龍ヶ嬢七々々の埋蔵金【父親に勘当された高校生と地縛霊が犯人探しの大冒険!】 2014.05.30

(ゲームの音)
(七々々)よっ!ほっ。
(重護)ごめん七々々ちゃんもう寝かせて。
(七々々)うん?重護はバカだな寝たら徹夜になんないじゃん。
(重護)いやあの…言い出しっぺは俺なんすけどもう限界…。
(七々々)さあサクサクいこうか!
(重護)ハァ…。
(ダルク・天災の寝息)
(ダルク)う〜ん。
ハァ…。
(夢路)おはようございます。
おはようございます!
(天災のあくび)
(ダルク)おはよう…ございます。
天災さん1年生の子が来てますよ。
(天災)あ?ん…礼を言うぞ夢路殿。
お知り合いですかね。
あいつが?1年生と?意外っすね。
ん?
(綾)ごめんなさいごめんなさい!どうしたんでしょう?どうした?
(天災)帰る。
はっ?
(天災)おうちに帰る!何言ってんだお前。
あの子何?何もらったの?ああ?欲しければくれてやる!
(ダルク)ああ…。
おい天災。
(ダルク)あっ待って天災。
天災ってば!訳分かんねえ。
(担任)え〜と新たな転校生です辻深!
(生徒たち)また?男?女?先生イケメンですか?
(鉄)辻深鉄之進ですよろしく。
あっ鉄君!
(鉄)八真重護…なぜここにいる。
(担任)何だ2人とも知り合いか?
(鉄)聞いてませんよ姉御。
(担任)じゃあ席八真の隣でいいかな。
(鉄)嫌です!
(いびき)
(夢路)それじゃ行きましょうか辻深君。
(鉄)よろしく頼む。
はっ!学校案内ですね僕もお供します。
も〜!鉄君ってば抜け駆けはさせないよ。
お前とは気が合わなくてよかったよ。
仲いいんですよね?
(ゆん)ハァハァ…あっ!・
(ゆん)私のことはほっとけと言ってるんですこの野郎!うん?
(教師)待ちなさい!
(ゆん)痛いっす!
(ゆん)放しやがれです!ん?あれ?ゆんちゃん…だよね。
っておい!何やってんの鉄君!
(夢路)キャ〜!えっや…八真君?俺丈夫なんです。
(夢路)八真君!《ったくゆんちゃんのことでこうもすぐにキレるとは》ゆんから…。
離れろ!先生だってえの!あっ!
(鉄)あっ。
(教師)何やっとるか貴様ら〜!《この後ゆんちゃんは服装の注意を受けていただけだと判明》《俺と鉄君はめっちゃ怒られました》《俺関係なくね?》すまん。
いやいいよ。
夢路さんびっくりさせちゃいましたね。
(鉄)すまん!
(夢路)いえ私は大丈夫です。
ゆんちゃんこの学校の生徒だったんだ。
運び屋こそ先輩だったとは。
運び屋?あっあ…えっと。
俺のコードネームです。
はあ…。
えっとあらためまして八真重護です。
咲希!吉野咲希だぞ。
よろしくだぞエヘッ。
ん?何で「ゆん」って呼ばれてんの?姉御から「お前は何だかゆんっぽいからゆんな」って言われたからだぞ。
何それ。
あっ運び屋が先輩ってことはこれからは八真先輩って呼ばないといけないな!
(ゆん)《八真先輩!八真先輩八真先輩…》《せんぱ…》まあ今後ともよろしくお願いしますわ。
八真先輩よぉ。
(影虎)今日は2年生たちは休みか?
(一心)ああさっき八真君から連絡があった。
(影虎)ちょうどいい尋ねたいことがある一心。
うん?なぜ温泉でも八真後輩たちを出し抜こうとした。
ライジングビルでのお前の行動は理解できたし協力もした。
だが温泉の遺跡では話が違ったのではないか?
(夕)何が言いたいのよ。
最初から八真後輩たちと力を合わせるのも一つの手ではなかったのか?2人は2年生たちのことをどう思う?
(影虎)「どう」と?
(一心)彼らは何のために七々々コレクションを探しているんだろう。
七々々コレクションは数あれど自分の願いをかなえてくれる物は少ない。
「勝ち残ったやつが全てを手に入れる」「ただ宝を手に入れられるか入れられないか全てはそこに集約される」
(一心)僕が大嫌いな男がかつて言った言葉だ。
そしてそれは…。
やっぱり間違っていないのかもしれない。
なら俺や茨もお前にとって敵となり得るのか?あっ。
そんなことは起こり得ない。
僕は徒然影虎茨夕を信頼しているからね。
(影虎)ならなぜ八真後輩たちも信頼してやれない。
やつらも同じ冒険部だ。
(一心)そうそして彼らは優秀だ。
僕なんかよりもずっとね。
お先に失礼するよ。
(影虎)焦っているのかもしれないな。
何がよ。
(影虎)一心がずっと欲していた魔法使いの杖は手放さなくてはならなかった。
そして温泉での偽物騒ぎ。
相当こたえているのではないだろうか。
そうかもね。
ん?ねえこれって初代冒険部?この真ん中の人今生先輩よね?こちらは真田文香。
一心の隣にいるのが去年大ケガで辞めた不破だな。
(夕)有名な人が多かったわよね。
こっちは確か…戦場先輩?
(影虎)ああだがこの人はあまりいい噂を聞いたことがなかったな。
(七々々)ちょっと心配だね天災ちゃん。
いまだにあいつは理解できないよ。

