえで万景峰号の運航再開これを次に判断するのではないかとそう話していました。
更に、じゃあ、なんでそもそも北朝鮮は万景峰号の運航再開に強いこだわりを見せるのか。
これを北朝鮮関係者に聞きましたら、こう話すんです。
万景峰号が日本と北朝鮮行き来を始めれば人、カネ、物の流れが復活するんだと。
そうすれば日本の対北朝鮮制裁というのはなし崩しになるんだと。
日本の対北朝鮮制裁がなし崩しになれば日米韓の北朝鮮制裁もなし崩しになるんだと。
だから万景峰号の運航再開を非常に重視しているんだと北朝鮮関係者は話していました。
≫いろいろ絡み合っていますからね。
大野さんありがとうございました。
その点でいいますと武貞さん万景峰号は人と物はもちろん現金、送金という形で船に載せていくということは既成事実化していた。
ここは大きいということですね。
≫ただ万景峰号が行き来していたときは機械できちっと調べて現金が入っている場合はチェックしていましたのでそれは検査すればそれは、問題はないんですが万景峰号って今回の合意の中にも人道目的の北朝鮮の貨物船とありますね。
万景峰号って実は人道目的から外れるという見方もあるんです。
かつては工作員がそれに乗って行き来した。
いろいろな資金もそこで渡していた。
これは人道目的の貨物船じゃないですよね。
この文言からいえば万景峰号は文言からいって外れているではないかという解釈もできるんです。
言い換えれば人道目的のためなら本当にそんな工作員を乗せたりお金を積まなければ来ていただいてもいいですよと。
人道目的の医薬品を載せるんだったら万景峰号も新潟にどうぞという余地も残している文面であって十分に、日本にとっての交渉の余地を残している文章になってますから。
≫両面とれるわけですね。
さて、今度は韓国と中国が接近しているこの時勢があるわけですが中国の北京、青木記者です。
青木さん、中国の反応はどうでしょうか。
≫今のところ、中国政府そして国営メディアはともにまだ反応を示していません。
今回の日朝協議の進展において大きな背景となっているのは北朝鮮にとっての最大の友好国である中国が韓国との距離を急速に縮めているということがあります。
今週、韓国を訪れた中国の王毅外相は韓国との関係についてこれまでで最もいい関係だというふうに表現をしました。
一方、中国と北朝鮮というのは関係は冷え込んだままなんです。
北朝鮮と中国に関していいますと金正恩体制について中国外務省の中には露骨に不信感を示す人も少なくないんです。
こうした背景の中で有力な日朝関係筋の方はこのような分析をしています。
こうした背景の中で北朝鮮が日本とアメリカに近づいていく力学が働いているんだということなんです。
これ、具体的にいいますと北朝鮮としては中国との関係がしっくりいかない中でアメリカとの関係をなんとかしたいと。
そのためにはアメリカと関係がいい日本とまず、関係を改善してそこからアメリカにつなげていきたいと。
逆に日本としては拉致再調査の問題をしっかり進めていくためには見返りとなる金などを出していく必要があると。
それにあたってはアメリカや韓国が反対をしないという環境作りをする必要があると。
そのためには米朝をやっていくようにアメリカを説得していくことが必要なんだと。
こうしたことが結果的に北朝鮮が中国と距離を置いて日本とアメリカに近づいていくという力学につながっているんだと分析しています。
≫わかりました。
ありがとうございました。
後藤さん、今のでいいますとこのあとアメリカとも中継でつなぎますがその前に確認しておきたいのは中国と北朝鮮の距離がちょっと開いてきたということでいえば今回の一連の非公式協議も含めて日本は、中国の瀋陽であったり中国国内であったりしながらウランバートルに行きそして今回はスウェーデンのストックホルムと。
だんだん中国の監視の目がないところにいっていますね。
≫それと、ストックホルムに注目したのはピョンヤンにおけるスウェーデン大使館というのはアメリカの出先機関みたいな役割を果たしているんですね。
つまり、スウェーデンを通じるということはアメリカへのメッセージを北朝鮮に送る。
それから今回、特徴的なのはやはり2002年の小泉訪朝のときはブッシュ大統領が悪の枢軸だといって北朝鮮を非常に敵視して封じ込めていった。
苦しくなったときに日本に手を出してきた。