(ノック)
(重護・七々々)うん?うわっ!?ああ今この部屋に住んでる人?悪い驚かせたな。
何すかあんた!そんなに警戒するなよ。
俺はそっちにいるやつに用事があるだけなんだ。
久しぶりだな七々々。
(七々々)何しに来たのよ緋夜。
俺がここに来る理由なんてこれしかないだろ。
あの…。
ああ。
(戦場)俺は戦場緋夜。
ご覧のように七々々コレクションを集めている。
雨降りベルだねそれ。
正式名称天雨の鈴。
祈りを込めて振ることで雨雲を引き寄せることができるの。
欠点は?願いの強さに左右されるってことと同じ土地で使うと効果が出なくなるくらいかな。
あと…。
ああもういい。
ハァ…単なるガラクタだな。
あっ。
チッ時間切れか。

(足音)・
(ドアを蹴破る音)
(肆季)戦場〜!!あっ。
(肆季)大丈夫?七々々。
うん。
ヒック…家賃払え〜!ええっ!?ねえ重護。
プリン買ってきてくれない?えっあっいや…今から?うんできればちょっといいやつ。
お願い。
分かった。
しつこいなあなたと話すことなんてありませんよ。
こっちだってないわよ家賃さえ払えばね!
(戦場)払う理由はない。
ヒック。
たかが家賃でここまでされる覚えはないが。
それだけじゃないだろ。
そんなに暴れると酔いが回って足元がもつれて倒れるぞ。
ご心配ありがとよ…。
あっ。
(戦場)ほらもう立ち上がれない。
前にも言ったがそちらの一方的な契約破棄には納得していないので残りの家賃を払うつもりはない。
てめえ!あっ待て戦場!
(肆季)ああもう!!あっ肆季さ〜ん!
(肆季)おお重護。
フラフラじゃないですか飲み過ぎですよ。
(肆季)んで重護は何?七々々ちゃんにプリンを頼まれてあとついでに肆季さん捜して。
(肆季)ああそう。
んじゃ私もビール買う。
えっ。
あの…戦場さんって幸せ荘の元住人なんですか?
(肆季)そうよ。
家賃踏み倒されたと。
(肆季)そうね。
あの…七々々ちゃんとは?
(肆季)戦場緋夜は…。
あんたの前に202号室を借りていた住人なのよ。
(肆季)《でもって一切部屋に寄りつかず七々々ほったらかし!》はいプリン。
ガラクタって言われちゃった。
うん。
あの鈴のおかげでさ「ありがとう」って言ってくれた人たちがいてうれしかったんだ。
そっか。
《単なるガラクタだな》何でそんな顔してるの?えっ?俺どんな顔してた?ヘヘヘ。
悲しくてつらそうな顔。
あっ今の作り笑いは不細工。
嘘嘘。
冗談。
プリンありがとう。
フフッいいやつ。
何だかなあ。
やっぱり思いどおりにはいかないものなのかな。
何が?七々々コレクションの能力が必ずしも願いどおりの人の所にいかないってこと。
雨降りベルが緋夜にとっていらない物だって分かってたもん。
だけど聞かれれば答えなきゃいけないし。
嫌なら教えなければいいんじゃないの?駄目これは私が決めたルールだから。
自分で決めたことも守れなかったら私が私である意味なんてないじゃん。
自分が自分である意味。
自分にしかできないことってあるでしょ。
そんな大層なことじゃなくていいんだ。