今回も非常に中韓が接近している。
アメリカは相手にしてくれない。
となると、日本に手を伸ばしてくると。
その力学の中にあると思います。
≫だからこそ拉致に関してはチャンスであるしあるいは、よく見定めて動かなくてはならない点がある。
アメリカ聞きたいところですがここで、武貞さんはお時間がきたようです。
このあとのお仕事があるということでここまで、どうもありがとうございました。
そしてアメリカつなぎましょう。
新堀仁子記者です。
新堀さんまず、そちらから伝えてください。
≫この時間、まだアメリカの公式な反応というのは入ってきていませんが古舘さん、今回拉致問題は、人権問題であるということをキーワードに見ていきたいと思うんですがアメリカもそれを注視しているのではないかと思いますがといいますのは国営の調査委員会が北朝鮮の人権の状況は人道に対する罪であると認定しましてこの春ぐらいから国連を中心に北朝鮮を人権問題で追い詰めていくという動きが加速しているんです。
アメリカもデービース北朝鮮担当特別代表が最近、核も重要だが人権も重要だと発言するなどアメリカもこれに同調する動きを見せているんです。
つまり、核・ミサイル問題が全く動かなくなっている中で北朝鮮を追い込んで国際的により孤立させる手段として人権問題を使う。
これは犯罪であるというキャンペーンを世界的に張っていくそんな動きが見え始めている中で今回の北朝鮮の行動ではないかと見るんですね。
そうしますとワシントンから見ますとこれは、もしかしたらアメリカに対しても北朝鮮が北朝鮮も人権を考えているというメッセージの1つともとれるのではないかとみられます。
≫それが先ほどお聞きになっていたかと思いますが中国支局の青木さんの見立てとつながってくるところがあると思うんですがこれは逆に考えますと日本が利用されるといいますか北朝鮮のずっと長年の思惑である核保有国として対等にアメリカと渡り合う、軸を固めるとかそういう懸念をちょっと感じちゃうんですがどう思いますか。
≫確かに、今、アメリカは2年前の米朝合意が破られましてから米朝で直接協議をすることに対して非常に慎重な姿勢を貫いています。
変えようとしていません。
ですから北朝鮮がある意味、あの手この手を使ってアメリカをこちらに振り向かせようとしている一環と見ることもできると思いますし、米朝協議については少し置いておいて日朝がどういう協議をやっていくかについてアメリカは様子を静観する態度をずっと貫いてきました。
スタジオで先ほどありましたけどやや、アメリカは面白く思っていないのではという表現もありましたがむしろ北朝鮮がアメリカと日本の間を裂こうとしてこういうことをやっているのではないかという見方もワシントンではあったんですが実際そういうところには踊らされることなく今回の、この米朝合意で拉致問題の調査が本当に北朝鮮がどこまで具体的に誠意を持ってやっていくのかまずアメリカはそれを試金石というか見極めたうえで次の行動に出ていくのではないか。
しばらくの間、北朝鮮の出方を見るのではないかと私は思います。
≫ありがとうございました。
後藤さん、日本と北朝鮮の合意。
この進め方からいろんなことが見えてきますね。
≫確かに安倍さんの外交地球儀を俯瞰する外交とおっしゃってましたがある面で日朝関係については安倍さんが一歩前に進んだと思いますね。
とりわけ、拉致については最強硬派であると。
これは繰り返しになりますがその安倍さんと手を結べば北朝鮮は前に進んでくれる。
一番苦しい経済。
日本からなんらかの手立てが講じられるのではないかという期待感の中で≫今日も国会で集団的自衛権の集中審議が行われました。
安倍総理は、中東地域での集団的自衛権の行使について認めていく考えを示しました。
≫自民党の佐藤議員が取り上げたのは政府が集団的自衛権が必要だとして示した機雷の除去についてだった。
具体的にはペルシャ湾のホルムズ海峡。
≫これまで安倍総理は集団的自衛権を行使する地域として日本周辺を挙げてきたが機雷除去のために中東地域でも集団的自衛権を行使する考えを示した。
一方、民主党の福山議員は機雷除去は戦闘中に行われるため戦争に参加することになると問いただした。
≫毛利庭園では梅雨どきに咲く代表的な花の1つハナショウブが咲いています。
植物はこうして梅雨を迎える準備をしているんですが明日も夏のような天気となりそうです。
この連日の暑さの原因は気象衛星から見るとよくわかるんです。
日本列島から大陸にかけて雲のない晴れのエリアが広がっていてその中心にある北京では今日40.2度を記録しました。
大陸方面の非常に暑い空気が今、日本に流れ込みやすい状態になっています。
それに加えて晴れのエリアはまだまだ続いているのでこの先も当分真夏の暑さとなりそうです。
≫スポーツまいりましょう青山さん、お願いします。
≫まずサッカーです。
2週間後に迫ったブラジルワールドカップへ向けてザックジャパン直前の合宿地であるアメリカへ旅立ちました。
こちら、成田空港なんですが選手たちをひと目見ようとなんと700人が集まりました。
すごい熱気に包まれていますし選手が現れたときのこの歓声、すごいですよね。
大勢のファンに見送られた日本代表なんですがこの先のスケジュールザックジャパンは来週アメリカでワールドカップ出場国のコスタリカ。
そして2012年アフリカ王者のザンビアと強化試合を行って≫続いてプロ野球です。
こちらは交流戦の順位なんですけれどもセ・リーグ首位の広島交流戦では今最下位と苦しんでいます。
こちらの試合からご覧ください。
≫広島は1回4番エルドレッド。
試合の主導権をつかむ主砲のスリーランアーチ。
5回にも17号ソロを放ったエルドレッドの活躍で広島、交流戦3勝目を挙げました。
≫西武・菊池雄星。
高校以来5年ぶりの甲子園。
3点リードの6回満塁のピンチでセ・リーグ打率トップの上本。
ここ抑えた菊池。
プロとして甲子園初勝利です。
≫日本ハムは2点を追う3回満塁で2番、近藤。
逆転満塁アーチ。
その後も打線がつながり今シーズン最多の14得点で圧勝です。
≫連敗中のオリックスは1点リードの7回馬原。
8回はセットアッパー佐藤達也がきっちり3人で抑えます。
9回は押さえの平野佳寿が締めて中日をシャットアウト。
完封勝ちで連敗ストップです。
≫3試合連続の延長戦となったDeNAは11回ツーアウト1、2塁でプロ2年目の白崎選手。
自身初のサヨナラヒット。
DeNA、劇的勝利です。
≫いまだ勝ち星のない巨人先発内海は2対0の7回。
2塁1塁のピンチ。
≫昨日、札幌市の緑地で見つかった遺体は今月4日に近くの自宅を出たまま行方不明となっていた伊藤華奈さんと確認されました。
警察は先ほど殺人死体遺棄事件として捜査本部を設置しました。
≫そういう結果が出たわけですね。
本当にご家族の方々のことをまず、思いますね。
そして、その事件が一体どういう動機によってどう動いたのかというのも解明しなくてはいけないわけですね。
そして、あとは今日は本当に時間がなくてお伝えできなかったんですがタンカーが播磨灘で沈没して。
そして、本当に大変な状況になっていると。
いろんなことが起きていますが今日は「報道ステーション」はこの拉致問題一点に絞ってお伝えしました。
すべての日本人の調査というものを実施するという北朝鮮からある種の言質を取った日本と北朝鮮の合意があったということが明らかにされました。
2014/05/29(木) 21:54〜23:10
ABCテレビ1
報道ステーション[デ][字]
姫路港沖でタンカーが爆発、行方不明者も…原因は?▽札幌市内で遺体が発見…25歳女性との関連は?▽橋下・石原両共同代表が会見へ…維新分裂で野党再編か▽プロ野球
詳細情報
◇番組内容
緊迫感や速報性を重視したニュースと元気で明るいスポーツ、硬軟取り混ぜた時代を映し出す特集に季節感あふれる天気予報と情報満載です。
◇出演者
【メインキャスター】
古舘伊知郎
【サブキャスター】
小川彩佳
【スポーツアナウンサー】
青山愛
【天気予報】
林美沙希
【コメンテーター】
恵村順一郎(朝日新聞論説委員)
【特別リポーター】
長野智子
【スポーツ】
松岡修造、工藤公康、澤登正朗、中山雅史
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/
放送内容が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ニュース/報道 – 経済・市況
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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