でもそれがきちんとできたとき私が私である意味があったんだなって思えると思うんだ。
だから自分が決めたことだけは絶対に曲げない。
それは私が私である証し。
《だけどさ自分が正しいと思ってやってるのにそれが本当に正しいのかなって思っちゃうときがあるの》《俺は七々々ちゃんのために七々々コレクションを探してるんだろ》《なのに「単なるガラクタ」「使えないやつ」》《同じことを思ってしまった》《七々々ちゃんにあんな態度をとるような人と》《あれは俺へのメッセージじゃなくて戦場さんってこともあるのか》《俺じゃないのか?》《いや俺がやるんだろ!》《でも本当に七々々ちゃんを救うって…》《どういうことなんだろう?》
(ゆん)お待たせだぞ鉄!じゃ帰ろっか鉄君。
どっか寄ってこうぜ。
八真重護お前となれ合うつもりはない!そんなこと言ったら駄目だぞ!みんなで一緒の方が楽しいぞ。
(ゆん)わ〜!やっぱゆんちゃんの護衛でうちの学校に?
(鉄)さあな。
姉御さんの命令?どうだかな。
それとも七々々コレクション?うん?今何と言った?いや何でもな〜い。
両替してくる。
ああ君は。
どうも。
(戦場)七々々の部屋の…えっと。
八真重護です。
八真君は何であんな異常な幽霊物件に住んでるんだい?住み心地最高だからです。
そりゃよかった。
こういうの好きなんですか?ああ色々と勉強になる。
勉強ですか。
こういったゲームは他のゲームよりプレーヤーが介入できる余地が大きい。
俺もそうだし他の連中もそうだ。
他の連中?
(戦場)駆け引きとでも言うのかな。
このゲームの中で誰がどう動けば状況にどう影響が出るのか。
その中で自分がいかに動けば最大の利益を上げることができるのか。
それを考えてるんですか?周りの人たち全員を観察しながら。
ああそうだ。
たかがゲームにめんどくさいっすね。
(戦場)視野が狭いな。
八真君君は勝つのと負けるのどちらがいい?そりゃ勝つ方ですね。
俺もそうだし誰でもそうだ。
ならその中で最終的に勝ち残るのはどんな人間だと思う?強いやつですかね。
強さとは?腕っ節。
それに頭脳情報運要因はいくらでもある。
だが確実に必要なものがあると俺は考える。
何ですか?妥協しないことだ。
「面倒だからしない」「そこまでする必要はない」そういうやつはおのずと負ける。
えっとそれで結局戦場さんはここで何を学んでるんですか?一言で言えば「人間」だな。
よっしゃ〜!
(男性)うわ〜。
さてそろそろ帰るか。
1万負けたよ。
えっ!?正直に言っていい今どう思った?えっと…散々講釈垂れといてダセえやつって思いました。
アッハハハ!それが今日君が学んだことだ。

(ゆん)あっここにいたのか八真先輩!はっ!こんにちは。
(ゆん)は…初めまして。
君名前は?よ…吉野咲希っす。
ふーん俺は戦場緋夜だ。
初めましてちゃんと挨拶できて偉いね。
なれなれしいなあんた。
(戦場)そう怒るなよ彼氏君。
余裕のない男は嫌われるぞ。
かっ彼氏じゃ…!
(戦場)じゃあな後輩たち。
ゆんちゃん大丈夫?大丈夫。
ちょっとした男性恐怖症なんだ。

(戦場)よお。
(一心)あっ。
(戦場)お前が今の部長か?くそ眼鏡。
(一心)戦場さん!何しに来たんですか?
(戦場)懐かしくなって立ち寄っただけだ。
(戦場)茶くらい出せよくそ眼鏡。
(一心)あっ失礼しました。
(一心)どうぞ。
部員は他にもいるのか?僕を含めて6人です。
(戦場)ずいぶんと集まったじゃないか。
ええ戦場さんのときよりかは。
面白いことが言えるようになったじゃないか。
くそ眼鏡。
で成果は出ているのか?ご想像にお任せします。
フッずいぶんと生意気だなぁくそ眼鏡。
今ここでつぶしてやろうか。
冗談だ。
お前程度にそこまでする必要もない。
(戦場)霞からもらった七々々コレクションはまだ大事に持ってるのか?くそ眼鏡。
(一心)持ってます。
あれは初代冒険部の思い出ですから。
(戦場)フッそうか。
俺はとっくに売り払ったがな。
そんな…!必要のないガラクタは処分するそれが俺のやり方だ。
そんなの間違ってる。
くそ眼鏡お前が吐き出す言葉もお前がいまだにこの部屋に残って無駄にやってることもしょせん誰かのまね事でしかない。
そんなまがい物に俺は何も感じない。
目障りなままごとで俺の周りをちょろちょろするなよ。
ごちそうさま。
(一心)《また何も言えなかった》
(一心)影虎いるかい?・
(影虎)ああ。
(一心)戦場さんの後をつけてくれ。
おそらくこの学校絡みで何かたくらんでいる。

(影虎)分かった調べてみよう。
影虎。

(影虎)何だ?絶対に戦うなバレたらすぐ逃げろ。
あの人は…戦場緋夜は初代冒険部で最も七々々コレクションを扱うことにたけていた。
2014/05/30(金) 02:28〜02:58
関西テレビ1
龍ヶ嬢七々々の埋蔵金[字]【父親に勘当された高校生と地縛霊が犯人探しの大冒険!】

ある夜、幸せ荘202号室に一人の男が姿を見せた。その男は七々々コレクションを手にし、七々々とも因縁浅からぬ様子。後日、重護は街中で男と再び出会うが…。

詳細情報
番組内容
父親に勘当され、家を追い出されて七重島にやってきた高校生「八真重護」は、一人暮らしを始めた部屋で地縛霊「龍ヶ嬢七々々」と出会う。重護は、10年前に何者かに殺害された七々々を成仏させるため、犯人捜しを決心する。
かつて七々々が世界各地で収集し、今では島のあちこちの「遺跡」に隠されている「七々々コレクション」。
この不思議な力を持つお宝を使えば、七々々を殺した犯人を見つけることができる。
番組内容2
重護は、七々々コレクションを手に入れるため、冒険部に入部する。
しかし、七々々コレクションを狙って、ひとくせもふたくせもあるプレーヤーの思惑が渦巻いていた…。
出演者
龍ヶ嬢七々々(りゅうがじょう ななな): 田辺留依 
八真重護(やま じゅうご): 小野友樹 
壱級天災(いっきゅう てんさい): 阿澄佳奈 
星埜ダルク(ほしの だるく): 花澤香菜 
唯我一心(ゆいが いっしん): 興津和幸 
茨夕: 鈴木絵理 
徒然影虎: 早志勇紀 
不義雪姫: 能登麻美子 
椴松鷲: 鳥海浩輔 
真幌肆季: 内山夕実 
夢路百合香: 伊藤かな恵 
黒須参差: 櫻井浩美
出演者2
辻深鉄之進: 細谷佳正 
吉野咲希: 久野美咲
スタッフ
【原作】
鳳乃一真(ファミ通文庫刊) 

【キャラクター原案】
赤りんご 

【監督】
亀井幹太 

【シリーズ構成】
倉田英之 

【キャラクターデザイン】
川上哲也 

【プロップデザイン】